2022年02月

2022年02月27日

2022 2月の3歳戦ほか(その7)

 今月末で定年となる調教師の方々の中に藤沢和雄師もおられるが、この御方こそまさに「名伯楽」という称号が一番しっくりくるのではないだろうか。

 藤沢師の著書「競走馬私論」という文庫本をずいぶん昔に書店で見つけて購入し、何度も読み返したものだが、本場英国(アイルランドだったかな?)で学んだ競走馬への接し方を日本でいち早く導入し、周囲や後進の調教師たちに与えた影響力は計り知れないほど大きい。

 本日の中山7Rで勝ったレッドモンレーヴで藤沢師は確か通算勝利が1570勝目となったはずだが、レッドモンレーヴの母ラストグルーヴはBLP=16↓:(10↓,3,3↓))となる、迂回血ライン継承度で考察可能なタイプの繁殖牝馬であることも、このブログにとっても先々までずっと忘れ難い、記念すべき師の勝利として思い出深いものとなってくれるだろう・・・。


 では(その6)より続ける。

2/26 中山5R 3歳未勝利(芝1600m)

1着 デコラシオン(母父が異系の為、考察外)

・RRP:123


2着 カヨウネンカ(母自身がノーザンダンサー4A×4a・5、且つニジンスキー3×4)


3着 アイレ(母ナスカのBLP=9:(4,3,2))

 半姉に10歳上のアロマティコがいるが、この姉は重賞勝ちこそなかったものの、秋華賞3着、エリザベス女王杯3着など、いぶし銀的な活躍を見せた。

 アロマティコの下はほとんど鳴かず飛ばずで推移していたが、父がドレフォンに替わった上記の半妹アイレは今回、11番人気の低評価を覆す3着となった。

 周囲の血統勢力図がもうアロマティコの現役当時の状況とは異なるので、この姉のような活躍は難しいとは思うが、少しでも長く競走生活が続くよう願いたい。


2/26 中山6R 3歳牝・未勝利(芝2000m)

1着 アレグロモデラート(ヘイロー3×5)

・RRP:127


2着 ダノンアマレット(母自身がノーザンダンサー3A×4a、且つミスプロ4×3)


3着 ナンヨーアゼリア(母自身にヌレイエフ4×3の近親クロス有り)


2/26 中山9R 3歳1勝C・水仙賞(芝2200m)

1着 ロードレゼル(母父自身にノーザンダンサー4×4の近親クロス有り)

・RRP:130=127+3


2着 オウケンボルト(母自身がナスルーラ8A×6a、且つヌレイエフ4×4)

・RRP:127


3着 ウインマイルート(母父自身にノーザンダンサー4×4の近親クロス有り)

・RRP:125


2/26 阪神4R 3歳未勝利(芝1600m)

1着 プルサティーラ(母自身にノーザンダンサー3×5の近親クロス有り)

・RRP:123


2着 スコールユニバンス(母父が異系の為、考察外)


3着 アオイゴールドワン(母自身にミスプロ4×4の近親クロス有り)


2/26 阪神9R 3歳OP・すみれS(芝2200m)

1着 ポッドボレット(母シーエスシルクのBLP=15:(10,3,2))

・RRP:130=125+5

 前走ゆりかもめ賞で先着を許したレヴァンジルに即、リベンジして勝利。5番人気に甘んじていた今回だが単勝は600円?しかつかず、個人的には憮然とするしかなかったが。

 京都2歳S出走当時から母のシーエスシルクについて、若干ネアルコ血脈過多の血統背景で懸念材料となるかどうか?が評価の微妙な部分だったが、今回のオープン勝ちにより血量が6.25%程度ならあまり気にすることはないのかも。

 まあ今後どの程度出世していけるか次第で、また評価も変わったりして(苦笑)。


2着 レヴァンジル(母父自身がノーザンダンサー3A×4a)

・RRP:130=127+3


3着 ヴェローナシチー(ヘイルトゥリーズン5A×5a、且つサンデーサイレンス4×3)


2/26 小倉5R 3歳牝・未勝利(芝1800m)

1着 ゴールドエクリプス(サンデーサイレンス3×4)

