2009年12月
2009年12月29日
2歳馬の血統評価 ホープフルSから
12月27日 中山7R ホープフルS(芝2000m)
1着 アリゼオ(母スクエアアウェイの迂回血ライン数=13)
この馬は新馬戦で◎にしました(3番人気1着)。今どきのトレンド配合でもある、父シンボリクリスエス×母父サンデー(系)なわけですが、私の場合、「“母馬の”迂回血ライン=底力先祖継承ライン」を根拠の中心にして予想の基本としますので、単に「父と母父」がトレンドだからという理由だけで狙ったりすることはありません。
長い間、一般的にはほぼ「父と母父」中心に馬の血統・能力が画一的に論じられてきましたが、これからの時代は、その論法のみでは必ず「説明不足」が生じてきます。そういう時代になったのです。似たようなトレンド配合が多くなってきている昨今では、です。
私はそういう「既存の血統理論」からは既に脱却し、種牡馬中心で語る血統論から、「母馬の先祖全体を見通す血統論」に転換させることを、2006年から開始しました。
迂回血ラインとは、ファラリスの直系子孫の馬たちばかりで主流を形成している現代にあって、「さらに一歩抜け出す血統」というものを、「人気馬になる前に見抜いておこう」とするための血統評価ツールです。そこでカギを握るのは、「母馬自身がいかに“底力先祖の系譜”を多めに持つか?」の視点です。
アリゼオは2戦2勝となり、今後アタマで狙っても妙味のない立場になりましたが、今後どのような競馬をしていけるのか興味は尽きませんね。母父がフジキセキということで、距離に限界があるのでは?とか、いろいろと憶測が飛び交いそうな「見た目」配合でもありますし。
(参考) ヒルノダムール(母シェアエレガンスの迂回血ライン数=減9)
アリゼオが勝った新馬戦で2着だった馬ですが、母馬が持つ血統背景からは減点材料が散見されるために、本来の迂回血ライン数よりも値が低くなるパターンの馬です。ラジオNIKKEI杯2歳Sでは3番人気4着でした。減点の対象となる部分は、シェアエレガンスの両親がどちらもノーザンダンサー系で、同系配合となる母馬だからです。なおかつ、この母は5代内に3つのノーザンダンサーの血があるので、かなり重たい配合ですね。
今後の動向が注目されますが、クラスが上がっての芝路線では、結果が出ないような気配がしてきます。マンハッタンカフェはダート馬でもソコソコの馬を出せるので、総合リーディングでもトップサイアーになりました。ヒルノダムールも、ダート転向で勝機が増えるタイプと思われます・・・。
再びホープフルS上位好走馬に話を戻します。
2着 ミカエルビスティ(母オーピーキャットの迂回血ライン数=6)
半兄にプリンシパルSやセントライト記念を勝ったブラックタキシードがいる馬ですね。母オーピーキャットはノーザンダンサー直仔のストームバード系で、早熟性、仕上がりの早さなどで2歳戦では優位になるものの、3歳半ば以降の成長力に欠ける感じもしてきます。
ミカエルビスティも、なんとなく成長力に乏しい感じがプンプンしてきますね(笑)。ただ、母馬自身が持つプリンスキロの5代内クロスは、今後もある程度役には立つはずです。東京コースで2戦後、中山コース替わりでも好結果が残せるあたり、賞味期限内であればもう少し活躍が見込めるのかも。
3着 セイウンジャガーズ(母Lady Miletrainの迂回血ライン数=9)
今回の3着で、5戦してすべて3着以内に入り、勝ちきれなさも感じるとはいえ堅実な内容。この馬はいちょうSで◎にし、3連複の的中ができました(6番人気3着)。今回も8番人気ながら◎にしてみたのですが、先行勢の中でも最後までバテず距離延長にも対応でき、まずまずの内容です。
