2014年06月
2014年06月23日
2014 ２歳戦回顧(1)
今年最初の２歳戦注目馬としたマックヴァンは、レース中に故障を発生し予後不良の措置。競走馬には常につきまとう宿命と言うしかないですが、まさかデビュー戦でこのような事態になるとは・・・。
陣営・関係者の皆様の失意もいかばかりかと存じます。このブログで記事にした当方と致しましても、ただただ残念と申し上げるほかはありません・・・。
6/21 東京５Ｒ ２歳新馬（芝１６００ｍ）
１着 ラミーロ（ヘイロー４・５×４、ミスプロ４×４）
・ＲＲＰ：１２６
２着 マイネルクレイモア（母自身にCaro４×４の近親クロス有り）
３着 スプリームゴールド（母ナイキフェイバーのBLP=12:(6,3,3)）
レース内容は逃げ馬の千ｍ通過タイムが６３秒３というお決まりの超スローで、Ｄコースに替わり先行馬に有利な馬場状態ということも相まって、上位に来た４頭はみな４コーナーで４番手以内で、ほぼそのままゴールになだれ込んだだけというもの。
勝ったラミーロの上がり３Ｆ・３４秒１がメンバー最速で、１３番人気という低評価でしたが決め手に関しては秘めたるものがあったようですね。
ただ、調教はコース追い主体で、坂路調教のデータが全くない（ＴＡＲＧＥＴで調べた限りにおいて）ような中で、こういう決め手が発揮出来るかどうかは直近の調教内容からは読み取りにくく、さらに大手ではない牧場の生産馬ということもあり、１３番人気という支持度になっていたものと思われます。
ラミーロ自身は上記の近親クロスの影響度が無視出来ないものですが、そもそも父のアサクサデンエン自身がヘイロー（３×４）を持っているわけで、ヘイロークロス特有の早熟性が今回は奏功したのかも。
ただ、個人的にこういうタイプの次走以降にはすこぶる怪しいものを感じてしまう為、２戦目の内容を見てみるまでは何とも・・・。
２着馬はマツリダゴッホ産駒ですが、この父も昨年の夏場まではまずますの産駒実績がありましたが、秋が深まっていくと共に産駒の勝ち上がり率は明らかに下降線を辿りました。
また、母父がミスプロ系（＝ネイティヴダンサー系）の場合のＭゴッホ産駒の活躍度も比較的高かったように思いますが、マイネルクレイモアの母マンバラ自身には上記の４代内クロスがあるものの、マンバラの母はネイティヴダンサー系の両親を持つ同系配合馬で、やはり何らかの影響はこちらからも得ているものかと・・・。
個人的にはそんな連対馬２頭よりも、やはり今回３着になったステイゴールド産駒が珍しく近親クロスの要素を優先せずに考察可能なタイプなので、一応今後とも注目したいのはこのスプリームゴールドですね。
事前考察で取り上げなかったのは「牝馬」だからで（苦笑）、なかなか出世しにくいステイゴールド産駒の牝馬で近親クロスも特に影響しないタイプとなると、今後とも勝ち味に遅い競馬を続けてしまうような感じも少々・・・。
少し気になるのは、スプリームゴールド自身が持つPromised Land（５×５）のクロスの影響度合いでしょうか。通常のポピュラーな種牡馬の「４代以内ではないクロス」ならばＢＬＰのほうを必ず優先させるのですが、プロミスドランドは何しろサンデーサイレンスの「母父の父」ですから、（５×５）というクロス形態であっても無視出来ないのかな、と。
どのみちアイスフォーリスのようにトウルビヨンの「異系アシスト」が得られるタイプでもないので、陣営のレース選択としてまずは「牝馬限定」の未勝利戦に優先出走させるべき、という見解は提示しておきたいところ。
まあ走破内容を見る限り、仕上がってくるとしてもまだまだ先のような気もしますけどね・・・。
陣営・関係者の皆様の失意もいかばかりかと存じます。このブログで記事にした当方と致しましても、ただただ残念と申し上げるほかはありません・・・。
6/21 東京５Ｒ ２歳新馬（芝１６００ｍ）
１着 ラミーロ（ヘイロー４・５×４、ミスプロ４×４）
・ＲＲＰ：１２６
２着 マイネルクレイモア（母自身にCaro４×４の近親クロス有り）
３着 スプリームゴールド（母ナイキフェイバーのBLP=12:(6,3,3)）
レース内容は逃げ馬の千ｍ通過タイムが６３秒３というお決まりの超スローで、Ｄコースに替わり先行馬に有利な馬場状態ということも相まって、上位に来た４頭はみな４コーナーで４番手以内で、ほぼそのままゴールになだれ込んだだけというもの。
