2013年08月
2013年08月31日
'13 2歳新馬戦 注目馬(16)
いやはや、土曜函館の芝コースはとんでもない泥田んぼのような馬場になってしまいましたね・・・。あれでは、「もうやーめた」となってしまう馬が続出しても仕方ないと思います。
当の札幌2歳Sでも、4コーナーではまるでスローモーションのようにしか見えない動きの馬がほとんどでした。連対した2頭の牝馬は、そうした馬場を適性ウンヌン以前に、根性だけで乗り切ったような印象。
むしろああいう馬場でリキんだまま走る場合、ダメージが残って立て直しに苦心する事例もありますので、そうした馬が出ないように願いたいものですね・・・。
さて、新潟では最終週恒例の新潟記念がありますが、このブログの「考察対象レース」ではないんですよね(苦笑)。このブログを閲覧するようになって日の浅い方には、おそらく他の競馬ブログ同様に、重賞なら何でもかんでも考察記事をUPすると思われてしまうのでしょうが、そういうブログではないのでどうもスミマセン。
古馬中心の重賞でさえ、G1戦以外と短距離戦はほとんど考察していませんが、それがハンデ戦ともなるとそもそも、、「血統考察向き」のレースとは言えなくなります。
個人的には、2歳戦であれ古馬中心の重賞であれ、血統考察を中心に据えて考察するのは「定量戦」だけ、と決めています。もしハンデが軽い馬が勝っても、その1戦だけ見ての血統ポテンシャル判定には正しく直結しませんので。
ただもちろん、「新潟芝2000m」で強さを見せる傾向にある血統、というのであれば、名の知れたプロが提示しておられるように「グレイソヴリン経由の血があるタイプ」だとかの、ごく簡単な提示は可能でしょう。
一応、個人的な注目馬を1頭挙げるなら、
7.カルドブレッサ(母ラフィカのBBLP=10:(4,4,2))
この馬はグレイソヴリン直系種牡馬のジャンポケを父に持ちますが、私自身はそのことよりも、母ラフィカが持つ迂回血ライン継承度(=BBLP)のほうに着目しているということで、視点そのものは異なっています。
出世にかなり手間取ってしまった馬で、ジャンポケ産駒の牡馬に特有の気性難が出世の妨げになった印象が強いのですが、前走の勝利でようやくオープン馬の仲間入り。
ハンデも今回軽め(54キロ)ですから(笑)、まあ血統に関係なく頑張ってくれるのではないか?ってなことで。
もう1頭は、1番人気になってしまうと残念な、
10.ニューダイナスティ(同系配合馬)
この馬も2〜3歳時から何度か取り上げてきているので、古馬になって以降もあーだこーだと繰り返すのは本意ではないものの、ディープ産駒にしては逃げ先行の手が合っている異色のタイプで、それはやはり同系配合の部分が大きく関与しているように感じるんですね、個人的には。
新潟記念では1番人気馬が馬券圏外にフッ飛ぶ傾向が強いですから(笑)、出来れば2番人気以下に収まってもらいたいところですが、どうでしょうね・・・。ダコールあたりに1番人気に収まってもらい、コケて穴党向きの馬券になれば理想的な展開ですが。
ちなみに、目玉の芝重賞が施行されるということでJRAはやっぱり、芝丈を先週までよりも一気に刈り込んでかなり短めにしてしまった模様。(>_<;)
タイムだけ見れば、良馬場であれば昨年同時期のような速めの時計になりやすい馬場になっていると思われます。おそらく1分57秒台半ばがフツーに出る馬場でしょうね・・・。
では本題の2歳戦に。
9/1 新潟5R 2歳新馬(芝1800m)
今後とも注目し続けたいと思える馬は今回、特に見当たらず・・・。
個人的に、迂回血ラインの要素とは関係ないタイプでもまあまあ興味が持てそうなのは、
7.マイネルクロノス(ミスプロ3×4)
人気になりそうもないので、穴党としてはむしろ好都合な状況かと。父はKing's Bestで、母の父がMonsunという「見た目配合」になるのはダービー馬のエイシンフラッシュにも通じるものがあります。
モンズンの母父がSurumuで、エイシンフラッシュの母父Platiniが、このSurumuの直仔ですので。
まあ、だからといってどこまで似たようなモノがあるかは、現時点では定かでないですが(笑)。
デビューから2,3戦以内にすんなり勝ち上がっていけるようなら、追いかけて見たいという感じでしょうか。あくまでも芝適性のある馬として成長していけるなら、という前提ですが。
当の札幌2歳Sでも、4コーナーではまるでスローモーションのようにしか見えない動きの馬がほとんどでした。連対した2頭の牝馬は、そうした馬場を適性ウンヌン以前に、根性だけで乗り切ったような印象。
むしろああいう馬場でリキんだまま走る場合、ダメージが残って立て直しに苦心する事例もありますので、そうした馬が出ないように願いたいものですね・・・。
さて、新潟では最終週恒例の新潟記念がありますが、このブログの「考察対象レース」ではないんですよね(苦笑)。このブログを閲覧するようになって日の浅い方には、おそらく他の競馬ブログ同様に、重賞なら何でもかんでも考察記事をUPすると思われてしまうのでしょうが、そういうブログではないのでどうもスミマセン。
古馬中心の重賞でさえ、G1戦以外と短距離戦はほとんど考察していませんが、それがハンデ戦ともなるとそもそも、、「血統考察向き」のレースとは言えなくなります。
個人的には、2歳戦であれ古馬中心の重賞であれ、血統考察を中心に据えて考察するのは「定量戦」だけ、と決めています。もしハンデが軽い馬が勝っても、その1戦だけ見ての血統ポテンシャル判定には正しく直結しませんので。
ただもちろん、「新潟芝2000m」で強さを見せる傾向にある血統、というのであれば、名の知れたプロが提示しておられるように「グレイソヴリン経由の血があるタイプ」だとかの、ごく簡単な提示は可能でしょう。
一応、個人的な注目馬を1頭挙げるなら、
7.カルドブレッサ(母ラフィカのBBLP=10:(4,4,2))
この馬はグレイソヴリン直系種牡馬のジャンポケを父に持ちますが、私自身はそのことよりも、母ラフィカが持つ迂回血ライン継承度(=BBLP)のほうに着目しているということで、視点そのものは異なっています。
出世にかなり手間取ってしまった馬で、ジャンポケ産駒の牡馬に特有の気性難が出世の妨げになった印象が強いのですが、前走の勝利でようやくオープン馬の仲間入り。
ハンデも今回軽め(54キロ)ですから(笑)、まあ血統に関係なく頑張ってくれるのではないか?ってなことで。
もう1頭は、1番人気になってしまうと残念な、
10.ニューダイナスティ(同系配合馬)
この馬も2〜3歳時から何度か取り上げてきているので、古馬になって以降もあーだこーだと繰り返すのは本意ではないものの、ディープ産駒にしては逃げ先行の手が合っている異色のタイプで、それはやはり同系配合の部分が大きく関与しているように感じるんですね、個人的には。
新潟記念では1番人気馬が馬券圏外にフッ飛ぶ傾向が強いですから(笑)、出来れば2番人気以下に収まってもらいたいところですが、どうでしょうね・・・。ダコールあたりに1番人気に収まってもらい、コケて穴党向きの馬券になれば理想的な展開ですが。
ちなみに、目玉の芝重賞が施行されるということでJRAはやっぱり、芝丈を先週までよりも一気に刈り込んでかなり短めにしてしまった模様。(>_<;)
タイムだけ見れば、良馬場であれば昨年同時期のような速めの時計になりやすい馬場になっていると思われます。おそらく1分57秒台半ばがフツーに出る馬場でしょうね・・・。
では本題の2歳戦に。
9/1 新潟5R 2歳新馬(芝1800m)
今後とも注目し続けたいと思える馬は今回、特に見当たらず・・・。
個人的に、迂回血ラインの要素とは関係ないタイプでもまあまあ興味が持てそうなのは、
7.マイネルクロノス(ミスプロ3×4)
人気になりそうもないので、穴党としてはむしろ好都合な状況かと。父はKing's Bestで、母の父がMonsunという「見た目配合」になるのはダービー馬のエイシンフラッシュにも通じるものがあります。