この馬の父フットステップスインザサンドはストームバード直系、更に母馬もサドラーズウェルズ系ということで、セイウンジャガーズもコテコテの同系配合馬です。やはり早熟性のアドバンテージで今は芝路線でもソコソコやれているという感じですね。
今後、もう少し芝路線でもイケそうな気はしますが、ゆくゆくは芝ならマイル以下の路線か、中距離であればダート転向に活路を見出すタイプかもしれません。動向を見守ろうと思います。
1着 アリゼオ(母スクエアアウェイの迂回血ライン数=13)
この馬は新馬戦で◎にしました(3番人気1着)。今どきのトレンド配合でもある、父シンボリクリスエス×母父サンデー(系)なわけですが、私の場合、「“母馬の”迂回血ライン=底力先祖継承ライン」を根拠の中心にして予想の基本としますので、単に「父と母父」がトレンドだからという理由だけで狙ったりすることはありません。
長い間、一般的にはほぼ「父と母父」中心に馬の血統・能力が画一的に論じられてきましたが、これからの時代は、その論法のみでは必ず「説明不足」が生じてきます。そういう時代になったのです。似たようなトレンド配合が多くなってきている昨今では、です。
私はそういう「既存の血統理論」からは既に脱却し、種牡馬中心で語る血統論から、「母馬の先祖全体を見通す血統論」に転換させることを、2006年から開始しました。
迂回血ラインとは、ファラリスの直系子孫の馬たちばかりで主流を形成している現代にあって、「さらに一歩抜け出す血統」というものを、「人気馬になる前に見抜いておこう」とするための血統評価ツールです。そこでカギを握るのは、「母馬自身がいかに“底力先祖の系譜”を多めに持つか?」の視点です。
アリゼオは2戦2勝となり、今後アタマで狙っても妙味のない立場になりましたが、今後どのような競馬をしていけるのか興味は尽きませんね。母父がフジキセキということで、距離に限界があるのでは?とか、いろいろと憶測が飛び交いそうな「見た目」配合でもありますし。
(参考) ヒルノダムール(母シェアエレガンスの迂回血ライン数=減9)
アリゼオが勝った新馬戦で2着だった馬ですが、母馬が持つ血統背景からは減点材料が散見されるために、本来の迂回血ライン数よりも値が低くなるパターンの馬です。ラジオNIKKEI杯2歳Sでは3番人気4着でした。減点の対象となる部分は、シェアエレガンスの両親がどちらもノーザンダンサー系で、同系配合となる母馬だからです。なおかつ、この母は5代内に3つのノーザンダンサーの血があるので、かなり重たい配合ですね。
今後の動向が注目されますが、クラスが上がっての芝路線では、結果が出ないような気配がしてきます。マンハッタンカフェはダート馬でもソコソコの馬を出せるので、総合リーディングでもトップサイアーになりました。ヒルノダムールも、ダート転向で勝機が増えるタイプと思われます・・・。
再びホープフルS上位好走馬に話を戻します。
2着 ミカエルビスティ(母オーピーキャットの迂回血ライン数=6)
半兄にプリンシパルSやセントライト記念を勝ったブラックタキシードがいる馬ですね。母オーピーキャットはノーザンダンサー直仔のストームバード系で、早熟性、仕上がりの早さなどで2歳戦では優位になるものの、3歳半ば以降の成長力に欠ける感じもしてきます。
ミカエルビスティも、なんとなく成長力に乏しい感じがプンプンしてきますね(笑)。ただ、母馬自身が持つプリンスキロの5代内クロスは、今後もある程度役には立つはずです。東京コースで2戦後、中山コース替わりでも好結果が残せるあたり、賞味期限内であればもう少し活躍が見込めるのかも。
3着 セイウンジャガーズ(母Lady Miletrainの迂回血ライン数=9)
今回の3着で、5戦してすべて3着以内に入り、勝ちきれなさも感じるとはいえ堅実な内容。この馬はいちょうSで◎にし、3連複の的中ができました(6番人気3着)。今回も8番人気ながら◎にしてみたのですが、先行勢の中でも最後までバテず距離延長にも対応でき、まずまずの内容です。
