2011年10月
2011年10月30日
2歳戦 備忘録(27)
10/30 東京4R 2歳新馬(芝2000m)
1着 フェノーメノ(母がリボー4×4のクロスを持つ)
2着 シャドウパーティ(母Glinting DesertのBBLP=12)
3着 レッドシャンクス(同系配合馬)
4着 トーセンシーザー(母シェンクのBBLP=8)
ありがちな超スローの前残り競馬で、全体的にはあまり評価しにくいレベルのレース内容ではありますが、マル外馬シャドウPはやや後手を踏んだものの上がり3Fでは最速の33秒7を繰り出し、勝ち馬を捕まえ切れなかったにしろ次走にメドは立つものでしょう。
知名度の高い母、ということでTシーザーは人気サイド(2番人気)でしたが、母シェンクの持つ迂回血ライン継承度はこれからの時代において、それほど高いものではありません。無論父ディープのBBLP=12と高いのである程度カバーしてくれるでしょうが、今後についてはあまり楽観視しづらいものがあります。
こんなことを言うのはおそらくこのブログだけでしょうから(苦笑)、違和感を抱く読者もおられると思いますが、周囲の一般的な「ひいき目線」を逆手に取って、むしろ注目されづらい母馬の仔を狙っていくのがこのブログのスタイルなので、その意味でも今後に注目してみてほしいですね。
10/30 京都5R 2歳新馬(芝1600m)
1着 マデイラ(母マチカネエンジイロのBBLP=10)
参加している某競馬SNSでも、久しぶりに2歳戦の穴馬として◎的中。単・複、ワイド2点、3連複4頭BOXが的中披露でき、天皇賞・秋の不発を補うに十分すぎる払い戻し。
またクロフネ産駒かよ?という感じなんですが(苦笑)、今回は牡馬ですので正直、先々がどうかな?というところ。シェンクに比べればはるかに「知名度」で劣る母Mエンジイロであっても、迂回血ライン継承度さえフツーに機能すれば8番人気も何のその(^_^)v。
などと調子に乗るとあとが怖いですが・・・。
まあ、たまにはこういう例もありますよ、ということで。
2着 ファンタビュラス(母エフィシェントフロンティアのBBLP=7)
半兄ウインブシドウはMore Than Ready産駒ということで、一応ヘイロー系ではあるのですがあまり参考にはならないような気も。
この兄ほどに勝ち身に遅い、ということはなさそうですが、かといって今後大物にという気配もなさそうに思います。仕上がりに関してはAタキオン産駒なりのものはあるにしても。
3着 マナウス(ノーザンダンサー4×3の近親配合を持つ)
まあ、いずれトーセンジョーダンのようになっていけるのかな?と今は静観するしかない感じですね。こういう近親配合の持ち主に関しては。
黄金配合はハマりさえすればとてつもない破壊力となって顕現するのは確かなのですが、牡馬の場合には気性面に課題が出やすいことも多く、その辺の不安定さがないかどうかも注視していく必要があります。まあポテンシャルは当然水準以上のものがあるにしても、ですね・・・。
1着 フェノーメノ(母がリボー4×4のクロスを持つ)
2着 シャドウパーティ(母Glinting DesertのBBLP=12)
3着 レッドシャンクス(同系配合馬)
4着 トーセンシーザー(母シェンクのBBLP=8)
ありがちな超スローの前残り競馬で、全体的にはあまり評価しにくいレベルのレース内容ではありますが、マル外馬シャドウPはやや後手を踏んだものの上がり3Fでは最速の33秒7を繰り出し、勝ち馬を捕まえ切れなかったにしろ次走にメドは立つものでしょう。
知名度の高い母、ということでTシーザーは人気サイド(2番人気)でしたが、母シェンクの持つ迂回血ライン継承度はこれからの時代において、それほど高いものではありません。無論父ディープのBBLP=12と高いのである程度カバーしてくれるでしょうが、今後についてはあまり楽観視しづらいものがあります。
こんなことを言うのはおそらくこのブログだけでしょうから(苦笑)、違和感を抱く読者もおられると思いますが、周囲の一般的な「ひいき目線」を逆手に取って、むしろ注目されづらい母馬の仔を狙っていくのがこのブログのスタイルなので、その意味でも今後に注目してみてほしいですね。
10/30 京都5R 2歳新馬(芝1600m)
1着 マデイラ(母マチカネエンジイロのBBLP=10)
参加している某競馬SNSでも、久しぶりに2歳戦の穴馬として◎的中。単・複、ワイド2点、3連複4頭BOXが的中披露でき、天皇賞・秋の不発を補うに十分すぎる払い戻し。
またクロフネ産駒かよ?という感じなんですが(苦笑)、今回は牡馬ですので正直、先々がどうかな?というところ。シェンクに比べればはるかに「知名度」で劣る母Mエンジイロであっても、迂回血ライン継承度さえフツーに機能すれば8番人気も何のその(^_^)v。
などと調子に乗るとあとが怖いですが・・・。
まあ、たまにはこういう例もありますよ、ということで。
2着 ファンタビュラス(母エフィシェントフロンティアのBBLP=7)
半兄ウインブシドウはMore Than Ready産駒ということで、一応ヘイロー系ではあるのですがあまり参考にはならないような気も。
この兄ほどに勝ち身に遅い、ということはなさそうですが、かといって今後大物にという気配もなさそうに思います。仕上がりに関してはAタキオン産駒なりのものはあるにしても。
3着 マナウス(ノーザンダンサー4×3の近親配合を持つ)
まあ、いずれトーセンジョーダンのようになっていけるのかな?と今は静観するしかない感じですね。こういう近親配合の持ち主に関しては。
黄金配合はハマりさえすればとてつもない破壊力となって顕現するのは確かなのですが、牡馬の場合には気性面に課題が出やすいことも多く、その辺の不安定さがないかどうかも注視していく必要があります。まあポテンシャルは当然水準以上のものがあるにしても、ですね・・・。
天皇賞・秋 回顧
いやはや、凄い決着時計でしたね・・・。逃げたシルポートの千m通過タイムが56秒5とモーレツ極まりないもので、その時点でかなりの走破時計になることは透けて見えましたが、前々で競馬をした馬たちにとっては激流以外の何ものでもなく、失速を余儀なくされました。
3番手追走のエイシンフラッシュはさすがに最小限の失速にとどめての6着で、これは展開に負けたという感じで致し方ないものだと思います。残念ではありますが。