モンズンの母父がSurumuで、エイシンフラッシュの母父Platiniが、このSurumuの直仔ですので。
まあ、だからといってどこまで似たようなモノがあるかは、現時点では定かでないですが(笑)。
デビューから2,3戦以内にすんなり勝ち上がっていけるようなら、追いかけて見たいという感じでしょうか。あくまでも芝適性のある馬として成長していけるなら、という前提ですが。
2013年08月30日
第48回 札幌2歳S 血統考察
明日の函館競馬ですが、金曜日にも時間雨量80ミリ余りの降雨量を記録したとのこと。明日の函館地方の予報でも天候は下り坂の見込みで、良馬場での施行はかなり難しい状況かも。
馬場が重めの場合、血統ポテンシャルの正確な判定には不向きであると、かねてより主張してきているわけですが、以下に提示する血統考察は、あくまでも良馬場施行でどういうパフォーマンスを発揮出来そうか?という見立てが前提となるものです。
その辺のところを、馬券の取捨とは上手く切り離してお読みいただけますよう、ご了解願います・・・。m(_ _)m
8/31 函館11R 札幌2歳S(芝1800m)
1.レッドリヴェール(母自身がノーザンダンサー2×4の近親クロスを持つ)
この馬が勝ち上がった6月1日の阪神での新馬戦は、馬券予想する気にもなれないような僅か5頭立てという少頭数のレース。
まあ、そこで3着に負かしたピークトラムが新潟2歳Sでも3着になっているのがモノサシとなり、この馬への評価も高まっているように思われますが、個人的にはあまりにも人気過剰になるようなら、あえて3着程度になるような馬券を想定しておきたいですね。
連対されたらされたで、穴党としては諦めもつきますし・・・。
肝心の血統背景ですが、半兄にはジャンポケ産駒のピタゴラスコンマが居ます。この兄は3歳初期までは馬券に絡む走りを見せていたものの、毎日杯での惨敗以降、スランプに陥ったまま立ち直れないという状況。
ジャンポケ産駒の牡馬の場合、かなりの確率で気性面の煩さにも左右されるのが難点。
父が異なれば、同じ轍は踏まないようにも思えますが、ステイゴールドの産駒が牝馬となる場合、総じて牡馬の産駒よりも活躍度があまり上昇しにくいような印象があります。
ファルブラヴやクロフネなどが明らかに「フィリーサイアー」の様相を呈しているのとはまるで逆,という感じなんですよね。
今回もし馬券になるとしても、その後の成長度合いがどうなっていくか、真の興味はその辺りにあります・・・。
2.ピオネロ(母自身は同系配合馬)
母のクルソラ自身は、その両親が共にナスルーラの直系となる父系なので、同系配合馬として扱い、迂回血ライン継承度(BBLP)はひとまず、優先させないタイプとなります。
ですが、クルソラ自身のBBLP=7:(6,0,1)という分析も一方では可能で、個人的には懸念材料としている「デジタルパターンが現れるタイプ」の母でもあり、人気サイドに支持されるケースでは狙いを下げたいタイプ、とも位置づけます。
まあ前走のように、それほど注目度が高くないビミョーな4番人気とかそれ以下の人気なら、逆に狙って面白いタイプ、ということでもありますが。
3.バウンスシャッセ(母リッチダンサーのBBLP=8:(5,1,2))
今年のように、前日段階とはいえども牝馬の方が1〜3番人気を占める状況というのは、牡馬の連中がショボい面々ばかりだから、ということでもあるんでしょうかね・・・。
実に残念な事態と言うしかないですが、今年の出走メンバーの牡馬からは、コディーノやロゴタイプのように出世しそうなヤツは居ない、ということなのかも。
バウンスシャッセの半兄にはキンカメ産駒のホーカーテンペスト(同系配合馬の扱い)、半姉にはフジキセキ産駒のフロアクラフトが居ますが、共に芝重賞級となるには何かが足らない印象。
母のリッチダンサー自身はノーザンダンサー(5×3)の5代内クロスを有しているものの、この要素がその兄姉の成績に有効に作用していそうな気配はほとんど感じられませんね・・・。
やはり、クロスされる位置というのは「4代内」でこそ、という気もします。都合よく解釈すれば、ですが(笑)。
4.ハイアーレート(ミスプロ4×4)
こちらもバウンスシャッセと同じくゼンノロブロイ産駒ですが、母のスルーレートがミスプロの血を近い世代位置で持つことにより、上記の4代内クロスを有するタイプとなるのでかなり印象は違いますね。
ハイアーレート自身が福島の新馬戦で負かした面々はいずれもまだ未勝利のままで推移しており、レベル的に疑問視されてしまいそうなのは確かなももの、こと洋芝適性、重め馬場の適性においては今回、このメンバーの中ではかなり優位に立てそうな印象も。
難しいところですがアッサリの惨敗も視野に入れつつ、少々馬券対象に絡めるのも一考かな、と。一応、美浦での直近の坂路調教はかなり好印象で、12秒を切るラップも2箇所で計時しています・・・。
5.メイショウタメトモ(ダート戦勝ち上がりのため、現状考察外)
6.マイネグレヴィル(同系配合馬)
前走のコスモス賞では思ったほど人気にならなかった(5番人気)ので、個人的には本命にしました。まあ連対した2頭が1・2番人気だったので旨味の全く無い決着ではありましたが。
おそらく土曜の午後になっていけば、マイネルフロストが3番人気以内に支持される状況になろうかと思われますが、前日段階ではマイネグレヴィルがMフロストを抑えての3番人気。
前走でタイム差無しの関係なのでまあ妥当でしょうが、馬場が更に荒れるようだと牝馬よりも牡馬のパワーの方が優るような気もしますけどね・・・。
7.サングラス(母自身が同系配合馬)
初戦は超絶スローの展開に自ら持ちこみ、まんまと逃げ切っての勝利。良馬場にしてはあまりにも走破タイムが遅かったのでコスモス賞でも評価されず10番人気でしたが、見事に10着(苦笑)。
今後はダート転向も視野に入れなければ、活躍度のアップは難しいと思われます・・・。
8.オールステイ(母自身がミスプロ4×3の近親クロスを持つ)
初戦では5番人気でしたが、この馬についての事前考察記事で「単に洋芝適性だけなら上位」と評価していたように、個人的には◎に指名して単勝を的中出来ました。
今回も馬場の悪化次第では、再度上位に食い込む余地もあろうかと推察します。
ただ、今後の中距離路線においては、寒い時期あたりでの活躍は多少あっても、いずれダービーでどうこう、という印象はかなり薄いのも確かですが。
9.ロードフォワード(ヘイロー3×3)
初戦ではこの馬を狙いきれなかったことを回顧記事で反省しましたが、上記の強度な近親クロスを持つ部分が気になってしまったのも確かです。今後どういった成長曲線を描けるのか、やや距離を置きながら観察しようかと(笑)。
やはりこの馬の初戦の内容も超絶過ぎるまでのスローで、ダート千八の平均的な走破タイムよりも更に遅いようなレベル。
いきなり重賞で?という感じですが今年の場合、他の牡馬たちも存在感が薄いので単純な早熟性、重馬場適性においては侮れない部分もあるかも?という印象も捨てきれず・・・。
10.マイネルフロスト(同系配合馬)
・RRP:131=128+3
出走メンバー中、唯一の2勝馬につき、一応はレース実績ポイント(RRP)を提示しておきます。と言っても、現段階ではあまり大した意味がない、と最近の記事で述べたばかりですが。(苦笑)
同系配合馬として扱えるディープインパクト産駒では、新潟記念に出走予定のニューダイナスティが代表的な存在となるんですが、やはりディープ産駒にしては逃げ先行タイプで、ちょっと毛色が異なる印象があります。
ブラックタイド産駒となるこのマイネルフロストにしても、なんとなくニューダイナスティっぽいレースを今後ともしていく(=逃げ先行タイプ)ほうが、同系配合の要素がプラスになって活きるようなイメージがありますね。