この馬の父フットステップスインザサンドはストームバード直系、更に母馬もサドラーズウェルズ系ということで、セイウンジャガーズもコテコテの同系配合馬です。やはり早熟性のアドバンテージで今は芝路線でもソコソコやれているという感じですね。
今後、もう少し芝路線でもイケそうな気はしますが、ゆくゆくは芝ならマイル以下の路線か、中距離であればダート転向に活路を見出すタイプかもしれません。動向を見守ろうと思います。
2009年12月26日
ラジオNIKKEI杯2歳S
このブログでは2歳、3歳馬の動向を第一に据えることを主眼としていますので、有馬記念については考察しないことをここにお断りしておきます(もちろん個人的な予想は有馬記念に対してもやりますが)。
さて、例年ならば朝日杯FSの上位好走馬たちよりも、今週のラジオNIKKEI杯2歳Sの上位好走馬たちのほうを「将来性」の観点から特に注目することにしているのですが、どうやら今年に限っては、朝日杯に出走した上位好走馬たちのほうが将来性では上だろうという判断をせざるを得ませんね・・・。
1.ヒルノダムール(母シェアエレガンスの迂回血ライン数=9)
2.ディアブラスト(母ラピュセルの迂回血ライン数=9)
3.ヴィクトワールピサ(母ホワイトウォーターアフェアの迂回血ライン数=3)
このVピサが断トツの1番人気に推されるのは間違いないのでしょうが、母馬の迂回血ライン数では今回の出走メンバー中、下から2番目(最下位はサクラエルドールの母の迂回血=2)というもの。これをどう説明すべきか?(スウィフトカレントの半弟であるという事実はあまり評価の対象にはならず、です)
Vピサの血統的な特徴で最上位に取り上げるべきものは、ヘイロー3×4という、「奇跡の血量」配合であることに他なりません。この奇跡の配合の特徴は、良いほうに出れば際立った早熟性を発揮して2歳時は他馬の成長前に実力を出せるのですが、3歳ダービーの時期になると、さほど抜きん出たものはなくなり、ヘイロー本来の特徴であるダートに向くパワー型に収束するという側面を持ちます。
実は昨年の京都2歳Sの勝ち馬イクゼキュティヴも、母馬ミホグレースの迂回血ライン数は3で、Vピサの母馬と全く同じ値でした。イクゼキュティヴの場合はヘイローのクロスではないですが、ノーザンダンサー系の両親を持つ、「同系配合馬」でした。
イクゼキュティヴの場合の血量のポイントはノーザンダンサー4×4というクロスの存在でしたが、奇跡の血量配合ではないにせよ、同系配合という部分で、やはり、「早熟性」が際立つパターンでもあったのです。
今回、もしヴィクトワールピサが圧勝する場合でも、今年は朝日杯FSに出走し上位に好走したメンバーたちのほうがかなり強力であると思われますので、私はこの馬の将来性には甚だ懐疑的ですね。世間一般の評価を敵にまわすとしてもです(苦笑)。(将来性とは、ここでは芝の重賞での連対級としての素質を4歳以降も発揮することを言う)
4.ダノンシャンティ(母シャンソネットの迂回血ライン数=11)
この馬もヘイロー3×3の強烈なクロスを持ちます。よって母馬の迂回血ライン数の多い少ないで語りにくい特徴があるので、成長力に関しての評価ははちょっと保留しておきます・・・。
5.メイショウホンマル(母タカノセクレタリーの迂回血ライン数=9)
カワカミプリンセスの全弟であることは周知のとおりでしょう。私が血統研究を始めた2006年は、正にその姉カワカミプリンセスの血統を研究することから始まったと言っても過言ではありません。
そういう意味では思い入れを抱いてしまいそうになるのですが、あくまで、どんな馬に対しても感情移入しての血統評価をしないことをモットーとするため、特別な見方はしません。