勝ち馬トーセンジョーダンに対しては4コーナー11番手の「タメ」が利いたという感じで、ベストの2000m戦とはいえここまでやれるとは正直思いませんでしたね(苦笑)。
ただ、じゃあジャパンCでもトーセンジョーダンが再度突き抜けるだけのものがあるかどうか?となると、これはまた別の話のような気も・・・。まあ、事前考察で述べたノーザンダンサー(4×3)の黄金配合のクロスがここに来てドンズバの炸裂〜、という感じですかね。血統予想派の感想としましては。
ブエナビスタはおそらくまだ本調子ではない状況で、それでもさすがの走りは見せていると思われます。激流の中で上位争いをしたことは逆に心配な面もあるものの、ジャパンCでは本来の実力が発揮されるんじゃないかなと思いたいですね。
今回負けた面々で、ジャパンCに向かう組にはまた良い面を見せてほしいと思います。今回の上位組にしても、反動が出ないように願いたいですね。激走し過ぎ、の感もあるので・・・。
3番手追走のエイシンフラッシュはさすがに最小限の失速にとどめての6着で、これは展開に負けたという感じで致し方ないものだと思います。残念ではありますが。
勝ち馬トーセンジョーダンに対しては4コーナー11番手の「タメ」が利いたという感じで、ベストの2000m戦とはいえここまでやれるとは正直思いませんでしたね(苦笑)。
ただ、じゃあジャパンCでもトーセンジョーダンが再度突き抜けるだけのものがあるかどうか?となると、これはまた別の話のような気も・・・。まあ、事前考察で述べたノーザンダンサー(4×3)の黄金配合のクロスがここに来てドンズバの炸裂〜、という感じですかね。血統予想派の感想としましては。
ブエナビスタはおそらくまだ本調子ではない状況で、それでもさすがの走りは見せていると思われます。激流の中で上位争いをしたことは逆に心配な面もあるものの、ジャパンCでは本来の実力が発揮されるんじゃないかなと思いたいですね。
今回負けた面々で、ジャパンCに向かう組にはまた良い面を見せてほしいと思います。今回の上位組にしても、反動が出ないように願いたいですね。激走し過ぎ、の感もあるので・・・。
2011年10月29日
天皇賞・秋 考察
今回は古馬中心のG1戦なので全馬考察は控えます。まあ、考察するにしても過去に何度もやっている馬たちばかりなので、新鮮味には欠けると思いますが(苦笑)。
ウオッカ−ダイワスカーレットの名勝負は今も記憶に残るものですが、今回はメンバー的に見ても近年で最高レベルに近い充実したメンバーが揃いました。素晴らしい競馬を堪能したいところです。
4.エイシンフラッシュ(母ムーンレディのBBLP=8だが・・・)
いわゆるドイツ血統の母(非ファラリス直系)ということで、通常の「ファラリスの直系子孫同士での配合」に比較して、やや難しい考察を余儀なくされますね。Eフラッシュの場合、母の父系であるBirkhahn(5×5)のクロスが生じている部分で、これがかなりのウエイトを占めると推察されます。
通常、ファラリスの直系子孫同士の父と母の配合では、(5×5)のクロスというのはさほど強い近親度ではなく、その影響度も4代以内で発生する近親クロスに比べればかなり下がると見ていいのですが、Eフラッシュの父系にとっては完全に「異系」となる種牡馬のクロスなので軽視できないものです。
今回、ベストの舞台設定と思われますし、臨戦過程も常識の範囲内で尚かつ調教のデキも陣営が胸を張れるものだということであれば、やはりダービー馬の貫禄というものが期待されて当然ですね。もう既に種牡馬としての「箔」は十分なのですが、キングマンボ系という意味では断然、キンカメすらをも凌駕する価値が見い出せます。
その最大の価値としては、ノーザンダンサー系の「主流後継ライン」をヌレイエフ以外には持っていないことです。もう一つ存在するノーザンダンサー直系のラインはあくまでもマイナーな血脈で、主流とかけ離れた先祖の一群を有するだけなので、活力の維持に関してはキングカメハメハ以上だろうと推察できます。
まあ、勝負事なので必ずしも勝てるかどうかは分かりませんが、好勝負を期待したい馬ですね、やはり。
5.ブエナビスタ(ニジンスキー4×3の近親配合を持つ)
元々、ニジンスキーという存在は母方にファラモンド直系のライン(この場合はMenow)を有するので、サンデーサイレンスの父ヘイローが母方から継承したファラモンドの血と呼応することで、スペシャルウィークやダンスインザダークといった後継種牡馬の誕生をアシストしたと思われます。
ブエナビスタはその最良の先祖を、黄金配合という最高の近親クロス形態で継承し現役最強馬となるに至りました。ただ、ブエナVの全弟や全妹が出たとして、このような無類の強さを発揮するかどうかは遺伝形質のランダムさに左右されるので、必ずしもその確率はそう高くはないでしょうが・・・。
ややピークを過ぎたか?と思わせるような直近の調教の内容で、死角はゼロではないようにも思えるものの、馬券に絡めないほどに負けてしまうというのも想定しづらいところ(苦笑)。ただ引退に向けての3戦においてはジャパンCでの勝利のほうが凱旋門賞勝ち馬の牝馬を倒すという「価値あること」でもあり、余力を残す意味で今回はあまり激走してほしくないなあ、というのがホンネではありますね・・・。
7.ダークシャドウ(母マチカネハツシマダのBBLP=10)
以前にこの馬を考察した時はノーザンダンサー(4×4)のクロスを有していることを話題にしませんでしたが、母のマチカネH自身にとって血量最上位となる存在が異系マンノウォー直仔のウォーアドミラル(計5ラインで9.38%)となっており、またその父プライヴェートアカウントについても別の異系のテディ系ということで、異系要素が強めの母でもあるのでBBLP=10という値を優先して考察した、と付け加えておきます。
若駒の時期に順調な経緯を辿れなかったことで、無用な馬体の消耗をせずに済んだとも言え、元々遅咲き傾向のあるダンス産駒ではあるにせよ、ここに来ての本格化ぶりは著しいですね。ダンス産駒に特有の、「人気になるほど気性難が邪魔してコケ」るという現象がないことを祈りますが、単に「勝負根性」に特化すれば好勝負しておかしくないと思います。ただ個人的には、いつコケてもいいように身構えておきます・・・(笑)。
8.ペルーサ(母アルゼンチンスターのBBLP=7:(6,1,0)の凡走パターン)
母がこのブログにおける「凡走パターンとなるタイプ」だからといって、「弱い馬」という位置付けをしているわけでは勿論ありません。その辺が誤解されがちなのでしょうが、「何か不具合が顕現しやすい血統背景の母を持つ」という認識は当然あります。
