2012年10月

2012年10月29日

'12 2歳戦 備忘録(29)

10/21  新潟5R 2歳新馬(芝2000m)

1着 タガノハーバー(同系配合馬)

2着 フューチャーステップ(母シンコウラブリィのBBLP=8:(4,1,3))

3着 スギノハルバード(ミスプロ4×4)


 典型的な超スロー競馬で、勝ったタガノハーバー自身が逃げての千m通過時は63秒ジャスト。後続には詰め寄られているものの、まんまと押し切ったカタチというところでしょうか。

 勝ったタガノハーバーは同系配合の扱いとしますが、母チェリッシュレディ自身はノーザンダンサー(4×4)の近親クロスを持っています。そのため、母父BGフェローのキャラクターをことさらに意識する必要もないでしょう。

 まあ上手い具合に逃げがハマったな、という印象でしかないので、次走以降で違った展開&位置取りでも馬券になるポテンシャルを披露できないと、単にフロックで終わってしまいそうですね。

 個人的にはスギノハルバードを◎として単・複&ワイドでウマニティに予想登録しました。ただ、ミスプロ(4×4)のクロスが奏功するにしても、芝重賞級になれるかどうかまではさすがに現段階では読めないですね。。

 今回は他に狙いたい馬が見つからなかった為、5番人気で単勝オッズ15倍台が当たれば手頃な感じ、という理由だけでの◎でしたが(苦笑)、血統の見た目配合(=父と母父)では、重馬場に滅法強そうな感じですね。

 まあその辺はあくまでも字ヅラ上のイメージでしかないので、実際に重馬場で走ってみないことには分かりませんが・・・。どのみちこの馬にしても、次走以降はもう少し時計面での進展がないとダメでしょう。今回の3着は前残りの展開利としか映りませんので。


 2番人気だったダンスインザダーク産駒の、

5着 キングデザイヤー(母自身がミスプロ3×4の近親クロスを持つ)

 個人的に、1番人気とか2番人気とかのダンス産駒は、99%以上ほぼ間違いなく、疑ってかかります(笑)。ほとんど唯一の例外的存在としてはやはりダークシャドウのみ、という感じですね。

 こういう、人気サイドのダンス産駒が馬券にならないシーンを、もう何度見てきたことか・・・。

 既に実績があるダンス産駒でさえも、その多くはなかなか人気どおりには走らないのが実情、といったほうがいいのではないかとさえ思います。新馬戦であれば尚のこと、狙いにくいものが。

 キングデザイヤーは今回、スタートから道中は終始2番手キープで、それでいて前残りの展開を残れなかったというのは少々先行きにも暗雲ですね。ダンス産駒とは言え、母のウマヒトスジ自身は上記の黄金配合クロスを持つことでかなりスピード色の強いタイプですので、マイルあたりへの短縮で様子を見るのが妥当かな、と。

  
10/21  東京5R 2歳新馬(芝1600m)

 このレースはマイル戦でありながら逃げ馬の千m通過時は64秒8という、あまりにもドドドド・・・?となってしまうぐらい超ド級な「ザ・どスロー競馬」でした。これが未勝利戦であれば、回顧なんてパスしているところです。

 まあ、牝馬限定の新馬戦なので、一応回顧しておきますが・・・。

1着 レッドセシリア(My Bupers4×3)

2着 サクラフィアーブル(母自身が同系配合馬)

3着 ヤマニンソルシェ(Round Table4×4)


 参加している競馬SNS・ウマニティの予想登録で◎に指名したのは、7番人気のヤマニンソルシェでした。まあ狙い目としては半信半疑な部分もありましたが、今どき珍しいプリンスキロ直仔ラウンドテーブルの近親クロスを持っていたので、当てずっぽうではありましたが意外と面白いかも、という感じで。

ちなみに、父がフサイチコンコルドだからとか、母父がゴールデンフェザントだから狙った、というようなことは一切ありません。念のため(苦笑)。

 さて、勝ったレッドセシリアですが、こちらも今どき珍しいというか、滅多に見ないような異系牝馬クロスの黄金配合が。

 ハーツクライの母の母はビューパーダンスという名ですが、そのビューパーダンスの母My Bupersがレッドセシリアにとってのクロス馬として存在しているわけですね・・・。