勝ったラミーロの上がり３Ｆ・３４秒１がメンバー最速で、１３番人気という低評価でしたが決め手に関しては秘めたるものがあったようですね。
ただ、調教はコース追い主体で、坂路調教のデータが全くない（ＴＡＲＧＥＴで調べた限りにおいて）ような中で、こういう決め手が発揮出来るかどうかは直近の調教内容からは読み取りにくく、さらに大手ではない牧場の生産馬ということもあり、１３番人気という支持度になっていたものと思われます。
ラミーロ自身は上記の近親クロスの影響度が無視出来ないものですが、そもそも父のアサクサデンエン自身がヘイロー（３×４）を持っているわけで、ヘイロークロス特有の早熟性が今回は奏功したのかも。
ただ、個人的にこういうタイプの次走以降にはすこぶる怪しいものを感じてしまう為、２戦目の内容を見てみるまでは何とも・・・。
２着馬はマツリダゴッホ産駒ですが、この父も昨年の夏場まではまずますの産駒実績がありましたが、秋が深まっていくと共に産駒の勝ち上がり率は明らかに下降線を辿りました。
また、母父がミスプロ系（＝ネイティヴダンサー系）の場合のＭゴッホ産駒の活躍度も比較的高かったように思いますが、マイネルクレイモアの母マンバラ自身には上記の４代内クロスがあるものの、マンバラの母はネイティヴダンサー系の両親を持つ同系配合馬で、やはり何らかの影響はこちらからも得ているものかと・・・。
個人的にはそんな連対馬２頭よりも、やはり今回３着になったステイゴールド産駒が珍しく近親クロスの要素を優先せずに考察可能なタイプなので、一応今後とも注目したいのはこのスプリームゴールドですね。
事前考察で取り上げなかったのは「牝馬」だからで（苦笑）、なかなか出世しにくいステイゴールド産駒の牝馬で近親クロスも特に影響しないタイプとなると、今後とも勝ち味に遅い競馬を続けてしまうような感じも少々・・・。
少し気になるのは、スプリームゴールド自身が持つPromised Land（５×５）のクロスの影響度合いでしょうか。通常のポピュラーな種牡馬の「４代以内ではないクロス」ならばＢＬＰのほうを必ず優先させるのですが、プロミスドランドは何しろサンデーサイレンスの「母父の父」ですから、（５×５）というクロス形態であっても無視出来ないのかな、と。
どのみちアイスフォーリスのようにトウルビヨンの「異系アシスト」が得られるタイプでもないので、陣営のレース選択としてまずは「牝馬限定」の未勝利戦に優先出走させるべき、という見解は提示しておきたいところ。
まあ走破内容を見る限り、仕上がってくるとしてもまだまだ先のような気もしますけどね・・・。
2014年06月20日
2014 ２歳戦注目馬(1)
6/21 東京５Ｒ ２歳新馬（芝１６００ｍ）
６．マックヴァン（母ラタフィアのBLP=7:(2,3,2)）
今年最初の、２歳戦の事前考察記事となります。基本的に、穴党を自認するこのブログではありますが、前日段階の単勝オッズで１番人気に支持されているマックヴァン（父キンシャサノキセキ）をあえて取り上げることにしました。
日頃の穴党としてのスタンスを堅持したいのはヤマヤマですが、過去記事でもフジキセキの後継種牡馬であるキンシャサノキセキには注目したいと述べており、今回はそちらを優先。
まず、キンシャサノキセキ自身はフジキセキ同様、５代アウトブリードとなる血統背景です。このことが種牡馬として注目に値する最も重要な要素ですね。
フジキセキ自身、その父サンデーサイレンスが全盛を極める時代に早くも種牡馬入り。超〜万能な種牡馬実績を残し続ける偉大な父を相手に、あまりにもその壁が大き過ぎたのは確かでしょう。
実際、フジキセキの産駒は父が年齢を重ねるほどに活躍度が広範囲に広がり、種牡馬として活力が衰えるどころか、最晩年の産駒に皐月賞馬イスラボニータ、スプリングＳ勝ち馬ロサギガンティアを出すなど、種牡馬としての引退が惜しまれるほどの実績を残しました。
そこへ、グッドなタイミングで入れ替わるように産駒を今年からデビューさせることとなったのが後継種牡馬のキンシャサノキセキ、という図式。
キンシャサノキセキ自身はスプリント実績にのみ偏ったタイプでしたが、おそらく産駒の中には中距離をこなせるタイプが少なからず出てくるものと推察しています。
今回取り上げた産駒のマックヴァンは、その母ラタフィアの持つ迂回血ライン継承度（＝ＢＬＰ）が７しかないので、通常であれば少々、世間一般のチヤホヤ度とは距離を置いて、やや突き放す目線となってしまうタイプです。
