2011年08月
2011年08月25日
2歳戦 備忘録(10)
このシリーズ記事においては、たびたび回顧を割愛する2歳戦のケースが出てくることになりますが、そのケースとは、
・勝ち馬自身が「同系配合馬(両親の父系が、おおむね5代前近辺において共通の種牡馬となる)」の場合。
・勝ち馬の母自身が「同系配合馬」である場合。
・勝ち馬自身が4代以内での近親クロス(4×3、3×3など)を持つ場合。
の3つのケースです。ご不満は多々あろうかと存じますが(苦笑)、何卒ご容赦のほどを・・・。
8/14 札幌6R 2歳新馬(芝1800m)
1着 ベストディール(母コマーサントのBBLP=10だが・・・)
全姉にウィッシュがいますが、6戦して未勝利のままです。迂回血を計10ラインで継承する母馬ではあるものの、かなり懸念される血統背景も持つと言えます。
その懸念材料としては、ネアルコの血量が最上位(10.16%)にしてネアルコ経由のライン数は計14とかなり多めであることです。その中心はナスルーラ血脈で、計7ラインでの継承となっています。
「そんなもん、いちいち懸念しておったら血統考察なんか出来んワ!」とお怒りの方もいらっしゃるかもしれないですね(笑)。
過去に、1つのサイアーラインによる配合に固執しすぎて引き起こされた「セントサイモンの悲劇」のような時代とは違い、現代競馬は閉鎖的な環境での馬産ではなく、全世界で多様な血脈の拡がり方をしているので、「ネアルコの悲劇」などというものは起きない、とおっしゃる「血統のプロ」の方も確かにおられます。
別に私だって、「ネアルコの悲劇が起きて欲しい」などと考えているわけではなく(苦笑)、活力の低減や異系要素のあらたな見直しなど、「本当に強い子孫を残していけるのはどういう血統の特徴を持った馬なのか?」という漠然とした疑問に対して、検証としての有り方に確固たる方向性を持たせるためにあえて「懸念」と称しているだけです。
リアルインパクトの安田記念制覇は、ある意味で彼自身からの「提言」であると私は受け止めています。ノーザンダンサーとか、その他のネアルコ血脈にとことん頼ることなく、強い馬になるケースはあるんですよ、という・・・。
ま、それはさておき、ベストディールがこの先も連勝街道をひた走り、あれよあれよという間に2歳G1戦や3歳以降の芝重賞戦線で「主役」を務めていくのだとすれば、私が上記で挙げたような「懸念材料」などというものは、それこそ「失笑もの」としてのマヌケな血統考察であった、となるわけです。
そうなったらなったで、私はその事実を重く受け止め、「ネアルコ血脈の過多」などというものはまさしく杞憂なんだナと顔を赤らめつつ、このブログを閉鎖・収束に持っていくことになるでしょう。
これまでの読者の方々には、その経緯に至るまでをぜひ温かく見守っていただきたく存じます(苦笑)・・・。
8/20 新潟1R 2歳未勝利(芝1600m)
1着 フライングバルーン(母フライングインザレーンのBBLP=10)
ご記憶の方がいらっしゃれば嬉しいですが、この馬は7/30の新潟での新馬戦において事前に注目し記事で取り上げています。初戦は逃げ切れず3着に惜敗(0.2秒差)していましたが、2戦目では走破タイムを1秒ほど詰めて、2着ラパージュに0.6秒差(3馬身半)をつけての完勝。
初戦では先着されていたマイネルディーン(母のBBLP=8)が1番人気でしたが、1番人気のダンスインザダーク産駒ほどアブナイ人気馬は居りませんのでして・・・。
昨年のホエールキャプチャのようになっていけるかは分かりませんが、現時点での2歳牝馬路線において、個人的にはかなり有望、としておきたいですね。Fバルーンについては。
母自身がナスルーラの血脈に頼っている(その血量は12.5%)のでは?という懸念も確かにありますが、この母の場合はネアルコ経由のラインは計5つ「しか」ありませんので、多分、許容範囲内だろうと(苦笑)。
2着のラパージュはヘイロー(3×3)の近親クロスが強烈な要素。気性面の不安定さがなければポテンシャル発揮につながるかとは思いますが、ムラ駆けの要素はありそうなので人気サイドでの出走よりもむしろ人気を落としたケースで狙いたいところです。
補足として、5番人気9着のガッテンラヴは、母アストロメリアが凡走パターンのBBLP=5:(4,1,0)を持っていることも以前に記事にしてあったかと思います。見た目は「ファルブラヴ×母父サンデーS」の配合なので、今後も何かと人気サイドで登場してきそうですが、この馬も人気を下げた時の方が狙って妙味のあるタイプかと思います・・・。
・勝ち馬自身が「同系配合馬(両親の父系が、おおむね5代前近辺において共通の種牡馬となる)」の場合。
・勝ち馬の母自身が「同系配合馬」である場合。
・勝ち馬自身が4代以内での近親クロス(4×3、3×3など)を持つ場合。
の3つのケースです。ご不満は多々あろうかと存じますが(苦笑)、何卒ご容赦のほどを・・・。
8/14 札幌6R 2歳新馬(芝1800m)
1着 ベストディール(母コマーサントのBBLP=10だが・・・)
全姉にウィッシュがいますが、6戦して未勝利のままです。迂回血を計10ラインで継承する母馬ではあるものの、かなり懸念される血統背景も持つと言えます。
その懸念材料としては、ネアルコの血量が最上位(10.16%)にしてネアルコ経由のライン数は計14とかなり多めであることです。その中心はナスルーラ血脈で、計7ラインでの継承となっています。
「そんなもん、いちいち懸念しておったら血統考察なんか出来んワ!」とお怒りの方もいらっしゃるかもしれないですね(笑)。
過去に、1つのサイアーラインによる配合に固執しすぎて引き起こされた「セントサイモンの悲劇」のような時代とは違い、現代競馬は閉鎖的な環境での馬産ではなく、全世界で多様な血脈の拡がり方をしているので、「ネアルコの悲劇」などというものは起きない、とおっしゃる「血統のプロ」の方も確かにおられます。