この馬の場合、姉が3歳時に活躍した時期から3年の歳月が経っています。このことは非常に重要で、3年前であればかなり有効であったはずの母の迂回血ライン数=9は、今の時点ではそれを上回る値を持つ母馬が多く存在する時代になっているため、さほどのアドバンテージにはならないのです。
偉大な兄や姉を持つ馬に対する評価は、決まって大きな期待で見られることが往々にしてあるわけですが、迂回血ラインの観点から申しますと、そういう、「良血」のレッテルは、時代の流れに対しズレが生じている場合が多いです。過大評価されやすいんですね。
ただ、そういう境遇の馬に対しては、預かった調教師もひとかたならぬ思い入れを抱き、調教そのものも他馬より入念に行ない、期待に沿うように走らせようとするので、アンライバルドなどのように早期の段階では実力を発揮する場合も多いのは確かですけどね・・・。
メイショウホンマルに対しても、今の時点ではなく、古馬以降にどれだけの活躍が可能かどうかが、本当の意味での血統評価になると思います。
6.エクセルサス(母ラタフィアの迂回血ライン数=7)
7.アドマイイヤテンクウ(母エルダンジュの迂回血ライン数=8)
8.ヘイダーリン(母エンドレスメロディの迂回血ライン数=11)
この馬の母父はロベルト系ですが、広い意味においてはヘイルトゥリーズン系であり、その面ではヘイダーリン自身も同系配合馬となります。この馬の初戦は減量騎手というのもあり、狙ったところ単勝を的中できましたが、今回はかなりの人気薄。将来性ではまだ未知数ですが穴に一考したい感じです。
9.タニノエポレット(母タニノカリスの迂回血ライン数=7)
10.アドマイヤプリンス(母プロモーションの迂回血ライン数=11)
半兄アドマイヤメインはダービー2着と素質の片鱗を見せ、菊花賞でも常識破りのハイペースで逃げながらの3着。前途洋々に思えましたが、その後のローテーションに問題(有馬記念をガレた状態で使ったことが最大の汚点)が生じ、その後は暗転しました。
この弟も母馬の底力継承度をまともに受け継いでいれば、3歳以降も十分に芝重賞で勝ち負けできる器であると感じます。京都2歳Sでは逃げが中途半端で超スローの展開にしか持ち込めなかったために上がり勝負で切れ負けしましたが、兄同様ハイペースの逃げに持ち込めれば、実力はもう少し発揮できるのではないかなと思いますね。
11.マストハブ(母ジョウノカトリーヌの迂回tライン数=9)
12.アイウォントユー(母マッキーアイドルの迂回血ライン数=7)
13.コスモファントム(母Southern Houseの迂回血ライン数=14)
この馬も広義においては同系配合馬です。両親はナスルーラの直系同士ですので。ただ母の父系はナスルーラのマイナー種牡馬の系統で、それほど強めの近親配合は発生しないので、迂回血ラインが機能するタイプではないかと思っています。
実際、萩Sでは◎にして単勝以下各種馬券を的中できました。陣営がダートから使い始めた経緯もあって、萩Sでは4番人気でしたが、その前走、野路菊Sが初芝のレースながら見どころのある内容だったので、萩Sでも狙ってみて正解でした。
今回もかなりオッズ差のある3番人気のようですので、再度単勝で勝負してみたいですね。
14.エーシンウェズン(母Xtra Emblemの迂回血ライン数=10)
この馬もミスプロ系の同系配合馬(かつミスプロ4×3の血量)で、母の迂回血が機能するかまだ判断しにくいです。スピード強調配合にも見えますし、2000mでどうかな、というところ。
15.サクラエルドール(母サクラフューチャーの迂回血ライン数=2)