・RRP:125


2着 モンテスラマオ(母ナンヨーサフラウアのBLP=・・・)


3着 フローレンスハニー(母父自身にミスプロ3×4の近親クロス有り)


2/26 小倉6R 3歳未勝利(芝2000m)

1着 リュミエールノワル(母ビキニスタイルのBLP=19↓:(10↓,3,6↓))

・RRP:127


2着 シゲルローズマリー(母自身がノーザンダンサー3A×6a・4)


3着 マルカフロンターレ(母ノーブルコロネットのBLP=・・・)



 この続きは(その8)にて。

blood_max at 21:58|PermalinkComments(0) 3歳馬 考察 

2022年02月22日

2022 2月の3歳戦ほか(その6)

 では(その5)より続ける(ただし重・不良馬場のレースは割愛させて頂く)。


2/19 東京5R 3歳未勝利(芝2400m)

1着 ストキャスティーク(サンデーサイレンス3×4)

・RRP:127


2着 トラストメイウェザ(ヘイルトゥリーズン5A×4a)


3着 キーワード(セン馬の為、考察外)


2/19 東京6R 3歳未勝利(芝1600m)

1着 バイオアート(母ジュリエットソングのBLP=16↓:(10↓,5↓,1))

・RRP:123

 1番人気での勝利なので順当と言えば順当だが、走破タイム自体は1分36秒5で特に褒められる内容でもない。

 ただ、マイナーな生産牧場の生産馬にして、なお且つ近親クロス要素に頼らない配合タイプのバイオアートが大手牧場の人気馬たちを負かすのは喜ばしいこと。

 特に負かした2、3着馬はサンデークロス持ちの「今どき配合馬」でもあり、血統のトレンドにおける意味からも価値のある勝利だと言えるだろう。

 まあ大手牧場のような外厩施設での秘密特訓で鍛えることが出来ないので(苦笑)、今後とも管理する黒岩調教師の調教手腕そのものがこの馬の出世度合いを決める。

 41歳にして開業11年目となる若手の黒岩師だが、ここ数年は徐々に管理馬の質も上がり勝ち星を伸ばしつつあるようだ。

 配合的にもバイオアートはこのまま1勝馬で終わるような馬ではないはずなので、師の手腕で2勝・3勝していけるよう導いてもらいたいところ。


2着 ルージュエクレール(サンデーサイレンス4×3)


3着 セクシーデザイン(サンデーサイレンス3×4)


2/19 東京9R 3歳1勝C・フリージア賞(芝2000m)

1着 ジャスティンスカイ(母自身にスペシャル3×4、且つノーザンダンサー4×4のW近親クロス有り)

・RRP:130=127+3


2着 エイカイマッケンロ(母父自身にノーザンダンサー4×4の近親クロス有り)

・RRP:127


3着 ナニハサテオキ(母ファーマジェンヌのBLP=現状保留)

・RRP:127


2/19 阪神6R 3歳未勝利(芝2400m)

1着 アップデート(ヘイルトゥリーズン5A×5a、且つサンデーサイレンス4×3)

・RRP:127


2着 スワヤンブナート(セン馬の為、考察外)


3着 ストリートライフ(母父自身にミスプロ2×4の近親クロス有り)


2/19 阪神9R 3歳1勝C・つばき賞(芝1800m)

1着 テンダンス(母フレンチリヴィエラのBLP=11:(5,2,4))

・RRP:128=125+3


2着 アルナシーム(ヘイルトゥリーズン6A×5a、且つサンデーサイレンス4×3)

・RRP:128


3着 ダノンブリザード(ヘイロー3×5)

・RRP:130


2/19 小倉6R 3歳未勝利(芝2000m・稍重)

1着 ゼンノインヴォーグ(サンデーサイレンス3×4)

・RRP:127


2着 ミアステラ(ミスプロ4A×4a)


3着 カズプレスト(母シーザシーのBLP=現状保留)


2/20 阪神5R 3歳未勝利(芝1800m・稍重)

1着 スーサンアッシャー(母自身にブラッシンググルーム3×5の近親クロス有り)

・RRP:125


2着 ロマンシングブルー(リファール4×4)