別に私だって、「ネアルコの悲劇が起きて欲しい」などと考えているわけではなく(苦笑)、活力の低減や異系要素のあらたな見直しなど、「本当に強い子孫を残していけるのはどういう血統の特徴を持った馬なのか?」という漠然とした疑問に対して、検証としての有り方に確固たる方向性を持たせるためにあえて「懸念」と称しているだけです。
リアルインパクトの安田記念制覇は、ある意味で彼自身からの「提言」であると私は受け止めています。ノーザンダンサーとか、その他のネアルコ血脈にとことん頼ることなく、強い馬になるケースはあるんですよ、という・・・。
ま、それはさておき、ベストディールがこの先も連勝街道をひた走り、あれよあれよという間に2歳G1戦や3歳以降の芝重賞戦線で「主役」を務めていくのだとすれば、私が上記で挙げたような「懸念材料」などというものは、それこそ「失笑もの」としてのマヌケな血統考察であった、となるわけです。
そうなったらなったで、私はその事実を重く受け止め、「ネアルコ血脈の過多」などというものはまさしく杞憂なんだナと顔を赤らめつつ、このブログを閉鎖・収束に持っていくことになるでしょう。
これまでの読者の方々には、その経緯に至るまでをぜひ温かく見守っていただきたく存じます(苦笑)・・・。
8/20 新潟1R 2歳未勝利(芝1600m)
1着 フライングバルーン(母フライングインザレーンのBBLP=10)
ご記憶の方がいらっしゃれば嬉しいですが、この馬は7/30の新潟での新馬戦において事前に注目し記事で取り上げています。初戦は逃げ切れず3着に惜敗(0.2秒差)していましたが、2戦目では走破タイムを1秒ほど詰めて、2着ラパージュに0.6秒差(3馬身半)をつけての完勝。
初戦では先着されていたマイネルディーン(母のBBLP=8)が1番人気でしたが、1番人気のダンスインザダーク産駒ほどアブナイ人気馬は居りませんのでして・・・。
昨年のホエールキャプチャのようになっていけるかは分かりませんが、現時点での2歳牝馬路線において、個人的にはかなり有望、としておきたいですね。Fバルーンについては。
母自身がナスルーラの血脈に頼っている(その血量は12.5%)のでは?という懸念も確かにありますが、この母の場合はネアルコ経由のラインは計5つ「しか」ありませんので、多分、許容範囲内だろうと(苦笑)。
2着のラパージュはヘイロー(3×3)の近親クロスが強烈な要素。気性面の不安定さがなければポテンシャル発揮につながるかとは思いますが、ムラ駆けの要素はありそうなので人気サイドでの出走よりもむしろ人気を落としたケースで狙いたいところです。
補足として、5番人気9着のガッテンラヴは、母アストロメリアが凡走パターンのBBLP=5:(4,1,0)を持っていることも以前に記事にしてあったかと思います。見た目は「ファルブラヴ×母父サンデーS」の配合なので、今後も何かと人気サイドで登場してきそうですが、この馬も人気を下げた時の方が狙って妙味のあるタイプかと思います・・・。
2011年08月23日
2歳戦 備忘録(9)
昨年はこのブログで事前考察し、的中を披露できた札幌記念でしたが、今年はメンバー的に昨年以下なのは明白で、特に考察する気は起きませんでした(苦笑)。
ただ、参加している某競馬SNSの予想大会では今年も的中出来ています。まあワイド2点と3連複の的中のみですが、買い目を絞ったので払い戻し額は7万円近くになりました。◎にしたのはレッドディザイアで、休み明けが懸念されはしたものの、この牡馬ども相手であれば馬券圏内に来れるだろう、ということで。
アクシオンは惜しい競馬でしたねー。昨年の考察記事ではこの馬を入念に取り上げ、ズバリ圏内に来てくれました。サンデーS産駒の最終世代。今年8歳にしてこれだけの競馬が出来るのは、単に洋芝適性や陣営の努力だけでなく、やはり「偉大なるパパサンデー」の圧倒的な遺伝力の賜物なんでしょうね。
逆に、このメンバー相手でありながら「辛勝」という形となったトーセンジョーダンは、元々ノーザンダンサー(4×3)の黄金配合クロスの持ち主。順調に使えない時期があった分、本領発揮はこれから、というところでしょうが、S水S駿氏もオフィシャルサイトで述懐されているように、時期的には中途半端なこの札幌記念を制したところで、秋以降のG1戦線で主役級、とはなりにくい立ち位置であることも確かでしょう。
G1馬たちを相手にG1を勝ってこそ、「ホンモノ」と言われて然るべきでしょう・・・。
さて、本題の2歳戦はここから。2歳戦はそもそもスロー競馬になることが多いのは確かではあるものの、ここ数週の新馬戦(血統考察の対象はマイル以上の距離)では、超の付くドスローが目立ち過ぎる気も。
マイル戦で千m通過時が60秒程度、1800m戦で同62〜63秒程度のタイムなら、2歳戦であればまあ許容範囲内と思われますが、マイル戦なのに62秒台とか、いくら洋芝であっても1800m戦で65秒台というのは、当然のことながら「上がりの競馬」に終始し、ラスト3Fのみの「かけっこ」的な要素しか問われないケースになりかねません。
そういうケースの場合、私はその勝ち馬に対してあまり率直な高評価はしないし,逆にそのペースで小差で負けただけ(0.1〜0.3秒差以内程度)であれば、その着順に関係なく次走の走破内容をもう一度見ておく必要がある、と感じています。
あまりにも超スローだと、「1着」というものの価値がかなり下がるように思います。その辺りの認識は個人個人で異なるでしょうが、3着、4着・・・などでも小差であった馬の、「次走以降」に着目するほうが、馬券の妙味においては遥かに有意義な考察がしていけると思いますので、私としてはそういうスタンスで常に回顧する、ということをここに申し添えておきます・・・。