けれども、キンシャサノキセキ自身の血統背景における血量最上位の存在は何か？ということに着目した場合、ラタフィアとの相性は抜群なのではないか？という推察も実は可能なんですね。
キンシャサノキセキ自身の先祖たちの中で、血量最上位となるのはマームード（５．０８％）です。一方、配合相手ラタフィア自身にとっての母父はファビュラスダンサーですが、この種牡馬自身が持つ近親クロスこそ、マームード（４×３）の、奇跡の血量を持つというタイプ。
まあ早い話が、マックヴァン自身は迂回血ラインでどうこうと言えるタイプではないものの、父と母の「配合の相性の良さ」という観点で見た場合には、かなりの和合性を秘めているのかも？という印象となるわけです。
ただ、クロス要素を主体とした相性というのは、必ずしもプラス方面に奏功しないケースもあるわけで、その辺は初戦の走りの内容をしっかりと吟味し、次走以降につながるかどうかの見極めが必要、ともなるんですが。
人気サイドとなりそうな馬だけに、もしすんなり勝ったとしてもこのブログではいちいち勝ち誇ったような回顧をするつもりは毛頭ありませんが（笑）、もし馬券にも絡めないような場合、相性の良さとは表裏一体の、クロス要素の負の側面である気性面の不安定さのようなものが表出した可能性、もあろうかと。
どちらに転ぶか、まずは無謀な馬券勝負などせずに、じっくり静観の構えで（苦笑）。
６．マックヴァン（母ラタフィアのBLP=7:(2,3,2)）
今年最初の、２歳戦の事前考察記事となります。基本的に、穴党を自認するこのブログではありますが、前日段階の単勝オッズで１番人気に支持されているマックヴァン（父キンシャサノキセキ）をあえて取り上げることにしました。
日頃の穴党としてのスタンスを堅持したいのはヤマヤマですが、過去記事でもフジキセキの後継種牡馬であるキンシャサノキセキには注目したいと述べており、今回はそちらを優先。
まず、キンシャサノキセキ自身はフジキセキ同様、５代アウトブリードとなる血統背景です。このことが種牡馬として注目に値する最も重要な要素ですね。
フジキセキ自身、その父サンデーサイレンスが全盛を極める時代に早くも種牡馬入り。超〜万能な種牡馬実績を残し続ける偉大な父を相手に、あまりにもその壁が大き過ぎたのは確かでしょう。
実際、フジキセキの産駒は父が年齢を重ねるほどに活躍度が広範囲に広がり、種牡馬として活力が衰えるどころか、最晩年の産駒に皐月賞馬イスラボニータ、スプリングＳ勝ち馬ロサギガンティアを出すなど、種牡馬としての引退が惜しまれるほどの実績を残しました。
そこへ、グッドなタイミングで入れ替わるように産駒を今年からデビューさせることとなったのが後継種牡馬のキンシャサノキセキ、という図式。
キンシャサノキセキ自身はスプリント実績にのみ偏ったタイプでしたが、おそらく産駒の中には中距離をこなせるタイプが少なからず出てくるものと推察しています。
今回取り上げた産駒のマックヴァンは、その母ラタフィアの持つ迂回血ライン継承度（＝ＢＬＰ）が７しかないので、通常であれば少々、世間一般のチヤホヤ度とは距離を置いて、やや突き放す目線となってしまうタイプです。
けれども、キンシャサノキセキ自身の血統背景における血量最上位の存在は何か？ということに着目した場合、ラタフィアとの相性は抜群なのではないか？という推察も実は可能なんですね。
キンシャサノキセキ自身の先祖たちの中で、血量最上位となるのはマームード（５．０８％）です。一方、配合相手ラタフィア自身にとっての母父はファビュラスダンサーですが、この種牡馬自身が持つ近親クロスこそ、マームード（４×３）の、奇跡の血量を持つというタイプ。
まあ早い話が、マックヴァン自身は迂回血ラインでどうこうと言えるタイプではないものの、父と母の「配合の相性の良さ」という観点で見た場合には、かなりの和合性を秘めているのかも？という印象となるわけです。
ただ、クロス要素を主体とした相性というのは、必ずしもプラス方面に奏功しないケースもあるわけで、その辺は初戦の走りの内容をしっかりと吟味し、次走以降につながるかどうかの見極めが必要、ともなるんですが。
人気サイドとなりそうな馬だけに、もしすんなり勝ったとしてもこのブログではいちいち勝ち誇ったような回顧をするつもりは毛頭ありませんが（笑）、もし馬券にも絡めないような場合、相性の良さとは表裏一体の、クロス要素の負の側面である気性面の不安定さのようなものが表出した可能性、もあろうかと。