近親に名馬サクラローレルのいる血統。ただ母馬の迂回血を見る限り、現代的とは言えない配合です。5代アウトブリードの血統が、唯一評価できる部分かなと。それでどこまでやれるのか、個人的には興味の対象ではありますが。
さて、例年ならば朝日杯FSの上位好走馬たちよりも、今週のラジオNIKKEI杯2歳Sの上位好走馬たちのほうを「将来性」の観点から特に注目することにしているのですが、どうやら今年に限っては、朝日杯に出走した上位好走馬たちのほうが将来性では上だろうという判断をせざるを得ませんね・・・。
1.ヒルノダムール(母シェアエレガンスの迂回血ライン数=9)
2.ディアブラスト(母ラピュセルの迂回血ライン数=9)
3.ヴィクトワールピサ(母ホワイトウォーターアフェアの迂回血ライン数=3)
このVピサが断トツの1番人気に推されるのは間違いないのでしょうが、母馬の迂回血ライン数では今回の出走メンバー中、下から2番目(最下位はサクラエルドールの母の迂回血=2)というもの。これをどう説明すべきか?(スウィフトカレントの半弟であるという事実はあまり評価の対象にはならず、です)
Vピサの血統的な特徴で最上位に取り上げるべきものは、ヘイロー3×4という、「奇跡の血量」配合であることに他なりません。この奇跡の配合の特徴は、良いほうに出れば際立った早熟性を発揮して2歳時は他馬の成長前に実力を出せるのですが、3歳ダービーの時期になると、さほど抜きん出たものはなくなり、ヘイロー本来の特徴であるダートに向くパワー型に収束するという側面を持ちます。
実は昨年の京都2歳Sの勝ち馬イクゼキュティヴも、母馬ミホグレースの迂回血ライン数は3で、Vピサの母馬と全く同じ値でした。イクゼキュティヴの場合はヘイローのクロスではないですが、ノーザンダンサー系の両親を持つ、「同系配合馬」でした。
イクゼキュティヴの場合の血量のポイントはノーザンダンサー4×4というクロスの存在でしたが、奇跡の血量配合ではないにせよ、同系配合という部分で、やはり、「早熟性」が際立つパターンでもあったのです。
今回、もしヴィクトワールピサが圧勝する場合でも、今年は朝日杯FSに出走し上位に好走したメンバーたちのほうがかなり強力であると思われますので、私はこの馬の将来性には甚だ懐疑的ですね。世間一般の評価を敵にまわすとしてもです(苦笑)。(将来性とは、ここでは芝の重賞での連対級としての素質を4歳以降も発揮することを言う)
4.ダノンシャンティ(母シャンソネットの迂回血ライン数=11)
この馬もヘイロー3×3の強烈なクロスを持ちます。よって母馬の迂回血ライン数の多い少ないで語りにくい特徴があるので、成長力に関しての評価ははちょっと保留しておきます・・・。
5.メイショウホンマル(母タカノセクレタリーの迂回血ライン数=9)
カワカミプリンセスの全弟であることは周知のとおりでしょう。私が血統研究を始めた2006年は、正にその姉カワカミプリンセスの血統を研究することから始まったと言っても過言ではありません。
そういう意味では思い入れを抱いてしまいそうになるのですが、あくまで、どんな馬に対しても感情移入しての血統評価をしないことをモットーとするため、特別な見方はしません。
この馬の場合、姉が3歳時に活躍した時期から3年の歳月が経っています。このことは非常に重要で、3年前であればかなり有効であったはずの母の迂回血ライン数=9は、今の時点ではそれを上回る値を持つ母馬が多く存在する時代になっているため、さほどのアドバンテージにはならないのです。
偉大な兄や姉を持つ馬に対する評価は、決まって大きな期待で見られることが往々にしてあるわけですが、迂回血ラインの観点から申しますと、そういう、「良血」のレッテルは、時代の流れに対しズレが生じている場合が多いです。過大評価されやすいんですね。