 レッドセシリアの母、サセッティ自身のBBLP=5:(4,1,0)で、現代の繁殖牝馬としてはかなり、不利になると思われる血統構成をしています。

 実際、ディープインパクトと配合されて誕生した半兄レッドセインツ(現4歳)は、ディープ産駒全般の勢いからすればまるで離れ小島にでもいるかのような、ひどく出世に手間取っている状況(現級は1000万条件)。

 ダイワメジャーと配合された1つ上の半兄レッドプレイヤーも、全7戦してまったくく芽が出ないままに登録抹消となってしまっています・・・。

 とは言え、半兄2頭とは異なり、父がハーツクライに替わることで期せずして?上記の牝馬クロスが黄金配合の形で生じることは、レッドセシリアにとってはこの上なくプラスに作用しているのかもしれません。

 まあ超〜の付くどスロー競馬とは言えども、勝ちは勝ちですからね・・・。今後も順当に出世していけるといいのですが。
 
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blood_max at 23:00|PermalinkComments(0) 2歳馬 考察 

2012年10月28日

天皇賞・秋 回顧

 ◎としたダークシャドウは4着に終わってしまいましたが、今回の上位4頭は3連単BOXを買っておいたので、美酒が飲める予想結果に嬉しく思います・・・。

 ただし、競馬SNS・ウマニティの予想登録では3連単はフォーメーションの100円単位で、的中しても大した成績UPにはつながりませんでしたが(苦笑)。

 予想登録上は対抗評価だったエイシンフラッシュについては、実はリアルの単勝も買っておきました。ダークシャドウの単勝オッズが5倍台でほとんど旨味がないものだったので、まあDシャドウがコケた場合の保険的な意味合いで購入。

 M・デムーロ騎手騎乗の日本ダービー勝ち馬が単勝16倍ちょっとなら、狙わない手はないなと。まあ事前考察で述べたように、これで種牡馬としての更なる「箔」をつけることが出来た恰好でもありますし、今後は無事に競走生活を終えて、来たるべき「次の仕事」へと進んでもらいたいですね。

 キングズベスト産駒のエイシンフラッシュが順当に種牡馬入りすれば、サンデーS系、とりわけディープインパクト一辺倒に偏りがちな日本の生産界の現状において、かなりのカンフル剤というか、活性化が期待できます。

 キングマンボ系とは言え、キングカメハメハともかなり異なる「ドイツ血統」を母方に従えるので、ノーザンダンサーの影響がコテコテな繁殖牝馬との配合でも、成功するケースはキンカメよりも多くを期待出来そうです(笑)。


 さてダークシャドウはもう少し、位置取りが前めだったら3着の可能性もあったかと思いますが、ちょっと動きにくいところに包まれどおしだったのが今回の結果になってしまったのかなと。

 それでもルーラーシップとほぼ同じように上がって来ましたので、現状で出せるパフォーマンスは充分発揮出来ていたのではないかと。

 まあ不完全燃焼っぽい感じも確かにするので、消耗度がそれほどでなければジャパンCにも挑戦してみてもらいたいですね。2400mの実績は皆無なんですが、調子を維持できれば見せ場は作れる馬だと思います・・・。

 ルーラーシップなんですが、またしても国内G1勝利はお預けというか、やっぱり中山コースとか京都内回り、阪神内回りとかでないと持ち味が最大限に出ない印象ですね。今回は勝つチャンスが充分にあったと思いますし、勝ち馬と同一の上がり3F・33秒1の末脚を披露しているにも関わらず、それでも勝てないというのは・・・。

 実は、本気度で言えばジャパンCを見据えているのサ、との声も聞こえてきそうな気配ですが、まあオルフェーヴルとの対決で勝利すれば、それこそ世間一般が待ちわびた良血開花の瞬間、となるんでしょうけどもね・・・。


 その他の全体的な印象では、フェノーメノ以外の3歳馬2頭も良く走っていると思います。着順としてはもっと下も想定してましたが、ほぼ100%の走りは見せたのかなと。まあ2頭とも、やはり2000mよりは1800m以下のほうが確実に向くでしょうし。

 ナカヤマナイトも、もう少し馬場が悪化していればまだ上の着順になったかもしれませんが、良馬場のコンディションであればあんな感じでしょう。有馬記念のほうが、パフォーマンスを上げると思いますね。馬場が荒れ気味になる時期でもありますし。

