2021年06月
2021年06月30日
2021 6月の2歳戦ほか(その5)
では(その4)より続ける。
6/26 東京5R 2歳新馬(芝1800m)
1着 ジオグリフ(母父自身にノーザンダンサー4×4の近親クロス有り)
・RRP:128
2着 アサヒ(母自身がノーザンダンサー3A×4a)
3着 アスクビターモア(母カルティカのBLP=7:(4,2,1))
6/26 東京1R 2歳未勝利(芝1600m)
1着 フェスティヴボス(母自身に Kris 3×3の近親クロス有り)
・RRP:123
2着 レディナビゲーター(母自身がノーザンダンサー5A×4a)
3着 レッツリブオン(母父自身にミスプロ2×3の近親クロス有り)
6/26 阪神1R 2歳未勝利(芝1600m)
1着 スタニングローズ(母ローザブランカのBLP=15↓:(6↓,4,5↓))
・RRP:123
この馬は新馬戦で芝1400m戦を使われていたが、微妙に適性が向かずの2着チョイ負け。2戦目となる今回は適性ピッタシのマイル戦となり、2着馬に約2馬身半(コンマ4秒差)をつけての完勝劇。
半姉にロサグラウカ(父ルーラーシップ)がいたが4勝どまりで重賞でどうこうとまでには至らなかった。この姉は2400m前後のレースを主に使われていたものの、本来の距離適性は芝1800mぐらいが妥当なように思えたが陣営はただの1度も試さず、結局オープン入りするまでが精一杯だった。
妹のスタニングローズは父がキンカメに替わるが、管理する高野師はさすがに2400m前後で主に使うというようなことは今後ともしないはずで、マイルから2千m以下の路線に絞って使っていけば姉のような低迷続きで終わるということはまずないだろう。
暮れの阪神JFあたりを目標とするには、とりあえず2戦目の内容次第ということにもなるだろうが、夏場は慌てずじっくりと再鍛錬の時期を設ければ秋以降に飛躍が見込めるかも。
2着 クロニクルノヴァ(サンデーサイレンス3×4)
3着 コンクパール(母自身にミスプロ3×5の近親クロス有り)
6/27 東京5R 2歳新馬(芝1600m)
1着 アバンチュリエ(ヘイルトゥリーズン6A×5a,且つサンデーサイレンス4×3)
・RRP:126
2着 ソリタリオ(サンデーサイレンス4×4)
3着 ニシノラブウインク(ヘイルトゥリーズン5A×5a,且つサンデーサイレンス4×3)
6/27 東京4R 3歳未勝利(芝2400m)
1着 マリノアズラ(母クラウンイヴのBLP=15↓:(12,2,1↓))
・RRP:127
デビュー6戦目での勝利となったが、これまで牡牝混合戦でしか走っておらず、牡馬相手に斤量2キロ減の恩恵がようやくここで実った格好だが、今後は牝馬限定戦において2勝目を目指していくのが妥当なところだろう。
個人的には秋華賞に間に合うようなところまで出世していってもらいたいところだが、メイショウサムソン産駒は牡馬より牝馬のほうが芝重賞級の活躍に至る傾向が顕著なので、3歳時はダメだとしても長い目で見て4歳以降に牝馬重賞路線での活躍があるかどうか、気長に検証していきたい。
6/27 東京9R 3歳上2勝C・八ヶ岳特別(芝1800m)
1着 ヴィクターバローズ(母モスカートローザのBLP=17↓:(10↓,4↓,3↓))
デビュー当時から注目していた馬だが、明け4歳以降は2勝クラスで3戦してモタモタする競馬が続いて低迷が長引くかと思わせたものの、やはり左回りのコース形態のほうが合うようで東京へのコース替わりとなった途端に即、3勝目となった。
陣営も右回りコースに固執せず、もうすこし早い段階で左回りコースへの適性を考慮していればここまでモタつかせずに済んだと思われるのだが・・・。
まあこの先、3勝クラスをさっさと卒業するにはやはり左回りでのレースしか活路がなさそうなので、夏の新潟開催あたりまで待って(佐渡Sあたりか)、そこですんなり決めてもらいたいところ。
ちなみに父が新種牡馬ドレフォンに替わる半弟の2歳馬レッドバロッサだが、この弟はアリダー(4×4)の近親クロス要素があるので当ブログにおける血統考察の対象にはならない。
この弟は芝でデビューするも2戦とも大敗しており、ダート転向で活路を求めるべきという印象が強く、半兄ヴィクターバローズとは全く異なるタイプと見た方がいいだろう・・・。
*6月分のメモ記事はこれにて終了。
6/26 東京5R 2歳新馬(芝1800m)
1着 ジオグリフ(母父自身にノーザンダンサー4×4の近親クロス有り)
・RRP:128
2着 アサヒ(母自身がノーザンダンサー3A×4a)
3着 アスクビターモア(母カルティカのBLP=7:(4,2,1))
6/26 東京1R 2歳未勝利(芝1600m)
1着 フェスティヴボス(母自身に Kris 3×3の近親クロス有り)
・RRP:123
2着 レディナビゲーター(母自身がノーザンダンサー5A×4a)
3着 レッツリブオン(母父自身にミスプロ2×3の近親クロス有り)
6/26 阪神1R 2歳未勝利(芝1600m)
1着 スタニングローズ(母ローザブランカのBLP=15↓:(6↓,4,5↓))
・RRP:123
この馬は新馬戦で芝1400m戦を使われていたが、微妙に適性が向かずの2着チョイ負け。2戦目となる今回は適性ピッタシのマイル戦となり、2着馬に約2馬身半(コンマ4秒差)をつけての完勝劇。
半姉にロサグラウカ(父ルーラーシップ)がいたが4勝どまりで重賞でどうこうとまでには至らなかった。この姉は2400m前後のレースを主に使われていたものの、本来の距離適性は芝1800mぐらいが妥当なように思えたが陣営はただの1度も試さず、結局オープン入りするまでが精一杯だった。
妹のスタニングローズは父がキンカメに替わるが、管理する高野師はさすがに2400m前後で主に使うというようなことは今後ともしないはずで、マイルから2千m以下の路線に絞って使っていけば姉のような低迷続きで終わるということはまずないだろう。
暮れの阪神JFあたりを目標とするには、とりあえず2戦目の内容次第ということにもなるだろうが、夏場は慌てずじっくりと再鍛錬の時期を設ければ秋以降に飛躍が見込めるかも。
2着 クロニクルノヴァ(サンデーサイレンス3×4)
3着 コンクパール(母自身にミスプロ3×5の近親クロス有り)
6/27 東京5R 2歳新馬(芝1600m)
1着 アバンチュリエ(ヘイルトゥリーズン6A×5a,且つサンデーサイレンス4×3)
・RRP:126
2着 ソリタリオ(サンデーサイレンス4×4)
3着 ニシノラブウインク(ヘイルトゥリーズン5A×5a,且つサンデーサイレンス4×3)
6/27 東京4R 3歳未勝利(芝2400m)
1着 マリノアズラ(母クラウンイヴのBLP=15↓:(12,2,1↓))
・RRP:127
デビュー6戦目での勝利となったが、これまで牡牝混合戦でしか走っておらず、牡馬相手に斤量2キロ減の恩恵がようやくここで実った格好だが、今後は牝馬限定戦において2勝目を目指していくのが妥当なところだろう。