ただ、そういう境遇の馬に対しては、預かった調教師もひとかたならぬ思い入れを抱き、調教そのものも他馬より入念に行ない、期待に沿うように走らせようとするので、アンライバルドなどのように早期の段階では実力を発揮する場合も多いのは確かですけどね・・・。
メイショウホンマルに対しても、今の時点ではなく、古馬以降にどれだけの活躍が可能かどうかが、本当の意味での血統評価になると思います。
6.エクセルサス(母ラタフィアの迂回血ライン数=7)
7.アドマイイヤテンクウ(母エルダンジュの迂回血ライン数=8)
8.ヘイダーリン(母エンドレスメロディの迂回血ライン数=11)
この馬の母父はロベルト系ですが、広い意味においてはヘイルトゥリーズン系であり、その面ではヘイダーリン自身も同系配合馬となります。この馬の初戦は減量騎手というのもあり、狙ったところ単勝を的中できましたが、今回はかなりの人気薄。将来性ではまだ未知数ですが穴に一考したい感じです。
9.タニノエポレット(母タニノカリスの迂回血ライン数=7)
10.アドマイヤプリンス(母プロモーションの迂回血ライン数=11)
半兄アドマイヤメインはダービー2着と素質の片鱗を見せ、菊花賞でも常識破りのハイペースで逃げながらの3着。前途洋々に思えましたが、その後のローテーションに問題(有馬記念をガレた状態で使ったことが最大の汚点)が生じ、その後は暗転しました。
この弟も母馬の底力継承度をまともに受け継いでいれば、3歳以降も十分に芝重賞で勝ち負けできる器であると感じます。京都2歳Sでは逃げが中途半端で超スローの展開にしか持ち込めなかったために上がり勝負で切れ負けしましたが、兄同様ハイペースの逃げに持ち込めれば、実力はもう少し発揮できるのではないかなと思いますね。
11.マストハブ(母ジョウノカトリーヌの迂回tライン数=9)
12.アイウォントユー(母マッキーアイドルの迂回血ライン数=7)
13.コスモファントム(母Southern Houseの迂回血ライン数=14)
この馬も広義においては同系配合馬です。両親はナスルーラの直系同士ですので。ただ母の父系はナスルーラのマイナー種牡馬の系統で、それほど強めの近親配合は発生しないので、迂回血ラインが機能するタイプではないかと思っています。
実際、萩Sでは◎にして単勝以下各種馬券を的中できました。陣営がダートから使い始めた経緯もあって、萩Sでは4番人気でしたが、その前走、野路菊Sが初芝のレースながら見どころのある内容だったので、萩Sでも狙ってみて正解でした。
今回もかなりオッズ差のある3番人気のようですので、再度単勝で勝負してみたいですね。
14.エーシンウェズン(母Xtra Emblemの迂回血ライン数=10)
この馬もミスプロ系の同系配合馬(かつミスプロ4×3の血量)で、母の迂回血が機能するかまだ判断しにくいです。スピード強調配合にも見えますし、2000mでどうかな、というところ。
15.サクラエルドール(母サクラフューチャーの迂回血ライン数=2)
近親に名馬サクラローレルのいる血統。ただ母馬の迂回血を見る限り、現代的とは言えない配合です。5代アウトブリードの血統が、唯一評価できる部分かなと。それでどこまでやれるのか、個人的には興味の対象ではありますが。
2009年12月22日
朝日杯FS 回顧
まあ、いかにも「終わってみれば」という感じで、ローズキングダムが完勝というカタチで2歳王者になりました。おそらく、ラジオNIKKEI杯2歳Sに出ていても有力だったと思いますし、むしろ中距離適性の高さを感じさせる母ローズバドの迂回血ライン数=10は、マイラーにとどまる資質のそれではありません。
マイラーとしてなら評価できる、と個人的には考えたエイシンアポロン(母の迂回血=6)でしたが、先に動いたところをピッタリとマークされ、軽く交わされてしまうあたり、距離の適性うんぬん以前の力負けでしたね。