 サダムパテックも、マイル以下の適距離に戻れば充分に存在感を示せるものと考えます・・・。

 残りの馬たちは・・・、ほぼ事前考察の見立てどおりという感じで(苦笑)。

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blood_max at 17:29|PermalinkComments(0) 的中記事コレクション | 競馬 血統 予想 回顧

2012年10月27日

天皇賞・秋 考察

1.ナカヤマナイト(母父自身がナスルーラ4×3の近親クロスを持つ)

 この馬については当初、何でこんなに出世できたのかな?という疑問のほうが先に来るタイプでした。母のフィジーガール自身を単体考察(旧解釈)しますと、

フィジーガールのBBLP=6:(2,4,0)

 となり、個人的には芝重賞級の仔を産むには少々役不足な母、という認識でおりました。けれども新解釈の適用により、母父自身が「4代以内の近親クロスを持つ」ケースの場合にはBBLPよりもそちらを優先考察する、とのあらたな考察基準に従えば、母父カコイーシーズはナスルーラ(4×3)の黄金配合を持つことによって、BBLP度外視のタイプになるわけですね・・・。

 この馬が昨年の共同通信杯を勝った当時はまだ旧解釈にこだわっていたため(苦笑)、BBLP優先で考察するタイプのベルシャザール(母マルカキャンディのBBLP=10)に本命を打っていました。

 まああのレースではベルシャザールがゲート入り前の段階から発汗が著しく、ゼッケン下が真っ白く粉をふくほどのひどいイレ込みようでしたので、「こりゃ負けてもしょうがねえな」という感じだったのですが、日本ダービーでは見事に雪辱してナカヤマナイトに先着し、3着となった結果には満足しております・・・。

 って、話はナカヤマNについてでしたか(笑)。どうも、BBLPの有効性についてのアピールがクセになっているものでして・・・。

 とは言ってもダービー3着後に不振に陥るのと、ダービー4着でもその後にしっかりと重賞で結果を出せる馬に成長するのとでは、馬主としては当然、後者のほうがいいに決まってるでしょうけどね(>_<;)。

 ただ、ナカヤマナイトに対する印象は新解釈適用後もそんなに大きな変化はないんですよね。G1戦で勝ち負けするには、やはりもうワンパンチ足りないのではないか?という・・・。実際、G1戦では過去(0−0−0−3)ですしね・・・。


2.シルポート(母スペランツァのBBLP=9:(4,2,3))

 シルポートにとっての3代母にあたる、Winter's Loveの父はダンジグ(Danzig)ですが、ダンジグ本来のBBLP=4です。それが何故1つマイナスになるかというと、スペランツァの母フジャブの父系が、「シックル直系種牡馬」なので、3代母以前の血統背景に存在する「シックルのライン」を除外するから、です。

 この辺は少々複雑な考察ルールになりますが、ミスプロ系(=シックル直系子孫)が絡むと、このような解釈が必要になってきます。

 これは、ネアルコ直系の種牡馬(&繁殖牝馬)たちが、母方から過剰にネアルコ経由のラインを継承しても、かえって弊害のほうが顕著になる、という解釈とも同義です。

 さてシルポート自身は今どき貴重な、自分で競馬を作って粘りこみを図るタイプで、個人的には頑張ってもらいたいと思える競走馬なんですが、さすがにもう全盛期のあの粘りは期待できないでしょうかね・・・。残念なことではありますが・・・。


3.ネヴァブション(母自身がネアルコ4×4の近親クロスを持つ)

 全盛期をとうの昔に過ぎている、といえばこの馬もそうですね。今更、血統考察もないでしょう・・・。


4.フェノーメノ(母自身がリボー4×4の近親クロスを持つ)

 前日段階でカレンブラックヒルに次ぐ2番人気ですが、距離適性そのもので言えばカレンBHよりこの馬のほうが優位な印象は確かにありますけどね。

 母自身は上記の強力な異系クロスを持つのが特徴で、BBLPの要素が一気に霧散するタイプ(苦笑)。ただ一応、BBLPで考察すると、

・ディラローシェのBBLP=8:(7,1,0)

 となります。フェノーメノの全姉にはレスタンノールという牝馬が居ましたが5戦して1度も馬券に絡めないまま登録抹消。全きょうだいでも明暗が大きく分かれてしまうのは、競走馬の常ではありますが。