まあ今後、どこまで成長していくか、それなりに興味を持って見つめようと思います・・・。
11.マラムデール(母フサイチエアデールのBBLP=7:(4,1,2))
フサイチリシャールなどの半妹という立場となるんですが、世間一般の論評がそのことばかりをデッチ上げて良血良血〜とうるさく言うのが、個人的には???、なんですよね・・・。
フサイチリシャールが活躍していた当時から、ほぼ8年ほどが経過しています。当然、その当時にフサイチエアデールの周囲に居たライバルの繁殖牝馬たちと、今現在のそれとでは、まったくもって様相が変化しているんですね。
このブログでは、そういった「歳月の経過」をより重視して血統考察をしています。
この感覚が、これまで多く語られてきた、旧態依然として固定観念に縛られ過ぎの血統論とは一線を画す部分でしょう。
時代の移り変わりと共に、「良血」というものへの認識はある程度の間隔・期限において、リセットされていかなければならない、とこのブログでは考えます。(もちろん、良血という尺度を完全否定するものではない)
もちろん、このことへの賛否両論というか、肯定・否定は人それぞれの感覚次第でまったく分かれることになるでしょうけれども・・・。
何よりも、「迂回血ライン継承度(=BBLP)」を判定基準の根底に据えて血統考察をしているわけですので、近親クロスに頼るタイプではない競走馬たちについては、例外なくこれを当てはめていくのみ、ということになります。
まあ、マラムデールに戸崎騎手が騎乗する事に関しては、かなり気にはなるんですが(笑)。その馬の持つポテンシャルを、当人が120%とか150%まで引き上げてしまう・・・ように思えるケースがしばしばあるので。
12.ダンツキャノン(母アイコチャンのBBLP=18:(12,4,2)だが・・・)
前走のコスモス賞では大差でのシンガリ負けでした。母のアイコチャンは、ベストクルーズ&マーチャンテイマー姉妹の半姉にあたるという立場。
しかし、その評価に(だが・・)がついてしまうのは、母の父ピルサドスキー自身の血統背景において、「ネアルコの血量が最上位かつ、大台超えの10.16%」になってしまう・・・との懸念があるからです。
当然、その懸念には「気性難の恐れ」という要素も含まれます。現状、ダンツキャノンにはそういった血統背景における懸念材料が露呈したかも?という印象ですね。
今後、勝ち上がった距離である1400m以下の路線でなら、「前向きな気性」として有効に機能する可能性もあるかもしれませんが。
13.トーセンシルエット(母トーセンビレッタのBBLP=11:(7,1,3))
父トーセンダンスは言うまでもなくダンスインザダーク全弟。当然、その気性ムラに関しても似たようなものを伝達させやすいという印象は強く、中距離路線での信頼度に欠ける感じですね。
なので、この産駒であるトーセンシルエットが短距離路線でむしろ奏功しつつあるという経緯も、かえってこれでいいのかな?というところも。
今回、逆に懸念される距離への延長となるところが試金石なんですが、重めの馬場であればアッサリ対応して距離も克服してしまうかも?ですね。
まあ、父の一族が満遍なく伝える「気性ムラ」という難題に、この馬自身が克己出来るかが結果として問われることとなりそうです・・・。
14.クリノコマチ(同系配合馬で且つ、ブライアンズタイム3×3)
何かもう、これは初めて見る超絶の近親クロスですね・・・。凄すぎると言うしかないような(苦笑)。マイル未満の距離体系に関しては2歳戦でもほぼ考察対象としていないだけに、先週こういう馬が勝ち上がったことも、この記事を書くまで気付きませんでした。
個人的な興味としてはまったく関心の対象から外れるので、これ以上の言及はなし、ということで。
馬場が重めの場合、血統ポテンシャルの正確な判定には不向きであると、かねてより主張してきているわけですが、以下に提示する血統考察は、あくまでも良馬場施行でどういうパフォーマンスを発揮出来そうか?という見立てが前提となるものです。
その辺のところを、馬券の取捨とは上手く切り離してお読みいただけますよう、ご了解願います・・・。m(_ _)m
8/31 函館11R 札幌2歳S(芝1800m)
1.レッドリヴェール(母自身がノーザンダンサー2×4の近親クロスを持つ)
この馬が勝ち上がった6月1日の阪神での新馬戦は、馬券予想する気にもなれないような僅か5頭立てという少頭数のレース。
まあ、そこで3着に負かしたピークトラムが新潟2歳Sでも3着になっているのがモノサシとなり、この馬への評価も高まっているように思われますが、個人的にはあまりにも人気過剰になるようなら、あえて3着程度になるような馬券を想定しておきたいですね。
連対されたらされたで、穴党としては諦めもつきますし・・・。
肝心の血統背景ですが、半兄にはジャンポケ産駒のピタゴラスコンマが居ます。この兄は3歳初期までは馬券に絡む走りを見せていたものの、毎日杯での惨敗以降、スランプに陥ったまま立ち直れないという状況。
ジャンポケ産駒の牡馬の場合、かなりの確率で気性面の煩さにも左右されるのが難点。
父が異なれば、同じ轍は踏まないようにも思えますが、ステイゴールドの産駒が牝馬となる場合、総じて牡馬の産駒よりも活躍度があまり上昇しにくいような印象があります。
ファルブラヴやクロフネなどが明らかに「フィリーサイアー」の様相を呈しているのとはまるで逆,という感じなんですよね。
今回もし馬券になるとしても、その後の成長度合いがどうなっていくか、真の興味はその辺りにあります・・・。
2.ピオネロ(母自身は同系配合馬)
母のクルソラ自身は、その両親が共にナスルーラの直系となる父系なので、同系配合馬として扱い、迂回血ライン継承度(BBLP)はひとまず、優先させないタイプとなります。
ですが、クルソラ自身のBBLP=7:(6,0,1)という分析も一方では可能で、個人的には懸念材料としている「デジタルパターンが現れるタイプ」の母でもあり、人気サイドに支持されるケースでは狙いを下げたいタイプ、とも位置づけます。
まあ前走のように、それほど注目度が高くないビミョーな4番人気とかそれ以下の人気なら、逆に狙って面白いタイプ、ということでもありますが。
3.バウンスシャッセ(母リッチダンサーのBBLP=8:(5,1,2))
今年のように、前日段階とはいえども牝馬の方が1〜3番人気を占める状況というのは、牡馬の連中がショボい面々ばかりだから、ということでもあるんでしょうかね・・・。
実に残念な事態と言うしかないですが、今年の出走メンバーの牡馬からは、コディーノやロゴタイプのように出世しそうなヤツは居ない、ということなのかも。
バウンスシャッセの半兄にはキンカメ産駒のホーカーテンペスト(同系配合馬の扱い)、半姉にはフジキセキ産駒のフロアクラフトが居ますが、共に芝重賞級となるには何かが足らない印象。
母のリッチダンサー自身はノーザンダンサー(5×3)の5代内クロスを有しているものの、この要素がその兄姉の成績に有効に作用していそうな気配はほとんど感じられませんね・・・。
やはり、クロスされる位置というのは「4代内」でこそ、という気もします。都合よく解釈すれば、ですが(笑)。
4.ハイアーレート(ミスプロ4×4)
こちらもバウンスシャッセと同じくゼンノロブロイ産駒ですが、母のスルーレートがミスプロの血を近い世代位置で持つことにより、上記の4代内クロスを有するタイプとなるのでかなり印象は違いますね。
ハイアーレート自身が福島の新馬戦で負かした面々はいずれもまだ未勝利のままで推移しており、レベル的に疑問視されてしまいそうなのは確かなももの、こと洋芝適性、重め馬場の適性においては今回、このメンバーの中ではかなり優位に立てそうな印象も。
難しいところですがアッサリの惨敗も視野に入れつつ、少々馬券対象に絡めるのも一考かな、と。一応、美浦での直近の坂路調教はかなり好印象で、12秒を切るラップも2箇所で計時しています・・・。