8/7 函館1R 2歳未勝利(芝1800m)
1着 トミケンユークアイ(母アマゾナイトのBBLP=8だが・・・)
基本的に私の場合、ヘイロー系の種牡馬でノーザンダンサー経由のラインを2つ以上内包するタイプに対しては、あまり評価していません(芝の重賞級に成りうる産駒を多く出せるか?という観点で、です)。
サンデーS系種牡馬であれば、Gアリュール、スズカマンボ、ザッツザプレンティなどが該当します。実際、「芝の活躍馬」を出せるか?という視点から見た場合、この3者は他のサンデーS系種牡馬と比較した場合、大きく見劣っているという事実があります(ザッツザPに至っては種牡馬の資格なしとして早々に見切られましたが・・・)。
ノーザンダンサーは確かに20世紀を代表する、「偉大な種牡馬」ではあるものの、ヘイロー系種牡馬がその血を多く取り込み過ぎた場合、「アルマームード」という牝馬の存在が遺伝要素的に大きくなり過ぎることで、活力的にも気性面でも、懸念材料が浮上すると思われるんですね。
ヘイローの「母の母」であり、ノーザンダンサーの「母の母」でもある、ということでの。
メイショウボーラーも、母方から2ラインでノーザンダンサー経由の血を継承するので、個人的にはあまり評価できないタイプのヘイロー系種牡馬です(拠ってBBLPでこの馬を評価していない)。
今回、勝ち馬を出したではないか、と思う読者もおられるでしょうが、産駒トミケンユークアイを高評価するには、この先2勝目、3勝目と連勝するようなケースの場合まで待ってからでも遅くないでしょう・・・。
レース内容としては、千m通過時が63秒1で良馬場においては洋芝であってもかなりスローの部類。結果として前に行った馬3頭がそのままゴールになだれ込んだ、という競馬でした。
8/7 新潟5R 2歳新馬(芝1800m)
1着 ハッシュドトーン(母ハッシュバンバンのBBLP=6)
この馬の母は、迂回血ラインの継承度は少なめですが、ネアルコ経由のラインは計4と少なく、異系要素に溢れた血統背景を持っているのが特徴です。リアルインパクトの母ほどには異系オンパレードではないものの、こういうケースでは父のBBLPの多さが活きる(MカフェのBBLP=11)のかもしれませんね。
ただ、やはりレース内容を見る限り次走の走破内容も要チェックでしょう。今回は千m通過時が64秒7と超スローで逃げたコスモキャサリンを、道中4番手からクビ差捉えてのゴール、という程度のものですし・・・。
まだまだ備忘しきれてませんが、この続きは(10)以降にて。
ただ、参加している某競馬SNSの予想大会では今年も的中出来ています。まあワイド2点と3連複の的中のみですが、買い目を絞ったので払い戻し額は7万円近くになりました。◎にしたのはレッドディザイアで、休み明けが懸念されはしたものの、この牡馬ども相手であれば馬券圏内に来れるだろう、ということで。
アクシオンは惜しい競馬でしたねー。昨年の考察記事ではこの馬を入念に取り上げ、ズバリ圏内に来てくれました。サンデーS産駒の最終世代。今年8歳にしてこれだけの競馬が出来るのは、単に洋芝適性や陣営の努力だけでなく、やはり「偉大なるパパサンデー」の圧倒的な遺伝力の賜物なんでしょうね。
逆に、このメンバー相手でありながら「辛勝」という形となったトーセンジョーダンは、元々ノーザンダンサー(4×3)の黄金配合クロスの持ち主。順調に使えない時期があった分、本領発揮はこれから、というところでしょうが、S水S駿氏もオフィシャルサイトで述懐されているように、時期的には中途半端なこの札幌記念を制したところで、秋以降のG1戦線で主役級、とはなりにくい立ち位置であることも確かでしょう。
G1馬たちを相手にG1を勝ってこそ、「ホンモノ」と言われて然るべきでしょう・・・。
さて、本題の2歳戦はここから。2歳戦はそもそもスロー競馬になることが多いのは確かではあるものの、ここ数週の新馬戦(血統考察の対象はマイル以上の距離)では、超の付くドスローが目立ち過ぎる気も。
マイル戦で千m通過時が60秒程度、1800m戦で同62〜63秒程度のタイムなら、2歳戦であればまあ許容範囲内と思われますが、マイル戦なのに62秒台とか、いくら洋芝であっても1800m戦で65秒台というのは、当然のことながら「上がりの競馬」に終始し、ラスト3Fのみの「かけっこ」的な要素しか問われないケースになりかねません。
そういうケースの場合、私はその勝ち馬に対してあまり率直な高評価はしないし,逆にそのペースで小差で負けただけ(0.1〜0.3秒差以内程度)であれば、その着順に関係なく次走の走破内容をもう一度見ておく必要がある、と感じています。
あまりにも超スローだと、「1着」というものの価値がかなり下がるように思います。その辺りの認識は個人個人で異なるでしょうが、3着、4着・・・などでも小差であった馬の、「次走以降」に着目するほうが、馬券の妙味においては遥かに有意義な考察がしていけると思いますので、私としてはそういうスタンスで常に回顧する、ということをここに申し添えておきます・・・。
8/7 函館1R 2歳未勝利(芝1800m)
1着 トミケンユークアイ(母アマゾナイトのBBLP=8だが・・・)
基本的に私の場合、ヘイロー系の種牡馬でノーザンダンサー経由のラインを2つ以上内包するタイプに対しては、あまり評価していません(芝の重賞級に成りうる産駒を多く出せるか?という観点で、です)。
サンデーS系種牡馬であれば、Gアリュール、スズカマンボ、ザッツザプレンティなどが該当します。実際、「芝の活躍馬」を出せるか?という視点から見た場合、この3者は他のサンデーS系種牡馬と比較した場合、大きく見劣っているという事実があります(ザッツザPに至っては種牡馬の資格なしとして早々に見切られましたが・・・)。