 ディラローシェの父はデインヒルですが、母父デインヒルとサンデーS(系)種牡馬との配合は、えてしてこのように両極端になりがちです。デインヒル自身が持つ強烈なクロス、ナタルマ(3×3)の影響が大きいのです。

 ナタルマの母はアルマームード。そしてヘイローの母の母もアルマームードですので、当然のことながらアルマームードの特徴の「良し悪し」が子孫にどう出るか?がかなりのポイントとなります。

 フェノーメノの場合は母のディラローシェ自身がリボーという、一時代を築いた大種牡馬の近親クロスを持つため、良い意味でアルマームードの主張が薄まり、好結果に出ているのではないかと推察します。

 まあレース当日がパンパンの良馬場なら、この馬の持ち味が最大限に活きるものと思われましたが、どうも雲行きは怪しいものが・・・。馬場がある程度悪化するようだと、いくら斤量が有利でも差し切れないシーンも有りかなと。


5.サダムパテック(母サマーナイトシティのBBLP=13:(10,1,2)だが・・・)

 この馬は皐月賞で2着していますが、同世代同士での2000m戦はよくても、古馬になって以降の本質的な距離適性は父フジキセキのBBLP=6の要素に左右されるというか、やはりマイル以下がベストなのかなと。

 また、母父エリシオのBBLP=10なのですが、同時にこの母父の欠点としてはネアルコの血量が最上位となってしまう部分でしょう。ポテンシャルそのものが高めでも、不安定な成績に陥りがちになるのはこの為ではないかと推察します・・・。


6.ルーラーシップ(母エアグルーヴのBBLP=7:(3,3,1))

 エアグルーヴのように、自分自身がG1戦を何度か勝っているような牝馬が仔を産めば、その仔らはみんな重賞級になって当然だというような目線になるのはある意味当然でしょうから、それをとやかく言ってもしょうがないですね。

 けれども、じゃあ未勝利のまま引退して繁殖に上がった牝馬や、未出走の牝馬は母になっても重賞級の活躍馬は出せない、などと決めつけられるのか?と言えば、それは「否」です。

 ホエールキャプチャの母グローバルピース(BBLP=11:(4,4,3))は、中京の芝2000m戦で未勝利勝ちした1勝のみで、競走馬としてはそれで終わりました。

 しかし私は繁殖牝馬としてのグローバルピースに対してBBLP=11という事実を重視、芙蓉Sに出走していたホエールキャプチャ(5番人気)を◎にし、成長途上とはいえあのオルフェーヴルを負かすシーンを目の当たりにした時、我ながら「迂回血は凄い・・・」と感動すら覚えてしまったのは事実です(自画自賛的で恐縮ですが、苦笑)。

 そういう繁殖牝馬が登場してくる中で、「真の血統考察とは、かつて実績を残せたような牝馬の産駒をチヤホヤするだけでは、意味がない」との思いを、より一層強くさせられました。

 別にエアグルーヴを悪く言いたいわけではありません。けれども現実問題として、エアグルーヴより競争成績が劣っても、繁殖としてはエアグルーヴよりもずっと優る牝馬は、根拠を明確にして探していけば必ず見つけ出せるのだと、私は言いたいですね。

 そのために、このブログをやっているようなものですから・・・。


6.アーネストリー(ノーザンダンサー4×4)

 この馬も全盛期を過ぎてしまっているのかな、という印象は否めません。けれどもアーネストリーのような、先行して真っ向勝負に徹することの出来るタイプの競走馬は、いまや少数派というしかない時代です。

 後ろからタメにタメて、先行馬がバテていく横を差し切ってしまうタイプが圧倒的に多い中、自ら早めに動いていけるような競走馬というのは、やっぱりカッコいいですよね。たとえ切れ味で少々劣ってしまうにしても・・・。

 昨年の宝塚記念が、正にその理想の形でした。あの女傑ブエナビスタを封じたんですからね・・・。


8.ジャガーメイル(ノーザンダンサー4×4)

 こちらも血統考察するには少々、気が引けますね。春の天皇賞では4着と健在ぶりを示しましたが、ローテ的にはさすがにここよりも、ジャパンカップのほうがまだ狙い目としての存在意義があるのかな、と。


