2012年07月
2012年07月30日
'12 2歳戦 備忘録(8)
*BBLPとは? Bypass Blood Line Point の略記。英訳としては一切のヒネリはなく、「迂回血ライン数」をまんま表現するものです(笑)。
7/28 新潟5R 2歳新馬(芝1600m)
1着 シェイクザバーレイ(同系配合馬)
まあ、いわゆる一つの、「コテコテ」な配合形態の一例でしょう。欧州型といえばそれまでですが、いかにして近親配合で強くしてやろうか、という典型的サラブレッドの1頭です・・・。
2着 インパルスヒーロー(母クラシカルテーストのBBLP=7(4,0,3T))
「父と母父」だけで言うのならこれもよくある配合、の一例ですね。しかしながら、「父と母父」のみでその馬の強さを便宜的に説明することなどもう既に出来る時代ではない、というのはこのブログの開設当初からの一貫した主張です。
インパルスヒーローは直近の調教内容で言えばなかなか良かったようですね。美浦坂路で11秒台のラップも1つあり、仕上がり具合としては現時点で及第点にあることは確かでしょう。ただ、母方の血統背景全体で見ると、この先1800m以上の距離などでは少々苦戦するのではないかと感じます。
現状は芝で好走可能でも、将来的にはダート転向がこの馬のためにはいいかもしれません・・・。
3着 キネオハレー(同系配合馬)
現状、特に言及しておきたい要素はありません・・・。
1番人気で大敗の、
13着 ウイニングスター(母自身がノーザンダンサー4×3の近親クロスを持つ)
全姉であるケリーダノビアも初戦の芝では大敗し、以後はダートへ転向しています。母のデアリングワールドが持つ、上記の重厚な黄金配合クロスが、芝(あくまで日本の馬場の、ね)向きの軽さを消し、鈍重さが助長されているのかもしれませんね。
いっそこういう繁殖牝馬は、メイショウサムソンと配合したらどうでしょうか。ノーザンダンサーの黄金配合クロスを両親とも持つという配合形態になり、これでもかというくらいに強調できますけども・・・。
7/29 札幌5R 2歳新馬(芝1800m)
1着 グランデアモーレ(母ヒカルアモーレのBBLP=14:(9,0,5))
事前考察では、今回馬券になればまずまず、という認識でしたが5番人気でも勝っちゃいましたね(笑)。今回のレースで「母馬自身が持つBBLP」の良し悪しで考察出来るタイプはこの馬だけだったので、まずはこのブログ的に御の字というところ。(^_^)v
まあ、「母父クロフネ」に対するモロモロの懸念が払拭されたわけではないものの、この時期に1番人気の牡馬を倒せるようであれば、この先の牝馬同士のレースで堅実に結果を残せそうかも。
2着 アドマイヤドバイ(サンデーサイレンス3×2)
馬主の思い入れがオッズに反映したのか(苦笑)。ヤケにダントツの人気でしたが、この時期の同斤量の牝馬に屈した内容をどう見てとるか・・・。
まあ、サンデーサイレンスの強烈なクロスの持ち主ですので、「狂気」」というような側面が一切出てこないのであればこの先も馬券対象であり続けるのかもしれませんね。
個人的には、この記事の冒頭で述べたように、こういうコテコテな近親クロスでどれだけ強くなろうが、血統的な興味としては「冷めた目線で」しか見ることが出来ないですね。あまりにドンズバですし。このクロスで強くなれるのなら・・・。
3着 オーキッドレイ(母シェルズレイはBBLPでの考察不可)
上がり3Fに関しては、この馬が最速をマーク(34秒8)するあたり、さすがディープの仔、という感じでしょうか・・・。
母シェルズレイが計16ラインものネアルコ血脈を持ちますが、配合相手のディープは僅か3つしかネアルコ血脈を持ちません。
ディープインパクトが種牡馬として成功している端的な要因の1つは、まさにこの「ネアルコ血脈の少なさ」もあるのは間違いないでしょう。シェルズレイの欠点を大幅に緩和してます・・・。
まあ今後も、人気よりは走れるというような状況が何度もあるかもしれませんが、全幅の信頼は置けない感じですかね・・・。
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7/28 新潟5R 2歳新馬(芝1600m)
1着 シェイクザバーレイ(同系配合馬)
まあ、いわゆる一つの、「コテコテ」な配合形態の一例でしょう。欧州型といえばそれまでですが、いかにして近親配合で強くしてやろうか、という典型的サラブレッドの1頭です・・・。
2着 インパルスヒーロー(母クラシカルテーストのBBLP=7(4,0,3T))
「父と母父」だけで言うのならこれもよくある配合、の一例ですね。しかしながら、「父と母父」のみでその馬の強さを便宜的に説明することなどもう既に出来る時代ではない、というのはこのブログの開設当初からの一貫した主張です。
インパルスヒーローは直近の調教内容で言えばなかなか良かったようですね。美浦坂路で11秒台のラップも1つあり、仕上がり具合としては現時点で及第点にあることは確かでしょう。ただ、母方の血統背景全体で見ると、この先1800m以上の距離などでは少々苦戦するのではないかと感じます。
現状は芝で好走可能でも、将来的にはダート転向がこの馬のためにはいいかもしれません・・・。
3着 キネオハレー(同系配合馬)
現状、特に言及しておきたい要素はありません・・・。
1番人気で大敗の、
13着 ウイニングスター(母自身がノーザンダンサー4×3の近親クロスを持つ)
全姉であるケリーダノビアも初戦の芝では大敗し、以後はダートへ転向しています。母のデアリングワールドが持つ、上記の重厚な黄金配合クロスが、芝(あくまで日本の馬場の、ね)向きの軽さを消し、鈍重さが助長されているのかもしれませんね。
いっそこういう繁殖牝馬は、メイショウサムソンと配合したらどうでしょうか。ノーザンダンサーの黄金配合クロスを両親とも持つという配合形態になり、これでもかというくらいに強調できますけども・・・。
7/29 札幌5R 2歳新馬(芝1800m)
1着 グランデアモーレ(母ヒカルアモーレのBBLP=14:(9,0,5))
事前考察では、今回馬券になればまずまず、という認識でしたが5番人気でも勝っちゃいましたね(笑)。今回のレースで「母馬自身が持つBBLP」の良し悪しで考察出来るタイプはこの馬だけだったので、まずはこのブログ的に御の字というところ。(^_^)v
まあ、「母父クロフネ」に対するモロモロの懸念が払拭されたわけではないものの、この時期に1番人気の牡馬を倒せるようであれば、この先の牝馬同士のレースで堅実に結果を残せそうかも。