どちらに転ぶか、まずは無謀な馬券勝負などせずに、じっくり静観の構えで（苦笑）。
2014年06月18日
２歳戦 回顧にあたって
先週は滅多に取り上げない古馬重賞の考察が全くもって空振り。このまま個人的に苦手な夏のローカル競馬に突入していくのかと思うと気が滅入りますが（苦笑）、２歳戦に関しては可能な限り意欲的にやっていくつもりでおります。
とは言え、先ごろの記事でも述べたように考察＆回顧対象となる「芝マイル以上」の２歳戦であっても、あまりに超スロー過ぎて次走以降の展望が見えにくい凡庸な内容のレースについては、どんなにチヤホヤされているような勝ち馬であってもこのブログでは経過観察の期間を設けてしばらくは静観の構えを貫きます・・・。
毎年、新馬戦が始まる次期になると言っていることですが、新馬戦を勝ったというだけでもの凄く今後が楽しみ〜、的な回顧の仕方をする論調のマスコミ、一部プロ予想家のスタンスに疑問を感じることも多いのが個人的な感覚ですね。
こういう場合、昨年の２歳戦で新馬勝ちしたような面々が、どれだけその後も順風満帆に出世していけたのかどうかを振り返っておくことも、冷静な判断を保つ上ではとても意義のあることと感じます。
（以下、２０１３年の２歳新馬戦）
6/1
阪神５Ｒ（芝1600ｍ） １着：レッドリヴェール（のちにＧ�鞠蓮�
6/2
東京５Ｒ（芝1600ｍ） １着：イスラボニータ（のちにＧ�鞠蓮�
6/12
阪神５Ｒ（芝1800ｍ） １着：マイネルフロスト（のちにＧ�掲蓮�
・・・と、ここまでを見れば、「ホレ見ろ、早い段階で新馬勝ちした面々は、こんなに凄いゾ」となってしまうのですが、もう少し続けると、
6/16
東京５Ｒ（芝1600ｍ） １着：リターンラルク（以後は７戦して全て４着以下）
6/23
東京５Ｒ（芝1600ｍ） １着：マイネグラティア（次戦ダリア賞２着も３戦目以降着外４度）
阪神５Ｒ（芝1800ｍ） １着：ピオネロ（2-1-0-4）
6/30
福島５Ｒ（芝1800ｍ） １着：パシフィックギャル（1-3-1-1）
中京５Ｒ（芝1600ｍ） １着：マイネルメリエンダ（2-2-2-4）
7/7
函館５Ｒ（芝1800ｍ） １着：サングラス（2-1-0-9）
7/14
福島５Ｒ（芝1800ｍ） １着：マイネグレヴィル（1-2-1-5）
7/20
中京５Ｒ（芝1600ｍ） １着：フェルメッツァ（（1-1-2-5）
函館５Ｒ（芝1800ｍ） １着：サトノフェラーリ（2-2-0-3）
7/21
福島５Ｒ（芝1800ｍ） １着：ハイアーレート（1-1-3-4）
7/28
新潟５Ｒ（芝1600ｍ） １着：ヴィスビー（1-0-0-5）
函館５Ｒ（芝1800ｍ） １着：オールステイ（2-1-0-9）
・・・という感じの着度数となり、「早い段階で」という言い回しに基づいて昨年７月末までの新馬勝ちの馬を並べていくと、むしろ伸び悩んでしまった、という馬のほうが結局は多いことが分かります。
「２勝してる馬もいるし、重賞２着２回の馬もいるぞ」ってなことにもなりますが、言い換えれば「２勝するのがやっと」とか、重賞２着２回の割に、「平場のレースで勝てていない」という見方も出来るわけです。
また、芝１４００ｍ以下でデビュー戦勝利の馬にハープスターやホウライアキコがいるので、「レース距離を限定するな」というご意見もあろうかと思いますが、もし芝１４００ｍ以下でのデビュー戦勝ち馬をすべて取り上げることになると、やっぱりその後「伸び悩んでしまった」となる馬たちのほうが圧倒的に多くなります。特に牡馬の場合には・・・（不服であればご自身で調べてみて頂きたいなと）。
まあとにかく、新馬戦を勝ったとしても、その後順風満帆にいって着外になるようなことなく出世してしまう馬というのは、極めて少数派なのであって、ほんの一握りの「ダイヤの原石」であったわけですね。
なので、新馬戦を勝ったればこそ、その馬の２戦目・３戦目の内容をしっかり見極める、というスタンスを今後とも堅持し続けていきたい、という主旨の告知記事なのでした・・・。
とは言え、先ごろの記事でも述べたように考察＆回顧対象となる「芝マイル以上」の２歳戦であっても、あまりに超スロー過ぎて次走以降の展望が見えにくい凡庸な内容のレースについては、どんなにチヤホヤされているような勝ち馬であってもこのブログでは経過観察の期間を設けてしばらくは静観の構えを貫きます・・・。