ノーザンダンサーは確かに20世紀を代表する、「偉大な種牡馬」ではあるものの、ヘイロー系種牡馬がその血を多く取り込み過ぎた場合、「アルマームード」という牝馬の存在が遺伝要素的に大きくなり過ぎることで、活力的にも気性面でも、懸念材料が浮上すると思われるんですね。
ヘイローの「母の母」であり、ノーザンダンサーの「母の母」でもある、ということでの。
メイショウボーラーも、母方から2ラインでノーザンダンサー経由の血を継承するので、個人的にはあまり評価できないタイプのヘイロー系種牡馬です(拠ってBBLPでこの馬を評価していない)。
今回、勝ち馬を出したではないか、と思う読者もおられるでしょうが、産駒トミケンユークアイを高評価するには、この先2勝目、3勝目と連勝するようなケースの場合まで待ってからでも遅くないでしょう・・・。
レース内容としては、千m通過時が63秒1で良馬場においては洋芝であってもかなりスローの部類。結果として前に行った馬3頭がそのままゴールになだれ込んだ、という競馬でした。
8/7 新潟5R 2歳新馬(芝1800m)
1着 ハッシュドトーン(母ハッシュバンバンのBBLP=6)
この馬の母は、迂回血ラインの継承度は少なめですが、ネアルコ経由のラインは計4と少なく、異系要素に溢れた血統背景を持っているのが特徴です。リアルインパクトの母ほどには異系オンパレードではないものの、こういうケースでは父のBBLPの多さが活きる(MカフェのBBLP=11)のかもしれませんね。
ただ、やはりレース内容を見る限り次走の走破内容も要チェックでしょう。今回は千m通過時が64秒7と超スローで逃げたコスモキャサリンを、道中4番手からクビ差捉えてのゴール、という程度のものですし・・・。
まだまだ備忘しきれてませんが、この続きは(10)以降にて。
2011年08月20日
2歳馬の血統 分析(17)
8/21 札幌6R 2歳新馬(芝1800m)
1.ウイニングサルート(母ヘヴンリーロマンスのBBLP=7)
今最も勢いのある種牡馬、キングカメハメハを父に持つ半兄2頭は、コードゼット(0勝で抹消)、ヴェイロン(1−0−0−4)という状況ですが、父の活躍度からすれば「???」というものでしょう。
けれども、このブログでは「母馬の持つポテンシャル=迂回血ラインの継承度(BBLP)」を最優先して産駒の出世度合いを推察していくので、半兄2頭の現状に対しては、「ほぼ事前考察に近いままに推移している」ということができます。
どうしても、「母がG1戦の勝ち馬だから」とか言うだけで、産駒への期待は自動的に高まってしまうのが世の常ではありますが、未出走の母馬だろうと、まったく不振な競走成績のままで繁殖に上がった母馬だろうと、このブログでは全くもって「分け隔てなく」、公平にそれぞれの血統背景を分析します。
父がフレンチデピュティに替わることで、Wサルート自身にはノーザンダンサー(4×4)の近親クロスが発生します。このクロスが奏功するようなケースになっていけば、兄2頭よりも出世していくj可能性はあるのかもしれません。兄2頭にはない「何か」が初戦で垣間見られたら、先々につながっていくのかも・・・。
2.グランデッツァ(母マルバイユのBBLP=19)
通常、これだけ高い値の迂回血ラインを持つ母馬だと、大抵は同一先祖の強いクロス(特に多いのがノーザンダンサーなど)もあったり、結局はネアルコ直系の種牡馬のラインを経由する数も多かったりして、活力的な面で減点対象となるケースがほとんどなのですが、マルバイユには大きな懸念材料がありません。
マルバイユ自身が5代アウトブリードの配合ですし、ノーザンダンサー経由のラインも1つ(直系父系のみ)です。ネアルコ経由のラインは計9ラインあるにしても、全体に占める割合(血量)は7%台に抑えられ、迂回血ラインの19に比較すればほぼ半数で済んでいます。
半姉マルセリーナの活躍は私からすればおおよそ事前考察どおりで、レーヴディソールとの対決がなかった点を差し引いても、秋以降、そして古馬以降の牝馬路線の主役の座はこの馬だろうとほぼ確信しています。
父がアグネスタキオン(BBLP=7)に替わるこのグランデッツァの場合、ディープインパクトの持つBBLP=12
からは5ポイント減となる部分が考察の上でどうか?というところなのですが、マルバイユがかなり補う形となりますので、ディープスカイ(母のBBLP=11)に近い活躍は出来るはずだと推察しています。
ただ、タキオン産駒の場合はどうしても「父方由来の脚部不安」が懸念されるのですが、マルバイユは5代アウトブリードで、息子のグランデッツァ自身も5代アウトブリードを継続しますから、なんとか「健脚」を維持し続けてそのポテンシャルを示していって欲しいなと願っています。
特に注目が集まるのは上記2頭だと思われますが、あとは・・・、
6.サトノギャラント(母スティンガーのBBLP=6だが・・・)
母自身は阪神3歳牝馬S(現・阪神JF)を勝つなど、主にマイル以下の重賞で好結果を残した牝馬です。ただ、「現代の母馬」としては、BBLPの値からして特に重賞級の仔を産めるタイプ、とは判断できかねます。
一応、Sギャラント自身は「同系配合馬」の扱いとなる配合パターンなので、母自身のBBLPが考察外とも言えるので、このケースでは成長曲線の出方ををしばらく見守る感じにはなりますが。
日曜新潟の2歳新馬戦(芝1800m)のほうは、同系配合馬がヤケに多くて(苦笑)。特に言及したくなるタイプがおらず・・・。一応、タキオン産駒の牝馬ダイシンキャンディが初戦向きではあるのかな、と思われる程度。まあ、母父デインヒルがどう出るか?も見ておきたいケースの1頭ではあります。
1.ウイニングサルート(母ヘヴンリーロマンスのBBLP=7)
今最も勢いのある種牡馬、キングカメハメハを父に持つ半兄2頭は、コードゼット(0勝で抹消)、ヴェイロン(1−0−0−4)という状況ですが、父の活躍度からすれば「???」というものでしょう。