3着 ヤマニンゼスト(ヘイルトゥリーズン4A×5a)


2/20 阪神12R 4歳上2勝C(芝1600m・稍重)

1着 サトノラムセス(母サトノエカテリーナのBLP=(20↓:(10↓,5↓,5↓))

 昨年末から年をまたいで連勝し、これで3勝目。血縁の関係性ではキセキのいとこになる間柄で、母サトノエカテリーナはキセキの母ブリッツフィナーレの全妹。

 つまり血統表上においてはキセキと全く同一の祖先を持つ配合となることは、以前のメモ記事で取り上げた際にも述べた。

 まあ昨年は半年ほどの休養があったこともあり成長度合いとしては晩成型と言うしかないが、この先本格化してくれば当然、キセキの戦績にある程度近づく位の活躍は可能だろう。

 ただ中距離を使わずにマイル戦ばかりを使うのは如何なものか、と思うしかないのだが・・・。



 この続きは(その7)にて。


blood_max at 22:08|PermalinkComments(0) 3歳馬 考察 

2022年02月18日

2022 2月の3歳戦ほか(その5)

 では(その4)より続ける。

2/13 東京5R 3歳未勝利(芝1800m)

1着 ローシャムパーク(母父自身にノーザンダンサー4×4の近親クロス有り)

・RRP:125


2着 ロジマンボ(サンデーサイレンス3×3)


3着 イルモンド(母父自身にノーザンダンサー4×4の近親クロス有り)


2/13 阪神5R 3歳未勝利(芝1600m)

1着 ディオ(サンデーサイレンス4×3)

・RRP:123


2着 メイショウソラフネ(ヘイルトゥリーズン6A×5a、且つサンデーサイレンス4×3)


3着 バルタザール(ヘイロー4×4)


2/13 阪神9R 3歳1勝C・こぶし賞(芝1600m・稍重)

1着 スタニングローズ(母ローザブランカのBLP=15↓:(6↓,4,5↓))

・RRP:126=123+3


2着 セイウンハーデス(サンデーサイレンス3A×3a)

・RRP:124


3着 スカイフォール(ヌレイエフ4×3)


2/13 小倉5R 3歳未勝利(芝2000m・稍重)

1着 エーテルブルーメ(母アーデルハイトのBLP=・・・)

・RRP:127


2着 メイショウブレゲ(サンデーサイレンス3×4)


3着 レッドファーロ(ヘイロー3×5・5)


2/13 小倉9R 3歳1勝C・あすなろ賞(芝2000m)

1着 シーグラス(サンデーサイレンス4×3)

・RRP:130=127+3


2着 シホノスペランツァ(ヘイルトゥリーズン4A×5a)

・RRP:127


3着 ワーフデール(ノーザンダンサー5A×5a)

・RRP:125


 この続きは(その6)にて。

blood_max at 19:34|PermalinkComments(0) 3歳馬 考察 

2022年02月15日

2022 2月の3歳戦ほか(その4)

 では(その3)より続ける。


2/12 東京11R 第57回クイーンC(芝1600m)

1着 プレサージュリフト(母シュプリームギフトのBLP=・・・)

・RRP:134=126+8


2着 スターズオンアース(ミスプロ4A×3a)

・RRP:139=125+7+7


3着 ベルクレスタ(ミスプロ4A×3a)

・RRP:130=127+3(レース前に同じ)


 まあ共同通信杯もそうだが、新馬勝ちで派手な末脚(上がり3F・33秒台前半)を計時していたような馬(特に東京コースでの)は、最初からもう「重賞級」として扱うべきなのだろう。

 重賞連対経験のある馬たちを一蹴してしまう時点で、観ているこちら側も「参りました」と言うほかない。

 ただ、レース前の段階ではやはり、「経験がものを言うはず」という見立てがまず前提にあることは別に間違いではないし、負かされた側が不甲斐ないという視点もまた間違いではないと思う。

 それに、あまりにも切れ過ぎる末脚というのは、実は、紙一重で故障と隣り合わせの場合があるということも、過去にはハープスターなどの故障事例が「ありがちなケース」として挙げられる。