9.ダイワファルコン(ノーザンダンサー4×4)

 まあ典型的な中山巧者という感じで。それ以上のものは・・・。


10.フェデラリスト(ノーザンダンサー4×4)

 ここまで評価が一変してしまうようなタイプも、珍しいですね。産経大阪杯までの怒涛の勢いは何だったのかな、と。けれども今回、当日の天候次第では馬場が悪化してしまう可能性があり、その場合は重馬場を苦にしないタイプですので、結構狙ってみたくなります。

 まあ馬場の荒れ方次第、ということで。


11.ジャスタウェイ(母父自身がネアルコ3×4の近親クロスを持つ)

 母シビルのBBLP=6:(3,2,1)なので、この母のBBLPを優先考察するとかなりシビアな目線になってしまうのですが、母父のワイルドアゲインがやはり、特殊。

 しかもWアゲインは上記の黄金配合クロスのみならず、ハイペリオン(4×3)の黄金配合クロスをも併せ持ちます。何と欲張りな・・・(笑)。

 前走毎日王冠に引き続き、古馬陣に対して斤量は有利になりますが、純然たるマイラータイプが多かった前走に比べて、ドンズバの中距離指向タイプの強豪たちが相手となりますので、さすがに前走のようには・・・。


12.エイシンフラッシュ(母ムーンレディのBBLP=8:(4,4,0)だが・・・)

 日本ダービーの勝ち馬が、古馬になって以降のG1勝ちがないのは少々寂しい限り。正直、母自身の血統背景である、いわゆるドイツ血統というヤツが、イマイチ掴みどころが無いのも事実でして・・・。

 種牡馬としての「箔」を更につけるためにも、もう一回G1戦での勝利を望みたいところですが・・・。

 
13.ダークシャドウ(ノーザンダンサー4×4)

 以前にも記事で述べましたが、「こんなに安定感のあるダンスインザダーク産駒は、見たことない」ってな印象が凄く強いです、ハイ。

 ドバイでの惨敗は度外視させてもらうとして、国内におけるレースで1度も掲示板を外したことがないなんてのは、「ダンスインザダーク産駒としては驚異的〜」ですよ、ホントに・・・。

 その話の流れとして、母マチカネハツシマダのBBLP=10;(4,4,2)が、この上なく有効に機能しているからではないか?というふうに持って行きたいわけですね、早い話が(苦笑)。

 残念ながら、ノーザンダンサー4×4の近親クロスを持つ以上、そちらを優先考察するという新解釈のルールを適用せざるを得ず(>_<;)、渋々変更を余儀なくされたわけで・・・。

 それでも、仮にノーザンダンサー(4×4)のクロスが優位だとして、そういうタイプは他の出走馬にも何頭か居ますので、それだけでは何らアドバンテージにならない、ということも考えようによってはアリ、でしょう。

 個人的には菊花賞の好走だけじゃなくて、古馬G1戦の王道路線たる天皇賞・秋でダンス産駒が勝利するところが見てみたい・・ですね。(それとなく、本命視?かな)


14.トランスワープ(ノーザンダンサー3×4)

 7歳にして、今回登場するG1級の各馬とは初対戦、というところが未知の部分で、魅力がないわけではないんですが、さすがに少々格負けの感アリアリ、でしょうかね。遅咲きの能力開花というのは認めても・・・。


15.トーセンジョーダン(ノーザンダンサー4×3)

 昨年の当レースでのパフォーマンスを見れば当然軽視しづらいものがあるんですが、さすがに春天から間隔が空きすぎているので、ベストの状態という感じではないと思われます・・・。


16.カレンブラックヒル(母自身がルファブリュー4×4の近親クロスを持つ)

 3歳馬としての勢いは確かに感じるンですが、個人的には未経験の2000mG1戦で、しかも古馬の中距離ベストな面々が相手というのは、毎日王冠で負かした「古馬マイラー連中」とは、正直言って事情が全然違うんじゃない?という印象も。

 まあ根っからの穴党でもあるので、未知の面が魅力とはいえども、1番人気で結構死角がありそうに見えるのであればせいぜい3着固定ぐらいで決め打ちしてみたいなと。

 土曜の東京10R、精進湖特別(芝2000m)では、ダイワメジャー産駒のメイショウカドマツが勝利しているのですが、過去記事で何度か指摘したとおり、Dメジャー産駒は下級条件での2000m以上は勝てても、「芝の重賞での2000m以上」では勝てていないんですね。