ペルーサの場合は「ゲート難」というカタチで顕現してしまいましたが、これが母の血統背景に由来するものなのかどうかは確かめようもなく、気性の不安定さなのか、単にペルーサ固有の「ワガママ」なのか(苦笑)。
これについては当然、「ペルーサの下」を見ていくことで、検証が可能だと思われます。すぐ下のソルデマーヨは常に2番人気以内に支持されてきた経緯の持ち主ですが、これまでの全5戦中3戦で「連を外して」います。まあソルデマーヨにはリファール(4×4)のクロスがあるのも面倒なのですが・・・。
その下は現1歳馬のハーツクライ産駒ですね・・・。来年の考察まで待つしかないですが。またペルーサの場合、「5代アウトブリードの配合」という部分が素質としてプラスに出ていると感じております・・・。
11.ローズキングダム(母ローズバドのBBLP=10)
昨年、菊花賞2着から続くジャパンCでの繰り上がり1着という激走の経緯が、かなり馬体の消耗となり翌年にも影響したと思われます。この秋緒戦は59キロを背負っての勝利で、ほぼ立て直しに成功しているとみるのが妥当でしょう。あとは名手メンディザバル騎手の手綱捌きが見ものですね。
12.トーセンジョーダン(ノーザンダンサー4×3の近親クロスを持つ)
この馬の場合、これまでは黄金配合によるクロスがそれほど奏功しきれていないのかな?というしかないですね。母エヴリウィスパー自身はややスピード要素の資質が濃い目で、それがジャンポケ産駒にしては2400m以上に目立った実績が残せない一因になっていると思われます(アルゼンチン共和国杯勝ちは、負かした相手がショボ過ぎます)。
今回はほぼベストの2000m戦。母Eウィスパー自身のBBLP=6でしかないので、本来は芝重賞級の仔を出しにくいタイプと見なせますが、Tジョーダン自身の黄金配合でどんだけカバーしてんのか?ということが今回の決着でほぼ見えてくるでしょう・・・。
13.ミッキードリーム(母フローリッドコートのBBLP=10)
毎日王冠では5番人気で、終始外寄りのコース取りを余儀なくされつつも、2着リアルインパクトとは0.1秒差の3着。上がり3Fは32秒9と33秒台を切っており、勝ち馬ダークシャドウと0.1秒(クビ+クビ)差に過ぎない走破タイムは十分に評価できるものです。
この馬も大事な時期をハクリ骨折による長期休養で過ごすハメになってしまいましたが、ダークシャドウ同様に無用な消耗をせずに成長期間に充てたと見なせば、復帰以降の昇級への過程もむしろ必然の結果ですね。
今回は超A級ばかりの対戦相手となり、かつ前走からの上がり目?という意味ではやや苦戦するかもしれないのですが、個人的にはまずまずの走りを見せてほしいなあ、と思っている馬ですね・・・。
17.トゥザグローリー(ヌレイエフ4×3の近親クロスを持つ)
当初の(2歳時の)考察では母トゥザビクトリーのBBLP=11(相手がミスプロ直系種牡馬の場合)という面を重視していましたが、やはり黄金配合による近親クロス要素の「占有度」が大きく、成績も大敗を繰り返すなどの安定感を欠くのはそのせいも大いにあるのではないかと思います。
母に関しては名牝なのであまり多くを語る必要はないですが、ミスプロ直系の種牡馬と配合しない場合にはそのBBLP=12となることは申し添えておきます。ただプルスウルトラにしろ、下となる馬たちは同系配合となるなどで参考にはなりませんが(苦笑)。
18.アーネストリー(ノーザンダンサー4×4の近親クロスを持つ)
そもそも新馬戦ではトールポピーやドリームシグナルを下しており、先々が有望のはずでしたが3歳クラシックの時期は休養を余儀なくされた経緯があります。勿論そのことが「晩成型」として開花することへの布石ともなっているように感じますね。
母レットルダムールはトニービンの直仔ですがBBLP=7と、さほどのものは持っていません。アーネストリー以外の仔たちはほとんど「芝の重賞級」にはほど遠い成績となっているのも頷けます。
やはりアーネストリーの場合はノーザンダンサーの近親クロスがプラス要素として作用している面が大きいのでしょう。この馬はグラスワンダーの有力な後継種牡馬として生きていくことになると思われますが、個人的にはネアルコの血量が10%を超えるタイプで尚かつノーザンダンサーのクロス要素が産駒に大きく作用していくと思われるので、種牡馬としての活躍度は限定的で、ほぼ「自己完結型」の競走馬ではないか?と推察しています。
今からそんな余計なこと言わんでよろしい、とお怒りの方もおられるかもしれませんが(苦笑)。
ウオッカ−ダイワスカーレットの名勝負は今も記憶に残るものですが、今回はメンバー的に見ても近年で最高レベルに近い充実したメンバーが揃いました。素晴らしい競馬を堪能したいところです。
4.エイシンフラッシュ(母ムーンレディのBBLP=8だが・・・)
いわゆるドイツ血統の母(非ファラリス直系)ということで、通常の「ファラリスの直系子孫同士での配合」に比較して、やや難しい考察を余儀なくされますね。Eフラッシュの場合、母の父系であるBirkhahn(5×5)のクロスが生じている部分で、これがかなりのウエイトを占めると推察されます。
通常、ファラリスの直系子孫同士の父と母の配合では、(5×5)のクロスというのはさほど強い近親度ではなく、その影響度も4代以内で発生する近親クロスに比べればかなり下がると見ていいのですが、Eフラッシュの父系にとっては完全に「異系」となる種牡馬のクロスなので軽視できないものです。
今回、ベストの舞台設定と思われますし、臨戦過程も常識の範囲内で尚かつ調教のデキも陣営が胸を張れるものだということであれば、やはりダービー馬の貫禄というものが期待されて当然ですね。もう既に種牡馬としての「箔」は十分なのですが、キングマンボ系という意味では断然、キンカメすらをも凌駕する価値が見い出せます。
その最大の価値としては、ノーザンダンサー系の「主流後継ライン」をヌレイエフ以外には持っていないことです。もう一つ存在するノーザンダンサー直系のラインはあくまでもマイナーな血脈で、主流とかけ離れた先祖の一群を有するだけなので、活力の維持に関してはキングカメハメハ以上だろうと推察できます。
まあ、勝負事なので必ずしも勝てるかどうかは分かりませんが、好勝負を期待したい馬ですね、やはり。