2着 アドマイヤドバイ(サンデーサイレンス3×2)
馬主の思い入れがオッズに反映したのか(苦笑)。ヤケにダントツの人気でしたが、この時期の同斤量の牝馬に屈した内容をどう見てとるか・・・。
まあ、サンデーサイレンスの強烈なクロスの持ち主ですので、「狂気」」というような側面が一切出てこないのであればこの先も馬券対象であり続けるのかもしれませんね。
個人的には、この記事の冒頭で述べたように、こういうコテコテな近親クロスでどれだけ強くなろうが、血統的な興味としては「冷めた目線で」しか見ることが出来ないですね。あまりにドンズバですし。このクロスで強くなれるのなら・・・。
3着 オーキッドレイ(母シェルズレイはBBLPでの考察不可)
上がり3Fに関しては、この馬が最速をマーク(34秒8)するあたり、さすがディープの仔、という感じでしょうか・・・。
母シェルズレイが計16ラインものネアルコ血脈を持ちますが、配合相手のディープは僅か3つしかネアルコ血脈を持ちません。
ディープインパクトが種牡馬として成功している端的な要因の1つは、まさにこの「ネアルコ血脈の少なさ」もあるのは間違いないでしょう。シェルズレイの欠点を大幅に緩和してます・・・。
まあ今後も、人気よりは走れるというような状況が何度もあるかもしれませんが、全幅の信頼は置けない感じですかね・・・。
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2012年07月29日
2歳新馬戦 注目馬(8)+備忘録(7)
今回の記事は事前考察と回顧(備忘録)を兼ねたいと思います。
7/29 札幌5R 2歳新馬(芝1800m)から。
1.ドミンゴ(同系配合)
母のセタガヤウタヒメが持つBBLP=10:(6,2,2)なのですが、同時にこの母自身の欠点としてはネアルコの血量が最上位となっている部分でしょう。初仔のセタガヤフラッグ(父キングヘイロー)のみ、4勝を挙げて準OPまで出世できましたが、Sフラッグ自身にはノーザンダンサー(4×4)のクロスが生じ、この要素でまずまずの活躍につなけたのだろうと思います。
それ以降の産駒は皆不振。父がMカフェとなったフーガフューグも、おそらく同系配合の要素が重めに作用して500万条件で惨敗続きです。
父がフジキセキに替わるドミンゴの場合も、若干Fフューグよりは素軽さが出る可能性を秘めますが、全姉となるアラマサスカイが全く芽が出ない戦績(0−0−0−5)のまま推移。ドミンゴは牡となる分、姉2頭よりはマシな成績になっていくかもしれませんが、初戦は様子見でしょうね、やはり・・・。
2.アドマイヤドバイ(サンデーサイレンス3×2)
こういう、超絶な近親度のクロスがどれだけプラスに作用するのか、個人的には甚だ疑問ですが、こういう配合の持ち主がチラホラ出てくるようになりましたかね・・・(苦笑)。
恐ろしく強い馬になっていくのなら、当然このクロスの奏功なんでしょうが、この馬もまずは様子見で。
3.オーキッドレイ(母シェルズレイはBBLPでの考察不可)
母シェルズレイ自身の競走馬時代はよく覚えています。牝馬にもかかわらず、かなり気性難が表に出てしまったタイプで、暴走気味に逃げて失速するシーンを何度も見ました(苦笑)。
この牝馬が繁殖に上がったらどういう産駒を出すんだろう?という、おぼろげな興味をその当時抱いたのを思い出します。
シェルズレイ自身も、おそらく欠点としてはネアルコ血脈のライン過多(合計16ライン)が産駒に悪影響を与えるものになると思われます。
元々、母の父クロフネ自身がネアルコ血脈(計7ライン)を血量最上位で持つ種牡馬なので、過去記事にも「母父として見た場合の懸念」があると述べましたが、シェルズレイは更にその母オイスターチケットからも、計9ラインも加算しているので、こりゃあもうメチャクチャな継承数なんですよね・・・。
事実、全兄のククイナッツレイも1勝はなんとか挙げたものの、その後は昇級になかなかメドが立たない状況が続いており、こういう配合の母を持つことの難しさを見せています・・・。
牝馬に替わることで幾分変化が出てくるかもしれませんが、やはり様子見かなと(こんなんばっかりですが)。
5.グランデアモーレ(母ヒカルアモーレのBBLP=14:(9,0,5))
母ヒカルアモーレは、ラフォルジュルネ(父Sウィーク)やアーデント(父Dインパクト)らの半姉にあたります。競走馬としては芽が出ませんでした。
グランデアモーレにとっても、「母父クロフネ」という部分がどうも気になるものの、迂回血ラインの継承度合いで何とかなるといいのですが(苦笑)。今回馬券に絡めるようならとりあえず2戦目以降も注目ですね。
6.エフティシリウス(同系配合、且つノーザンテースト4×3)
この馬の場合、母のソフィーズローズ自身もノーザンダンサー(3×3)という、強度の近親クロスを持っています。スカーレットブーケの娘なんですが、このクロス要素がマイナスにしか作用しませんでした。
母自身が持つクロス要素と、Eシリウス自身の持つ黄金配合クロスの要素が共にプラスとして効果的に表出するならどんだけ強くなれんの?という感じですが、個人的には、こういうコテコテ感を極めた配合には全く興味はありません・・・。
8.マイネルクロップ(母グレートハーベストのBBLP=6:(4,1,1))
「父と母父」という要素のみでしか見ないのであれば、よくある配合そのものであり、何となく活躍していけんじゃねーの?、という感じですよね・・・。
マイネル軍団の馬ということで、育成段階での調教などは充実しているものと思われますが、このブログにおける血統評価手法からは、将来性がありそうには見えませんね。今回もし馬券に絡むようなことがあるにしても。
以下は備忘録の記事となります。
7/21 新潟5R 2歳新馬(芝1600m)
1着 メイショウオオゼキ(母トランクイルデイズのBBLP=7:(2,3,2))
母父イージーゴーアというのはなかなか考察の機会が無かったので、興味深いですね。サンデーサイレンスと同期の好敵手として名勝負を演じた馬ですが、その当時、生まれながらにして「超エリート血統」とされていたイージーゴーアに対し、「何だこのダサい血統背景の馬は」などと揶揄される存在でしかなかったサンデーサイレンス(笑)。
その後の両馬の明暗を見るにつけ、血統の評価というものが、いかに難しいものであるかを象徴するような2頭だったと言えるでしょう。