5.メイショウタメトモ(ダート戦勝ち上がりのため、現状考察外)
6.マイネグレヴィル(同系配合馬)
前走のコスモス賞では思ったほど人気にならなかった(5番人気)ので、個人的には本命にしました。まあ連対した2頭が1・2番人気だったので旨味の全く無い決着ではありましたが。
おそらく土曜の午後になっていけば、マイネルフロストが3番人気以内に支持される状況になろうかと思われますが、前日段階ではマイネグレヴィルがMフロストを抑えての3番人気。
前走でタイム差無しの関係なのでまあ妥当でしょうが、馬場が更に荒れるようだと牝馬よりも牡馬のパワーの方が優るような気もしますけどね・・・。
7.サングラス(母自身が同系配合馬)
初戦は超絶スローの展開に自ら持ちこみ、まんまと逃げ切っての勝利。良馬場にしてはあまりにも走破タイムが遅かったのでコスモス賞でも評価されず10番人気でしたが、見事に10着(苦笑)。
今後はダート転向も視野に入れなければ、活躍度のアップは難しいと思われます・・・。
8.オールステイ(母自身がミスプロ4×3の近親クロスを持つ)
初戦では5番人気でしたが、この馬についての事前考察記事で「単に洋芝適性だけなら上位」と評価していたように、個人的には◎に指名して単勝を的中出来ました。
今回も馬場の悪化次第では、再度上位に食い込む余地もあろうかと推察します。
ただ、今後の中距離路線においては、寒い時期あたりでの活躍は多少あっても、いずれダービーでどうこう、という印象はかなり薄いのも確かですが。
9.ロードフォワード(ヘイロー3×3)
初戦ではこの馬を狙いきれなかったことを回顧記事で反省しましたが、上記の強度な近親クロスを持つ部分が気になってしまったのも確かです。今後どういった成長曲線を描けるのか、やや距離を置きながら観察しようかと(笑)。
やはりこの馬の初戦の内容も超絶過ぎるまでのスローで、ダート千八の平均的な走破タイムよりも更に遅いようなレベル。
いきなり重賞で?という感じですが今年の場合、他の牡馬たちも存在感が薄いので単純な早熟性、重馬場適性においては侮れない部分もあるかも?という印象も捨てきれず・・・。
10.マイネルフロスト(同系配合馬)
・RRP:131=128+3
出走メンバー中、唯一の2勝馬につき、一応はレース実績ポイント(RRP)を提示しておきます。と言っても、現段階ではあまり大した意味がない、と最近の記事で述べたばかりですが。(苦笑)
同系配合馬として扱えるディープインパクト産駒では、新潟記念に出走予定のニューダイナスティが代表的な存在となるんですが、やはりディープ産駒にしては逃げ先行タイプで、ちょっと毛色が異なる印象があります。
ブラックタイド産駒となるこのマイネルフロストにしても、なんとなくニューダイナスティっぽいレースを今後ともしていく(=逃げ先行タイプ)ほうが、同系配合の要素がプラスになって活きるようなイメージがありますね。
まあ今後、どこまで成長していくか、それなりに興味を持って見つめようと思います・・・。
11.マラムデール(母フサイチエアデールのBBLP=7:(4,1,2))
フサイチリシャールなどの半妹という立場となるんですが、世間一般の論評がそのことばかりをデッチ上げて良血良血〜とうるさく言うのが、個人的には???、なんですよね・・・。
フサイチリシャールが活躍していた当時から、ほぼ8年ほどが経過しています。当然、その当時にフサイチエアデールの周囲に居たライバルの繁殖牝馬たちと、今現在のそれとでは、まったくもって様相が変化しているんですね。
このブログでは、そういった「歳月の経過」をより重視して血統考察をしています。
この感覚が、これまで多く語られてきた、旧態依然として固定観念に縛られ過ぎの血統論とは一線を画す部分でしょう。
時代の移り変わりと共に、「良血」というものへの認識はある程度の間隔・期限において、リセットされていかなければならない、とこのブログでは考えます。(もちろん、良血という尺度を完全否定するものではない)
もちろん、このことへの賛否両論というか、肯定・否定は人それぞれの感覚次第でまったく分かれることになるでしょうけれども・・・。
何よりも、「迂回血ライン継承度(=BBLP)」を判定基準の根底に据えて血統考察をしているわけですので、近親クロスに頼るタイプではない競走馬たちについては、例外なくこれを当てはめていくのみ、ということになります。
まあ、マラムデールに戸崎騎手が騎乗する事に関しては、かなり気にはなるんですが(笑)。その馬の持つポテンシャルを、当人が120%とか150%まで引き上げてしまう・・・ように思えるケースがしばしばあるので。
12.ダンツキャノン(母アイコチャンのBBLP=18:(12,4,2)だが・・・)
前走のコスモス賞では大差でのシンガリ負けでした。母のアイコチャンは、ベストクルーズ&マーチャンテイマー姉妹の半姉にあたるという立場。
しかし、その評価に(だが・・)がついてしまうのは、母の父ピルサドスキー自身の血統背景において、「ネアルコの血量が最上位かつ、大台超えの10.16%」になってしまう・・・との懸念があるからです。
当然、その懸念には「気性難の恐れ」という要素も含まれます。現状、ダンツキャノンにはそういった血統背景における懸念材料が露呈したかも?という印象ですね。
今後、勝ち上がった距離である1400m以下の路線でなら、「前向きな気性」として有効に機能する可能性もあるかもしれませんが。
13.トーセンシルエット(母トーセンビレッタのBBLP=11:(7,1,3))
父トーセンダンスは言うまでもなくダンスインザダーク全弟。当然、その気性ムラに関しても似たようなものを伝達させやすいという印象は強く、中距離路線での信頼度に欠ける感じですね。
なので、この産駒であるトーセンシルエットが短距離路線でむしろ奏功しつつあるという経緯も、かえってこれでいいのかな?というところも。
今回、逆に懸念される距離への延長となるところが試金石なんですが、重めの馬場であればアッサリ対応して距離も克服してしまうかも?ですね。
まあ、父の一族が満遍なく伝える「気性ムラ」という難題に、この馬自身が克己出来るかが結果として問われることとなりそうです・・・。
14.クリノコマチ(同系配合馬で且つ、ブライアンズタイム3×3)
何かもう、これは初めて見る超絶の近親クロスですね・・・。凄すぎると言うしかないような(苦笑)。マイル未満の距離体系に関しては2歳戦でもほぼ考察対象としていないだけに、先週こういう馬が勝ち上がったことも、この記事を書くまで気付きませんでした。
個人的な興味としてはまったく関心の対象から外れるので、これ以上の言及はなし、ということで。
2013年08月29日
ファラリス生誕100年・・・に想うあれこれ
今からちょうど百年前の1913年に、1頭のサラブレッドが誕生しています。その名をPhalaris(ファラリス)といい、現代において「活躍している」サラブレッドの父系のほとんどが、この馬を経由して繁栄を極めるに至っています。
そのファラリスを「父の父」に持つのが20世紀最大の根幹馬ネアルコであり、そこから更に3大父系(ナスルーラ〔トニービンなどの父系〕、ニアークティック〔ノーザンダンサーの父〕、ロイヤルチャージャー〔ロベルトやヘイローの父系〕)に分岐し、それぞれが時代の流れに応じて栄枯盛衰を極めつつ、現代へと血脈を発展させてきました。
一方、やはり同じくファラリスを「父」に持つSickle(シックル)の系統から、アメリカの競馬史を代表する名馬、Native Dancer(ネイティヴダンサー)が登場して父系発展の礎となり、その父系から更にMr.Prospector(ミスタープロスペクター:通称ミスプロ)が基点となってキングマンボ系、フォーティナイナー系などへと多様に分岐し、やはり一大父系となって今に至ります。