けれども、このブログでは「母馬の持つポテンシャル=迂回血ラインの継承度(BBLP)」を最優先して産駒の出世度合いを推察していくので、半兄2頭の現状に対しては、「ほぼ事前考察に近いままに推移している」ということができます。
どうしても、「母がG1戦の勝ち馬だから」とか言うだけで、産駒への期待は自動的に高まってしまうのが世の常ではありますが、未出走の母馬だろうと、まったく不振な競走成績のままで繁殖に上がった母馬だろうと、このブログでは全くもって「分け隔てなく」、公平にそれぞれの血統背景を分析します。
父がフレンチデピュティに替わることで、Wサルート自身にはノーザンダンサー(4×4)の近親クロスが発生します。このクロスが奏功するようなケースになっていけば、兄2頭よりも出世していくj可能性はあるのかもしれません。兄2頭にはない「何か」が初戦で垣間見られたら、先々につながっていくのかも・・・。
2.グランデッツァ(母マルバイユのBBLP=19)
通常、これだけ高い値の迂回血ラインを持つ母馬だと、大抵は同一先祖の強いクロス(特に多いのがノーザンダンサーなど)もあったり、結局はネアルコ直系の種牡馬のラインを経由する数も多かったりして、活力的な面で減点対象となるケースがほとんどなのですが、マルバイユには大きな懸念材料がありません。
マルバイユ自身が5代アウトブリードの配合ですし、ノーザンダンサー経由のラインも1つ(直系父系のみ)です。ネアルコ経由のラインは計9ラインあるにしても、全体に占める割合(血量)は7%台に抑えられ、迂回血ラインの19に比較すればほぼ半数で済んでいます。
半姉マルセリーナの活躍は私からすればおおよそ事前考察どおりで、レーヴディソールとの対決がなかった点を差し引いても、秋以降、そして古馬以降の牝馬路線の主役の座はこの馬だろうとほぼ確信しています。
父がアグネスタキオン(BBLP=7)に替わるこのグランデッツァの場合、ディープインパクトの持つBBLP=12
からは5ポイント減となる部分が考察の上でどうか?というところなのですが、マルバイユがかなり補う形となりますので、ディープスカイ(母のBBLP=11)に近い活躍は出来るはずだと推察しています。
ただ、タキオン産駒の場合はどうしても「父方由来の脚部不安」が懸念されるのですが、マルバイユは5代アウトブリードで、息子のグランデッツァ自身も5代アウトブリードを継続しますから、なんとか「健脚」を維持し続けてそのポテンシャルを示していって欲しいなと願っています。
特に注目が集まるのは上記2頭だと思われますが、あとは・・・、
6.サトノギャラント(母スティンガーのBBLP=6だが・・・)
母自身は阪神3歳牝馬S(現・阪神JF)を勝つなど、主にマイル以下の重賞で好結果を残した牝馬です。ただ、「現代の母馬」としては、BBLPの値からして特に重賞級の仔を産めるタイプ、とは判断できかねます。
一応、Sギャラント自身は「同系配合馬」の扱いとなる配合パターンなので、母自身のBBLPが考察外とも言えるので、このケースでは成長曲線の出方ををしばらく見守る感じにはなりますが。
日曜新潟の2歳新馬戦(芝1800m)のほうは、同系配合馬がヤケに多くて(苦笑)。特に言及したくなるタイプがおらず・・・。一応、タキオン産駒の牝馬ダイシンキャンディが初戦向きではあるのかな、と思われる程度。まあ、母父デインヒルがどう出るか?も見ておきたいケースの1頭ではあります。
2011年08月17日
アパパネの再来、となるか?
先週も産駒たちが勝ちまくり、ますます独走態勢を強固なものにしつつある種牡馬キングカメハメハ。芝のサイアーランキングはもとより、ダートでのランキングでも2位クロフネを大きく引き離していきそうな勢いです。
ただ、これだけ毎週続々と勝ち上がっているように見えるキンカメ産駒であっても、「母父ノーザンダンサー直系」というタイプのみに絞って注目してみると、未だにアパパネ以外に「マイル以上での芝重賞級」となりそうなタイプは全く、出てきそうにないんですよね・・・。
この検証においては過去記事でも3度ほど特集を組み、「芝の重賞級活躍馬」を出す上でいかにキンカメと「母父ノーザンダンサー系」との相性が悪いのかを、徹底的に見てきました。
やはり、キンカメ自身が既に「3つのノーザンダンサー系のラインを内包」していることと、配合相手の牝馬の父系がノーザンダンサー直系である場合において、何らかの不具合が生じやすいのではないか?という推察をする根拠としてはもう、十分なデータと言えそうなんですよね。ここまで顕著な傾向であれば。
アパパネの母父であるソルトレイク(BBLP=6)だけが何かこう、他のノーザンダンサー直系種牡馬とは明らかに異なる特徴を備えているのか、はたまた母ソルティビッド自身の血統背景のどこかで重要な「ヒミツ」が隠されているのか・・・。
「キンカメ×母父ソルトレイク」となる基本配合の2歳馬では、安田厩舎でデビュー予定の、
スイートジュエリー(母スイートテイストのBBLP=8だが・・・)
この牝馬がどういう活躍を見せていくか、やはり気になるところですね。まあおそらく、世間一般の血統論者目線でも、「母父ソルトレイクはアパパネと同じだゼ」という視点のみでの注目はされていくでしょうが(苦笑)。
アパパネの母ソルティビッド(BBLP=10)については、個人的にも反省点の残る考察の仕方を当初してしまったことは確かでした。キンカメの父系は元々シックルに由来するから、母ソルティビッドが持つシックルのライン(計4つ)は除外してBBLP=6とする、という、減点方式での考察についてです。
アパパネが、これから2000m前後のG1戦でも牡馬たちと互角に渡り合えるかどうかにもよるのですが、そこでも十分な活躍を続けた場合、このブログ本来の考察根拠である、「BBLP=10以上を持つ母馬」が芝の重賞級活躍馬を産む(確率が高い)との仮説が、アパパネによってまた強固に裏付けられることになります。