イージーゴーアの血統背景をよくよく見ると、母の父はバックパサーであり、その先祖はファラモンド(ファラリス直仔)に遡ります。
イージ−ゴーア自身の父アリダーは、当時のアメリカを代表する主流血統であるネイティヴダンサー直系種牡馬であり、その先祖はファラモンドの全兄、シックル(ファラリス直仔)に遡ります。
つまり、イージーゴーアの両親はこの全兄弟の2頭に遡ることになるので、ほぼ同系配合馬とみなせるんですね。ただ、エリート血統視されながらも種牡馬になってまもなく死亡してしまい、アメリカの馬産にとっては踏んだり蹴ったりの状況だった?というしかない存在でした。
メイショウオオゼキはそんな血統における悲喜こもごもを背負った運命の馬なんでしょうか・・・。今後どういう路線を歩むか、しばらく注目したいと思います・・・。
2着 ロードシュプリーム(BBLPでの考察外)
少し前に言及した、迂回血ラインでの考察外となる場合ですが、以前からの、(1)産駒自身が4代以内の近親クロスを持つ、(2)産駒自身が同系配合馬、(3)母馬自身が4代以内の近親クロスを持つ、(4)母馬自身が同系配合馬、というケースに加え、(5)母父自身が4代以内の近親クロスを持つ、というケースを追加することにしました。
母父がデインヒルの場合、デインヒル自身がナタルマ(3×3)およびネイティヴダンサー(4×4)という、強い近親クロスをWで持ちます。こういう母父の場合、迂回血ラインが介入する余地はほぼ無いというか、無効化されてしまうというか(苦笑)。
まあ、ロードシュプリームの今後については、さしあたっての興味はほとんど無い、ということですね、個人的には。
3着 サーストンニュース(母自身がネイティヴダンサー4×4の近親クロスを持つ)
半姉にラフレーズカフェ(父Mカフェ)など。母のロリポップガールは当初から替わるがわるサンデーS系種牡馬との配合が試されてきていますが、これまでのところ特に成功例は無し。やや淡白なスピード要素の強調のみという感じで、底力要素に欠けるという印象ですね。1400m以下などが路線としていいのかも・・・。
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7/29 札幌5R 2歳新馬(芝1800m)から。
1.ドミンゴ(同系配合)
母のセタガヤウタヒメが持つBBLP=10:(6,2,2)なのですが、同時にこの母自身の欠点としてはネアルコの血量が最上位となっている部分でしょう。初仔のセタガヤフラッグ(父キングヘイロー)のみ、4勝を挙げて準OPまで出世できましたが、Sフラッグ自身にはノーザンダンサー(4×4)のクロスが生じ、この要素でまずまずの活躍につなけたのだろうと思います。
それ以降の産駒は皆不振。父がMカフェとなったフーガフューグも、おそらく同系配合の要素が重めに作用して500万条件で惨敗続きです。
父がフジキセキに替わるドミンゴの場合も、若干Fフューグよりは素軽さが出る可能性を秘めますが、全姉となるアラマサスカイが全く芽が出ない戦績(0−0−0−5)のまま推移。ドミンゴは牡となる分、姉2頭よりはマシな成績になっていくかもしれませんが、初戦は様子見でしょうね、やはり・・・。
2.アドマイヤドバイ(サンデーサイレンス3×2)
こういう、超絶な近親度のクロスがどれだけプラスに作用するのか、個人的には甚だ疑問ですが、こういう配合の持ち主がチラホラ出てくるようになりましたかね・・・(苦笑)。
恐ろしく強い馬になっていくのなら、当然このクロスの奏功なんでしょうが、この馬もまずは様子見で。
3.オーキッドレイ(母シェルズレイはBBLPでの考察不可)
母シェルズレイ自身の競走馬時代はよく覚えています。牝馬にもかかわらず、かなり気性難が表に出てしまったタイプで、暴走気味に逃げて失速するシーンを何度も見ました(苦笑)。
この牝馬が繁殖に上がったらどういう産駒を出すんだろう?という、おぼろげな興味をその当時抱いたのを思い出します。
シェルズレイ自身も、おそらく欠点としてはネアルコ血脈のライン過多(合計16ライン)が産駒に悪影響を与えるものになると思われます。
元々、母の父クロフネ自身がネアルコ血脈(計7ライン)を血量最上位で持つ種牡馬なので、過去記事にも「母父として見た場合の懸念」があると述べましたが、シェルズレイは更にその母オイスターチケットからも、計9ラインも加算しているので、こりゃあもうメチャクチャな継承数なんですよね・・・。
事実、全兄のククイナッツレイも1勝はなんとか挙げたものの、その後は昇級になかなかメドが立たない状況が続いており、こういう配合の母を持つことの難しさを見せています・・・。
牝馬に替わることで幾分変化が出てくるかもしれませんが、やはり様子見かなと(こんなんばっかりですが)。
5.グランデアモーレ(母ヒカルアモーレのBBLP=14:(9,0,5))
母ヒカルアモーレは、ラフォルジュルネ(父Sウィーク)やアーデント(父Dインパクト)らの半姉にあたります。競走馬としては芽が出ませんでした。
グランデアモーレにとっても、「母父クロフネ」という部分がどうも気になるものの、迂回血ラインの継承度合いで何とかなるといいのですが(苦笑)。今回馬券に絡めるようならとりあえず2戦目以降も注目ですね。
6.エフティシリウス(同系配合、且つノーザンテースト4×3)
この馬の場合、母のソフィーズローズ自身もノーザンダンサー(3×3)という、強度の近親クロスを持っています。スカーレットブーケの娘なんですが、このクロス要素がマイナスにしか作用しませんでした。
母自身が持つクロス要素と、Eシリウス自身の持つ黄金配合クロスの要素が共にプラスとして効果的に表出するならどんだけ強くなれんの?という感じですが、個人的には、こういうコテコテ感を極めた配合には全く興味はありません・・・。
8.マイネルクロップ(母グレートハーベストのBBLP=6:(4,1,1))
「父と母父」という要素のみでしか見ないのであれば、よくある配合そのものであり、何となく活躍していけんじゃねーの?、という感じですよね・・・。
マイネル軍団の馬ということで、育成段階での調教などは充実しているものと思われますが、このブログにおける血統評価手法からは、将来性がありそうには見えませんね。今回もし馬券に絡むようなことがあるにしても。
以下は備忘録の記事となります。
7/21 新潟5R 2歳新馬(芝1600m)
1着 メイショウオオゼキ(母トランクイルデイズのBBLP=7:(2,3,2))