5.ブエナビスタ(ニジンスキー4×3の近親配合を持つ)
元々、ニジンスキーという存在は母方にファラモンド直系のライン(この場合はMenow)を有するので、サンデーサイレンスの父ヘイローが母方から継承したファラモンドの血と呼応することで、スペシャルウィークやダンスインザダークといった後継種牡馬の誕生をアシストしたと思われます。
ブエナビスタはその最良の先祖を、黄金配合という最高の近親クロス形態で継承し現役最強馬となるに至りました。ただ、ブエナVの全弟や全妹が出たとして、このような無類の強さを発揮するかどうかは遺伝形質のランダムさに左右されるので、必ずしもその確率はそう高くはないでしょうが・・・。
ややピークを過ぎたか?と思わせるような直近の調教の内容で、死角はゼロではないようにも思えるものの、馬券に絡めないほどに負けてしまうというのも想定しづらいところ(苦笑)。ただ引退に向けての3戦においてはジャパンCでの勝利のほうが凱旋門賞勝ち馬の牝馬を倒すという「価値あること」でもあり、余力を残す意味で今回はあまり激走してほしくないなあ、というのがホンネではありますね・・・。
7.ダークシャドウ(母マチカネハツシマダのBBLP=10)
以前にこの馬を考察した時はノーザンダンサー(4×4)のクロスを有していることを話題にしませんでしたが、母のマチカネH自身にとって血量最上位となる存在が異系マンノウォー直仔のウォーアドミラル(計5ラインで9.38%)となっており、またその父プライヴェートアカウントについても別の異系のテディ系ということで、異系要素が強めの母でもあるのでBBLP=10という値を優先して考察した、と付け加えておきます。
若駒の時期に順調な経緯を辿れなかったことで、無用な馬体の消耗をせずに済んだとも言え、元々遅咲き傾向のあるダンス産駒ではあるにせよ、ここに来ての本格化ぶりは著しいですね。ダンス産駒に特有の、「人気になるほど気性難が邪魔してコケ」るという現象がないことを祈りますが、単に「勝負根性」に特化すれば好勝負しておかしくないと思います。ただ個人的には、いつコケてもいいように身構えておきます・・・(笑)。
8.ペルーサ(母アルゼンチンスターのBBLP=7:(6,1,0)の凡走パターン)
母がこのブログにおける「凡走パターンとなるタイプ」だからといって、「弱い馬」という位置付けをしているわけでは勿論ありません。その辺が誤解されがちなのでしょうが、「何か不具合が顕現しやすい血統背景の母を持つ」という認識は当然あります。
ペルーサの場合は「ゲート難」というカタチで顕現してしまいましたが、これが母の血統背景に由来するものなのかどうかは確かめようもなく、気性の不安定さなのか、単にペルーサ固有の「ワガママ」なのか(苦笑)。
これについては当然、「ペルーサの下」を見ていくことで、検証が可能だと思われます。すぐ下のソルデマーヨは常に2番人気以内に支持されてきた経緯の持ち主ですが、これまでの全5戦中3戦で「連を外して」います。まあソルデマーヨにはリファール(4×4)のクロスがあるのも面倒なのですが・・・。
その下は現1歳馬のハーツクライ産駒ですね・・・。来年の考察まで待つしかないですが。またペルーサの場合、「5代アウトブリードの配合」という部分が素質としてプラスに出ていると感じております・・・。
11.ローズキングダム(母ローズバドのBBLP=10)
昨年、菊花賞2着から続くジャパンCでの繰り上がり1着という激走の経緯が、かなり馬体の消耗となり翌年にも影響したと思われます。この秋緒戦は59キロを背負っての勝利で、ほぼ立て直しに成功しているとみるのが妥当でしょう。あとは名手メンディザバル騎手の手綱捌きが見ものですね。
12.トーセンジョーダン(ノーザンダンサー4×3の近親クロスを持つ)
この馬の場合、これまでは黄金配合によるクロスがそれほど奏功しきれていないのかな?というしかないですね。母エヴリウィスパー自身はややスピード要素の資質が濃い目で、それがジャンポケ産駒にしては2400m以上に目立った実績が残せない一因になっていると思われます(アルゼンチン共和国杯勝ちは、負かした相手がショボ過ぎます)。
今回はほぼベストの2000m戦。母Eウィスパー自身のBBLP=6でしかないので、本来は芝重賞級の仔を出しにくいタイプと見なせますが、Tジョーダン自身の黄金配合でどんだけカバーしてんのか?ということが今回の決着でほぼ見えてくるでしょう・・・。
13.ミッキードリーム(母フローリッドコートのBBLP=10)
毎日王冠では5番人気で、終始外寄りのコース取りを余儀なくされつつも、2着リアルインパクトとは0.1秒差の3着。上がり3Fは32秒9と33秒台を切っており、勝ち馬ダークシャドウと0.1秒(クビ+クビ)差に過ぎない走破タイムは十分に評価できるものです。
この馬も大事な時期をハクリ骨折による長期休養で過ごすハメになってしまいましたが、ダークシャドウ同様に無用な消耗をせずに成長期間に充てたと見なせば、復帰以降の昇級への過程もむしろ必然の結果ですね。
今回は超A級ばかりの対戦相手となり、かつ前走からの上がり目?という意味ではやや苦戦するかもしれないのですが、個人的にはまずまずの走りを見せてほしいなあ、と思っている馬ですね・・・。
17.トゥザグローリー(ヌレイエフ4×3の近親クロスを持つ)
当初の(2歳時の)考察では母トゥザビクトリーのBBLP=11(相手がミスプロ直系種牡馬の場合)という面を重視していましたが、やはり黄金配合による近親クロス要素の「占有度」が大きく、成績も大敗を繰り返すなどの安定感を欠くのはそのせいも大いにあるのではないかと思います。
母に関しては名牝なのであまり多くを語る必要はないですが、ミスプロ直系の種牡馬と配合しない場合にはそのBBLP=12となることは申し添えておきます。ただプルスウルトラにしろ、下となる馬たちは同系配合となるなどで参考にはなりませんが(苦笑)。
18.アーネストリー(ノーザンダンサー4×4の近親クロスを持つ)
そもそも新馬戦ではトールポピーやドリームシグナルを下しており、先々が有望のはずでしたが3歳クラシックの時期は休養を余儀なくされた経緯があります。勿論そのことが「晩成型」として開花することへの布石ともなっているように感じますね。
母レットルダムールはトニービンの直仔ですがBBLP=7と、さほどのものは持っていません。アーネストリー以外の仔たちはほとんど「芝の重賞級」にはほど遠い成績となっているのも頷けます。