言うなれば、今活躍しているサラブレッドは「ネアルコを経由するファラリス直系子孫」と、「非ネアルコ経由だがネイティヴダンサーを経由するファラリス直系子孫」の、巨大なる二大系統として大まかに分類することが出来る、ということにもなるわけですね。
「何ぃ〜?今さらファラリスだあ?そんな古い時代の種牡馬にまで遡ってどうすんの? 血統なんてさー、『父と母父』とか見ときゃいいんだっての」
そう思われる方はこんなブログなど、全く読む必要性も無さそうですね、ハイ・・・(苦笑)。
まあ、血統をより複雑に、多角的に捉えて分析したところで、馬券が百発百中で当たるというものでもないというのは確かにおっしゃるとおりでしょう。
ただ、「父と母父」だけで大体その馬の強さが分かるかどうか?という部分について、特に2010年以降の現代ではかなり希薄・脆弱な考察ポイントと「化して」きていると実感します。
これが、少し前であれば「父アグネスタキオン×母父トニービン」というだけで、「お、これならみんなキャプテントゥーレ並みに強く成れそうだゾ」みたいな、「おぼろげな期待感」的なものが巷に蔓延しているような雰囲気が多々ありました。
最近でも「父キンカメ×母父サンデーサイレンス」となるだけで、「こりゃー、ローズキングダムとかと同じだからきっと成功配合だゼ」などというのはまだ、会話として「よくある」話なんじゃないかと。(笑)
2009年から開始したこのブログでは、いずれ蔓延するであろう全く同じ「父と母父」となる見た目配合でも、確固たる別の「指標」で分析すれば明確に差別化が可能である、と考えています。
その考察のために用いているのが「迂回血ライン」であり、、迂回血(うかいち)とは、ファラリスの直系子孫たちにとってのみ有効に機能し、「近親クロスに頼らずに『芝重賞級』に成れることをアシスト」する「隠された底力要素」として働く、という仮説をこれまで検証してきました。
*BLP:Bypass -blood Line Point の略記。「迂回血ライン数」のベタな英訳。迂回血ライン継承度とも言う。詳細は「ブログ主旨説明・他」のカテゴリ記事に記載しています。*
例えば、ディープインパクトはBLP=12で示される種牡馬で、つまり、迂回血を合計12ラインで継承していることが判明しています。
「種牡馬 単体考察」のカテゴリ記事で分析しているとおり、サンデーサイレンスの後継種牡馬としてディープインパクトが抜群の成績を残しているのは、他のサンデーS系種牡馬たちとのBLPとの対比でも明確にその差が反映していることに由来しています。
ハーツクライ(BLP=9)、ダイワメジャー(BLP=8)などで示されるとおり、両者が逆立ちしてもディープインパクトを相手に種牡馬として互角の成績を残せる状況にはないことを、迂回血ラインは示しているのです。
(ただしこの対比は、母方にノーザンダンサー経由のラインが“1つある”サンデーS系種牡馬群、とカテゴライズした場合のみの比較)
このように、迂回血ラインの考察手法は、同じカテゴライズの中でまず種牡馬のBLPを対比させ、その活躍度がリーディングサイアー争いにどう反映しているか?を検証します。
ロベルト系では、シンボリクリスエス(BLP=8)が常に、タニノギムレット(BLP=4)をリーディングサイアー争いで上回る成績を残しています。(ただし、タニノギムレット自身はグロースターク3×4の近親クロスを持つので、この遺伝要素が優位に奏功した場合は大物を出せることにつながるが、あくまでも単発)
ノーザンダンサー系においては、同じダンシングブレーヴの系統であっても、ホワイトマズル(BLP=11)が芝のG1級産駒を数頭、過去に輩出したのに対し、コマンダーインチーフ(BLP=6)は、それに伍するだけの産駒実績を挙げることは出来ませんでした。
このような検証は当然、ミスプロ系の各種牡馬でも同様な結果が出ており、BLPを多く継承するタイプほど「芝の重賞級」を出せる頻度が高まり、ミスプロ系が単なる「ダート血統」で終わらないケースにおいてはほぼ必ず、迂回血(ただしミスプロ系の場合は、シックル経由のラインを迂回血から除外するルールを設ける)の継承が大いに関与していることが判っています。
こうした種牡馬分析をまずおこなった上で、普段の2歳馬・3歳馬たちに対する血統考察は「繁殖牝馬=母馬のBLP」を主体におこなっていきます。
こうすることで、同じ「父と母父」でも、母自身の血統背景の違いを細かく検証していけば全く異なった印象で産駒を分析していくことが可能になります。(ただし、4代内に近親クロスを持つタイプはそちらを優先する)
例えば「父キンカメ×母父サンデーS」の3歳馬であっても、
・コディーノ(母ハッピーパスのBLP=8:(4,1,3)
・クラージュドール(母レクレドールのBLP=6:(4,0,2)
コディーノ自身は戦績としては1800m〜2000mをこなしているものの、本質的にはマイラーであろう、と当初からこのブログで分析してきました。
4歳以降は、中距離路線よりもマイル路線主体に使われた方が好成績を残せるのではないか?と推察しています。
一方クラージュドールの母、レクレドールはステイゴールドの全妹という立場になりますが、過去記事でゴールデンサッシュを牝系とする産駒の不振が際立っていることを分析したように、レクレドール自身も繁殖牝馬として成功しているとは言い難い状況。
ステイゴールドの種牡馬としての大成功と、牝系そのものの不振ぶりとの「対極」が非常に不可思議な印象ではあるものの、個人的な分析では、レクレドールの不振はやはり現代の他の繁殖牝馬との比較で「BLPが低め」となってしまうことにあるから、だと推察します。
ステイゴールドはじゃあ何で種牡馬として成功してるんだ?となりますが(苦笑)、何度か述べてきたとおり、種牡馬としては異系トウルビヨンのアシストを得やすいタイプであることが奏功しているのと、それ以外ではリボーのクロス、ノーザンダンサーのクロスなど、一般的にも奏功しやすい近親クロスを産駒自身や母自身が持つことによるもの、と分析します。
結局また、ブログ主旨説明の記事と化してしまいましたが、こういった説明記事は、読者となって日が浅い方々を視野に随時、展開させていただきたく存じます。
ご常連の読者の皆様がたにとっては、かなり見飽きた?内容かと思われますが。m(_ _)m
そのファラリスを「父の父」に持つのが20世紀最大の根幹馬ネアルコであり、そこから更に3大父系(ナスルーラ〔トニービンなどの父系〕、ニアークティック〔ノーザンダンサーの父〕、ロイヤルチャージャー〔ロベルトやヘイローの父系〕)に分岐し、それぞれが時代の流れに応じて栄枯盛衰を極めつつ、現代へと血脈を発展させてきました。
一方、やはり同じくファラリスを「父」に持つSickle(シックル)の系統から、アメリカの競馬史を代表する名馬、Native Dancer(ネイティヴダンサー)が登場して父系発展の礎となり、その父系から更にMr.Prospector(ミスタープロスペクター:通称ミスプロ)が基点となってキングマンボ系、フォーティナイナー系などへと多様に分岐し、やはり一大父系となって今に至ります。
言うなれば、今活躍しているサラブレッドは「ネアルコを経由するファラリス直系子孫」と、「非ネアルコ経由だがネイティヴダンサーを経由するファラリス直系子孫」の、巨大なる二大系統として大まかに分類することが出来る、ということにもなるわけですね。
「何ぃ〜?今さらファラリスだあ?そんな古い時代の種牡馬にまで遡ってどうすんの? 血統なんてさー、『父と母父』とか見ときゃいいんだっての」
そう思われる方はこんなブログなど、全く読む必要性も無さそうですね、ハイ・・・(苦笑)。
まあ、血統をより複雑に、多角的に捉えて分析したところで、馬券が百発百中で当たるというものでもないというのは確かにおっしゃるとおりでしょう。
ただ、「父と母父」だけで大体その馬の強さが分かるかどうか?という部分について、特に2010年以降の現代ではかなり希薄・脆弱な考察ポイントと「化して」きていると実感します。