母父イージーゴーアというのはなかなか考察の機会が無かったので、興味深いですね。サンデーサイレンスと同期の好敵手として名勝負を演じた馬ですが、その当時、生まれながらにして「超エリート血統」とされていたイージーゴーアに対し、「何だこのダサい血統背景の馬は」などと揶揄される存在でしかなかったサンデーサイレンス(笑)。
その後の両馬の明暗を見るにつけ、血統の評価というものが、いかに難しいものであるかを象徴するような2頭だったと言えるでしょう。
イージーゴーアの血統背景をよくよく見ると、母の父はバックパサーであり、その先祖はファラモンド(ファラリス直仔)に遡ります。
イージ−ゴーア自身の父アリダーは、当時のアメリカを代表する主流血統であるネイティヴダンサー直系種牡馬であり、その先祖はファラモンドの全兄、シックル(ファラリス直仔)に遡ります。
つまり、イージーゴーアの両親はこの全兄弟の2頭に遡ることになるので、ほぼ同系配合馬とみなせるんですね。ただ、エリート血統視されながらも種牡馬になってまもなく死亡してしまい、アメリカの馬産にとっては踏んだり蹴ったりの状況だった?というしかない存在でした。
メイショウオオゼキはそんな血統における悲喜こもごもを背負った運命の馬なんでしょうか・・・。今後どういう路線を歩むか、しばらく注目したいと思います・・・。
2着 ロードシュプリーム(BBLPでの考察外)
少し前に言及した、迂回血ラインでの考察外となる場合ですが、以前からの、(1)産駒自身が4代以内の近親クロスを持つ、(2)産駒自身が同系配合馬、(3)母馬自身が4代以内の近親クロスを持つ、(4)母馬自身が同系配合馬、というケースに加え、(5)母父自身が4代以内の近親クロスを持つ、というケースを追加することにしました。
母父がデインヒルの場合、デインヒル自身がナタルマ(3×3)およびネイティヴダンサー(4×4)という、強い近親クロスをWで持ちます。こういう母父の場合、迂回血ラインが介入する余地はほぼ無いというか、無効化されてしまうというか(苦笑)。
まあ、ロードシュプリームの今後については、さしあたっての興味はほとんど無い、ということですね、個人的には。
3着 サーストンニュース(母自身がネイティヴダンサー4×4の近親クロスを持つ)
半姉にラフレーズカフェ(父Mカフェ)など。母のロリポップガールは当初から替わるがわるサンデーS系種牡馬との配合が試されてきていますが、これまでのところ特に成功例は無し。やや淡白なスピード要素の強調のみという感じで、底力要素に欠けるという印象ですね。1400m以下などが路線としていいのかも・・・。
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2012年07月23日
'12 2歳戦 備忘録(6)
ディープブリランテのレース結果については残念な内容でしたが、休養を充分とってまた国内のG1レースでの活躍に期待します。日本調教馬たちの、こうした海外レース挑戦への流れが今後も続くといいですね・・・。
7/22 新潟5R 2歳新馬(芝1800m)
1着 ナンヨーケンゴー(同系配合馬)
2着 サングブルー(同系配合馬)
3着 フェートグランド(母フェートデュヴァンのBBLP=10:(3,3,4))
自論を展開した事前考察記事の内容を知ってか知らずか、タニノギムレット産駒が勝ち、シンボリクリスエス産駒のセイクリッドナイトがシンガリ負けを喫するという決着(苦笑)。
まあ、このレース結果だけでリーディングサイアー争いの順位がどうこうなるものでもありませんので、別に自論を撤回するという事態にまで至ることはないものの、得てしてこういう事が起きたりするものですね(>_<;)。
個人的には、まだ仕上がりは先だろうとしたフェートグランドを一応◎にしましたが、総じて早熟傾向にあるTギムレットの産駒に現時点では追いつけませんでしたか・・・。
ナンヨーケンゴーは母父がアグネスタキオンということですが、これから徐々に、「母父サンデーS」から「母父サンデー2世種牡馬」の時代へ本格的に移行していく流れの一貫でもあるのかも。
レース内容としては、新潟の新馬戦では特にありがちな超スローからの典型的な上がり勝負の展開。逃げて4着に粘ったステラジアンの千m通過時のタイムは64秒2で、実質的に残り600mからのヨーイドン競馬でした。
勝ち馬の上がり3Fは最速の33秒8と、確かに出色の内容だと言えそうですが、これが東京コースなどでのものならともかく、フラットで軽い野芝100%の新潟コースだからこそ出たラップとも思われ、2戦目の内容を見るまでは額面どおりに受け取れないケースが毎年のようにあるので、次走の内容も要チェックですね。
2戦目も同様の走りが出来るようであればほぼ間違いないでしょうけれども・・・。
引き合いに出しては何ですが、昨年の新潟での新馬戦(芝1800m)において、ヴェルデバンダムというダンスインザダーク産駒が上がり33秒0という、極めて出色の内容で勝ったのですが、その後は一切、馬券絡みさえないというままに推移する馬も存在します。
そのときに2着に負けたアイスフォーリス(父ステイゴールド)が、その後オークス3着馬になったという事例もありますので、競馬というものの表面的な勝ち負けの構図が、いかに評価が難しいものであるかが実感出来ます。
まあ、勝ち時計がよほどの好タイムで勝った場合ならともかく、超スローの上がりだけの競馬の場合、勝ち馬の持つポテンシャルへの評価はとりあえず2戦目を見るまで留保した方が良い、という感じですね。
2着のチチカステナンゴ産駒についてですが、この馬を同系配合とみなすには意見が分かれるところもあろうかと思います。元々、ナスルーラ系というのはその直仔5頭でそれぞれ5大系統(グレイソヴリン、レッドゴッド、ボールドルーラー、ネヴァーベンド、プリンスリーギフト)に初期段階で別れ、かなりそれぞれが個性的で、特徴も異なる発展の仕方をした経緯があるからです。
けれども個人的には、ナスルーラ直系となる両親の場合には、5代内にナスルーラ自身のクロスが生じないケースでも同系配合と位置付けたいと思います。
これは賛否が分かれようとも、このブログにおけるルールとして定義しておきたいと考えます。
特に今回の2着馬サングブルーの場合、かなり似たような配合形態を持つ父と母との間に産まれています。チチカステナンゴも配合相手のラヴァーズチェイスも、共にノーザンダンサー経由のラインを2つ持ち、結果として「ネアルコ血脈への依存度」はかなり高め。