やはりアーネストリーの場合はノーザンダンサーの近親クロスがプラス要素として作用している面が大きいのでしょう。この馬はグラスワンダーの有力な後継種牡馬として生きていくことになると思われますが、個人的にはネアルコの血量が10%を超えるタイプで尚かつノーザンダンサーのクロス要素が産駒に大きく作用していくと思われるので、種牡馬としての活躍度は限定的で、ほぼ「自己完結型」の競走馬ではないか?と推察しています。
今からそんな余計なこと言わんでよろしい、とお怒りの方もおられるかもしれませんが(苦笑)。
2011年10月23日
2歳戦 備忘録(26)
菊花賞は回顧するまでもない、人気順どおりの決着。オルフェーヴルの強さはもはや非の打ち所もない、完璧なものでした。3冠達成おめでとうございます(最敬礼)。
3冠達成であったとしても、個人的に少しはおこぼれ頂戴的な?中穴馬券のゲットを目論んだのですが、2,3着に期待した穴馬たちはことごこく沈没(苦笑)。才能としては一長一短の馬たちがほとんどである中、オルフェーヴルの能力のケタ違いぶりだけが浮き彫りになりましたね・・・。
これで海外挑戦へ向けての展望も大きく開いたと言えるでしょう。ただ菊花賞というレースはどの出走馬にとっても馬体の消耗度合いは相当なもの。まずは養生し回復に専念してもらって、故障馬などが続出することがないように願っています・・・。
さて、本題の2歳戦回顧の記事UPにあたり、このところ天候不順で芝レースがやや重〜不良馬場での施行がほとんどとなっております。血統ポテンシャルの出方をなるべく正確に推し量るためには、良馬場でのレース内容を精査することがカギなのですが馬場が悪化しますと、重馬場適性は多少見えたとしても今後を見据えた考察をしていくにはやはり不向きです。
その為かなり大幅に回顧をパスすることになってしまうのですが、注目に値する馬はいずれまた回顧の対象レースに登場してくると思いますので、それまでお待ちいただければと存じます・・・m(_ _)m。
10/22 新潟2R 2歳未勝利(芝1600m)
1着 ローレルブレット(母タッソーニーのBBLP=11だが・・・)
サムライハート産駒がボチボチと勝ち上がり始めていますね。16日京都の新馬戦でもサムライH産駒の人気薄(9番人気)、プレミアムブルーが下馬評を覆して勝っているのですが、こちらは同系配合馬である上に重馬場での決着。2戦目以降の内容を見てからの検証とします。
対してローレルBの場合は1200m戦からのデビュー。母タッソーニーの迂回血ライン継承度からすれば、短距離戦から使い出すのはマイナス要素以外の何ものでもないのですが(苦笑)、3戦目の距離延長から2度目となるマイル戦で1番人気に応えての勝利。
ただ、今後の動向についてはやや不透明感も。母タッソーニーの血統背景には突出した血量の先祖クロスがないのは良いものの、血量最上位のナスルーラの血脈に偏った(計4ライン)面があり今後1800m以上での好走があるかどうかがカギとなります。
1800m以上の芝レースで好走が見込めない場合は、母の持つBBLP=11はナスルーラ血脈に邪魔されて(スピード要素に振れ過ぎて)あまり機能できていないと判断することになるのかも・・・。
2着 ゼロス(母サムソンフェアリーのBBLP=8)
芝でもOKだと思いますが、脚元に不安要素でもあるのかダートで4戦消化しています。今どきの「見た目」配合ではあると言えども、特に今後に大物化する気配は感じられませんね・・・。
10/22 いちょうS (東京・芝1600m)(不良馬場ですがOP戦なので取り上げます)
1着 アーデント(母グレイトフィーヴァーのBBLP=5だが・・)
全兄にディアビクサスがいたものの初戦8着で登録抹消。故障によるものと思われます。クラブ所有馬となる弟の滑り出しは兄と対照的に好調に見えるものの、OP馬となって以降の内容が重要でしょう。
母自身はナスルーラ直系の両親を持つ同系配合馬で、スピード強調型の性質を帯びたタイプだろうと思われますが異系要素も強めで、リアルインパクトに少々通じるものはあるのかも?
ただ半姉のラフォルジュルネ(父Sウィーク)でも昇級戦で3連勝するまでは良かったものの、OP戦での内容は掲示板外が続いているように、母の迂回血ライン継承度不足がネックになっているものと思われます。父ディープのBBLP=12がどれだけカバーし得るか?が今後のポイントでしょうね・・・。
2着 ピタゴラスコンマ(ノーザンダンサー4×3の近親配合を持つ)
こちらを◎にしたのは、不良馬場でノーザンダンサーの黄金配合クロスが持ち味として出るかな?という淡い期待からでした。まあ今回は好走できたものの、やはり良馬場で好走を続けていけるようでないとホンモノではないでしょう(苦笑)。
10/22 京都 2歳牝未勝利(芝1600m)
1着 キャトルフィーユ(母ワンフォーローズのBBLP=11)
新馬戦で注目したものの9着といいところなし(苦笑)。今回はやや重馬場での決着ではありますが、2戦目ですぐに結果を出してみせたのは収穫!と思いますので再度取り上げました。
内容としてもAタキオン産駒の1番人気クラヴェジーナをハナ差下してのもので、着差こそ僅かではあるにしても素質馬を負かしているのはやはりダテではないでしょう。
前回の回顧では母ワンフォーローズの血統背景に懸念材料ありか?としていましたが、もちろんその懸念がまだ払拭されたわけではありません。今後の動向次第でまた判定を下したいと思います・・・。
2着 クラヴェジーナ(母ムーンライトダンスは同系配合馬)
母父であるシンダー(BBLP=13)の存在が重要であることはもちろんなのですが、この母の場合は両親が共にノーザンダンサー直系となる同系配合馬でもあるので、「ノーザンダンサーそのものの血の威光」が産駒の活躍度にかなり干渉してくると思われます。
半兄のムーンリットレイクはデビュー以降まだ底を見せていないものの、特にハイレベルな相手とのレースをこなしているという状況でもありませんので、この兄自身も今後のポテンシャル発揮の内容にはもう少し静観の構えで見る感じですね。
クラヴェジーナ自身も近いうちに勝ち上がるとしても、迂回血ラインでの考察適用はしないタイプと位置づけます・・・。
3冠達成であったとしても、個人的に少しはおこぼれ頂戴的な?中穴馬券のゲットを目論んだのですが、2,3着に期待した穴馬たちはことごこく沈没(苦笑)。才能としては一長一短の馬たちがほとんどである中、オルフェーヴルの能力のケタ違いぶりだけが浮き彫りになりましたね・・・。