個人的には秋華賞に間に合うようなところまで出世していってもらいたいところだが、メイショウサムソン産駒は牡馬より牝馬のほうが芝重賞級の活躍に至る傾向が顕著なので、3歳時はダメだとしても長い目で見て4歳以降に牝馬重賞路線での活躍があるかどうか、気長に検証していきたい。
6/27 東京9R 3歳上2勝C・八ヶ岳特別(芝1800m)
1着 ヴィクターバローズ(母モスカートローザのBLP=17↓:(10↓,4↓,3↓))
デビュー当時から注目していた馬だが、明け4歳以降は2勝クラスで3戦してモタモタする競馬が続いて低迷が長引くかと思わせたものの、やはり左回りのコース形態のほうが合うようで東京へのコース替わりとなった途端に即、3勝目となった。
陣営も右回りコースに固執せず、もうすこし早い段階で左回りコースへの適性を考慮していればここまでモタつかせずに済んだと思われるのだが・・・。
まあこの先、3勝クラスをさっさと卒業するにはやはり左回りでのレースしか活路がなさそうなので、夏の新潟開催あたりまで待って(佐渡Sあたりか)、そこですんなり決めてもらいたいところ。
ちなみに父が新種牡馬ドレフォンに替わる半弟の2歳馬レッドバロッサだが、この弟はアリダー(4×4)の近親クロス要素があるので当ブログにおける血統考察の対象にはならない。
この弟は芝でデビューするも2戦とも大敗しており、ダート転向で活路を求めるべきという印象が強く、半兄ヴィクターバローズとは全く異なるタイプと見た方がいいだろう・・・。
*6月分のメモ記事はこれにて終了。
2021年06月28日
2021 6月の2歳戦ほか(その4)
時系列では逆になってしまうが、昨日の阪神5R・2歳新馬戦(芝1800m)から先に取り上げることとする。なお、この新馬戦ではレース前、ひと悶着があった。
個人的にはタイムリーにレースを観ていたワケではないので事後確認となったが、8番人気テーオーコンドルがレース前の段階で藤岡康騎手を振り落とし、カラ馬の状態でローマンネイチャーに因縁をつけ(苦笑)、威嚇し乗りかかるような仕草をして鞍上の松山騎手を落馬させる(かつ負傷で戸崎騎手に急遽乗り替わり)という珍?事件が勃発していたようだ。
いきなりケンカを吹っ掛けられたローマンネイチャーはワケも分からずしばらく興奮状態となり、レース前にかなり無駄な体力の消耗があったに違いない。
ショウナンパンドラ(秋華賞1着、ジャパンC1着など)の全弟で良血扱いの評判馬だったローマンネイチャーだけに、この経緯があっての4着は陣営としてもさぞかし噴飯ものだったことだろう・・・。
6/27 阪神5R 2歳新馬(芝1800m)
1着 レッドベルアーム(母レッドファンタジアのBLP=14↓:(6,3↓,4↓))
・RRP:128
半兄にレッドベルジュール&レッドベルオーブのいる良血馬。この弟は父がハーツクライに替わることで先々がどうなるか?だが、現時点で500キロオーバーと兄たちより馬格があり、少なくとも非力なマイラータイプではなさそうに思われる。
ただ今後、サリオスのように530キロを超すような大型馬になるようだと自分自身の馬体を持て余しかねず、それはそれでよろしくない事態だろう。
むしろ先々においても490キロ程度に絞れて安定するような状況のほうが望ましいはずで、その辺の経緯も含めて今後に注目してみたい。
2着 アランヴェリテ(母ルミエールヴェリテのBLP=15↓:(2,7,6↓))
全兄にキメラヴェリテ(現4歳)がおり、この兄は3歳時に若葉Sで2着の実績があるものの、元々はダートで使われていた馬で、その後は重賞やオープンクラスで二桁着順のオンパレードとなり、結局のところはダート2勝馬クラスのレベル程度のままかなと。
やや気性難的な?傾向の兄よりは幾分、芝での出世が見込めそうなアランヴェリテだが、今回は5番人気の立場でスロー競馬を先行し、展開にもかなり恵まれた格好で、上述したローマンネイチャーの不運がこの馬には幸運だった可能性もある。
次走で結果を出せればいいが、現状ではまだ楽観視しにくいものが。
3着 ショウナンナダル(母ヴィリアのBLP=13↓:(10↓,3↓,0))
2代母のファイトガリバーは1996年の桜花賞1着、オークス2着の実績があるが、時代的にも古すぎて、牝系自体の広がりにおいても近年では目立った活躍馬は出ていない。
今回は芝千八戦への出走だったが、マイル路線への固定のほうが個人的には期待が持てると見るが、さて・・・。
4着 ローマンネイチャー(母自身にノーザンダンサー4×4の近親クロス有り)
冒頭で上述したとおり、今回はレース前の「絡まれ事件」により、心身が健全な状態でのレースではなかったと思われる。
ゲートが開いた直後も、集中力を欠いた精神状態のままで出遅れてしまったが、それでいてレース途中からヤル気を取り戻して上がり3Fは勝ち馬に次ぐメンバー2位の35秒5でまとめ、どうにか4着に食い込んできた。
2番人気キラーアビリティ、3番人気ダノンフォーナインがそれぞれ前評判とはほど遠い精彩を欠くレースぶりだった中で、むしろこの4着は評価すべき内容だと言えるかもしれない。
ただ、レース前の「あの事件」があとあと精神的なトラウマとなって、ローマンネイチャー自身の記憶に強固に刷り込まれるようなことがないとも限らない。
そのあたりのメンタル面の矯正は管理する高野師以下、厩舎スタッフの今後のケアの仕方次第ということになってくるものかと。
次走以降、どういう走りを見せられるか、「厩舎のちから」にも注視してみたい。
2番人気だった、
5着 キラーアビリティ(母自身がナスルーラ5A×7a)
この馬の母キラーグレイシスは海外から輸入された繁殖牝馬だが、上記のようにナスルーラ直系の両親を持つことにより、同系配合馬の扱いとなる。
まあ同系配合というだけなら特に問題ないのだが、キラーグレイシス自身が持つネアルコ経由のライン継承数は合計14ラインとなり、これはもう完全に「ネアルコ血脈過多」と判断する。
父ディープインパクトは、配合相手の牝馬が持つ懸念材料をそれなりに緩和する優れた種牡馬ではあったが、さすがにこの配合はどうだろう・・・。
個人的には、キラーアビリティが今後ビシバシと芝の重賞を勝ちまくるような活躍をするイメージが見えてこない印象なのだが・・・。
路線をダートに向けた場合には、活躍してもおかしくないようには思えるが。
3番人気だった、
8着 ダノンフォーナイン(ヘイロー3A×4a)
この馬の場合、ヘイロー直系の両親を持つ同系配合馬の扱いとなる。管理する音無師はかつての管理馬アドミラブルを引き合いに出して、ダノンフォーナインの潜在能力を絶賛していたということのようだが・・・。
今回、勝ち馬のレッドベルアームからは3秒3もの着差となって表れた。
まあ脚部がまだしっかりしていないのかもしれないし、いずれ立て直してくる可能性もあるだろうが、さすがにこの負け方では次のレース出走までもうしばらく時間が掛かるものと思われる。