そういう特徴の両親に対して、片やグレイゾヴリン系の父で、此方レッドゴッド系の母だから同系配合なんかじゃない、という主張をするほうが、私には受け入れづらいものがありますね(苦笑)・・・。
まあこの馬も2戦目以降の内容が芳しくなければ、今回の2着という結果もさして意味がないのですが。
当然、3着で勝ち馬からは1馬身程度の差でしかなかったフェートグランドについても、2戦目以降の内容が上向いてこなければ、やはり評価はしていけないので今後の内容が重要です。
シンガリ負けしてしまったセイクリッドナイトですが、1つ上の全兄セイクリッドロードも成長曲線が緩やかで開花が遅めだったので、不具合の発生によるのが大敗理由ではないとすれば、この弟も結果を出せる状態にはまだ遠いのかもしれませんね。
ただ、さすがにシンガリ負けというのは陣営にとっても想定外のことと思われますし、もし体調面や気性面に何ら問題ない状態でこの結果なら、余計にショックは大きいのではないかと思います。
まあ、Y田一族個人の持ち馬で2着とシンガリに明暗が分かれたというだけで、内部事情としては大して問題にはならないのかもしれませんが(苦笑)。
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7/22 新潟5R 2歳新馬(芝1800m)
1着 ナンヨーケンゴー(同系配合馬)
2着 サングブルー(同系配合馬)
3着 フェートグランド(母フェートデュヴァンのBBLP=10:(3,3,4))
自論を展開した事前考察記事の内容を知ってか知らずか、タニノギムレット産駒が勝ち、シンボリクリスエス産駒のセイクリッドナイトがシンガリ負けを喫するという決着(苦笑)。
まあ、このレース結果だけでリーディングサイアー争いの順位がどうこうなるものでもありませんので、別に自論を撤回するという事態にまで至ることはないものの、得てしてこういう事が起きたりするものですね(>_<;)。
個人的には、まだ仕上がりは先だろうとしたフェートグランドを一応◎にしましたが、総じて早熟傾向にあるTギムレットの産駒に現時点では追いつけませんでしたか・・・。
ナンヨーケンゴーは母父がアグネスタキオンということですが、これから徐々に、「母父サンデーS」から「母父サンデー2世種牡馬」の時代へ本格的に移行していく流れの一貫でもあるのかも。
レース内容としては、新潟の新馬戦では特にありがちな超スローからの典型的な上がり勝負の展開。逃げて4着に粘ったステラジアンの千m通過時のタイムは64秒2で、実質的に残り600mからのヨーイドン競馬でした。
勝ち馬の上がり3Fは最速の33秒8と、確かに出色の内容だと言えそうですが、これが東京コースなどでのものならともかく、フラットで軽い野芝100%の新潟コースだからこそ出たラップとも思われ、2戦目の内容を見るまでは額面どおりに受け取れないケースが毎年のようにあるので、次走の内容も要チェックですね。
2戦目も同様の走りが出来るようであればほぼ間違いないでしょうけれども・・・。
引き合いに出しては何ですが、昨年の新潟での新馬戦(芝1800m)において、ヴェルデバンダムというダンスインザダーク産駒が上がり33秒0という、極めて出色の内容で勝ったのですが、その後は一切、馬券絡みさえないというままに推移する馬も存在します。
そのときに2着に負けたアイスフォーリス(父ステイゴールド)が、その後オークス3着馬になったという事例もありますので、競馬というものの表面的な勝ち負けの構図が、いかに評価が難しいものであるかが実感出来ます。
まあ、勝ち時計がよほどの好タイムで勝った場合ならともかく、超スローの上がりだけの競馬の場合、勝ち馬の持つポテンシャルへの評価はとりあえず2戦目を見るまで留保した方が良い、という感じですね。
2着のチチカステナンゴ産駒についてですが、この馬を同系配合とみなすには意見が分かれるところもあろうかと思います。元々、ナスルーラ系というのはその直仔5頭でそれぞれ5大系統(グレイソヴリン、レッドゴッド、ボールドルーラー、ネヴァーベンド、プリンスリーギフト)に初期段階で別れ、かなりそれぞれが個性的で、特徴も異なる発展の仕方をした経緯があるからです。
けれども個人的には、ナスルーラ直系となる両親の場合には、5代内にナスルーラ自身のクロスが生じないケースでも同系配合と位置付けたいと思います。
これは賛否が分かれようとも、このブログにおけるルールとして定義しておきたいと考えます。
特に今回の2着馬サングブルーの場合、かなり似たような配合形態を持つ父と母との間に産まれています。チチカステナンゴも配合相手のラヴァーズチェイスも、共にノーザンダンサー経由のラインを2つ持ち、結果として「ネアルコ血脈への依存度」はかなり高め。
そういう特徴の両親に対して、片やグレイゾヴリン系の父で、此方レッドゴッド系の母だから同系配合なんかじゃない、という主張をするほうが、私には受け入れづらいものがありますね(苦笑)・・・。
まあこの馬も2戦目以降の内容が芳しくなければ、今回の2着という結果もさして意味がないのですが。
当然、3着で勝ち馬からは1馬身程度の差でしかなかったフェートグランドについても、2戦目以降の内容が上向いてこなければ、やはり評価はしていけないので今後の内容が重要です。
シンガリ負けしてしまったセイクリッドナイトですが、1つ上の全兄セイクリッドロードも成長曲線が緩やかで開花が遅めだったので、不具合の発生によるのが大敗理由ではないとすれば、この弟も結果を出せる状態にはまだ遠いのかもしれませんね。
ただ、さすがにシンガリ負けというのは陣営にとっても想定外のことと思われますし、もし体調面や気性面に何ら問題ない状態でこの結果なら、余計にショックは大きいのではないかと思います。
まあ、Y田一族個人の持ち馬で2着とシンガリに明暗が分かれたというだけで、内部事情としては大して問題にはならないのかもしれませんが(苦笑)。
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2012年07月21日
2歳新馬戦 注目馬(7)
日曜札幌での新馬戦(芝1800m)は僅か5頭立てと極めて少頭数のため、血統ポテンシャル判定には不向きな状況と判断し事前考察を見送ります。尚、結果については一応参考程度に回顧する予定でおります。
7/22 新潟5R 2歳新馬(芝1800m)
4.セイクリッドナイト(同系配合馬)