これが、少し前であれば「父アグネスタキオン×母父トニービン」というだけで、「お、これならみんなキャプテントゥーレ並みに強く成れそうだゾ」みたいな、「おぼろげな期待感」的なものが巷に蔓延しているような雰囲気が多々ありました。
最近でも「父キンカメ×母父サンデーサイレンス」となるだけで、「こりゃー、ローズキングダムとかと同じだからきっと成功配合だゼ」などというのはまだ、会話として「よくある」話なんじゃないかと。(笑)
2009年から開始したこのブログでは、いずれ蔓延するであろう全く同じ「父と母父」となる見た目配合でも、確固たる別の「指標」で分析すれば明確に差別化が可能である、と考えています。
その考察のために用いているのが「迂回血ライン」であり、、迂回血(うかいち)とは、ファラリスの直系子孫たちにとってのみ有効に機能し、「近親クロスに頼らずに『芝重賞級』に成れることをアシスト」する「隠された底力要素」として働く、という仮説をこれまで検証してきました。
*BLP:Bypass -blood Line Point の略記。「迂回血ライン数」のベタな英訳。迂回血ライン継承度とも言う。詳細は「ブログ主旨説明・他」のカテゴリ記事に記載しています。*
例えば、ディープインパクトはBLP=12で示される種牡馬で、つまり、迂回血を合計12ラインで継承していることが判明しています。
「種牡馬 単体考察」のカテゴリ記事で分析しているとおり、サンデーサイレンスの後継種牡馬としてディープインパクトが抜群の成績を残しているのは、他のサンデーS系種牡馬たちとのBLPとの対比でも明確にその差が反映していることに由来しています。
ハーツクライ(BLP=9)、ダイワメジャー(BLP=8)などで示されるとおり、両者が逆立ちしてもディープインパクトを相手に種牡馬として互角の成績を残せる状況にはないことを、迂回血ラインは示しているのです。
(ただしこの対比は、母方にノーザンダンサー経由のラインが“1つある”サンデーS系種牡馬群、とカテゴライズした場合のみの比較)
このように、迂回血ラインの考察手法は、同じカテゴライズの中でまず種牡馬のBLPを対比させ、その活躍度がリーディングサイアー争いにどう反映しているか?を検証します。
ロベルト系では、シンボリクリスエス(BLP=8)が常に、タニノギムレット(BLP=4)をリーディングサイアー争いで上回る成績を残しています。(ただし、タニノギムレット自身はグロースターク3×4の近親クロスを持つので、この遺伝要素が優位に奏功した場合は大物を出せることにつながるが、あくまでも単発)
ノーザンダンサー系においては、同じダンシングブレーヴの系統であっても、ホワイトマズル(BLP=11)が芝のG1級産駒を数頭、過去に輩出したのに対し、コマンダーインチーフ(BLP=6)は、それに伍するだけの産駒実績を挙げることは出来ませんでした。
このような検証は当然、ミスプロ系の各種牡馬でも同様な結果が出ており、BLPを多く継承するタイプほど「芝の重賞級」を出せる頻度が高まり、ミスプロ系が単なる「ダート血統」で終わらないケースにおいてはほぼ必ず、迂回血(ただしミスプロ系の場合は、シックル経由のラインを迂回血から除外するルールを設ける)の継承が大いに関与していることが判っています。
こうした種牡馬分析をまずおこなった上で、普段の2歳馬・3歳馬たちに対する血統考察は「繁殖牝馬=母馬のBLP」を主体におこなっていきます。
こうすることで、同じ「父と母父」でも、母自身の血統背景の違いを細かく検証していけば全く異なった印象で産駒を分析していくことが可能になります。(ただし、4代内に近親クロスを持つタイプはそちらを優先する)
例えば「父キンカメ×母父サンデーS」の3歳馬であっても、
・コディーノ(母ハッピーパスのBLP=8:(4,1,3)
・クラージュドール(母レクレドールのBLP=6:(4,0,2)
コディーノ自身は戦績としては1800m〜2000mをこなしているものの、本質的にはマイラーであろう、と当初からこのブログで分析してきました。
4歳以降は、中距離路線よりもマイル路線主体に使われた方が好成績を残せるのではないか?と推察しています。
一方クラージュドールの母、レクレドールはステイゴールドの全妹という立場になりますが、過去記事でゴールデンサッシュを牝系とする産駒の不振が際立っていることを分析したように、レクレドール自身も繁殖牝馬として成功しているとは言い難い状況。
ステイゴールドの種牡馬としての大成功と、牝系そのものの不振ぶりとの「対極」が非常に不可思議な印象ではあるものの、個人的な分析では、レクレドールの不振はやはり現代の他の繁殖牝馬との比較で「BLPが低め」となってしまうことにあるから、だと推察します。
ステイゴールドはじゃあ何で種牡馬として成功してるんだ?となりますが(苦笑)、何度か述べてきたとおり、種牡馬としては異系トウルビヨンのアシストを得やすいタイプであることが奏功しているのと、それ以外ではリボーのクロス、ノーザンダンサーのクロスなど、一般的にも奏功しやすい近親クロスを産駒自身や母自身が持つことによるもの、と分析します。
結局また、ブログ主旨説明の記事と化してしまいましたが、こういった説明記事は、読者となって日が浅い方々を視野に随時、展開させていただきたく存じます。
ご常連の読者の皆様がたにとっては、かなり見飽きた?内容かと思われますが。m(_ _)m
2013年08月27日
'13 2歳戦 備忘録(22)
*主にマイル以上の芝レースを考察対象としていますが、馬場が悪化した場合などは回顧をパスすることもあります。基本的に、「良馬場で発揮されたパフォーマンス」をベースに血統ポテンシャルを評価していくのが妥当、と考えておりますので・・・。
8/25 新潟5R 2歳新馬(芝1600m)
1着 イオラニ(母オークルームのBBLP=8:(5,2,1))
・RRP:126
2着 ディルガ(母父自身がメノウ4×4の近親クロスを持つ))
3着 ダイワアンビシャス(ノーザンダンサー4×4)
穴党の出る幕のない、人気順どおりの決着・・・。土曜日は新潟2歳Sの事前考察に集中したかったため、こちらの新馬戦を事前考察する余裕はありませんでしたが、仮に、穴めの馬をピックアップしていたとしても徒労に終わったということなので、やらなくて正解だったかも。
イオラニの兄・姉となる3頭はいずれも、未勝利のままに登録抹消となっています。その3頭ともヘイロー系の種牡馬との配合でしたが、キンカメに替わった途端、新馬勝ちを決めるんですから面白いものですね。
ただはっきり言って、レースレベルはかなり低い印象。逃げたダイワアンビシャスが計時した千m通過のタイムは65秒ジャストで、例によって超スローもいいところ。
結局、そのDアンビシャスが3着に粘り、道中2番手のディルガが2着、道中3番手のイオラニが上がり3Fでメンバー最速の33秒3を繰り出して差し切り勝ち、という内容。
4番手以降に置かれた面々は何も出来ずじまいという感じで、ただ回ってくるしかない展開に終始しました。
こういう、超絶スローの2歳戦はそれこそ毎年、掃いて捨てるほどあるわけですが、やはり2戦目以降でマトモなペースの競馬を経験し、かつレース内容に進展があった場合にのみ、初めて血統ポテンシャル評価も正当性を帯びてくる、と考えます。
前走で2着、3着などの馬は、次走で必ずと言っていいほど人気サイドに支持されるものの、そこで着外にボロ負けするケースも少なからず散見されますしね。
今回の上位3頭も、次走以降の相手やレース展開次第でショボい内容の競馬をしないとも限りませんので、そこは慎重に様子見が必要でしょうね・・・。
なお、少し前の記事で述べておいたように、そろそろ、牝馬が牡馬を負かして新馬勝ち、というシーンが徐々に減り、混合戦で牡馬が普通に勝つシーンが今後は増えていくでしょう。上記の新馬戦もそうでしたし・・・。