師の期待が現実のものになる日が来るのかどうか・・・。
先週土曜以降の2歳戦ほかは(その5)にて。
個人的にはタイムリーにレースを観ていたワケではないので事後確認となったが、8番人気テーオーコンドルがレース前の段階で藤岡康騎手を振り落とし、カラ馬の状態でローマンネイチャーに因縁をつけ(苦笑)、威嚇し乗りかかるような仕草をして鞍上の松山騎手を落馬させる(かつ負傷で戸崎騎手に急遽乗り替わり)という珍?事件が勃発していたようだ。
いきなりケンカを吹っ掛けられたローマンネイチャーはワケも分からずしばらく興奮状態となり、レース前にかなり無駄な体力の消耗があったに違いない。
ショウナンパンドラ(秋華賞1着、ジャパンC1着など)の全弟で良血扱いの評判馬だったローマンネイチャーだけに、この経緯があっての4着は陣営としてもさぞかし噴飯ものだったことだろう・・・。
6/27 阪神5R 2歳新馬(芝1800m)
1着 レッドベルアーム(母レッドファンタジアのBLP=14↓:(6,3↓,4↓))
・RRP:128
半兄にレッドベルジュール&レッドベルオーブのいる良血馬。この弟は父がハーツクライに替わることで先々がどうなるか?だが、現時点で500キロオーバーと兄たちより馬格があり、少なくとも非力なマイラータイプではなさそうに思われる。
ただ今後、サリオスのように530キロを超すような大型馬になるようだと自分自身の馬体を持て余しかねず、それはそれでよろしくない事態だろう。
むしろ先々においても490キロ程度に絞れて安定するような状況のほうが望ましいはずで、その辺の経緯も含めて今後に注目してみたい。
2着 アランヴェリテ(母ルミエールヴェリテのBLP=15↓:(2,7,6↓))
全兄にキメラヴェリテ(現4歳)がおり、この兄は3歳時に若葉Sで2着の実績があるものの、元々はダートで使われていた馬で、その後は重賞やオープンクラスで二桁着順のオンパレードとなり、結局のところはダート2勝馬クラスのレベル程度のままかなと。
やや気性難的な?傾向の兄よりは幾分、芝での出世が見込めそうなアランヴェリテだが、今回は5番人気の立場でスロー競馬を先行し、展開にもかなり恵まれた格好で、上述したローマンネイチャーの不運がこの馬には幸運だった可能性もある。
次走で結果を出せればいいが、現状ではまだ楽観視しにくいものが。
3着 ショウナンナダル(母ヴィリアのBLP=13↓:(10↓,3↓,0))
2代母のファイトガリバーは1996年の桜花賞1着、オークス2着の実績があるが、時代的にも古すぎて、牝系自体の広がりにおいても近年では目立った活躍馬は出ていない。
今回は芝千八戦への出走だったが、マイル路線への固定のほうが個人的には期待が持てると見るが、さて・・・。
4着 ローマンネイチャー(母自身にノーザンダンサー4×4の近親クロス有り)
冒頭で上述したとおり、今回はレース前の「絡まれ事件」により、心身が健全な状態でのレースではなかったと思われる。
ゲートが開いた直後も、集中力を欠いた精神状態のままで出遅れてしまったが、それでいてレース途中からヤル気を取り戻して上がり3Fは勝ち馬に次ぐメンバー2位の35秒5でまとめ、どうにか4着に食い込んできた。
2番人気キラーアビリティ、3番人気ダノンフォーナインがそれぞれ前評判とはほど遠い精彩を欠くレースぶりだった中で、むしろこの4着は評価すべき内容だと言えるかもしれない。
ただ、レース前の「あの事件」があとあと精神的なトラウマとなって、ローマンネイチャー自身の記憶に強固に刷り込まれるようなことがないとも限らない。
そのあたりのメンタル面の矯正は管理する高野師以下、厩舎スタッフの今後のケアの仕方次第ということになってくるものかと。
次走以降、どういう走りを見せられるか、「厩舎のちから」にも注視してみたい。
2番人気だった、
5着 キラーアビリティ(母自身がナスルーラ5A×7a)
この馬の母キラーグレイシスは海外から輸入された繁殖牝馬だが、上記のようにナスルーラ直系の両親を持つことにより、同系配合馬の扱いとなる。
まあ同系配合というだけなら特に問題ないのだが、キラーグレイシス自身が持つネアルコ経由のライン継承数は合計14ラインとなり、これはもう完全に「ネアルコ血脈過多」と判断する。
父ディープインパクトは、配合相手の牝馬が持つ懸念材料をそれなりに緩和する優れた種牡馬ではあったが、さすがにこの配合はどうだろう・・・。
個人的には、キラーアビリティが今後ビシバシと芝の重賞を勝ちまくるような活躍をするイメージが見えてこない印象なのだが・・・。
路線をダートに向けた場合には、活躍してもおかしくないようには思えるが。
3番人気だった、
8着 ダノンフォーナイン(ヘイロー3A×4a)
この馬の場合、ヘイロー直系の両親を持つ同系配合馬の扱いとなる。管理する音無師はかつての管理馬アドミラブルを引き合いに出して、ダノンフォーナインの潜在能力を絶賛していたということのようだが・・・。
今回、勝ち馬のレッドベルアームからは3秒3もの着差となって表れた。
まあ脚部がまだしっかりしていないのかもしれないし、いずれ立て直してくる可能性もあるだろうが、さすがにこの負け方では次のレース出走までもうしばらく時間が掛かるものと思われる。
師の期待が現実のものになる日が来るのかどうか・・・。
先週土曜以降の2歳戦ほかは(その5)にて。
2021年06月21日
2021 6月の2歳戦ほか(その3)
徒労に終わる可能性も、として後ろ向きな気分でUPしたマーメイドSの記事だったが、読者の皆様方のご期待に応えて、ものの見事に徒労に終わった(苦笑)。
1〜3番人気の上位人気馬がどれもコケたこと自体は何ら驚くに値しないのだが、記事で取り上げた馬たちのうち、クラヴェルしか馬券に絡まなかったのはさすがに、トホホ〜と嘆くしかない。
しかも「ミスプロ系種牡馬絡みか、もしくはミスプロクロス持ちの配合タイプが毎年のように絡む」として、それに該当する各馬を挙げておきながら、勝ったシャムロックヒルの母父タピットがミスプロ(3×4)を持つ種牡馬にも関わらず、シャムロックヒル自身が約5カ月ぶりの休み明け&前走14着の内容に「消し」の2文字しか頭に浮かばず、全くスルー対象としてしまった挙句がこの激走。
まあ鞍上の藤懸騎手も、いい歳コイて大人げないイワタの父ちゃんとの「ひと悶着」を経て、逆にひと皮剥けて騎手として大きく成長し、いいオトナになった、ということなのかも(笑)。
一方、1番人気で馬群に沈んだソフトフルートを尻目に、こちらは既にいい大人の?父ちゃん横ノリ騎手は息子の和生騎手に対し「重賞はこうやって乗るんだゼ!」と言わんばかりに、父親の貫禄を見せつけた格好。
親子で共倒れにならなかったあたりはさすがベテランの父ちゃん、と言ったところか・・・。
更に、3着には血統的に特に強調材料を持たず、且つ斤量も重めで55キロのシャドウディーヴァが入り、これまたグゥの音も出ない結末であった。