半兄にセイクリッドバレー。この兄はタニノギムレット産駒なのでやはり同系配合馬とみなすのですが、セイクリッドバレーがデビューしたばかりの当初は母のホーリーブラウンが持つBBLP=12:(6,3,3)に着目し、出世の仕方がどうなるかを見守るつもりでいました。
まあ結局は同系配合の要素に左右されてか、徐々にズブい面ばかりが目立つ成績に終始していきましたが(苦笑)。
セイクリッドナイトの場合、同じロベルト系でもTギムレット(BBLP=4)からシンボリクリスエス(BBLP=8)に替わるので、その辺りで出世の方向性が兄よりもプラスに転じるかどうかに興味があります。
以前、同じロベルト系同士で種牡馬としてもライバル関係にあるTギムレットとSクリスエスについてそれぞれBBLPの持つ意味を考察し、種牡馬として好成績を残していくのはSクリスエスの方だろう、という見解の記事を載せたことがあります。
確かに、Tギムレットは一発大物タイプを出せるイメージがあり、その最大の功績としては当然ウオッカなどの活躍に集約されることと思います。
けれども、種牡馬の本来の役割は、いかに多くの産駒が毎年コンスタントに活躍していけるか?という部分にスポットを当てるべきでもあり、その観点からすれば、毎年、常にリーディングサイアー争いで上位にランクされているのはSクリスエスの方であり、Tギムレットはいつも種牡馬成績においてこれを逆転できていません。
迂回血ラインの考察手法を検証するようになってかれこれ6年ほどになろうかとしていますが、単に芝重賞レースにおける「底力の発露、顕現」のみならず、繁殖に立場を変えても、ロベルト系だけを見てもこのような検証が可能であり、あらためて「ファラリスの直系子孫」たちが繰り広げる、子孫繁栄の法則が迂回血ラインの要素に秘められていることを実感します。
昨今の、目先のレース結果だけを見て、「迂回血ラインなんて、どうせマユツバもんだな」と思ってしまう読者の方も中にはいらっしゃるかもしれませんが(苦笑)、ブログ開設当初から続けているこれまでの検証のあり方は、一部の読者の方々には御支持をいただけているものと存じます・・・。m(_ _)m
いよいよ、日本ダービー馬のディープブリランテがKジョージ&QエリザベスSに出走しますね。欧州においてはノーザンダンサー系同士の牡馬と牝馬を配合する事例ばかりが目立ち、それで大物産駒が多く出ているのは確かですが、BBLP=12のディープインパクトとBBLP=11のラヴアンドバブルズの配合が結実したDブリランテが、欧州の近親配合コテコテな馬たちにどれだけ拮抗できるか、楽しみに結果を待ちたいと思います。
話が脇へそれましたね・・・。
次なる2歳の注目馬は、
6.フェートグランド(母フェートデュヴァンのBBLP=10:(3,3,4)
半兄に2歳上のフェイトフルウォーがいるのは周知のとおりでしょう。この兄の場合、父がステイゴールドなのでどうしてもこの父と「母父Mマックイーン」のみにスポットが当たり、尚かつ異系トウルビヨンのアシストが作用していたと思われるので、BBLPの要素が判定しづらい面もあったことは確かです。
父がハーツクライに替われば、当然この母父との相性は評価として一旦リセットされます。ハーツクライ自身は異系トウルビヨンとの連動性(アシスト効果)はほぼ皆無だと思われるので、もし弟のフェートグランドが芝重賞級の活躍をしていける場合、純粋に母フェートデュヴァンのもつ迂回血ライン継承度(=10)が評価の対象となります。
ただ、仕上がりに関してはまだ先の可能性も感じられますので、少し長い目で見ていきたいと思います・・・。
9.プラサスティ(ノーザンダンサー4×4)
この馬は上記の4代内クロスを持つので母のBBLPでの考察はしませんが、美浦坂路とはいえ2歳馬で51秒台の計時で、11秒台のラップを1つ刻んでいるところはなかなかの調教内容ではないか?ということで注目馬とします。
マーベラスサンデーの場合、どうしてもその母父ヴァイスリーガルの影響が色濃いせいか、産駒の多くが芝向きに出ずダートのパワー型になりがちな傾向を持ちます。このプラサスティもいずれはダート馬になる可能性を秘めているかもしれませんが(笑)、今の時期に調教でこれだけ走れれば、現段階では芝で好走可能なのではないかと思います・・・。
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7/22 新潟5R 2歳新馬(芝1800m)
4.セイクリッドナイト(同系配合馬)
半兄にセイクリッドバレー。この兄はタニノギムレット産駒なのでやはり同系配合馬とみなすのですが、セイクリッドバレーがデビューしたばかりの当初は母のホーリーブラウンが持つBBLP=12:(6,3,3)に着目し、出世の仕方がどうなるかを見守るつもりでいました。
まあ結局は同系配合の要素に左右されてか、徐々にズブい面ばかりが目立つ成績に終始していきましたが(苦笑)。
セイクリッドナイトの場合、同じロベルト系でもTギムレット(BBLP=4)からシンボリクリスエス(BBLP=8)に替わるので、その辺りで出世の方向性が兄よりもプラスに転じるかどうかに興味があります。
以前、同じロベルト系同士で種牡馬としてもライバル関係にあるTギムレットとSクリスエスについてそれぞれBBLPの持つ意味を考察し、種牡馬として好成績を残していくのはSクリスエスの方だろう、という見解の記事を載せたことがあります。
確かに、Tギムレットは一発大物タイプを出せるイメージがあり、その最大の功績としては当然ウオッカなどの活躍に集約されることと思います。
けれども、種牡馬の本来の役割は、いかに多くの産駒が毎年コンスタントに活躍していけるか?という部分にスポットを当てるべきでもあり、その観点からすれば、毎年、常にリーディングサイアー争いで上位にランクされているのはSクリスエスの方であり、Tギムレットはいつも種牡馬成績においてこれを逆転できていません。
迂回血ラインの考察手法を検証するようになってかれこれ6年ほどになろうかとしていますが、単に芝重賞レースにおける「底力の発露、顕現」のみならず、繁殖に立場を変えても、ロベルト系だけを見てもこのような検証が可能であり、あらためて「ファラリスの直系子孫」たちが繰り広げる、子孫繁栄の法則が迂回血ラインの要素に秘められていることを実感します。
昨今の、目先のレース結果だけを見て、「迂回血ラインなんて、どうせマユツバもんだな」と思ってしまう読者の方も中にはいらっしゃるかもしれませんが(苦笑)、ブログ開設当初から続けているこれまでの検証のあり方は、一部の読者の方々には御支持をいただけているものと存じます・・・。m(_ _)m