 そういう、キレキレの末脚を持つ馬が無事に今後ともポテンシャルを発揮していければ向かうところ敵なしだろうが、まあどうなっていくか。

 前走レコード勝ちの馬によくあるような、疲れが出る反動などの馬体への影響も含め、派手な勝ち方をした馬に対しては厩舎陣営の細心のケアがあってこその、「前途」なのだろう・・・。


2/12 東京6R 3歳未勝利(芝1800m)

1着 ルージュリナージュ(サンデーサイレンス3×4)

・RRP:125


2着 ホーリーエンブレム(母自身にノーザンダンサー4×4の近親クロス有り)


3着 ブルボンティアラ(サンデーサイレンス3×3)


2/12 阪神5R 3歳未勝利(芝1800m)

1着 マイシンフォニー(母テディーズプロミスのBLP=12↓:(6,2,4↓))

・RRP:125


2着 ヴィスパメンテ(母ヴァリディオルのBLP=7↓:(2,2,3↓))


3着 エイシンクリード(母父自身にノーザンダンサー4×4の近親クロス有り)


2/12 小倉6R 3歳未勝利(芝1800m)

1着 アップストローク(セン馬の為、考察外)

・RRP:125


2着 スウィートスカー(ミスプロ4A×5a、且つサンデーサイレンス4×4)


3着 デュアルレインボー(母ウキヨエのBLP=10↓:(7,2↓,1↓))



 この続きは(その5)にて。

blood_max at 20:03|PermalinkComments(0) 3歳馬 考察 

2022年02月13日

共同通信杯 回顧

2/13 東京11R 第56回共同通信杯(芝1800m・稍重)

1着 ダノンベルーガ(母父が異系の為、考察外)

・RRP:139=130+9


2着 ジオグリフ(母父自身にノーザンダンサー4×4の近親クロス有り)

・RRP:145=128+9+8


3着 ビーアストニッシド(母マオリオのBLP=21:(9,11,1)だが・・・)

・RRP:132=123+9(レース前に同じ)


 降雨の影響は稍重程度に収まったが、ジュンブロッサムやアケルナルスターあたりにとってはやはり微妙に合わない馬場に状況になってしまったようだ。

 まあ勝ったダノンベルーガに関しては、新馬戦での勝ちっぷりからネット上でも本命に推す競馬予想家が多く見られたのは確認済みだったが、個人的にはジュンブロッサムの先行粘り込みに全てを託した。

 重発表にいつ移行してもおかしくない雨の降り方の中、芝自体はびっしょりと濡れて上滑りする状況だった馬場で、苦も無く差し切って勝ったDベルーガには脱帽するしかない。

 まあ皐月賞直行でも、当然有力視されて然るべきだろう。

 個人的には8−9−10の3連複を買っていたが、ジオグリフ軽視が結果的には裏目に出た格好。まあそれでも、3着ビーアストニッシドは事前考察で指摘したように距離は中距離のほうが持てる力量を発揮可能なタイプなのを確認出来たし、切れを削がれる馬場でも先行して4着に踏みとどまったジュンブロッサムも次走が良馬場なら巻き返しも可能な内容ではあったかと。

 2番人気アサヒも、ああも完璧な出遅れを演じてしまっては支持したファンも諦めるほかない結果だろう。上がり3Fの脚も勝ち馬に次ぐ2位で、6着まで挽回した内容は次走につながるもの。

 Dスコーピオンのほうは調整不足もあったようだが、初の左回りにもやや戸惑ったような内容で、中山のスプリングSあたりで巻き返せるようならまだ見限れない。ただ、使い分けでマイル路線に方針転換する可能性もあるかもしれないが・・・。


 ともあれ事前考察でも述べたように、勝ち馬への評価など誰でも可能であって、注視すべきは今回ポテンシャルを発揮し切れなかった負け組の馬たちの中からの、巻き返し能力への見極め。

 7着レッドモンレーヴにしても、未勝利勝ちした舞台の中山(スプリングSなど)で好結果を残せればまだ皐月賞出走への望みはあるはずで、次走の内容に注視したい。




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blood_max at 17:23|PermalinkComments(0) 3歳馬 考察