これで海外挑戦へ向けての展望も大きく開いたと言えるでしょう。ただ菊花賞というレースはどの出走馬にとっても馬体の消耗度合いは相当なもの。まずは養生し回復に専念してもらって、故障馬などが続出することがないように願っています・・・。
さて、本題の2歳戦回顧の記事UPにあたり、このところ天候不順で芝レースがやや重〜不良馬場での施行がほとんどとなっております。血統ポテンシャルの出方をなるべく正確に推し量るためには、良馬場でのレース内容を精査することがカギなのですが馬場が悪化しますと、重馬場適性は多少見えたとしても今後を見据えた考察をしていくにはやはり不向きです。
その為かなり大幅に回顧をパスすることになってしまうのですが、注目に値する馬はいずれまた回顧の対象レースに登場してくると思いますので、それまでお待ちいただければと存じます・・・m(_ _)m。
10/22 新潟2R 2歳未勝利(芝1600m)
1着 ローレルブレット(母タッソーニーのBBLP=11だが・・・)
サムライハート産駒がボチボチと勝ち上がり始めていますね。16日京都の新馬戦でもサムライH産駒の人気薄(9番人気)、プレミアムブルーが下馬評を覆して勝っているのですが、こちらは同系配合馬である上に重馬場での決着。2戦目以降の内容を見てからの検証とします。
対してローレルBの場合は1200m戦からのデビュー。母タッソーニーの迂回血ライン継承度からすれば、短距離戦から使い出すのはマイナス要素以外の何ものでもないのですが(苦笑)、3戦目の距離延長から2度目となるマイル戦で1番人気に応えての勝利。
ただ、今後の動向についてはやや不透明感も。母タッソーニーの血統背景には突出した血量の先祖クロスがないのは良いものの、血量最上位のナスルーラの血脈に偏った(計4ライン)面があり今後1800m以上での好走があるかどうかがカギとなります。
1800m以上の芝レースで好走が見込めない場合は、母の持つBBLP=11はナスルーラ血脈に邪魔されて(スピード要素に振れ過ぎて)あまり機能できていないと判断することになるのかも・・・。
2着 ゼロス(母サムソンフェアリーのBBLP=8)
芝でもOKだと思いますが、脚元に不安要素でもあるのかダートで4戦消化しています。今どきの「見た目」配合ではあると言えども、特に今後に大物化する気配は感じられませんね・・・。
10/22 いちょうS (東京・芝1600m)(不良馬場ですがOP戦なので取り上げます)
1着 アーデント(母グレイトフィーヴァーのBBLP=5だが・・)
全兄にディアビクサスがいたものの初戦8着で登録抹消。故障によるものと思われます。クラブ所有馬となる弟の滑り出しは兄と対照的に好調に見えるものの、OP馬となって以降の内容が重要でしょう。
母自身はナスルーラ直系の両親を持つ同系配合馬で、スピード強調型の性質を帯びたタイプだろうと思われますが異系要素も強めで、リアルインパクトに少々通じるものはあるのかも?
ただ半姉のラフォルジュルネ(父Sウィーク)でも昇級戦で3連勝するまでは良かったものの、OP戦での内容は掲示板外が続いているように、母の迂回血ライン継承度不足がネックになっているものと思われます。父ディープのBBLP=12がどれだけカバーし得るか?が今後のポイントでしょうね・・・。
2着 ピタゴラスコンマ(ノーザンダンサー4×3の近親配合を持つ)
こちらを◎にしたのは、不良馬場でノーザンダンサーの黄金配合クロスが持ち味として出るかな?という淡い期待からでした。まあ今回は好走できたものの、やはり良馬場で好走を続けていけるようでないとホンモノではないでしょう(苦笑)。
10/22 京都 2歳牝未勝利(芝1600m)
1着 キャトルフィーユ(母ワンフォーローズのBBLP=11)
新馬戦で注目したものの9着といいところなし(苦笑)。今回はやや重馬場での決着ではありますが、2戦目ですぐに結果を出してみせたのは収穫!と思いますので再度取り上げました。
内容としてもAタキオン産駒の1番人気クラヴェジーナをハナ差下してのもので、着差こそ僅かではあるにしても素質馬を負かしているのはやはりダテではないでしょう。
前回の回顧では母ワンフォーローズの血統背景に懸念材料ありか?としていましたが、もちろんその懸念がまだ払拭されたわけではありません。今後の動向次第でまた判定を下したいと思います・・・。
2着 クラヴェジーナ(母ムーンライトダンスは同系配合馬)
母父であるシンダー(BBLP=13)の存在が重要であることはもちろんなのですが、この母の場合は両親が共にノーザンダンサー直系となる同系配合馬でもあるので、「ノーザンダンサーそのものの血の威光」が産駒の活躍度にかなり干渉してくると思われます。
半兄のムーンリットレイクはデビュー以降まだ底を見せていないものの、特にハイレベルな相手とのレースをこなしているという状況でもありませんので、この兄自身も今後のポテンシャル発揮の内容にはもう少し静観の構えで見る感じですね。
クラヴェジーナ自身も近いうちに勝ち上がるとしても、迂回血ラインでの考察適用はしないタイプと位置づけます・・・。
2011年10月22日
菊花賞 考察(後編)
近4年の菊花賞においては、ダービー馬の不在というものが勝敗の行方をかなり左右していたように思えます。2007年ダービー馬ウオッカに菊花賞で勝てというのも酷だったでしょうし(苦笑)、その後もディープスカイ、ロジユニヴァース、エイシンフラッシュと相次いで回避。
回避の要因はそれぞれ別個にあるにしても、やはり重要な状況であったことは確かでしょう。伏兵の台頭を許した、という側面においても。
という中での今年は、3冠目を目指すオルフェーヴルが順調に夏を越し、更なるパワーアップを遂げての参戦にその意義の大きさを感じます。1000万条件を勝ったばかりのような馬に、3冠阻止などという大ボラは吹かせないよ、と・・・。
1.トーセンラー(リファール4×4の近親クロスを持つ)
先日、全弟のスピルバーグが初戦勝ちを決めていますね。まあ、4代以内にリファールのクロスが存在することの意味がどれだけ大きいのか、正直まだ測りかねています。
実際、トーセンラー自身の5代内クロスには、ノーザンダンサー(5×5・4)というトリプルラインも存在しますしね・・・。こちらの影響度のほうが大きいような気も。そもそもリファールという先祖は、ファロス×フェアウェイの(4×4)という全兄弟クロスを有している種牡馬であるわけです。