毎年、新馬戦が始まる次期になると言っていることですが、新馬戦を勝ったというだけでもの凄く今後が楽しみ〜、的な回顧の仕方をする論調のマスコミ、一部プロ予想家のスタンスに疑問を感じることも多いのが個人的な感覚ですね。
こういう場合、昨年の２歳戦で新馬勝ちしたような面々が、どれだけその後も順風満帆に出世していけたのかどうかを振り返っておくことも、冷静な判断を保つ上ではとても意義のあることと感じます。
（以下、２０１３年の２歳新馬戦）
6/1
阪神５Ｒ（芝1600ｍ） １着：レッドリヴェール（のちにＧ�鞠蓮�
6/2
東京５Ｒ（芝1600ｍ） １着：イスラボニータ（のちにＧ�鞠蓮�
6/12
阪神５Ｒ（芝1800ｍ） １着：マイネルフロスト（のちにＧ�掲蓮�
・・・と、ここまでを見れば、「ホレ見ろ、早い段階で新馬勝ちした面々は、こんなに凄いゾ」となってしまうのですが、もう少し続けると、
6/16
東京５Ｒ（芝1600ｍ） １着：リターンラルク（以後は７戦して全て４着以下）
6/23
東京５Ｒ（芝1600ｍ） １着：マイネグラティア（次戦ダリア賞２着も３戦目以降着外４度）
阪神５Ｒ（芝1800ｍ） １着：ピオネロ（2-1-0-4）
6/30
福島５Ｒ（芝1800ｍ） １着：パシフィックギャル（1-3-1-1）
中京５Ｒ（芝1600ｍ） １着：マイネルメリエンダ（2-2-2-4）
7/7
函館５Ｒ（芝1800ｍ） １着：サングラス（2-1-0-9）
7/14
福島５Ｒ（芝1800ｍ） １着：マイネグレヴィル（1-2-1-5）
7/20
中京５Ｒ（芝1600ｍ） １着：フェルメッツァ（（1-1-2-5）
函館５Ｒ（芝1800ｍ） １着：サトノフェラーリ（2-2-0-3）
7/21
福島５Ｒ（芝1800ｍ） １着：ハイアーレート（1-1-3-4）
7/28
新潟５Ｒ（芝1600ｍ） １着：ヴィスビー（1-0-0-5）
函館５Ｒ（芝1800ｍ） １着：オールステイ（2-1-0-9）
・・・という感じの着度数となり、「早い段階で」という言い回しに基づいて昨年７月末までの新馬勝ちの馬を並べていくと、むしろ伸び悩んでしまった、という馬のほうが結局は多いことが分かります。
「２勝してる馬もいるし、重賞２着２回の馬もいるぞ」ってなことにもなりますが、言い換えれば「２勝するのがやっと」とか、重賞２着２回の割に、「平場のレースで勝てていない」という見方も出来るわけです。
また、芝１４００ｍ以下でデビュー戦勝利の馬にハープスターやホウライアキコがいるので、「レース距離を限定するな」というご意見もあろうかと思いますが、もし芝１４００ｍ以下でのデビュー戦勝ち馬をすべて取り上げることになると、やっぱりその後「伸び悩んでしまった」となる馬たちのほうが圧倒的に多くなります。特に牡馬の場合には・・・（不服であればご自身で調べてみて頂きたいなと）。
まあとにかく、新馬戦を勝ったとしても、その後順風満帆にいって着外になるようなことなく出世してしまう馬というのは、極めて少数派なのであって、ほんの一握りの「ダイヤの原石」であったわけですね。
なので、新馬戦を勝ったればこそ、その馬の２戦目・３戦目の内容をしっかり見極める、というスタンスを今後とも堅持し続けていきたい、という主旨の告知記事なのでした・・・。
2014年06月14日
日曜東西重賞 注目馬
このブログでは古馬中心の重賞はあまり取り上げないんですが、とりあえずネタ切れにならぬよう明日の東西重賞の注目馬を少々ピックアップしておきます。
6/15 東京１１Ｒ エプソムＣ（芝１８００ｍ）
１７．カルドブレッサ（母ラフィカのBLP=10:(4,4,2)）
ジャンポケ産駒にありがちな、気性面での扱いづらさが陣営を相当にてこずらせ、出世がかなり遅れてしまったことは否めない経歴の持ち主ではあるものの、ポテンシャルの高さでは芝重賞級のものを間違いなく秘めているものと思われます。
重賞での連対は今年の中山金杯が初めてですが、東京芝１８００ｍでは過去２戦２連対と得意にしていますし、先週の影響が残りパワー要求度の高い今の東京コースも、この馬にはむしろ歓迎なのではないかと。
母のラフィカは全兄にブラックタキシード、半兄にミカエルビスティーなどがおり、まずまずの良血牝馬と言えます。その母が産んでいる今年の２歳馬には、父がクロフネとなるトゥルビネという牝馬がデビューを控えています。