 まあもし連対されてしまったら、「ギャフン」の一言で済ませようかなと(苦笑)。


17.マイネルスターリー(母スイートインクのBBLP=9:(4,5,0))

 まあ、コメントのしようがない感じで。仮に、全盛期の強さで出てくるとしても天皇賞・秋という舞台では買えないですね、個人的には・・・。


18.トゥザグローリー(ヌレイエフ4×3)

 ノーザンダンサーの黄金配合クロスなら、それなりに破壊力を持つことをトーセンジョーダンなりが示しているので文句はないのですが、ヌレイエフの黄金配合クロスってなるとサンプル数がかなり少ないので、正直この馬の活躍度だけではどうのこうのと言いづらいですね(苦笑)。

 この馬自身、ムラ駆け傾向が顕著過ぎますし、気分屋で評価がしにくい典型ですね。まあ昨年のあの高速馬場でも対応して5着になってますし、無碍に軽視も出来ないとは思います。軽く押さえ程度で。



 *まあ雨量がひどくならないことを祈るのみ、です・・・。やはり良馬場でやってもらいたいですね、心情的には。重馬場だと各馬のパフォーマンスの出方が読み切れないですし。

 まあ、昨年ほどの時計決着でなくとも、好勝負を見せてもらいたいものです・・・。

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blood_max at 21:30|PermalinkComments(0) 的中記事コレクション | 競馬 血統 予想 回顧

2012年10月24日

'12 2歳戦 備忘録(28)

10/14  京都5R 2歳新馬(芝2000m)

1着 トウシンモンステラ(母ピンクパピヨンのBBLP=13:(4,3,6))

2着 タニノタキシード(母自身が同系配合馬)

3着 テーオークリスエス(同系配合馬)


 いや〜、個人的には大失敗・・・のレース(苦笑)。カフナの全弟であるトウシンモンステラが居たにも関わらず、調教内容がイマイチ良くないように思え、今回4着だったハーツクライ産駒シャイニーハーツを大穴狙いの◎としてウマニティの予想大会に登録。

 せっかく、母ピンクパピヨンの持つ迂回血ライン継承度の高さを把握していながら、ちょっとした浮気のつもりが手痛いシッペ返しとなってしまいましたか・・・。(>_<;)

 全兄カフナがもう一つ出世しきれないまま推移していたことも、今回狙えなかった原因ではあったのですが、やはり迂回血ラインの秘めたる潜在能力を信頼するべきでした・・・トホホ。

 2着馬はウオッカの全弟ですね。ウオッカ&セレブリティの全姉2頭から牡馬に替わった分、今後の「良血ぶり」が発揮されるかどうかですが、セレブリティの不振を見ていても分かるとおり、過剰な期待をかけるのは少々酷なのかな、と。

 ウオッカの場合、父タニノギムレット自身が持っているグロースターク(3×4)の黄金配合クロスの要素が、これ以上ない形で特効薬的に隔世遺伝をしたのではないか?と個人的には推察しています。

 もちろん、その推察が絶対に正解かどうかは分からないし、かと言って全面的に否定されるものでもないでしょう。まあ血統考察とは、えてしてそういうものだとしか言えないですね。

 どういう立場であれ自分の見解が絶対正しい、な〜んてことを言う血統論者など、それこそ怪しいもんです(苦笑)。

 このブログで検証を続けている迂回血ラインの有効性についても、仮説の領域を出るものではないですし、常に正しい予想結果を導き出せるなどという、驕り高ぶった見解は出しようがありません。

 しかしながら、ある程度「確率の問題」としての検証ですから、上記の勝ち馬トウシンモンステラが8番人気という低評価でも勝てたという事実の背景に、おそらく母ピンクパピヨンの持つ潜在的な血統のパワー(=迂回血ライン)が有効に機能している可能性がある、ということだけは今回、強調できるのではないかと思います・・・。


 1番人気で敗れたアドマイヤムーン産駒の、

7着 トウケイムーン(ヘイロー4×4)


 こちらの調教内容も、とりたてて秀逸なようには思えなかったものの1番人気に支持されていました。アドマイヤムーン産駒は全般的に2000m以上の距離でパフォーマンスがやや落ちるように感じるのですが、この馬もそんな印象ですかね・・・。