唯一、12番人気で5着に激走したホウオウエミーズのみ、次走以降にも期待を持てる内容となったのが個人的な見どころとして記憶にとどめておける程度だった・・・。
では本題の2歳戦へ。
6/13 東京5R 2歳新馬(芝1800m)
1着 ヴァーンフリート(サンデーサイレンス4×4)
・RRP:128
2着 グランシエロ(ヘイロー3×5)
3着 アンビション(母父自身にノーザンダンサー4×4の近親クロス有り)
6/19 東京5R 2歳新馬(芝1600m・稍重)
1着 アライバル(母自身にリファール4×4の近親クロス有り)
・RRP:126
2着 プルパレイ(ミスプロ5×3)
3着 ホウオウパレード(母自身がノーザンダンサー4A×4a)
6/20 阪神5R 2歳新馬(芝1600m・稍重)
1着 ダノンスコーピオン(母父自身にヘイルトゥリーズン4×3,且つアルマームード4×4のW近親クロス有り)
・RRP:126
2着 ルージュラテール(母父自身にネイティヴダンサー4×4,且つボールドルーラー4×3のW近親クロス有り)
3着 コナブラック(サンデーサイレンス3×4)
この続きは(その4)にて。
1〜3番人気の上位人気馬がどれもコケたこと自体は何ら驚くに値しないのだが、記事で取り上げた馬たちのうち、クラヴェルしか馬券に絡まなかったのはさすがに、トホホ〜と嘆くしかない。
しかも「ミスプロ系種牡馬絡みか、もしくはミスプロクロス持ちの配合タイプが毎年のように絡む」として、それに該当する各馬を挙げておきながら、勝ったシャムロックヒルの母父タピットがミスプロ(3×4)を持つ種牡馬にも関わらず、シャムロックヒル自身が約5カ月ぶりの休み明け&前走14着の内容に「消し」の2文字しか頭に浮かばず、全くスルー対象としてしまった挙句がこの激走。
まあ鞍上の藤懸騎手も、いい歳コイて大人げないイワタの父ちゃんとの「ひと悶着」を経て、逆にひと皮剥けて騎手として大きく成長し、いいオトナになった、ということなのかも(笑)。
一方、1番人気で馬群に沈んだソフトフルートを尻目に、こちらは既にいい大人の?父ちゃん横ノリ騎手は息子の和生騎手に対し「重賞はこうやって乗るんだゼ!」と言わんばかりに、父親の貫禄を見せつけた格好。
親子で共倒れにならなかったあたりはさすがベテランの父ちゃん、と言ったところか・・・。
更に、3着には血統的に特に強調材料を持たず、且つ斤量も重めで55キロのシャドウディーヴァが入り、これまたグゥの音も出ない結末であった。
唯一、12番人気で5着に激走したホウオウエミーズのみ、次走以降にも期待を持てる内容となったのが個人的な見どころとして記憶にとどめておける程度だった・・・。
では本題の2歳戦へ。
6/13 東京5R 2歳新馬(芝1800m)
1着 ヴァーンフリート(サンデーサイレンス4×4)
・RRP:128
2着 グランシエロ(ヘイロー3×5)
3着 アンビション(母父自身にノーザンダンサー4×4の近親クロス有り)
6/19 東京5R 2歳新馬(芝1600m・稍重)
1着 アライバル(母自身にリファール4×4の近親クロス有り)
・RRP:126
2着 プルパレイ(ミスプロ5×3)
3着 ホウオウパレード(母自身がノーザンダンサー4A×4a)
6/20 阪神5R 2歳新馬(芝1600m・稍重)
1着 ダノンスコーピオン(母父自身にヘイルトゥリーズン4×3,且つアルマームード4×4のW近親クロス有り)
・RRP:126
2着 ルージュラテール(母父自身にネイティヴダンサー4×4,且つボールドルーラー4×3のW近親クロス有り)
3着 コナブラック(サンデーサイレンス3×4)
この続きは(その4)にて。
2021年06月19日
第26回マーメイドS
マーメイドSは、過去10年で1番人気馬が勝ったのが2度しかなく毎年のように人気馬がコケて、ひと筋縄ではいかない典型的なハンデ戦の牝馬重賞ということもあり、これまでも過去記事で考察対象レースとして取り上げたことはなかった。
まあそもそも、当ブログではハンデ重賞という舞台設定自体を血統ポテンシャルの検証に不向きなものと位置付けていることもあるが、今はブログ的にネタ切れ気味の時期という事もあり(苦笑)、徒労に終わる可能性も感じつつの注目血統を取り上げてみたい。
一応の注目ポイントとしては単純に軽い斤量の馬に注目する以外に、血統的にはミスプロ系種牡馬の産駒か、ミスプロ系種牡馬のクロス要素をどこかに持っている配合タイプの馬が毎年それなりに馬券になりやすい傾向にあるという観点を踏まえ、個人的な注目配合馬たちも交えつつ、ピックアップする。
6/20 阪神11R 第26回マーメイドS(芝2000m)
2.アブレイズ(母エディンのBLP=30:(12,10,8))
この馬は近親クロス要素には頼らない配合タイプの馬なので、個人的にもデビュー当時から注目馬としてきたが、3歳時にフラワーCを勝って以降は1年あまり不振が続き、先月のメイS勝利でようやく復活?の兆しが見えてきた段階。
それでいて今回、自身がまだ経験したことがない56キロを背負わされてしまうのはちょっと厳しい。パッシングスルーも2年前に紫苑Sで重賞勝ちがあるが今回は54キロ。
53キロ以下の軽斤量馬が16頭中7頭出走する中での56キロは正直、勝てなくとも馬券になればそれだけで十分、ぐらいに見てあげなければ可哀想なぐらいの立場だろう・・・。
3.ホウオウエミーズ(母エミーズスマイルのBLP=21↓:(7,9↓,5))
この馬は父がミスプロ系種牡馬ロードカナロアとなり、まだ3勝目を挙げたばかりの準オープンの立場なので完全に格下馬だが、50キロの軽斤量の恩恵がどれだけ活かせるか?に一応は注目したい。
ただ、良馬場よりも重・稍重馬場での実績が目立ち、良馬場でのスピード勝負には分が悪い一面もあるので、馬場が渋ればかなり狙い目だったのだが良馬場でどうか?の懸念は否めないところも。
7.レッドベルディエス(母レッドファンタジアのBLP=13↓:(6,3↓,4↓))
全弟にレッドベルジュール&レッドベルオーブという素質馬がいるものの、この姉自身はどうもパッとしない成績に終始。一応、母父がミスプロ系種牡馬なので取り上げてみたが。
2千mという距離も本来の適性からすれば微妙に長いという印象で、53キロの恩恵が今回活かせることになるかどうか・・・。
8.ソフトフルート(母自身にミスプロ2×4、且つノーザンダンサー4×4・5のW近親クロス有り)
昨年の秋華賞3着以降はやや低迷気味も、今年5月に3勝クラスを勝利し晴れてオープン入り。だがディープ産駒にしてはスピード馬場よりもむしろ時計の掛かりがちな馬場向きで、パンパンの良馬場では好時計での実績がない。
しかも、これまでの4勝中3勝が中京芝2千mで、どちらかというと急坂のある阪神コースでは4戦して3着が1度あるだけと、やや苦手としているような印象。
54キロのハンデは可もなく不可もなくというところだが、母が持つミスプロ系種牡馬のクロス要素がプラスに働けば、苦手要素の克服も?