個人的にはこのクロフネ産駒の妹のほうに、芝重賞級への出世を期待して今後とも注目していくつもりですが、まずはデビューの日が決まるまでは指をくわえて待つしかないですな・・・。
6/15 阪神１１Ｒ マーメイドＳ（芝２０００ｍ）
１１．アイスフォーリス（母リリウムのBLP=15:(9Tt,3T,3)）
既に２歳時から注目してきたこの牝馬も、ＢＬＰが豊富な母の仔にありがちなズブい面のほうが優位になり、勝ち切れなさがつきまとう状況のまま推移してしまいました。
ただ、陣営の使い方にはやや不満があるのも正直なところ。これまでの２着経験が７戦あるうち、牝馬限定戦での２着は２回だけで、あとの５回はみな牡馬相手のレースでのものです。
しかも本来の距離適性より長い２４００ｍや２５００ｍなどで牡馬相手のレースを多くこなしてきたため、尚のこと出世につながりにくい状況となってしまっていました。
まあ、そもそもステイゴールド産駒の牝馬が芝の重賞級にまで出世するケース自体が、かなり限られたものであることは巷間で語られてきていることでもあるのですが、今年の３歳牝馬レッドリヴェールが最近では目立つぐらいのもので、牡馬の活躍馬に比べ、本当に芝重賞級となるステイＧの牝馬は稀、ですね・・・。
そういう中で、「近親クロス（おおむね４代以内で成立の）」の配合要素に頼ることなく、ここまで頑張ってきたのがアイスフォーリスなんですね。
アイスフォーリス自身の血統背景はもちろん、５代アウトブリード。その母リリウム自身の血統背景も、やはり５代アウトブリードです。
昨今、近親クロスに頼らない配合で「芝の重賞級」にまで出世していけるケースというのは少数派であり、大抵の場合、活躍馬の血統背景には「４代内クロス」がどこかにキッチリと登場するものです。
先週まで、ハーツクライの産駒がＧ１レースで３週連続の勝利を飾りましたが、
・ヌーボレコルト（母オメガスピリット自身にノーザンダンサー２×４のクロス有り）
・ワンアンドオンリー（同系配合でヘイロー３×４）
・ジャスタウェイ（母父Wild Again自身にネアルコ３×４及びHyperion４×３のＷクロス有り
・・・というもの。ハーツクライという、種牡馬自身にのみ大いなる脚光が浴びせられることになりがちな状況において、実は、その産駒たちは何らかのカタチで近親クロスの要素に「すこぶる頼りまくってるんですよ〜」という分析をすべきだというのが、このブログのスタンスです（笑）。
さて、アイスフォーリス自身に話を戻すと、過去記事でも述べているように、ステイゴールド自身は配合相手となる繁殖牝馬の血統背景の中に、「異系トウルビヨンのライン継承」を渇望します。
このブログでこれまで述べてきたところの、「異系アシスト」という考え方ですね。
アイスフォーリスの母リリウムはクロフネの娘ですが、クロフネ自身の血統背景においては異系トウルビヨンの血を継承するラインが計３つ存在します。なのでトウルビヨンの頭文字Ｔと、トリプルの頭文字を小文字で表し、Ｔｔとして表現します。
クロフネ自身のＢＬＰはマイナー迂回血を含めて計９つなので、９Ｔｔとして表記するわけです。ただしこれは、ステイゴールドのような「トウルビヨンのアシスト」を得られる種牡馬と配合される場合の繁殖牝馬にのみ、特別に表記するもので、普段は「陰に隠れて」いる要素、と言えます。
まあとにかく、「ステイゴールド産駒の牝馬は大物が出にくい」、「近親クロスに頼らない配合の馬は、大物が出にくい」という、Ｗでのネガティブ要素を抱えながらアイスフォーリスはこの世に誕生してきました。
ここまでの出世には手間取りましたが、陣営のレース選択の誤りもありますので（笑）、こうした三重苦とも言えるような状況下で、よくここまで来たと思います。
皆さんも、応援してあげたくなりますよね〜？（半ば、強制気味・・・）
もう１頭の注目馬は、
１２．シャトーブランシュ（母ブランシェリーのBLP=10:(3,4,4)）
こちらも今どき地味なキングヘイロー産駒ながら、母自身の迂回血ライン継承度で注目しておきたいタイプですね。
母自身の血統背景においては、その父トニービンだけが表面化して語られるのみですが、母の母父は凱旋門賞２勝馬のAlleged、３代母の背景にはNureyevにLe Fabuleuxと、重厚な名血がズラリ・・・。