 自ら果敢に逃げて、千m通過時は64秒7という典型的な超スローの展開に持ち込みながら失速するしかなかったのはやはり、距離にカベがありそうだと見るのが自然でしょう。

 次走はおそらく陣営も考えて、1800m以下にシフトして臨んでくるのではないでしょうか。個人的には1800mもやや長いように感じるので、マイルあたりがまず結果を出すにはいいのではないかと推察します・・・。


10/20  東京9R いちょうS(芝1800m)

1着 フラムドグロワール(同系配合馬で且つノーザンダンサー4×3)

2着 サトノノブレス(母自身が同系配合馬)

3着 コスモハヤブサ(母マイネエストレヤのBBLP=10:(4,4,2))


 いちょうSは昨年までマイル戦だったはずですが、今年から1800mに変更になったんですね。まあ個人的にもそのほうが検証のし甲斐があるので歓迎ですけどね・・・。

 勝ち馬の母シルクプリマドンナはディープインパクトとの配合ではあまり好結果になっていませんでしたが、半兄であるアドマイヤコリン&グランプリブラッドはヘイルトゥリーズン(4×4)の近親クロスが考察対象となるタイプ。

 しかしフラムドグロワールの場合、父がDメジャーに替わることでノーザンダンサー(4×3)の黄金配合クロスが生じ、出世に手間取っている兄2頭らとはかなり異質な様相。まあこのまま朝日杯FSでも好結果を残せるのか、ザラストロあたりとの対決が楽しみですね・・・。

 ただ個人的には、近親クロスに頼って強くなるタイプよりも、近親クロスにほとんど頼ることなく強くなれるタイプのほうにより血統的価値としての意味も含め深い興味を持って見つめていることは、このブログで常に強調しておきたい部分です。

 そういう意味では、12番人気ながら3着になった上記コスモハヤブサの今後の活躍度にも興味を向けたいですね。まあ半兄のマイネルエクレウス(父ロージズインメイ)が1勝したのみで出世が滞っているのがやや気になりますが・・・。父が「旬」のステイゴールドに替わったのが強みになれば、と。

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blood_max at 22:20|PermalinkComments(0) 2歳馬 考察 

2012年10月22日

'12 2歳戦 備忘録(27)

 菊花賞の回顧ですが、まあ当然のごとくゴールドシップの完勝、という印象しかないですね。プロ予想家の何人かが回顧されている通り、「近年の菊花賞で最も中盤のラップが緩まない、真のステイヤーの資質を問う超〜厳しい展開」であったのだろうと思います。

 出走馬中の3分の1を超えるディープインパクト産駒たちが、1頭も馬券に絡めなかったことも象徴的でしたね。ただ、このディープ産駒7頭たちはいずれも「重賞は勝っておらず、2着か3着があっただけ」という面々でした。

 確かに、ディープブリランテやトーセンホマレボシ、ワールドエースなどの重賞勝ち馬が不在であったからこその結果とも言えそうですが、やはりディープ産駒といえども、「重賞を勝っていない=勝負強さではやや微妙」というようなタイプでは、菊花賞のような性格のレースには尚さらのこと不向きだったのではないかと。

 現代の最先端トレンド血統を象徴する、リーディングサイアーランキングで堂々首位の種牡馬の産駒たちが、ランキングで遥か下位に存在する(注:ここでは芝ランキングのみを対象とします)ような種牡馬(ブライアンズタイム・トーセンダンス・タヤスツヨシ)の産駒らに先着を許すという事実は、如何に菊花賞が現代のトレンド競馬と真逆の様相を呈しているかを示していると思います。

 ディープ産駒たちの最大のカベはやはり菊花賞と言えそうで、今後とも皐月賞やダービーを勝てても菊花賞は取りこぼすようなディープ産駒が、毎年のように出てくるのではないかと・・・。

 まあ出走各馬全般に言えることですが、最後の直線を向いてみんなバテバテなのがありありで、直線で馬群があんなバラけ方をするのは菊花賞ならではの光景だったという感じですね。ゴールドシップでさえも一瞬ヨロけて立て直すシーンがありましたし・・・。