9.イズジョーノキセキ(母自身にミスプロ3×4の近親クロス有り)
この馬も現3勝クラスで格下馬となるが、阪神芝2千m戦だけで見れば2着2回3着1回と好相性を見せている。
前走の京橋S(2着)も同舞台で、勝ち馬とタイム差なしの1分58秒5と速い時計にも対応、今回52キロと恵まれた斤量も確かに大きい。
ただ勝ち星そのものは芝マイル戦で1勝、芝1800m戦で2勝と、適性的には2千mがやはり微妙に長い印象は拭えない面もある。
まあミスプロクロスの効果効能で好走しそうな気配は十分あるが、人気サイドなので馬券的妙味はあまりなく・・・。
11.パッシングスルー(ミスプロ4×4)
3歳時の紫苑Sでの勝利以降は低迷を続け、状況的にも調子が上向いてきたという印象はないので好走はやはり望み薄か。
一応、ミスプロの4代内クロス要素を持つので取り上げてはみたが・・・。
13.クラヴェル(サンデーサイレンス4×3)
この馬自身はミスプロクロスは持たないものの、母父がミスプロ系種牡馬のキンカメなので一応は取り上げた次第。
ただこの馬も2千mが微妙に長いような印象で、51キロの軽斤量の恩恵でどこまで?といった程度かなと。
鞍上は横ノリ騎手で、今回で同馬には6戦連続の騎乗となるが、まさか息子の和生騎手の重賞制覇を見届けたいだけ?の騎乗にはならないでしょうなあ・・・(苦笑)。
14.サンクテュエール(母ヒルダズパッションのBLP=22:(10,6,6))
3歳時にシンザン記念を勝った時はその後の飛躍を期待していたが、低迷が続いて個人的には残念な状況だった。
まあ前走の福島牝馬S3着でスランプ脱出の糸口は掴みかけているかもしれないが、ハンデ55キロを背負わされる今回は、やはり試金石というにはチト厳しいか。
一応、母自身はミスプロ系種牡馬の父を持つので、その部分だけでも過去のマーメイドSの好走傾向に合致するタイプではある。
個人的にはすんなり勝ってもらいたい気持ちではあるものの、ハンデ戦だけに過大な期待はせずに、今後につながる内容を見せてもらえれば、というところ。
尚、全弟となる2歳馬のフィアレスデザイアがデビューを待つ段階だが、デビュー時点においては母自身のBLP=17↓:(8↓,5↓,4↓)と、ひとまず減算措置を設定する。
更に牡馬の産駒の場合、母ヒルダズパッション自身の持つネアルコ血脈過多(計14ラインの継承)が懸念材料となりかねないので、全兄ヴェルテアシャフトの二の舞にならなければいいなと思っているのだが、その弟のデビュー以降についても検証をしていく所存にて。
15.ミスニューヨーク(ミスプロ3×5)
この馬はどストレートにミスプロ系種牡馬キングズベストの産駒。なので一応は好走しておかしくない配合タイプと見るが、やはり実績的には重馬場で2勝、稍重馬場で1勝と、スピード決着となる良馬場施行のレースでは信頼度が一枚落ちる印象。
しかも距離適性面でも1800mの勝利実績のみで、2千m以上のレースとなるとチト微妙な立場になる。
あとは斤量53キロと幾分軽めなハンデでどれだけ?といったところか。
*という感じで、個人的な注目配合タイプ以外にもミスプロ系産駒もしくはミスプロクロス持ちの配合タイプの馬たちをピックアップしてみた。
まあハンデ戦なので冒頭で述べたとおり、ひと筋縄ではいかずにこの記事内容も無駄に終わる可能性があるが、少しでも読者離れを予防しておかないと(苦笑)。
まあそもそも、当ブログではハンデ重賞という舞台設定自体を血統ポテンシャルの検証に不向きなものと位置付けていることもあるが、今はブログ的にネタ切れ気味の時期という事もあり(苦笑)、徒労に終わる可能性も感じつつの注目血統を取り上げてみたい。
一応の注目ポイントとしては単純に軽い斤量の馬に注目する以外に、血統的にはミスプロ系種牡馬の産駒か、ミスプロ系種牡馬のクロス要素をどこかに持っている配合タイプの馬が毎年それなりに馬券になりやすい傾向にあるという観点を踏まえ、個人的な注目配合馬たちも交えつつ、ピックアップする。
6/20 阪神11R 第26回マーメイドS(芝2000m)
2.アブレイズ(母エディンのBLP=30:(12,10,8))
この馬は近親クロス要素には頼らない配合タイプの馬なので、個人的にもデビュー当時から注目馬としてきたが、3歳時にフラワーCを勝って以降は1年あまり不振が続き、先月のメイS勝利でようやく復活?の兆しが見えてきた段階。
それでいて今回、自身がまだ経験したことがない56キロを背負わされてしまうのはちょっと厳しい。パッシングスルーも2年前に紫苑Sで重賞勝ちがあるが今回は54キロ。
53キロ以下の軽斤量馬が16頭中7頭出走する中での56キロは正直、勝てなくとも馬券になればそれだけで十分、ぐらいに見てあげなければ可哀想なぐらいの立場だろう・・・。
3.ホウオウエミーズ(母エミーズスマイルのBLP=21↓:(7,9↓,5))
この馬は父がミスプロ系種牡馬ロードカナロアとなり、まだ3勝目を挙げたばかりの準オープンの立場なので完全に格下馬だが、50キロの軽斤量の恩恵がどれだけ活かせるか?に一応は注目したい。
ただ、良馬場よりも重・稍重馬場での実績が目立ち、良馬場でのスピード勝負には分が悪い一面もあるので、馬場が渋ればかなり狙い目だったのだが良馬場でどうか?の懸念は否めないところも。
7.レッドベルディエス(母レッドファンタジアのBLP=13↓:(6,3↓,4↓))
全弟にレッドベルジュール&レッドベルオーブという素質馬がいるものの、この姉自身はどうもパッとしない成績に終始。一応、母父がミスプロ系種牡馬なので取り上げてみたが。
2千mという距離も本来の適性からすれば微妙に長いという印象で、53キロの恩恵が今回活かせることになるかどうか・・・。
8.ソフトフルート(母自身にミスプロ2×4、且つノーザンダンサー4×4・5のW近親クロス有り)
昨年の秋華賞3着以降はやや低迷気味も、今年5月に3勝クラスを勝利し晴れてオープン入り。だがディープ産駒にしてはスピード馬場よりもむしろ時計の掛かりがちな馬場向きで、パンパンの良馬場では好時計での実績がない。
しかも、これまでの4勝中3勝が中京芝2千mで、どちらかというと急坂のある阪神コースでは4戦して3着が1度あるだけと、やや苦手としているような印象。
54キロのハンデは可もなく不可もなくというところだが、母が持つミスプロ系種牡馬のクロス要素がプラスに働けば、苦手要素の克服も?