通常の血統論者は、そういった過去の名馬、名血の「配合事例」を詳細に取り上げて語るだけですが、このブログではそれらの名血に潜む「迂回血ライン」こそ、最も重要であると認識して検証を進めているわけです。
名血の裏に隠された、「真の底力要素」とでも言うべき存在たちについて、ですね・・・。
などと言いつつも、シャトーブランシュが馬券圏内に来てくれない場合、このブログ的にはかなり意気消沈となるのは確か（苦笑）。
そろそろ、ローズＳ以来の活躍を見せてくれてもいい頃だと思いたいのですが。
6/15 東京１１Ｒ エプソムＣ（芝１８００ｍ）
１７．カルドブレッサ（母ラフィカのBLP=10:(4,4,2)）
ジャンポケ産駒にありがちな、気性面での扱いづらさが陣営を相当にてこずらせ、出世がかなり遅れてしまったことは否めない経歴の持ち主ではあるものの、ポテンシャルの高さでは芝重賞級のものを間違いなく秘めているものと思われます。
重賞での連対は今年の中山金杯が初めてですが、東京芝１８００ｍでは過去２戦２連対と得意にしていますし、先週の影響が残りパワー要求度の高い今の東京コースも、この馬にはむしろ歓迎なのではないかと。
母のラフィカは全兄にブラックタキシード、半兄にミカエルビスティーなどがおり、まずまずの良血牝馬と言えます。その母が産んでいる今年の２歳馬には、父がクロフネとなるトゥルビネという牝馬がデビューを控えています。
個人的にはこのクロフネ産駒の妹のほうに、芝重賞級への出世を期待して今後とも注目していくつもりですが、まずはデビューの日が決まるまでは指をくわえて待つしかないですな・・・。
6/15 阪神１１Ｒ マーメイドＳ（芝２０００ｍ）
１１．アイスフォーリス（母リリウムのBLP=15:(9Tt,3T,3)）
既に２歳時から注目してきたこの牝馬も、ＢＬＰが豊富な母の仔にありがちなズブい面のほうが優位になり、勝ち切れなさがつきまとう状況のまま推移してしまいました。
ただ、陣営の使い方にはやや不満があるのも正直なところ。これまでの２着経験が７戦あるうち、牝馬限定戦での２着は２回だけで、あとの５回はみな牡馬相手のレースでのものです。
しかも本来の距離適性より長い２４００ｍや２５００ｍなどで牡馬相手のレースを多くこなしてきたため、尚のこと出世につながりにくい状況となってしまっていました。
まあ、そもそもステイゴールド産駒の牝馬が芝の重賞級にまで出世するケース自体が、かなり限られたものであることは巷間で語られてきていることでもあるのですが、今年の３歳牝馬レッドリヴェールが最近では目立つぐらいのもので、牡馬の活躍馬に比べ、本当に芝重賞級となるステイＧの牝馬は稀、ですね・・・。
そういう中で、「近親クロス（おおむね４代以内で成立の）」の配合要素に頼ることなく、ここまで頑張ってきたのがアイスフォーリスなんですね。
アイスフォーリス自身の血統背景はもちろん、５代アウトブリード。その母リリウム自身の血統背景も、やはり５代アウトブリードです。
昨今、近親クロスに頼らない配合で「芝の重賞級」にまで出世していけるケースというのは少数派であり、大抵の場合、活躍馬の血統背景には「４代内クロス」がどこかにキッチリと登場するものです。
先週まで、ハーツクライの産駒がＧ１レースで３週連続の勝利を飾りましたが、
・ヌーボレコルト（母オメガスピリット自身にノーザンダンサー２×４のクロス有り）
・ワンアンドオンリー（同系配合でヘイロー３×４）
・ジャスタウェイ（母父Wild Again自身にネアルコ３×４及びHyperion４×３のＷクロス有り
・・・というもの。ハーツクライという、種牡馬自身にのみ大いなる脚光が浴びせられることになりがちな状況において、実は、その産駒たちは何らかのカタチで近親クロスの要素に「すこぶる頼りまくってるんですよ〜」という分析をすべきだというのが、このブログのスタンスです（笑）。
さて、アイスフォーリス自身に話を戻すと、過去記事でも述べているように、ステイゴールド自身は配合相手となる繁殖牝馬の血統背景の中に、「異系トウルビヨンのライン継承」を渇望します。
このブログでこれまで述べてきたところの、「異系アシスト」という考え方ですね。
アイスフォーリスの母リリウムはクロフネの娘ですが、クロフネ自身の血統背景においては異系トウルビヨンの血を継承するラインが計３つ存在します。なのでトウルビヨンの頭文字Ｔと、トリプルの頭文字を小文字で表し、Ｔｔとして表現します。