 とにかく今後、故障が判明したり復帰に時間が掛かり過ぎるような馬が1頭も出ないことを願ってやみません。馬体の消耗度としては半端ないものがあったでしょうから・・・。


 
 さて、本題の2歳戦回顧へ。

10/8  京都5R 2歳新馬(芝1600m)

1着 アクションバイオ(母自身が同系配合馬)

2着 ハートランド(母プライムナンバーのBBLP=10:(3,3,4))

3着 サトノユニコーン(母シャイアーズエンデのBBLP=10:(6,1,3))


 まあ、ありきたりなスローの一戦なんですが、個人的に今後も注目したいのはやはり2、3着馬の2頭ですね。母自身がBBLP=10以上を持つ場合の産駒は、往々にして「スローのマイル戦」では持ち味を発揮しきれません。

 やはり、1800m以上への距離延長において持ち味を活かせる配合、という認識でおります。そういう意味では今回は取りこぼしても、1800m戦などでの次走ならば好勝負可能と推察します。ただ、次走もマイル戦ならやや怪しいですが(苦笑)。

 2着ハートランドの母プライムナンバーは、今どきの繁殖牝馬にしては「近親クロスのコテコテ度合い」が控えめな、比較的異系要素に富む配合の持ち主。こういう血統背景を持つ母の産駒が「芝重賞級」となっていけることにこそ、真の血統的価値があると私は思います。

 3着馬サトノユニコーンの母父El Prado(BBLP=6)は、マームード(5×5・4=血量12.5%相当)の5代内クロスを持っていることが特徴で、母父としてはおそらくサンデーS系種牡馬全般との相性が良いでしょう。そのあたりはファビュラスダンサーとも通じるものがあると思われます。

 今回は1番人気を裏切った形になってしまいましたが、スローの前残りに不覚を取っただけという感じですのでそう遠くない時期に勝ち上がれるのではないかと。



10/13  東京5R 2歳新馬(芝2000m)

1着 タイダルベイスン(母ワシントンシティのBBLP=10:(5,4,1))

2着 ロングシャドウ(母父自身がナスルーラ4×4の近親クロスを持つ)

3着 サクセスカサノヴァ(母パーフェクトワールドのBBLP=8:(3,2,3))


 勝ったタキオン産駒のタイダルベイスンは2着馬に0.6秒(3馬身半)もの着差をつけての圧勝。まあ2千m戦なので千m通過で62秒台は仕方ないところですが、スローの上がり勝負という典型的展開なのも事実。

 勝ち馬のみ上がり3F・33秒5という豪脚なのは秀逸というしかないのですが、やはり2戦目以降でもう少し速めのペースに持ち込まれた場合にもすんなり対応可能かどうか、そこは要確認事項ですね。

 3着馬のディープ産駒については、勝ち馬の母との迂回血ライン継承度の差(マイナス2ポイント)のほうが表面化したカタチかなと。こちらはディープ産駒といえども一端マイル戦か1800m戦への距離短縮で勝ち上がる確率を高めるべきであろうと推察します・・・。


10/13  京都5R 2歳新馬(芝1600m)

1着 サトノネネ(母父自身が全きょうだいクロス4×4を持つ)

2着 ウキウキ(母ウィキウィキはBBLPでの考察外)

3着 セトノフラッパー(ヘイロー3×4)


 サトノネネの母父であるMonsunですが、Kaiserkrone、Kaiseradlerという姉と弟が全きょうだいで、(4×4)としてクロスされているんですね。今まで気付きませんでした(苦笑)。

 全兄弟とか全姉妹とかの存在が結構名の知れた有力な先祖であれば、まだ考察においても推量可能な部分があるものの、ほとんどマイナーな存在がクロスとなるとさすがに読みにくいものがありますね・・・。

 まあレース内容としては牝馬限定戦でもあり当然のごとくスローの部類。人気のディープ産駒同士でのワンツーでもあったわけですが、個人的には特に注目していきたいタイプではないですね。

 ウキウキの場合は、母のウィキウィキ自身にノーザンダンサー経由のトリプルラインが存在する為、BBLPでの考察からは除外対象としました。今後の牝馬クラシック路線で有力馬として台頭してくるのであれば、いずれ細かい部分に言及する機会も出てくるのでしょうが、現段階ではまだ・・・。



blood_max at 23:38|PermalinkComments(0) 2歳馬 考察