そのアパパネと、「見た目」で言えば同じで高評価になりそうなスイートジュエリー。管理する安田師は、先日の北九州記念で8番人気のトウカイミステリーを勝ちに導く理想的な調教を施し、2歳新馬でもオメガホームランをキッチリと勝たせるよう仕上げてくるなど、このところの厩舎の勢いを感じさせます。
その安田師が送り出すスイートジュエリーが、「母父ソルトレイクだからやっぱりな」、などと誰もが思う活躍の仕方をしていくのか・・・。
ちなみに、母同士の比較としては、
ソルティビッドの母父=Spectacular Bid(To Marketの3×3)
スイートテイストの母父=Judger(その父はDamascus)
が、ひとまず主な違いとなります。トゥマーケットは3代前に「シックル」の血があります。ダマスカスは何度も言ってますが、(ファラモンド=シックル:4×3)の、黄金配合による「全兄弟クロス」を持つテディ系種牡馬ですね。
どちらの母が持つ要素も、シックル直系子孫のキンカメ君にとっては「我が意を得たり」というところなんでしょうかね・・・。
ただ、ダマスカス経由の血において「ダート適性」のほうが優位に出てしまう場合は、当然芝での出世が難しいものになっていくケースも考えられますけれども(苦笑)。
とりあえずは、安田師に「まずは芝で」と判断してもらって、とにかく芝での初戦の走りを確認しておきたいですね。
ただ、これだけ毎週続々と勝ち上がっているように見えるキンカメ産駒であっても、「母父ノーザンダンサー直系」というタイプのみに絞って注目してみると、未だにアパパネ以外に「マイル以上での芝重賞級」となりそうなタイプは全く、出てきそうにないんですよね・・・。
この検証においては過去記事でも3度ほど特集を組み、「芝の重賞級活躍馬」を出す上でいかにキンカメと「母父ノーザンダンサー系」との相性が悪いのかを、徹底的に見てきました。
やはり、キンカメ自身が既に「3つのノーザンダンサー系のラインを内包」していることと、配合相手の牝馬の父系がノーザンダンサー直系である場合において、何らかの不具合が生じやすいのではないか?という推察をする根拠としてはもう、十分なデータと言えそうなんですよね。ここまで顕著な傾向であれば。
アパパネの母父であるソルトレイク(BBLP=6)だけが何かこう、他のノーザンダンサー直系種牡馬とは明らかに異なる特徴を備えているのか、はたまた母ソルティビッド自身の血統背景のどこかで重要な「ヒミツ」が隠されているのか・・・。
「キンカメ×母父ソルトレイク」となる基本配合の2歳馬では、安田厩舎でデビュー予定の、
スイートジュエリー(母スイートテイストのBBLP=8だが・・・)
この牝馬がどういう活躍を見せていくか、やはり気になるところですね。まあおそらく、世間一般の血統論者目線でも、「母父ソルトレイクはアパパネと同じだゼ」という視点のみでの注目はされていくでしょうが(苦笑)。
アパパネの母ソルティビッド(BBLP=10)については、個人的にも反省点の残る考察の仕方を当初してしまったことは確かでした。キンカメの父系は元々シックルに由来するから、母ソルティビッドが持つシックルのライン(計4つ)は除外してBBLP=6とする、という、減点方式での考察についてです。
アパパネが、これから2000m前後のG1戦でも牡馬たちと互角に渡り合えるかどうかにもよるのですが、そこでも十分な活躍を続けた場合、このブログ本来の考察根拠である、「BBLP=10以上を持つ母馬」が芝の重賞級活躍馬を産む(確率が高い)との仮説が、アパパネによってまた強固に裏付けられることになります。
そのアパパネと、「見た目」で言えば同じで高評価になりそうなスイートジュエリー。管理する安田師は、先日の北九州記念で8番人気のトウカイミステリーを勝ちに導く理想的な調教を施し、2歳新馬でもオメガホームランをキッチリと勝たせるよう仕上げてくるなど、このところの厩舎の勢いを感じさせます。
その安田師が送り出すスイートジュエリーが、「母父ソルトレイクだからやっぱりな」、などと誰もが思う活躍の仕方をしていくのか・・・。
ちなみに、母同士の比較としては、
ソルティビッドの母父=Spectacular Bid(To Marketの3×3)
スイートテイストの母父=Judger(その父はDamascus)
が、ひとまず主な違いとなります。トゥマーケットは3代前に「シックル」の血があります。ダマスカスは何度も言ってますが、(ファラモンド=シックル:4×3)の、黄金配合による「全兄弟クロス」を持つテディ系種牡馬ですね。
どちらの母が持つ要素も、シックル直系子孫のキンカメ君にとっては「我が意を得たり」というところなんでしょうかね・・・。
ただ、ダマスカス経由の血において「ダート適性」のほうが優位に出てしまう場合は、当然芝での出世が難しいものになっていくケースも考えられますけれども(苦笑)。
とりあえずは、安田師に「まずは芝で」と判断してもらって、とにかく芝での初戦の走りを確認しておきたいですね。
2011年08月16日
2歳戦 備忘録(8)+クイーンS
まずはクイーンSの回顧から先に。
事前考察もしていない上、実際に競馬予想に参加していなかった13・14日でしたが、牝馬限定の重賞ではいずれ出走各馬が「母馬」になることを常にイメージしつつ、レース内容を検証するようにしているので、予想をしていなくても結果はいつも気になりますね。
1着 アヴェンチュラ(母アドマイヤサンデーのBBLP=10)
こういう、上の兄・姉に重賞級の活躍馬が出ているケースでは、血統を普段あまり重視しない競馬ファンでさえも?、否応なく「良血」という二文字をメディアなどで見せつけられるため、どうしても衆目の一致するところというか、1番人気になりやすいし、実際に結果を残しますよね・・・。