いよいよ、日本ダービー馬のディープブリランテがKジョージ&QエリザベスSに出走しますね。欧州においてはノーザンダンサー系同士の牡馬と牝馬を配合する事例ばかりが目立ち、それで大物産駒が多く出ているのは確かですが、BBLP=12のディープインパクトとBBLP=11のラヴアンドバブルズの配合が結実したDブリランテが、欧州の近親配合コテコテな馬たちにどれだけ拮抗できるか、楽しみに結果を待ちたいと思います。
話が脇へそれましたね・・・。
次なる2歳の注目馬は、
6.フェートグランド(母フェートデュヴァンのBBLP=10:(3,3,4)
半兄に2歳上のフェイトフルウォーがいるのは周知のとおりでしょう。この兄の場合、父がステイゴールドなのでどうしてもこの父と「母父Mマックイーン」のみにスポットが当たり、尚かつ異系トウルビヨンのアシストが作用していたと思われるので、BBLPの要素が判定しづらい面もあったことは確かです。
父がハーツクライに替われば、当然この母父との相性は評価として一旦リセットされます。ハーツクライ自身は異系トウルビヨンとの連動性(アシスト効果)はほぼ皆無だと思われるので、もし弟のフェートグランドが芝重賞級の活躍をしていける場合、純粋に母フェートデュヴァンのもつ迂回血ライン継承度(=10)が評価の対象となります。
ただ、仕上がりに関してはまだ先の可能性も感じられますので、少し長い目で見ていきたいと思います・・・。
9.プラサスティ(ノーザンダンサー4×4)
この馬は上記の4代内クロスを持つので母のBBLPでの考察はしませんが、美浦坂路とはいえ2歳馬で51秒台の計時で、11秒台のラップを1つ刻んでいるところはなかなかの調教内容ではないか?ということで注目馬とします。
マーベラスサンデーの場合、どうしてもその母父ヴァイスリーガルの影響が色濃いせいか、産駒の多くが芝向きに出ずダートのパワー型になりがちな傾向を持ちます。このプラサスティもいずれはダート馬になる可能性を秘めているかもしれませんが(笑)、今の時期に調教でこれだけ走れれば、現段階では芝で好走可能なのではないかと思います・・・。
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2012年07月18日
'12 2歳戦 備忘録(5)
少し間が空いてしまいましたがそそくさと。
7/15 函館5R 2歳新馬(芝1800m)
1着 ローブティサージュ(ミスプロ3×4)
人気サイドでしたがこの馬を◎にし単・複は的中。事前考察で述べたとおり、Wエンブレム産駒に対しては血統背景がどうあれ注目する、としていました。
まあ、ローブTの場合、上記の黄金配合クロスを持つのに加え、母プチノワール自身もヘイロー(3×4)のクロスを持つなどコッテコテ(苦笑)。Wエンブレムが配合相手でなければ、個人的にはほとんど興味のわかない血統背景となる母馬なんですが。
こういう、近親配合に頼りまくることで強くなれるのであれば、「そりゃそうでしょうよ」というしかないものの、やはりWエンブレム自身の一番良いところは「ノーザンダンサー経由の血を一切持たない」にもかかわらず、高いポテンシャルの産駒を出す確率が高いことでしょうね。
ミスプロ系種牡馬の多くには大抵、母方にノーザンダンサー経由の血があるものですが、それを持たずともむしろアドバンテージと出来るのは、今の時代にはもうWエンブレム以外には他に見当たらないでしょう・・・。
種付けを渋るという致命的な欠点を抱えながらも、何とか受胎できた繁殖牝馬たちにはこれからも無事にワガママ父ちゃんの仔を産んでもらいたいですね・・・。
2着 アドマイヤゼファー(母クロノロジストのBBLP=14:(9,4,1)だが・・・)
まあ、事前考察でも述べたように、懸念はあれどソコソコ活躍していけそう、な気配ではあるんでしょうかね・・・。今回はノーザンF生産馬の牝馬3頭で仲良くワンツースリーという結末でしたが、着差はそれぞれ0.2秒差ずつ、この差が今後、成長するにつれ縮まるのか開くのか、経緯を見守りたいですな。
何となく、今後も勝ち切れない惜敗続きを演じそうな場面が多くなりそうに思えるのですが・・・。
3着 ディオネー(母自身がノーザンダンサー4×4の近親クロスを持つ)
そもそも母父がエルコンドルパサーの場合、母馬自身の持つBBLPはほとんど無効化というか、無意味な要素になるように思えてなりませんね(苦笑)。ECパサー自身がノーザンダンサー(4×3)の黄金配合クロスを持つことがそう思わざるをえない一番の理由なのですが、今後はELパサーに限らず、母の父自身が4代以内の強い近親度のクロスを持つようなケースでは、そちらを優先考察していこうと思います・・・。
母のアドマイヤメガミ自身は、ノーザンダンサー経由のラインを3つ持つ繁殖牝馬です。これからの時代、こういう特徴を持つ繁殖牝馬は増加の一途を辿るんでしょうけれども、ノーザンFの生産者および関係者の方々に一言いいたいのは、「あんまり、そういう繁殖牝馬ばかり増やさないでくれませんか」ということですね(苦笑)。
どうせこんな素人ブログなんて、プロの方々は見向きもしない(存在すら知らん、てか)でしょうけど(笑)。
7/15 新潟5R 2歳新馬(芝1600m)
*重め馬場でのレースだったので、回顧を見送ります。3着だったキネオストロングについては事前考察していましたので評価したいところですが、やはりこの馬についても次走以降の良馬場でのパフォーマンスを見ておきたいですね・・・。
7/15 中京5R 2歳新馬(芝1600m)
1着 エイシンラトゥナ(ミスプロ4×3)
2着 ベルライン(ノーザンダンサー(4×4)
3着 マイネルマインツ(母自身が同系配合馬)
こちらに出走していたWエンブレム産駒、キュールエアリス(母クリックヒアのBBLP=9)は少々期待外れでしたか(苦笑)。キュールエアリスの3代母はアンティックバリューなので、ベガの近親となる牝系なんですけどね・・・。
さて、勝ち馬のEラトゥナはマル外となる馬。その父Exchange Rateはダンチヒの直仔となる種牡馬なんですが、手元の種牡馬データブックにも載っていませんし、正直良く分かりませんねえ・・・。
まあ、単純にダンチヒ(ダンジグ)系としておけば無難でしょうか(苦笑)。とは言えダンチヒ系ではあれど、ミスプロの黄金配合クロスを持つのがミソでしょうかね・・・。