9.イズジョーノキセキ(母自身にミスプロ3×4の近親クロス有り)
この馬も現3勝クラスで格下馬となるが、阪神芝2千m戦だけで見れば2着2回3着1回と好相性を見せている。
前走の京橋S(2着)も同舞台で、勝ち馬とタイム差なしの1分58秒5と速い時計にも対応、今回52キロと恵まれた斤量も確かに大きい。
ただ勝ち星そのものは芝マイル戦で1勝、芝1800m戦で2勝と、適性的には2千mがやはり微妙に長い印象は拭えない面もある。
まあミスプロクロスの効果効能で好走しそうな気配は十分あるが、人気サイドなので馬券的妙味はあまりなく・・・。
11.パッシングスルー(ミスプロ4×4)
3歳時の紫苑Sでの勝利以降は低迷を続け、状況的にも調子が上向いてきたという印象はないので好走はやはり望み薄か。
一応、ミスプロの4代内クロス要素を持つので取り上げてはみたが・・・。
13.クラヴェル(サンデーサイレンス4×3)
この馬自身はミスプロクロスは持たないものの、母父がミスプロ系種牡馬のキンカメなので一応は取り上げた次第。
ただこの馬も2千mが微妙に長いような印象で、51キロの軽斤量の恩恵でどこまで?といった程度かなと。
鞍上は横ノリ騎手で、今回で同馬には6戦連続の騎乗となるが、まさか息子の和生騎手の重賞制覇を見届けたいだけ?の騎乗にはならないでしょうなあ・・・(苦笑)。
14.サンクテュエール(母ヒルダズパッションのBLP=22:(10,6,6))
3歳時にシンザン記念を勝った時はその後の飛躍を期待していたが、低迷が続いて個人的には残念な状況だった。
まあ前走の福島牝馬S3着でスランプ脱出の糸口は掴みかけているかもしれないが、ハンデ55キロを背負わされる今回は、やはり試金石というにはチト厳しいか。
一応、母自身はミスプロ系種牡馬の父を持つので、その部分だけでも過去のマーメイドSの好走傾向に合致するタイプではある。
個人的にはすんなり勝ってもらいたい気持ちではあるものの、ハンデ戦だけに過大な期待はせずに、今後につながる内容を見せてもらえれば、というところ。
尚、全弟となる2歳馬のフィアレスデザイアがデビューを待つ段階だが、デビュー時点においては母自身のBLP=17↓:(8↓,5↓,4↓)と、ひとまず減算措置を設定する。
更に牡馬の産駒の場合、母ヒルダズパッション自身の持つネアルコ血脈過多(計14ラインの継承)が懸念材料となりかねないので、全兄ヴェルテアシャフトの二の舞にならなければいいなと思っているのだが、その弟のデビュー以降についても検証をしていく所存にて。
15.ミスニューヨーク(ミスプロ3×5)
この馬はどストレートにミスプロ系種牡馬キングズベストの産駒。なので一応は好走しておかしくない配合タイプと見るが、やはり実績的には重馬場で2勝、稍重馬場で1勝と、スピード決着となる良馬場施行のレースでは信頼度が一枚落ちる印象。
しかも距離適性面でも1800mの勝利実績のみで、2千m以上のレースとなるとチト微妙な立場になる。
あとは斤量53キロと幾分軽めなハンデでどれだけ?といったところか。
*という感じで、個人的な注目配合タイプ以外にもミスプロ系産駒もしくはミスプロクロス持ちの配合タイプの馬たちをピックアップしてみた。
まあハンデ戦なので冒頭で述べたとおり、ひと筋縄ではいかずにこの記事内容も無駄に終わる可能性があるが、少しでも読者離れを予防しておかないと(苦笑)。
2021年06月14日
2021 6月の2歳戦ほか(その2)
では(その1)より続ける。
6/12 中京5R 2歳新馬(芝1600m)
1着 セリフォス(母シーフロントのBLP=30↓:(18,9↓,3)だが・・・)
・RRP:126
半兄のフォルテデイマルミ(父オルフェーヴル)が初勝利に9戦も要したのとは対照的に、仕上がり早の産駒を出す傾向のダイワメジャーに父が替わったセリフォスは人気に応えての新馬勝ち。
勝ち味に遅い兄の戦績はこれまで2着4回、3着も4回と「らしさ全開」で昇級後もすぐにモタつく内容となってしまっているが、果たして弟のほうはトントン拍子に出世していくのか?が、比較としては興味深い。
兄フォルテd-Mについての、これまでのメモ記事では、母シーフロント自身の持つ「ネアルコ血脈過多」が懸念材料となって勝ち味の遅さの要因になっている、と推察してきた。
父がダイワメジャーに替わる事で、おそらく陣営は今後ともマイル戦を主戦場にしていくはずだと思われるが、2千m以上を使われてきた兄よりも距離適性の幅が狭い分だけ、目標とするレース設定がしやすくなる。
そういう意味では兄フォルテd-Mよりも、出世のしやすさにおいてはセリフォスのほうが期待出来るかもしれない。
ただ単純な血統傾向としても、ダイワメジャー産駒の多くはノーザンダンサーの4代内クロスに依存することで出世する傾向のほうが極めて顕著で、セリフォスの今後についてはマイル路線限定で使われていくことを前提としてのみ、注目してみたい。
2着 ベルクレスタ(ミスプロ4A×3a)
ミスプロ直系の両親を持つことで「同系配合馬」の扱いとなるが、上記のクロス要素には父母双方で「直系」を意味する大文字の A(父方)と小文字の a(母方)を付随させることで、それを表している。
半姉にヴィクトリアM勝ちのアドマイヤリードが居るが、この姉はステイゴールド産駒なので配合面においても全くタイプが異なり、出世の仕方という部分での比較対象にはしづらい。
まあベルクレスタ自身はドゥラメンテ産駒でもあり一介のマイラーということはないはずで、勝ったセリフォスとは異なりむしろ千八とか2千m戦なども今後走らせてみるのも大いにアリだろう。
3着 トゥードジボン(母自身に Valid Appeal 5×2の近親クロス有り)
フジキセキ後継種牡馬イスラボニータの産駒となるが、現役当時のイスラボニータ自身については異系種牡馬のインリアリティ(4×5)を持つことにより、「異系アシスト」が顕現するタイプとして考察していた。
初年度産駒となるトゥードジボンの母は上記の特殊なクロス要素を持っているが、クロス先祖である Valid Appeal は、そのインリアリティの直仔となる種牡馬。
当然、社台F側としてはこの異系要素のアシスト効果を十分計算に入れて、コッパという繁殖牝馬を配合したものと思われる。
勝ち馬セリフォスとコンマ5秒差は現時点での完成度合いの差で、トゥードジボンも身が入ってくればおそらくマイル戦中心、もしくは1400m戦へのシフトでも出世していっておかしくない。
個人的な注目配合馬ではないが、イスラボニータ産駒としては興味深いタイプ、だとしておきたい。
残念ながら3番人気でブービーに敗れた、
9着 プレミアムスマイル(母ジンジャーパンチのBLP=9↓:(4↓,2↓,3))
父がキンカメとなる半兄のテンカハルはミスプロ(3×5)のクロス要素を優先考察するタイプだが、父がロードカナロアに替わる妹のPスマイルはミスプロ(4×5)にクロス位置が後退するので、当ブログの規定により母自身の迂回血ライン継承度(=BLP)を優先考察するタイプとなる。
半姉にルージュバック、半兄にポタジェが存在する良血馬という扱いだが、父がサンデーS系の場合とミスプロ系の場合とでは、やはりその成績を比較していくのにはやや無理があると感じる。
母ジンジャーパンチ自身が本来持つBLP=14:(7,4,3)と算出しているが、父がミスプロ系(=シックルの直系子孫)の場合、母方に存在するシックル経由のライン数をカウントせず、減算する措置を講じている規定により、計5つのシックルラインがPスマイルの場合は減算されている。
このことも、今回のブービー負けに直結してしまっていると当方は受け止めており、今後の出世についてはやはり楽観的にはなれない。
ちなみに余談だが、先月の新潟大賞典でポタジェに先着し勝ったサンレイポケットの母、アドマイヤパンチ自身のBLP=22:(10,4,8)で、ポタジェが敗れたことにもいちいち合点がいく。
当ブログの考察ではしばしば起きることなので、常々重賞においては過去記事でどのように考察していたタイプだったのか?を、読者の皆様方におかれても各自でメモに残しておいて頂ければ当方としても幸いである・・・。