クロフネ自身のＢＬＰはマイナー迂回血を含めて計９つなので、９Ｔｔとして表記するわけです。ただしこれは、ステイゴールドのような「トウルビヨンのアシスト」を得られる種牡馬と配合される場合の繁殖牝馬にのみ、特別に表記するもので、普段は「陰に隠れて」いる要素、と言えます。
まあとにかく、「ステイゴールド産駒の牝馬は大物が出にくい」、「近親クロスに頼らない配合の馬は、大物が出にくい」という、Ｗでのネガティブ要素を抱えながらアイスフォーリスはこの世に誕生してきました。
ここまでの出世には手間取りましたが、陣営のレース選択の誤りもありますので（笑）、こうした三重苦とも言えるような状況下で、よくここまで来たと思います。
皆さんも、応援してあげたくなりますよね〜？（半ば、強制気味・・・）
もう１頭の注目馬は、
１２．シャトーブランシュ（母ブランシェリーのBLP=10:(3,4,4)）
こちらも今どき地味なキングヘイロー産駒ながら、母自身の迂回血ライン継承度で注目しておきたいタイプですね。
母自身の血統背景においては、その父トニービンだけが表面化して語られるのみですが、母の母父は凱旋門賞２勝馬のAlleged、３代母の背景にはNureyevにLe Fabuleuxと、重厚な名血がズラリ・・・。
通常の血統論者は、そういった過去の名馬、名血の「配合事例」を詳細に取り上げて語るだけですが、このブログではそれらの名血に潜む「迂回血ライン」こそ、最も重要であると認識して検証を進めているわけです。
名血の裏に隠された、「真の底力要素」とでも言うべき存在たちについて、ですね・・・。
などと言いつつも、シャトーブランシュが馬券圏内に来てくれない場合、このブログ的にはかなり意気消沈となるのは確か（苦笑）。
そろそろ、ローズＳ以来の活躍を見せてくれてもいい頃だと思いたいのですが。
2014年06月13日
２歳戦スタートにあたって
今年も既に２歳戦が始まっていますが、このブログでは２歳馬の血統考察にあたり、「芝レースのみ」、「距離は１６００ｍ以上」、「良馬場でのレースを優先的に考察＆回顧」というスタンスを堅持しております。
また上記の考察条件に合致する場合であっても、あまりに超スロー過ぎてポテンシャルの優劣判定に向かないと判断したレースは、回顧を見送るケースが出てきます。
先週の土曜阪神５Ｒ、２歳新馬戦（芝１６００ｍ）ではチチカステナンゴ産駒がワンツーフィニシュを決めるという珍事？がありましたが、良馬場発表でありながら勝ち馬の走破時計は１分３９秒２、レースの流れとしては千ｍ通過タイムが６５秒３ということで、いくら２歳戦といえどもまともな能力判定には適さない内容のレース、と判断し取り上げません。
もちろん、その連対馬２頭が次走以降も安定したパフォーマンスを発揮して出世していく兆候を見せ続けるというのであれば、その段階でポテンシャル判定をするとしても遅すぎるということはないと考えます。
毎年言っていることですが、「新馬戦を勝った！＝即、スゲー将来楽しみ〜」、ってな取り上げ方をしがちなメディアなどの姿勢にはたやすく迎合しないようにしましょう（笑）。
超〜スローな内容のレースだった場合、そこでの上位馬であっても２戦、３戦とその馬を継続的に観察してこそ、見えてくるものがありますので・・・。
また上記の考察条件に合致する場合であっても、あまりに超スロー過ぎてポテンシャルの優劣判定に向かないと判断したレースは、回顧を見送るケースが出てきます。
先週の土曜阪神５Ｒ、２歳新馬戦（芝１６００ｍ）ではチチカステナンゴ産駒がワンツーフィニシュを決めるという珍事？がありましたが、良馬場発表でありながら勝ち馬の走破時計は１分３９秒２、レースの流れとしては千ｍ通過タイムが６５秒３ということで、いくら２歳戦といえどもまともな能力判定には適さない内容のレース、と判断し取り上げません。
もちろん、その連対馬２頭が次走以降も安定したパフォーマンスを発揮して出世していく兆候を見せ続けるというのであれば、その段階でポテンシャル判定をするとしても遅すぎるということはないと考えます。
毎年言っていることですが、「新馬戦を勝った！＝即、スゲー将来楽しみ〜」、ってな取り上げ方をしがちなメディアなどの姿勢にはたやすく迎合しないようにしましょう（笑）。
超〜スローな内容のレースだった場合、そこでの上位馬であっても２戦、３戦とその馬を継続的に観察してこそ、見えてくるものがありますので・・・。