そのリファールを更に(4×4)で強化することの意味を、トーセンラーたちは子々孫々にも伝えていくんでしょうかね・・・。
2.ルイーザシアター(母キューバリブレはミスプロ2×3の近親クロスを持つ)
母キューバリブレの血統背景は、かなり異質なものに映りますね。上に芝での活躍馬は出ていませんが、長距離戦に活路が見出せるようであればある程度のレベルに行けるのかも・・・。
ただ、近2走の1000万条件ではハイレベルな資質?を何ら感じさせませんけどね。
3.スーザングレート(母ヴァレリーのBBLP=4:(4,0,0)の凡走パターン)
母の母父はパーソロンであり異系トウルビヨンのラインを2つ継承するので、キンカメ自身が持つトウルビヨンの血と若干ながらも呼応する可能性はあるのかな?と感じる配合です。
また牝系は在来としてはメジャーな「フロリースカップ」の系統。これらの要素が、まあまあソコソコにはやっていけそうな気配としてはあるものの、「芝重賞級」となりそうな感じはキンカメの威光を持ってしても無理かも・・・。
4.ユニバーサルバンク(母ヴィクトリーバンクのBBLP=7:(7,0,0)の凡走パターン)
母の父はトウルビヨン直系のドクターデヴィアス。この馬はファラリスの直系子孫にとって異系そのものではありますが、計7つの迂回血ラインを継承しているので、ある程度の存在感は示せるはずの種牡馬です。
コイウタなどの母父としてもひと役買いましたしね・・・。
また、母ヴィクトリーB自身は両親がトウルビヨン系であり同系配合馬でもありますので、凡走パターンとなる血統背景ではあるものの人気薄での一発のような意外性は備えているように思えます。
何度も言ってますがこういう繁殖牝馬こそ、ステイゴールドと配合させるべき、でしょうな・・・。
5.フェイトフルウォー(母フェートデュヴァンのBBLP=10:(3Tt,3,4)で異系アシストもあり)
新馬戦では◎にし、注目していましたがゲート入り前に放馬。いい運動になったようで(苦笑)快勝していましたっけ・・・。
母の血統背景そのもののポテンシャルは、迂回血ラインの継承度合いから見てもオリエンタルアートよりも上だと見ています。各メディアで目にする「予想のプロ」の見解でも、スタミナ的にはこちらの母のほうが上、とみる意見が散見されますね。
実際、迂回血ラインというものは「より中距離向きかどうか?」の指標としても、かなりの精度でその馬の資質を数値化できているはずだと私は考えております・・・。
ただ、オルフェーヴルにあるノーザンテースト(4×3)の黄金配合のような強力なクロスをフェイトフルウオー自身は持たないので、配合がハマった時の爆発力という部分では、やはり少々落ちますかね・・・。
今回勝つまでに至らなくとも、「芝の重賞級:母のBBLP=10以上」というものの意味を日頃からこのブログで私自身が主張する立場ですので、当然馬券には組み込むことになります。気性にかなり不安はありますが(笑)。
6.シゲルリジチョウ(ノーザンダンサー4×3の近親配合を持つ)
母自身は5代アウトブリードの配合なのですが、血量最上位はネアルコで12.5%という占有度。芝の重賞で活躍していきそうな仔を出すだけの活力には欠けるタイプと判断します。
更に2代母のカディザデーという牝馬はナスルーラ直系の両親を持つ同系配合馬。土曜のいちょうSで3番人気4着に敗れたニシノスタイルの2代母でもあります。
このあたりがスピード要素の特化には貢献しそうなものの、母自身の評価にはつながらないですね。
ただし、Sリジチョウ自身は上記のとおり黄金配合による近親クロスの持ち主。母自身に欠点はあっても、父との「配合の妙」で一発かますだけのものを得ている?のかも。重馬場ならある程度やれそう?
7.ゴッドマスタング(母インコンパスはノーザンダンサー(2×4)の近親クロスを持つ)
母の配合の特徴だけで言えばウインバリアシオンの母と共通のクロス要素を持つのですが、あちらは重賞でも結果を出しているだけに、現状では同列に語れるものではないでしょう。
抽選を突破した強運はあっても、上位好走を見せるだけの実力は備わっていないと思われます・・・。
8.ベルシャザール(母マルカキャンディのBBLP=10)
母の母父であるSecreto(BBLP=5)のうち、シックル経由のラインを除外した上でマルカキャンディのBBLP=10としています。もう少し安定した成績だったら11とみなしても良かったのでしょうが・・・。
気性面に若干の不安があり、気合いが入りすぎると共同通信杯のゲート入り前でも発汗が顕著になるなどしたように、持ち味の発揮にはマイナスですね。また、馬体重が540キロ前後もある超大型馬でもあり、自分自身の体格をまだ持て余しているような印象も受けます。
かといって絞り込めばいいのかというとそうでもなさそうですし、名トレーナーの松クニ師の手腕に全ては委ねられますね。馬場状態はどうあれ、ダービー同様の健闘は可能だろうと期待しているのですが・・・。
9.ダノンミル(母スターリーロマンスのBBLP=6)
ご承知のとおり母自身はフジキセキの全妹にあたります。若葉Sでの激走が皐月賞に直結しなかったのは残念ではありましたが、ちょっと反動もあったような感じでしたね・・・。
ダノンミル自身は5代アウトブリードとなる配合で、今どきの活躍馬としてはむしろ貴重な一面を持つタイプと言えます。母自身のBBLP=6という値は現代においては確かに低めとなるものですが、対照的に父ジャンポケのBBLP=12と高い値なので、アウトブリードの良さと相まってジャンポケのポテンシャルがストレートに伝達されやすいと思われます。気性面の不安はともかく(苦笑)。
トニービン経由の血を持つタイプの菊花賞好走が顕著になっているという事実もありますし、距離に関しては他の出走馬たちにとってもベストではないので、気にする必要はないと思いますね。フジキセキ全妹の母、であっても。
回避の要因はそれぞれ別個にあるにしても、やはり重要な状況であったことは確かでしょう。伏兵の台頭を許した、という側面においても。
という中での今年は、3冠目を目指すオルフェーヴルが順調に夏を越し、更なるパワーアップを遂げての参戦にその意義の大きさを感じます。1000万条件を勝ったばかりのような馬に、3冠阻止などという大ボラは吹かせないよ、と・・・。