6/12 中京8R 3歳上牝・1勝C(芝2000m)
1着 マリアエレーナ(母テンダリーヴォイスのBLP=28↓:(12,11↓,5↓))
・RRP:126=123+3
過去、中京のマイル戦を5回使われ5度ともメンバー最速の上がり3Fタイムを計時していた同馬だったが、今回は陣営が一気の距離延長に挑み、今回もメンバー最速の上がり・33秒3を繰り出して差し切り勝ち。
君子蘭賞で1度だけ阪神芝1800m戦を使われた経緯があったが、それ以外は京都コースも含めて全てマイル戦だった。
牝馬同士の一戦とは言え、古馬を含めディープインパクト産駒が3頭出走した中で、クロフネ産駒として2千m戦を勝ち切ったという事実は大きい。
元々デビュー戦から注目馬としていたが、やや展開面に泣くシーンが多いレースが続いてしまい、陣営としても未知の2千m戦に挑ませて勝たせた実績は大きく、今後に向けてはマイル中心の路線から一気に展望が開けるものとなった。
個人的には秋までにもう1勝、もしくは秋華賞トライアルへと駒を進めて結果が出せるかどうか?が注目ポイントとなるが、ソダシ以外のクロフネ牝馬にもまだまだ逸材がいることをマリアエレーナには示してもらいたいところ。
6/12 東京11R 3歳上3勝C・ジューンS(芝2400m)
1着 シルヴァーソニック(母エアトゥーレのBLP=8:(3,2,3))
2着 アンティシペイト(母アンチュラスのBLP=22↓:(10↓,5↓,7↓))
勝った5歳馬のシルヴァーソニックは皐月賞馬キャプレントゥーレの半弟となる良血馬ではあるが、4歳以降5歳半ばまで、勝ち切れないまま3勝クラスでずっとくすぶっていた馬。
4歳馬のアンティシペイトはスローな展開(逃げ馬の千m通過時62秒0)で4コーナーで先頭となったシルヴァーソニックを追走するもクビ差で捕まえ切れないまま入線。
勝ち馬の斤量が56キロで、4歳馬のアンティシペイトが何故か1キロ重い57キロを背負わされていた理由が解せない(単純に2着経験の多さか?)が、結局はこの展開と斤量差のWな不利で惜敗。
タラレバ論でしかないが、同じ斤量での出走ならやはり勢いで勝る4歳馬のこちらが勝っていただろう。次走でも引き続き期待したい。
まあ、シルヴァーソニックもようやくオープン入りするに至ったワケだが、3勝クラスまでは3連勝していた勢いが昇級後では一気に萎み、今回がクラス8戦目。
約1年半もかかってのオープン入りは、やはり母自身のBLP=8という値では2020年以降の現代においては出世に手間取って不思議ない、という判定の仕方となる。
なので今後シルヴァーソニックが重賞に挑む状況となっても、かなり厳しい試練が待ち受けていると推察する。
3勝クラスでは長めの距離をずっと使われてきたが、オープン入りした今後は芝1800〜2千m中心の路線でないと上位での活躍は難しいように感じる。父オルフェーヴル経由のポテンシャルで、どれだけ母方の底力要素の不足分をカバー出来るか?が課題。
アンティシペイトの動向と併せて、シルヴァーソニックの今後にも注視しておきたい・・・。
6/12 札幌4R 3歳未勝利(芝2000m)
1着 シルキーヴォイス(母スイートサルサのBLP=25↓:(10↓,8↓,7))
・RRP:127
過去2戦の成績が惨敗で、ここまで全くノーマークとなっていた馬だが、洋芝100%の札幌コースに替わって内容が一変。
斤量2キロ減の泉谷騎手の起用もそれなりに効果があってのものだろうが、洋芝でここまでイキイキとした内容に変わるとは(苦笑)。
まあ洋芝優位のコースが今後とも相応しいのなら、自ずと活躍の時期は限られてきてしまうので今後の課題はその辺だろう。
夏場のうちにもう1勝しておいて、秋以降はほぼ休み、冬場にまた洋芝優位の馬場となるコースでどうにかなるかも・・・ね。
2着 ホウオウリアリティ(ヘイルトゥリーズン6A×5a、且つサンデーサイレンス4×3)
3着 ノアスマッシュ(母トラストフェアリーのBLP=19↓:(8↓,6↓,5↓))
勝ち馬が10番人気での激走だったのに対し、こちらは2番人気で3着と、相手なりに走れるということなのだろうが、牝馬だけに・・・。
このレースでは完全にあと出しジャンケン的になってしまうが、勝ち馬の母とノアスマッシュの母とでは、迂回血ラインの3分割表示(母父、母の母父、3代母)のそれぞれにおいて、きっちり2ポイントずつ少ない(計6ポイント少ない)ことが結果となって現実化している。
このまま勝ち味に遅く2着3着を量産してしまうのか、牝馬同士のレースなら勝ち上がれるのか・・・。
この馬も減量騎手を再び起用するとかの、対症療法が必要かな、と。
6/12 札幌10R 3歳上1勝C・積丹特別(芝2600m)
1着 ナックイルシーヴ(母セデュイール2のBLP=14↓:(9↓,2,3↓))
・RRP:130=127+3
この馬のデビューから2戦を騎乗していた大野騎手が久々に跨り、クラス3戦目となる今回すんなりとこの馬を勝たせた。
まあ今回は古馬相手に53キロと斤量の恩恵もあったので特に強い勝ち方というものではないが、初勝利に8戦を要した馬にしては2勝目が昇級3戦目で達成なのだから進展はあったと言える。
ただ母のセデュイール自身の持つBLPは現代の繁殖牝馬の中にあってはさほど優位な値ではないので、今後とも中長距離でOKという印象はあまりない。
むしろ昇級後は2千mあたりを主戦場に戻し、腰を据えていってどうか?というところ。ハーツクライの場合、近親クロス要素に頼りまくった産駒のほうが重賞級活躍度が高いので、そのあたりがネックでこの馬に対する注目度としてはチト低いのだが(苦笑)。
この続きは(その3)にて。
6/12 中京5R 2歳新馬(芝1600m)
1着 セリフォス(母シーフロントのBLP=30↓:(18,9↓,3)だが・・・)
・RRP:126
半兄のフォルテデイマルミ(父オルフェーヴル)が初勝利に9戦も要したのとは対照的に、仕上がり早の産駒を出す傾向のダイワメジャーに父が替わったセリフォスは人気に応えての新馬勝ち。
勝ち味に遅い兄の戦績はこれまで2着4回、3着も4回と「らしさ全開」で昇級後もすぐにモタつく内容となってしまっているが、果たして弟のほうはトントン拍子に出世していくのか?が、比較としては興味深い。
兄フォルテd-Mについての、これまでのメモ記事では、母シーフロント自身の持つ「ネアルコ血脈過多」が懸念材料となって勝ち味の遅さの要因になっている、と推察してきた。
父がダイワメジャーに替わる事で、おそらく陣営は今後ともマイル戦を主戦場にしていくはずだと思われるが、2千m以上を使われてきた兄よりも距離適性の幅が狭い分だけ、目標とするレース設定がしやすくなる。
そういう意味では兄フォルテd-Mよりも、出世のしやすさにおいてはセリフォスのほうが期待出来るかもしれない。
ただ単純な血統傾向としても、ダイワメジャー産駒の多くはノーザンダンサーの4代内クロスに依存することで出世する傾向のほうが極めて顕著で、セリフォスの今後についてはマイル路線限定で使われていくことを前提としてのみ、注目してみたい。
2着 ベルクレスタ(ミスプロ4A×3a)
ミスプロ直系の両親を持つことで「同系配合馬」の扱いとなるが、上記のクロス要素には父母双方で「直系」を意味する大文字の A(父方)と小文字の a(母方)を付随させることで、それを表している。
半姉にヴィクトリアM勝ちのアドマイヤリードが居るが、この姉はステイゴールド産駒なので配合面においても全くタイプが異なり、出世の仕方という部分での比較対象にはしづらい。
まあベルクレスタ自身はドゥラメンテ産駒でもあり一介のマイラーということはないはずで、勝ったセリフォスとは異なりむしろ千八とか2千m戦なども今後走らせてみるのも大いにアリだろう。
3着 トゥードジボン(母自身に Valid Appeal 5×2の近親クロス有り)