まあ、そういう意味では母のBBLPを算出しても馬券妙味のないタイプなので、このブログの存在意義も薄れるのですが(苦笑)。
迂回血ラインの研究を始めたのが2006年の夏頃であることは既にお伝えしているとおりですが、その翌年、アヴェンチュラの全兄フサイチホウオーが皐月賞でも3着と好走し、ダービーでは1番人気に支持される状況下でした。
当然、母AサンデーのBBLPが10であることは把握済みで、ダービーではどういう走りを見せるのか?に注目していました。まあ、その後のことは多くを語るまでもないですが・・・。
父ジャンポケも気性難を伝えやすい上に、母Aサンデーも気性難を誘発させやすい遺伝要素、アルマームード(4×5)のクロスを持っていたので、Fホウオーに関してはそれが3歳の重要な時期以降に、顕著に出てしまったのではないかと思います。
ホウオーの全妹トールポピーも単なるスランプで終わらず、不振のまま引退。となるとアヴェンチュラの「秋以降」もどうなるのか?は、多くの競馬ファンの関心事となるはずですね。
「類い稀な勝負根性」と相反する「気性の危うさ」は、サラブレッドの世界では「表裏一体」のものであり、「諸刃の剣」的な要素だとも言えます。
その馬の持つ素質、ポテンシャルの発揮を左右するのはやはり、気性がどう出るかに他なりません。
どんなに高い素質を持って生まれてきても単なる不良で青春を終わらせれば、人間ならいくらでも更生はできますが、馬ならばもう「旬」の時期を過ぎてしまう、というのが悲しい運命ですよね・・・。
まあ、アヴェンチュラは骨折で長期休養したことで、「旬の時期」はこれから、と言えなくもないかもしれませんね。私自身、阪神JFではアベンチュラを◎にして苦い思い出となっているのですが(苦笑)、兄・姉の不振の分まで、4歳以降も頑張って活躍してくれることを願っています。
対照的な結果となったシンガリ負けのサンテミリオン(母モテックのBBLP=10)に関してですが、この馬については元々の気性がどうこうというよりも、やはり陣営がこの馬をダメにしてしまったと思います。
全ての元凶は体調が戻りきっていないにも関わらず、ぶっつけで秋華賞を無理使いしたこと、に尽きるでしょう。サンテミリオンの場合は「後天的」に精神面でダメージを受け、競馬そのものが「もう嫌っ!」になっている可能性があります。
この精神状態の馬を立て直すのは容易ではないでしょう。陣営が汚名を晴らすには、次走以降でこの馬を馬券に絡ませ、復活させるだけの「手腕」を見せてもらう必要がありますね・・・。
さて、2歳戦に話題を移します。
8/13 札幌5R 2歳新馬(芝1500m)
普段でも、事前に考察するかどうか微妙な距離となる札幌コース独自の芝1500mというレース。マイルではないし、なんでこんな距離でやるのか・・・。まあコース形態でそうなってしまうんでしょうが・・・。
1着 オメガホームラン(母ダンスーズエトワールのBBLP=11だが・・・)
母のDエトワールというのはこれまでにもS台ファームでサンデーS系種牡馬をきっちりと順番に配合されてきており、来年はハーツクライ産駒がデビュー、そのあとはおそらくディープインパクト産駒となると思われます。
上の兄・姉となる面々があまり結果を出せていない状況で、「芝の重賞級」と成っていないので、おそらくこの母馬はBBLPの効力を活かせない欠点がある、と判断せざるをえないですね。
欠点の「最有力候補」としては、母自身がナスルーラの血量が最上位(9.77%)となることで、計5ラインでナスルーラ経由のラインを持っている部分ではないかと推察します。
ただ、これまでにDエトワール配合されたサンデーS系は種牡馬は、いずれもナスルーラ経由の血を持っています。一方、オメガHの父ダイワメジャーには、ナスルーラ経由のラインは一切ないですね。
これが、姉や兄たちと「確実に異なる」要素です。
このことで、オメガHのケースの場合は母の欠点が上手く緩和されて、いずれは「芝の重賞級」になっていけるかもしれませんね。私がこれまでに見てきたDメジャー産駒の中では、ほぼ初めての「まずまずの評価」の対象になるかと思います。
母のBBLPが活きる方向に出れば、2000m前後も普通にこなすタイプになれると思うのですが。果たして?・・・。
8/13 新潟5R 2歳新馬(芝1600m)
1着 アドマイヤリリーフ(母マイベストスターのBBLP=考察外)
母父のデインヒルに関しては、過去記事においても再三、「サンデーS系種牡馬とはベストの相性とはなりにくい配合」的に批評してきたのは確かです。
ただ、母方にノーザンダンサー経由の血が一切ないサンデーS系種牡馬(Mカフェ・Zロブロイ・Aタキオン・Fキセキなど)であれば、懸念材料は若干緩和されるのかな〜という風にも見ています。
半兄となる現3歳のファステストスターはAアキオン産駒ですが、初戦(芝1400m)で16着と大敗してますけどもね・・・。
フジキセキが父となる場合、母マイベストスターの血統背景にあるセントサイモン直系の2つのラインとフジキセキの母系にあるセントサイモンのラインとで、「呼応」する可能性はありそうですね。
いずれにせよ、この母マイベストスター自身はノーザンダンサー系の両親を持つ「同系配合馬」で、かつノーザンダンサーのクロスを(3×4)の黄金配合で持ち、その遺伝要素の影響力の方を上位に見立てますので、BBLPの算出は無意味との判断をすることになりますが。
14日の新馬戦の回顧は備忘録(9)にて。
事前考察もしていない上、実際に競馬予想に参加していなかった13・14日でしたが、牝馬限定の重賞ではいずれ出走各馬が「母馬」になることを常にイメージしつつ、レース内容を検証するようにしているので、予想をしていなくても結果はいつも気になりますね。