1.トーセンラー(リファール4×4の近親クロスを持つ)
先日、全弟のスピルバーグが初戦勝ちを決めていますね。まあ、4代以内にリファールのクロスが存在することの意味がどれだけ大きいのか、正直まだ測りかねています。
実際、トーセンラー自身の5代内クロスには、ノーザンダンサー(5×5・4)というトリプルラインも存在しますしね・・・。こちらの影響度のほうが大きいような気も。そもそもリファールという先祖は、ファロス×フェアウェイの(4×4)という全兄弟クロスを有している種牡馬であるわけです。
そのリファールを更に(4×4)で強化することの意味を、トーセンラーたちは子々孫々にも伝えていくんでしょうかね・・・。
2.ルイーザシアター(母キューバリブレはミスプロ2×3の近親クロスを持つ)
母キューバリブレの血統背景は、かなり異質なものに映りますね。上に芝での活躍馬は出ていませんが、長距離戦に活路が見出せるようであればある程度のレベルに行けるのかも・・・。
ただ、近2走の1000万条件ではハイレベルな資質?を何ら感じさせませんけどね。
3.スーザングレート(母ヴァレリーのBBLP=4:(4,0,0)の凡走パターン)
母の母父はパーソロンであり異系トウルビヨンのラインを2つ継承するので、キンカメ自身が持つトウルビヨンの血と若干ながらも呼応する可能性はあるのかな?と感じる配合です。
また牝系は在来としてはメジャーな「フロリースカップ」の系統。これらの要素が、まあまあソコソコにはやっていけそうな気配としてはあるものの、「芝重賞級」となりそうな感じはキンカメの威光を持ってしても無理かも・・・。
4.ユニバーサルバンク(母ヴィクトリーバンクのBBLP=7:(7,0,0)の凡走パターン)
母の父はトウルビヨン直系のドクターデヴィアス。この馬はファラリスの直系子孫にとって異系そのものではありますが、計7つの迂回血ラインを継承しているので、ある程度の存在感は示せるはずの種牡馬です。
コイウタなどの母父としてもひと役買いましたしね・・・。
また、母ヴィクトリーB自身は両親がトウルビヨン系であり同系配合馬でもありますので、凡走パターンとなる血統背景ではあるものの人気薄での一発のような意外性は備えているように思えます。
何度も言ってますがこういう繁殖牝馬こそ、ステイゴールドと配合させるべき、でしょうな・・・。
5.フェイトフルウォー(母フェートデュヴァンのBBLP=10:(3Tt,3,4)で異系アシストもあり)
新馬戦では◎にし、注目していましたがゲート入り前に放馬。いい運動になったようで(苦笑)快勝していましたっけ・・・。
母の血統背景そのもののポテンシャルは、迂回血ラインの継承度合いから見てもオリエンタルアートよりも上だと見ています。各メディアで目にする「予想のプロ」の見解でも、スタミナ的にはこちらの母のほうが上、とみる意見が散見されますね。
実際、迂回血ラインというものは「より中距離向きかどうか?」の指標としても、かなりの精度でその馬の資質を数値化できているはずだと私は考えております・・・。
ただ、オルフェーヴルにあるノーザンテースト(4×3)の黄金配合のような強力なクロスをフェイトフルウオー自身は持たないので、配合がハマった時の爆発力という部分では、やはり少々落ちますかね・・・。
今回勝つまでに至らなくとも、「芝の重賞級:母のBBLP=10以上」というものの意味を日頃からこのブログで私自身が主張する立場ですので、当然馬券には組み込むことになります。気性にかなり不安はありますが(笑)。
6.シゲルリジチョウ(ノーザンダンサー4×3の近親配合を持つ)
母自身は5代アウトブリードの配合なのですが、血量最上位はネアルコで12.5%という占有度。芝の重賞で活躍していきそうな仔を出すだけの活力には欠けるタイプと判断します。
更に2代母のカディザデーという牝馬はナスルーラ直系の両親を持つ同系配合馬。土曜のいちょうSで3番人気4着に敗れたニシノスタイルの2代母でもあります。
このあたりがスピード要素の特化には貢献しそうなものの、母自身の評価にはつながらないですね。
ただし、Sリジチョウ自身は上記のとおり黄金配合による近親クロスの持ち主。母自身に欠点はあっても、父との「配合の妙」で一発かますだけのものを得ている?のかも。重馬場ならある程度やれそう?
7.ゴッドマスタング(母インコンパスはノーザンダンサー(2×4)の近親クロスを持つ)
母の配合の特徴だけで言えばウインバリアシオンの母と共通のクロス要素を持つのですが、あちらは重賞でも結果を出しているだけに、現状では同列に語れるものではないでしょう。
抽選を突破した強運はあっても、上位好走を見せるだけの実力は備わっていないと思われます・・・。
8.ベルシャザール(母マルカキャンディのBBLP=10)
母の母父であるSecreto(BBLP=5)のうち、シックル経由のラインを除外した上でマルカキャンディのBBLP=10としています。もう少し安定した成績だったら11とみなしても良かったのでしょうが・・・。
気性面に若干の不安があり、気合いが入りすぎると共同通信杯のゲート入り前でも発汗が顕著になるなどしたように、持ち味の発揮にはマイナスですね。また、馬体重が540キロ前後もある超大型馬でもあり、自分自身の体格をまだ持て余しているような印象も受けます。
かといって絞り込めばいいのかというとそうでもなさそうですし、名トレーナーの松クニ師の手腕に全ては委ねられますね。馬場状態はどうあれ、ダービー同様の健闘は可能だろうと期待しているのですが・・・。
9.ダノンミル(母スターリーロマンスのBBLP=6)
ご承知のとおり母自身はフジキセキの全妹にあたります。若葉Sでの激走が皐月賞に直結しなかったのは残念ではありましたが、ちょっと反動もあったような感じでしたね・・・。
ダノンミル自身は5代アウトブリードとなる配合で、今どきの活躍馬としてはむしろ貴重な一面を持つタイプと言えます。母自身のBBLP=6という値は現代においては確かに低めとなるものですが、対照的に父ジャンポケのBBLP=12と高い値なので、アウトブリードの良さと相まってジャンポケのポテンシャルがストレートに伝達されやすいと思われます。気性面の不安はともかく(苦笑)。
トニービン経由の血を持つタイプの菊花賞好走が顕著になっているという事実もありますし、距離に関しては他の出走馬たちにとってもベストではないので、気にする必要はないと思いますね。フジキセキ全妹の母、であっても。