まあ酷暑が一段落してきていることも当然理由の1つではあるでしょうが、単純に、牝馬のほうが早熟で、オトコ馬のほうが成長が緩いのは人間とも同じなワケで。
私も小学校6年ぐらいの時は、周囲に「巨大な女子」が複数名は居たので大いに恐れおののきましたが(笑)、中学に上がれば何のことはない、いつの間にか上から見下ろすようになっていましたしね・・・。
さて、余計な事を言っとる場合ではないか。(^x^;)
2着のディルガは牝馬で、一応は上記のように「母父自身が4代内クロス」を持つ、ということで迂回血ライン継承度(=BBLP)を優先して考察するタイプではない、と位置づけています。
ディルガ自身はミスプロ(3×5)という5代内クロスを持つのですが、過去記事で何度も説明してきたとおり、あくまでも近親クロスについては「父方・母方の双方」で4代以内に存在する共通祖先についてのみ、考察の対象としております。
このあたりは当然、異論というか反論・反感?もあろうかと(苦笑)。
(3×5)や(5×3)のクロスによる血量が15.63%で、(4×4)のクロスの血量は12.5%なんだから絶対オカシイだろッ!ってな感じでの・・・。
別に、どう思われようが構わないのですが、近親クロスの考察に関してのみ、血量の多い・少ないで判断するのではなく、「双方で4代以内」に拘っての考察としたいんですね、私の場合。
これが単純に、ネアルコのライン継承や血量が多過ぎるとかの判定については、血量のパーセンテージをそのまま問題視することにしているので、話がややこしいと思われてしまうのでしょうが。
このブログではあくまでもそのような規定で考察していく、というだけの話であって、読者の皆様がどのようにご自身で血統考察に臨むのかについては当然、思うがままのスタンスでよろしいのではないかと。
ミスプロ(3×5)の影響力のほうを絶対視する、と頑なに決意されているのならば(笑)、それはそれでいいでしょうし、あとはどうそれを馬券的中に結びつけるのか・・・。そこが多面的な血統考察の面白さでしょうし。
8/25 新潟5R 2歳新馬(芝1600m)
1着 イオラニ(母オークルームのBBLP=8:(5,2,1))
・RRP:126
2着 ディルガ(母父自身がメノウ4×4の近親クロスを持つ))
3着 ダイワアンビシャス(ノーザンダンサー4×4)
穴党の出る幕のない、人気順どおりの決着・・・。土曜日は新潟2歳Sの事前考察に集中したかったため、こちらの新馬戦を事前考察する余裕はありませんでしたが、仮に、穴めの馬をピックアップしていたとしても徒労に終わったということなので、やらなくて正解だったかも。
イオラニの兄・姉となる3頭はいずれも、未勝利のままに登録抹消となっています。その3頭ともヘイロー系の種牡馬との配合でしたが、キンカメに替わった途端、新馬勝ちを決めるんですから面白いものですね。
ただはっきり言って、レースレベルはかなり低い印象。逃げたダイワアンビシャスが計時した千m通過のタイムは65秒ジャストで、例によって超スローもいいところ。
結局、そのDアンビシャスが3着に粘り、道中2番手のディルガが2着、道中3番手のイオラニが上がり3Fでメンバー最速の33秒3を繰り出して差し切り勝ち、という内容。
4番手以降に置かれた面々は何も出来ずじまいという感じで、ただ回ってくるしかない展開に終始しました。
こういう、超絶スローの2歳戦はそれこそ毎年、掃いて捨てるほどあるわけですが、やはり2戦目以降でマトモなペースの競馬を経験し、かつレース内容に進展があった場合にのみ、初めて血統ポテンシャル評価も正当性を帯びてくる、と考えます。
前走で2着、3着などの馬は、次走で必ずと言っていいほど人気サイドに支持されるものの、そこで着外にボロ負けするケースも少なからず散見されますしね。
今回の上位3頭も、次走以降の相手やレース展開次第でショボい内容の競馬をしないとも限りませんので、そこは慎重に様子見が必要でしょうね・・・。
なお、少し前の記事で述べておいたように、そろそろ、牝馬が牡馬を負かして新馬勝ち、というシーンが徐々に減り、混合戦で牡馬が普通に勝つシーンが今後は増えていくでしょう。上記の新馬戦もそうでしたし・・・。
まあ酷暑が一段落してきていることも当然理由の1つではあるでしょうが、単純に、牝馬のほうが早熟で、オトコ馬のほうが成長が緩いのは人間とも同じなワケで。
私も小学校6年ぐらいの時は、周囲に「巨大な女子」が複数名は居たので大いに恐れおののきましたが(笑)、中学に上がれば何のことはない、いつの間にか上から見下ろすようになっていましたしね・・・。
さて、余計な事を言っとる場合ではないか。(^x^;)
2着のディルガは牝馬で、一応は上記のように「母父自身が4代内クロス」を持つ、ということで迂回血ライン継承度(=BBLP)を優先して考察するタイプではない、と位置づけています。
ディルガ自身はミスプロ(3×5)という5代内クロスを持つのですが、過去記事で何度も説明してきたとおり、あくまでも近親クロスについては「父方・母方の双方」で4代以内に存在する共通祖先についてのみ、考察の対象としております。
このあたりは当然、異論というか反論・反感?もあろうかと(苦笑)。
(3×5)や(5×3)のクロスによる血量が15.63%で、(4×4)のクロスの血量は12.5%なんだから絶対オカシイだろッ!ってな感じでの・・・。
別に、どう思われようが構わないのですが、近親クロスの考察に関してのみ、血量の多い・少ないで判断するのではなく、「双方で4代以内」に拘っての考察としたいんですね、私の場合。
これが単純に、ネアルコのライン継承や血量が多過ぎるとかの判定については、血量のパーセンテージをそのまま問題視することにしているので、話がややこしいと思われてしまうのでしょうが。
このブログではあくまでもそのような規定で考察していく、というだけの話であって、読者の皆様がどのようにご自身で血統考察に臨むのかについては当然、思うがままのスタンスでよろしいのではないかと。
ミスプロ(3×5)の影響力のほうを絶対視する、と頑なに決意されているのならば(笑)、それはそれでいいでしょうし、あとはどうそれを馬券的中に結びつけるのか・・・。そこが多面的な血統考察の面白さでしょうし。
2013年08月25日
第33回 新潟2歳S 回顧
8/25 新潟2歳S (芝1600m)
1着 ハープスター(母自身がノーザンダンサー3×3の近親クロスを持つ)
・RRP:132=124+8
2着 イスラボニータ(母イスラコジーンのBBLP=6:(2,1,3))
・RRP:133=126+7
3着 ピークトラム(母タッチザピークのBBLP=15:(10,1,4)だが・・・)
本日の午後は所要があって外出していたため、レース結果が分からぬまま夕方に帰宅。早速JRA−VANのサイトでレース映像を確認したところ、個人的に注目馬として本命にしたウインフェニックスが14番人気ながらも4着と激走。
勝ったハープスターのみが、次元の違う末脚を見せつけたあたりはもう脱帽するしかない感じでしたが、2着イスラボニータとはタイム差なしの4着で、そこまでいったら馬券になってくれよ〜とばかりに悶絶・・・(苦笑)。
レース展開としては、逃げたアポロスターズの計時した千m通過タイムが60秒7と、マイル重賞としてはスローと言ってよいレベルでしょうが、まあ2歳戦ですのでほぼ、こんなものでしょう。
なお、昨年よりちょうと1秒ほど走破時計は遅いものですが、昨年のレースレベルが高くて、今年の方が低い、などという回顧・分析をする御仁がもし居るのなら、それは「阿呆」です。
今年の勝ち馬は言うに及ばず、少なくとも掲示板に載った残りの4頭たちも、今後ともそれなりの活躍を続けていくでしょう。
少し前の記事で「競馬JAPAN」のサイトのことを紹介しましたが、9月からの正式オープンで完全に有料サイトとなるようなので、プレオープンの今のうちに、少し覗いておかれるとよろしいかと。