1着 アヴェンチュラ(母アドマイヤサンデーのBBLP=10)
こういう、上の兄・姉に重賞級の活躍馬が出ているケースでは、血統を普段あまり重視しない競馬ファンでさえも?、否応なく「良血」という二文字をメディアなどで見せつけられるため、どうしても衆目の一致するところというか、1番人気になりやすいし、実際に結果を残しますよね・・・。
まあ、そういう意味では母のBBLPを算出しても馬券妙味のないタイプなので、このブログの存在意義も薄れるのですが(苦笑)。
迂回血ラインの研究を始めたのが2006年の夏頃であることは既にお伝えしているとおりですが、その翌年、アヴェンチュラの全兄フサイチホウオーが皐月賞でも3着と好走し、ダービーでは1番人気に支持される状況下でした。
当然、母AサンデーのBBLPが10であることは把握済みで、ダービーではどういう走りを見せるのか?に注目していました。まあ、その後のことは多くを語るまでもないですが・・・。
父ジャンポケも気性難を伝えやすい上に、母Aサンデーも気性難を誘発させやすい遺伝要素、アルマームード(4×5)のクロスを持っていたので、Fホウオーに関してはそれが3歳の重要な時期以降に、顕著に出てしまったのではないかと思います。
ホウオーの全妹トールポピーも単なるスランプで終わらず、不振のまま引退。となるとアヴェンチュラの「秋以降」もどうなるのか?は、多くの競馬ファンの関心事となるはずですね。
「類い稀な勝負根性」と相反する「気性の危うさ」は、サラブレッドの世界では「表裏一体」のものであり、「諸刃の剣」的な要素だとも言えます。
その馬の持つ素質、ポテンシャルの発揮を左右するのはやはり、気性がどう出るかに他なりません。
どんなに高い素質を持って生まれてきても単なる不良で青春を終わらせれば、人間ならいくらでも更生はできますが、馬ならばもう「旬」の時期を過ぎてしまう、というのが悲しい運命ですよね・・・。
まあ、アヴェンチュラは骨折で長期休養したことで、「旬の時期」はこれから、と言えなくもないかもしれませんね。私自身、阪神JFではアベンチュラを◎にして苦い思い出となっているのですが(苦笑)、兄・姉の不振の分まで、4歳以降も頑張って活躍してくれることを願っています。
対照的な結果となったシンガリ負けのサンテミリオン(母モテックのBBLP=10)に関してですが、この馬については元々の気性がどうこうというよりも、やはり陣営がこの馬をダメにしてしまったと思います。
全ての元凶は体調が戻りきっていないにも関わらず、ぶっつけで秋華賞を無理使いしたこと、に尽きるでしょう。サンテミリオンの場合は「後天的」に精神面でダメージを受け、競馬そのものが「もう嫌っ!」になっている可能性があります。
この精神状態の馬を立て直すのは容易ではないでしょう。陣営が汚名を晴らすには、次走以降でこの馬を馬券に絡ませ、復活させるだけの「手腕」を見せてもらう必要がありますね・・・。
さて、2歳戦に話題を移します。
8/13 札幌5R 2歳新馬(芝1500m)
普段でも、事前に考察するかどうか微妙な距離となる札幌コース独自の芝1500mというレース。マイルではないし、なんでこんな距離でやるのか・・・。まあコース形態でそうなってしまうんでしょうが・・・。
1着 オメガホームラン(母ダンスーズエトワールのBBLP=11だが・・・)
母のDエトワールというのはこれまでにもS台ファームでサンデーS系種牡馬をきっちりと順番に配合されてきており、来年はハーツクライ産駒がデビュー、そのあとはおそらくディープインパクト産駒となると思われます。
上の兄・姉となる面々があまり結果を出せていない状況で、「芝の重賞級」と成っていないので、おそらくこの母馬はBBLPの効力を活かせない欠点がある、と判断せざるをえないですね。
欠点の「最有力候補」としては、母自身がナスルーラの血量が最上位(9.77%)となることで、計5ラインでナスルーラ経由のラインを持っている部分ではないかと推察します。
ただ、これまでにDエトワール配合されたサンデーS系は種牡馬は、いずれもナスルーラ経由の血を持っています。一方、オメガHの父ダイワメジャーには、ナスルーラ経由のラインは一切ないですね。
これが、姉や兄たちと「確実に異なる」要素です。
このことで、オメガHのケースの場合は母の欠点が上手く緩和されて、いずれは「芝の重賞級」になっていけるかもしれませんね。私がこれまでに見てきたDメジャー産駒の中では、ほぼ初めての「まずまずの評価」の対象になるかと思います。
母のBBLPが活きる方向に出れば、2000m前後も普通にこなすタイプになれると思うのですが。果たして?・・・。
8/13 新潟5R 2歳新馬(芝1600m)
1着 アドマイヤリリーフ(母マイベストスターのBBLP=考察外)
母父のデインヒルに関しては、過去記事においても再三、「サンデーS系種牡馬とはベストの相性とはなりにくい配合」的に批評してきたのは確かです。
ただ、母方にノーザンダンサー経由の血が一切ないサンデーS系種牡馬(Mカフェ・Zロブロイ・Aタキオン・Fキセキなど)であれば、懸念材料は若干緩和されるのかな〜という風にも見ています。
半兄となる現3歳のファステストスターはAアキオン産駒ですが、初戦(芝1400m)で16着と大敗してますけどもね・・・。
フジキセキが父となる場合、母マイベストスターの血統背景にあるセントサイモン直系の2つのラインとフジキセキの母系にあるセントサイモンのラインとで、「呼応」する可能性はありそうですね。
いずれにせよ、この母マイベストスター自身はノーザンダンサー系の両親を持つ「同系配合馬」で、かつノーザンダンサーのクロスを(3×4)の黄金配合で持ち、その遺伝要素の影響力の方を上位に見立てますので、BBLPの算出は無意味との判断をすることになりますが。
14日の新馬戦の回顧は備忘録(9)にて。