中京の馬場は今の開催で幾分時計面の向上が散見されますが、下級条件においては未だに芝レースなのにダートのタイムかと見間違うような、時計のかかる決着が相次いでおります。
今回のレースもその一つで、走破時計は1分38秒2というもの。新馬戦にありがちな超スローの展開ゆえに、時計面でどうこうと言ってもしゃあないのですが、それにしても遅すぎかなと。
上位3頭にしても、京都開催などのスピード馬場でどうなのか、現時点では少々ポテンシャルを測りかねますね。それぞれ次走の内容を再チェックしたいと思います。
メイショウサムソンの産駒が出るのはこれが3レース目でしょうか・・・。今回の出走馬オクターブユニゾンはあまり人気になりませんでしたが、おそらく、人気になりつつ凡走した先のMサムソン産駒の2例を見て、期待感が半減してしまったものかと(苦笑)。
以前の記事で懸念していたとおり、Mサムソンの「ズブい部分」しか産駒からは見えませんね、今のところは。どうせ狙うのであれば、ノーザンダンサーの「血の威光」をコテコテに継承するMサムソン産駒の登場を待ちたいところですね・・・。
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7/15 函館5R 2歳新馬(芝1800m)
1着 ローブティサージュ(ミスプロ3×4)
人気サイドでしたがこの馬を◎にし単・複は的中。事前考察で述べたとおり、Wエンブレム産駒に対しては血統背景がどうあれ注目する、としていました。
まあ、ローブTの場合、上記の黄金配合クロスを持つのに加え、母プチノワール自身もヘイロー(3×4)のクロスを持つなどコッテコテ(苦笑)。Wエンブレムが配合相手でなければ、個人的にはほとんど興味のわかない血統背景となる母馬なんですが。
こういう、近親配合に頼りまくることで強くなれるのであれば、「そりゃそうでしょうよ」というしかないものの、やはりWエンブレム自身の一番良いところは「ノーザンダンサー経由の血を一切持たない」にもかかわらず、高いポテンシャルの産駒を出す確率が高いことでしょうね。
ミスプロ系種牡馬の多くには大抵、母方にノーザンダンサー経由の血があるものですが、それを持たずともむしろアドバンテージと出来るのは、今の時代にはもうWエンブレム以外には他に見当たらないでしょう・・・。
種付けを渋るという致命的な欠点を抱えながらも、何とか受胎できた繁殖牝馬たちにはこれからも無事にワガママ父ちゃんの仔を産んでもらいたいですね・・・。
2着 アドマイヤゼファー(母クロノロジストのBBLP=14:(9,4,1)だが・・・)
まあ、事前考察でも述べたように、懸念はあれどソコソコ活躍していけそう、な気配ではあるんでしょうかね・・・。今回はノーザンF生産馬の牝馬3頭で仲良くワンツースリーという結末でしたが、着差はそれぞれ0.2秒差ずつ、この差が今後、成長するにつれ縮まるのか開くのか、経緯を見守りたいですな。
何となく、今後も勝ち切れない惜敗続きを演じそうな場面が多くなりそうに思えるのですが・・・。
3着 ディオネー(母自身がノーザンダンサー4×4の近親クロスを持つ)
そもそも母父がエルコンドルパサーの場合、母馬自身の持つBBLPはほとんど無効化というか、無意味な要素になるように思えてなりませんね(苦笑)。ECパサー自身がノーザンダンサー(4×3)の黄金配合クロスを持つことがそう思わざるをえない一番の理由なのですが、今後はELパサーに限らず、母の父自身が4代以内の強い近親度のクロスを持つようなケースでは、そちらを優先考察していこうと思います・・・。
母のアドマイヤメガミ自身は、ノーザンダンサー経由のラインを3つ持つ繁殖牝馬です。これからの時代、こういう特徴を持つ繁殖牝馬は増加の一途を辿るんでしょうけれども、ノーザンFの生産者および関係者の方々に一言いいたいのは、「あんまり、そういう繁殖牝馬ばかり増やさないでくれませんか」ということですね(苦笑)。
どうせこんな素人ブログなんて、プロの方々は見向きもしない(存在すら知らん、てか)でしょうけど(笑)。
7/15 新潟5R 2歳新馬(芝1600m)
*重め馬場でのレースだったので、回顧を見送ります。3着だったキネオストロングについては事前考察していましたので評価したいところですが、やはりこの馬についても次走以降の良馬場でのパフォーマンスを見ておきたいですね・・・。
7/15 中京5R 2歳新馬(芝1600m)
1着 エイシンラトゥナ(ミスプロ4×3)
2着 ベルライン(ノーザンダンサー(4×4)
3着 マイネルマインツ(母自身が同系配合馬)
こちらに出走していたWエンブレム産駒、キュールエアリス(母クリックヒアのBBLP=9)は少々期待外れでしたか(苦笑)。キュールエアリスの3代母はアンティックバリューなので、ベガの近親となる牝系なんですけどね・・・。
さて、勝ち馬のEラトゥナはマル外となる馬。その父Exchange Rateはダンチヒの直仔となる種牡馬なんですが、手元の種牡馬データブックにも載っていませんし、正直良く分かりませんねえ・・・。
まあ、単純にダンチヒ(ダンジグ)系としておけば無難でしょうか(苦笑)。とは言えダンチヒ系ではあれど、ミスプロの黄金配合クロスを持つのがミソでしょうかね・・・。
中京の馬場は今の開催で幾分時計面の向上が散見されますが、下級条件においては未だに芝レースなのにダートのタイムかと見間違うような、時計のかかる決着が相次いでおります。
今回のレースもその一つで、走破時計は1分38秒2というもの。新馬戦にありがちな超スローの展開ゆえに、時計面でどうこうと言ってもしゃあないのですが、それにしても遅すぎかなと。
上位3頭にしても、京都開催などのスピード馬場でどうなのか、現時点では少々ポテンシャルを測りかねますね。それぞれ次走の内容を再チェックしたいと思います。
メイショウサムソンの産駒が出るのはこれが3レース目でしょうか・・・。今回の出走馬オクターブユニゾンはあまり人気になりませんでしたが、おそらく、人気になりつつ凡走した先のMサムソン産駒の2例を見て、期待感が半減してしまったものかと(苦笑)。
以前の記事で懸念していたとおり、Mサムソンの「ズブい部分」しか産駒からは見えませんね、今のところは。どうせ狙うのであれば、ノーザンダンサーの「血の威光」をコテコテに継承するMサムソン産駒の登場を待ちたいところですね・・・。
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