馬場に関してのコラムも今ならまだ無料で読めますので・・・。そこに今年の新潟芝コースの「状態に関する秘密」が書かれております。
さて、例年、前走で新潟コースを使った馬が何頭かは上位に来る傾向があったわけですが、今年に限ってはそれも無し。ダリア賞上位組でさえも、掲示板に1頭も載らないという有様。
2番人気ダウトレスが唯一、新潟のマイル戦を勝ってここに臨んだ馬だったわけですが、やはり「母父ダンスインザダークの気まぐれ」が炸裂か?ってな印象しか残らないような凡走。
事前考察でも述べたとおりで、やっぱ買いにくいよね〜ホントに(笑)。
まあ、1番人気のハープスターはプロアマ問わず誰でも注目出来ていたとして、ウインフェニックスに期待していたような「予想のプロ」は私の知る限り、ほとんど居なかった模様。
そういう意味でも、個人的にはこの馬に注目して良かったな〜と実感しますし、これからもこういった「人気薄で台頭する馬の発掘作業」を黙々と続けていきたいと思います・・・。
*RRPの補足説明を少し*
レース実績ポイント(RRP)の算出規定についてはカテゴリ記事「用語解説」に載せているのでそちらをご確認願います。
今回、勝ったハープスターより、離されて負けた2着イスラボニータのポイントが上なのはおかしいんじゃね?と思われてしまうことも、百も承知しております(笑)。
レース実績ポイントを算出する上で重視しているのが「3歳クラシックに直結するかどうか?」という要素であり、まずそこを根底に据えております。
個人的には「芝のマイル以上」の実績を重視し、マイルに満たない距離における加算ポイントを、あえて不利になるよう設定しているのです。
毎年、日本ダービーの直前にはいつも考察していることですが、特に牡馬の場合、新馬戦の段階からマイル以上の路線を見据えてレースを使われる馬の方が、スプリント路線などを勝ち上がっていったタイプよりも、確実に多数を占めます。
今年の皐月賞馬ロゴタイプなどはその傾向に反する、スプリント戦での勝ち上がりを経由した稀有なタイプですが、やはり日本ダービーでは馬券に絡めませんでした。
一方、牝馬の場合は、マイル未満の距離のレースから使い始めても、いずれ力をつけてオークスでも馬券になるような事例が少なからずあり、牡馬とはかなり傾向が異なります。
まあ、現段階でのRRP(レース実績ポイント)というのは、その馬を「強い」とか「弱い」とかの目線で見るためではなく、あくまでも事前に規定しておいたポイント加算方法に則って、どういう経緯で結果を残しているのか?を単に数値化しているだけです。
2歳半ばという、現時点におけるポイントの「多寡」はあまり、大した意味を持ちません。
ポイントが意味を持ってくるのは、更に今後ともレース実績を重ねて、明け3歳になり、クラシックの前哨戦が始まり出すころになってから、ということですね。
この説明でもご納得いただけない場合、別にもう、こんなブログの言ってることなんて気にしなくていいよ、と言うしかありませんね(・・・苦笑)。
最後にボソっと一言。チチカステナンゴ産駒とか、コンデュイット産駒っていうのはいつも、やっぱり3着が多いよね・・・。
1着 ハープスター(母自身がノーザンダンサー3×3の近親クロスを持つ)
・RRP:132=124+8
2着 イスラボニータ(母イスラコジーンのBBLP=6:(2,1,3))
・RRP:133=126+7
3着 ピークトラム(母タッチザピークのBBLP=15:(10,1,4)だが・・・)
本日の午後は所要があって外出していたため、レース結果が分からぬまま夕方に帰宅。早速JRA−VANのサイトでレース映像を確認したところ、個人的に注目馬として本命にしたウインフェニックスが14番人気ながらも4着と激走。
勝ったハープスターのみが、次元の違う末脚を見せつけたあたりはもう脱帽するしかない感じでしたが、2着イスラボニータとはタイム差なしの4着で、そこまでいったら馬券になってくれよ〜とばかりに悶絶・・・(苦笑)。
レース展開としては、逃げたアポロスターズの計時した千m通過タイムが60秒7と、マイル重賞としてはスローと言ってよいレベルでしょうが、まあ2歳戦ですのでほぼ、こんなものでしょう。
なお、昨年よりちょうと1秒ほど走破時計は遅いものですが、昨年のレースレベルが高くて、今年の方が低い、などという回顧・分析をする御仁がもし居るのなら、それは「阿呆」です。
今年の勝ち馬は言うに及ばず、少なくとも掲示板に載った残りの4頭たちも、今後ともそれなりの活躍を続けていくでしょう。
少し前の記事で「競馬JAPAN」のサイトのことを紹介しましたが、9月からの正式オープンで完全に有料サイトとなるようなので、プレオープンの今のうちに、少し覗いておかれるとよろしいかと。
馬場に関してのコラムも今ならまだ無料で読めますので・・・。そこに今年の新潟芝コースの「状態に関する秘密」が書かれております。
さて、例年、前走で新潟コースを使った馬が何頭かは上位に来る傾向があったわけですが、今年に限ってはそれも無し。ダリア賞上位組でさえも、掲示板に1頭も載らないという有様。
2番人気ダウトレスが唯一、新潟のマイル戦を勝ってここに臨んだ馬だったわけですが、やはり「母父ダンスインザダークの気まぐれ」が炸裂か?ってな印象しか残らないような凡走。
事前考察でも述べたとおりで、やっぱ買いにくいよね〜ホントに(笑)。
まあ、1番人気のハープスターはプロアマ問わず誰でも注目出来ていたとして、ウインフェニックスに期待していたような「予想のプロ」は私の知る限り、ほとんど居なかった模様。
そういう意味でも、個人的にはこの馬に注目して良かったな〜と実感しますし、これからもこういった「人気薄で台頭する馬の発掘作業」を黙々と続けていきたいと思います・・・。
*RRPの補足説明を少し*
レース実績ポイント(RRP)の算出規定についてはカテゴリ記事「用語解説」に載せているのでそちらをご確認願います。
今回、勝ったハープスターより、離されて負けた2着イスラボニータのポイントが上なのはおかしいんじゃね?と思われてしまうことも、百も承知しております(笑)。
レース実績ポイントを算出する上で重視しているのが「3歳クラシックに直結するかどうか?」という要素であり、まずそこを根底に据えております。
個人的には「芝のマイル以上」の実績を重視し、マイルに満たない距離における加算ポイントを、あえて不利になるよう設定しているのです。
毎年、日本ダービーの直前にはいつも考察していることですが、特に牡馬の場合、新馬戦の段階からマイル以上の路線を見据えてレースを使われる馬の方が、スプリント路線などを勝ち上がっていったタイプよりも、確実に多数を占めます。
今年の皐月賞馬ロゴタイプなどはその傾向に反する、スプリント戦での勝ち上がりを経由した稀有なタイプですが、やはり日本ダービーでは馬券に絡めませんでした。
一方、牝馬の場合は、マイル未満の距離のレースから使い始めても、いずれ力をつけてオークスでも馬券になるような事例が少なからずあり、牡馬とはかなり傾向が異なります。
まあ、現段階でのRRP(レース実績ポイント)というのは、その馬を「強い」とか「弱い」とかの目線で見るためではなく、あくまでも事前に規定しておいたポイント加算方法に則って、どういう経緯で結果を残しているのか?を単に数値化しているだけです。
2歳半ばという、現時点におけるポイントの「多寡」はあまり、大した意味を持ちません。
ポイントが意味を持ってくるのは、更に今後ともレース実績を重ねて、明け3歳になり、クラシックの前哨戦が始まり出すころになってから、ということですね。
この説明でもご納得いただけない場合、別にもう、こんなブログの言ってることなんて気にしなくていいよ、と言うしかありませんね(・・・苦笑)。
最後にボソっと一言。チチカステナンゴ産駒とか、コンデュイット産駒っていうのはいつも、やっぱり3着が多いよね・・・。