フジキセキ後継種牡馬イスラボニータの産駒となるが、現役当時のイスラボニータ自身については異系種牡馬のインリアリティ(4×5)を持つことにより、「異系アシスト」が顕現するタイプとして考察していた。
初年度産駒となるトゥードジボンの母は上記の特殊なクロス要素を持っているが、クロス先祖である Valid Appeal は、そのインリアリティの直仔となる種牡馬。
当然、社台F側としてはこの異系要素のアシスト効果を十分計算に入れて、コッパという繁殖牝馬を配合したものと思われる。
勝ち馬セリフォスとコンマ5秒差は現時点での完成度合いの差で、トゥードジボンも身が入ってくればおそらくマイル戦中心、もしくは1400m戦へのシフトでも出世していっておかしくない。
個人的な注目配合馬ではないが、イスラボニータ産駒としては興味深いタイプ、だとしておきたい。
残念ながら3番人気でブービーに敗れた、
9着 プレミアムスマイル(母ジンジャーパンチのBLP=9↓:(4↓,2↓,3))
父がキンカメとなる半兄のテンカハルはミスプロ(3×5)のクロス要素を優先考察するタイプだが、父がロードカナロアに替わる妹のPスマイルはミスプロ(4×5)にクロス位置が後退するので、当ブログの規定により母自身の迂回血ライン継承度(=BLP)を優先考察するタイプとなる。
半姉にルージュバック、半兄にポタジェが存在する良血馬という扱いだが、父がサンデーS系の場合とミスプロ系の場合とでは、やはりその成績を比較していくのにはやや無理があると感じる。
母ジンジャーパンチ自身が本来持つBLP=14:(7,4,3)と算出しているが、父がミスプロ系(=シックルの直系子孫)の場合、母方に存在するシックル経由のライン数をカウントせず、減算する措置を講じている規定により、計5つのシックルラインがPスマイルの場合は減算されている。
このことも、今回のブービー負けに直結してしまっていると当方は受け止めており、今後の出世についてはやはり楽観的にはなれない。
ちなみに余談だが、先月の新潟大賞典でポタジェに先着し勝ったサンレイポケットの母、アドマイヤパンチ自身のBLP=22:(10,4,8)で、ポタジェが敗れたことにもいちいち合点がいく。
当ブログの考察ではしばしば起きることなので、常々重賞においては過去記事でどのように考察していたタイプだったのか?を、読者の皆様方におかれても各自でメモに残しておいて頂ければ当方としても幸いである・・・。
6/12 中京8R 3歳上牝・1勝C(芝2000m)
1着 マリアエレーナ(母テンダリーヴォイスのBLP=28↓:(12,11↓,5↓))
・RRP:126=123+3
過去、中京のマイル戦を5回使われ5度ともメンバー最速の上がり3Fタイムを計時していた同馬だったが、今回は陣営が一気の距離延長に挑み、今回もメンバー最速の上がり・33秒3を繰り出して差し切り勝ち。
君子蘭賞で1度だけ阪神芝1800m戦を使われた経緯があったが、それ以外は京都コースも含めて全てマイル戦だった。
牝馬同士の一戦とは言え、古馬を含めディープインパクト産駒が3頭出走した中で、クロフネ産駒として2千m戦を勝ち切ったという事実は大きい。
元々デビュー戦から注目馬としていたが、やや展開面に泣くシーンが多いレースが続いてしまい、陣営としても未知の2千m戦に挑ませて勝たせた実績は大きく、今後に向けてはマイル中心の路線から一気に展望が開けるものとなった。
個人的には秋までにもう1勝、もしくは秋華賞トライアルへと駒を進めて結果が出せるかどうか?が注目ポイントとなるが、ソダシ以外のクロフネ牝馬にもまだまだ逸材がいることをマリアエレーナには示してもらいたいところ。
6/12 東京11R 3歳上3勝C・ジューンS(芝2400m)
1着 シルヴァーソニック(母エアトゥーレのBLP=8:(3,2,3))
2着 アンティシペイト(母アンチュラスのBLP=22↓:(10↓,5↓,7↓))
勝った5歳馬のシルヴァーソニックは皐月賞馬キャプレントゥーレの半弟となる良血馬ではあるが、4歳以降5歳半ばまで、勝ち切れないまま3勝クラスでずっとくすぶっていた馬。
4歳馬のアンティシペイトはスローな展開(逃げ馬の千m通過時62秒0)で4コーナーで先頭となったシルヴァーソニックを追走するもクビ差で捕まえ切れないまま入線。
勝ち馬の斤量が56キロで、4歳馬のアンティシペイトが何故か1キロ重い57キロを背負わされていた理由が解せない(単純に2着経験の多さか?)が、結局はこの展開と斤量差のWな不利で惜敗。
タラレバ論でしかないが、同じ斤量での出走ならやはり勢いで勝る4歳馬のこちらが勝っていただろう。次走でも引き続き期待したい。
まあ、シルヴァーソニックもようやくオープン入りするに至ったワケだが、3勝クラスまでは3連勝していた勢いが昇級後では一気に萎み、今回がクラス8戦目。
約1年半もかかってのオープン入りは、やはり母自身のBLP=8という値では2020年以降の現代においては出世に手間取って不思議ない、という判定の仕方となる。
なので今後シルヴァーソニックが重賞に挑む状況となっても、かなり厳しい試練が待ち受けていると推察する。
3勝クラスでは長めの距離をずっと使われてきたが、オープン入りした今後は芝1800〜2千m中心の路線でないと上位での活躍は難しいように感じる。父オルフェーヴル経由のポテンシャルで、どれだけ母方の底力要素の不足分をカバー出来るか?が課題。
アンティシペイトの動向と併せて、シルヴァーソニックの今後にも注視しておきたい・・・。
6/12 札幌4R 3歳未勝利(芝2000m)
1着 シルキーヴォイス(母スイートサルサのBLP=25↓:(10↓,8↓,7))
・RRP:127
過去2戦の成績が惨敗で、ここまで全くノーマークとなっていた馬だが、洋芝100%の札幌コースに替わって内容が一変。
斤量2キロ減の泉谷騎手の起用もそれなりに効果があってのものだろうが、洋芝でここまでイキイキとした内容に変わるとは(苦笑)。
まあ洋芝優位のコースが今後とも相応しいのなら、自ずと活躍の時期は限られてきてしまうので今後の課題はその辺だろう。
夏場のうちにもう1勝しておいて、秋以降はほぼ休み、冬場にまた洋芝優位の馬場となるコースでどうにかなるかも・・・ね。
2着 ホウオウリアリティ(ヘイルトゥリーズン6A×5a、且つサンデーサイレンス4×3)
3着 ノアスマッシュ(母トラストフェアリーのBLP=19↓:(8↓,6↓,5↓))
勝ち馬が10番人気での激走だったのに対し、こちらは2番人気で3着と、相手なりに走れるということなのだろうが、牝馬だけに・・・。
このレースでは完全にあと出しジャンケン的になってしまうが、勝ち馬の母とノアスマッシュの母とでは、迂回血ラインの3分割表示(母父、母の母父、3代母)のそれぞれにおいて、きっちり2ポイントずつ少ない(計6ポイント少ない)ことが結果となって現実化している。
このまま勝ち味に遅く2着3着を量産してしまうのか、牝馬同士のレースなら勝ち上がれるのか・・・。
この馬も減量騎手を再び起用するとかの、対症療法が必要かな、と。
6/12 札幌10R 3歳上1勝C・積丹特別(芝2600m)
1着 ナックイルシーヴ(母セデュイール2のBLP=14↓:(9↓,2,3↓))
・RRP:130=127+3
この馬のデビューから2戦を騎乗していた大野騎手が久々に跨り、クラス3戦目となる今回すんなりとこの馬を勝たせた。
まあ今回は古馬相手に53キロと斤量の恩恵もあったので特に強い勝ち方というものではないが、初勝利に8戦を要した馬にしては2勝目が昇級3戦目で達成なのだから進展はあったと言える。
ただ母のセデュイール自身の持つBLPは現代の繁殖牝馬の中にあってはさほど優位な値ではないので、今後とも中長距離でOKという印象はあまりない。
むしろ昇級後は2千mあたりを主戦場に戻し、腰を据えていってどうか?というところ。ハーツクライの場合、近親クロス要素に頼りまくった産駒のほうが重賞級活躍度が高いので、そのあたりがネックでこの馬に対する注目度としてはチト低いのだが(苦笑)。
この続きは(その3)にて。