エイシンアポロンの場合、年明け以降の中距離(できれば2000m以上)のレースで連対できる資質を見せつけることができない場合、やはりマイラー特化型となりそうな気配が濃厚です。
3着のダイワバーバリアン(母の迂回血=9)は新馬戦の時から注目していた馬で、今回対抗評価の〇扱いにしましたが、スタート後エイシンアポロンよりもやや前目につけていた分最後はタメが利かずに伸びきれませんでしたが、逆にこの馬は更に距離が伸びたほうがいいタイプと見ます。
父マンハッタンカフェ、母父キングマンボ、という「見た目」の配合ではダービー3着馬のアントニオバローズ(母の迂回血=6)と同じわけですが、私の場合、この両者に対する血統評価は全く異なります。
当然のことながら、私の研究における血統評価は母馬の「底力継承度の高さ」を拠りどころとするからです。 前にも書いたかどうか記憶が定かではないですが、迂回血ラインがたったの1違うだけでも、地震のエネルギー規模を示す「マグニチュード」の単位が1違う場合と同じくらい、影響力は異なってきます。
シンザン記念の勝ち方があまりにハマっていたこともありますが、私は一貫してアントニオバローズはマイル巧者であり底力度では少々劣る、と見ていました。極悪馬場のダービー3着は距離適性の差が出にくい状況でのものとし、神戸新聞杯では同じMカフェ産駒のイコピコを◎にし、アントニオバローズは3番手以下の評価にとどめました。
ノドの炎症がどうの、と神戸新聞杯後に陣営が口にし、菊花賞直前には「ノドはもう影響ない」と神戸新聞杯前と変わらない強気な発言。結果、シンガリ負けがやっぱり「ノド」のせいなら仕方ないですが、今後アントニオバローズが復帰して2400m前後の距離のレースを勝つ場面があるまでは、やはりマイラーという評価は変えることはないですね。
それに比べ、母の迂回血ライン数が9であるダイワバーバリアンは、ローズキングダムほどの将来性、キャパシティの大きさは感じないにしても、アントニオバローズとの血統的な比較では十分に中距離以上の芝重賞戦線での活躍が期待できると感じられます。
私が穴狙いとしたフジキセキ産駒ヒットジャポット(母の迂回血=4)は、残念ながら私の期待するほどの走りは見せられませんでした。終始馬群に包まれどおしで、4コーナーでも前が開かない状況。まあ、伸び脚もイマイチでしたので、前が開いたとしてもさほど着順は上げられなかったでしょう。
前走の千両賞で負かした相手がちょっと弱すぎるメンバーだったようですし、同系配合なら母の迂回血の少なさもカバーできるかなと思ったのですが、ちょっと買いかぶりすぎたようです(苦笑)。
あとの馬では、やはりトーセンファントムの故障が残念ですね。スパルタ調教でビシバシ馬を鍛えるのが身上の松クニ厩舎の馬だけに、調教の過程に問題はなかったのかなあ、と思いたくなります・・・。
マイラーとしてなら評価できる、と個人的には考えたエイシンアポロン(母の迂回血=6)でしたが、先に動いたところをピッタリとマークされ、軽く交わされてしまうあたり、距離の適性うんぬん以前の力負けでしたね。
エイシンアポロンの場合、年明け以降の中距離(できれば2000m以上)のレースで連対できる資質を見せつけることができない場合、やはりマイラー特化型となりそうな気配が濃厚です。
3着のダイワバーバリアン(母の迂回血=9)は新馬戦の時から注目していた馬で、今回対抗評価の〇扱いにしましたが、スタート後エイシンアポロンよりもやや前目につけていた分最後はタメが利かずに伸びきれませんでしたが、逆にこの馬は更に距離が伸びたほうがいいタイプと見ます。
父マンハッタンカフェ、母父キングマンボ、という「見た目」の配合ではダービー3着馬のアントニオバローズ(母の迂回血=6)と同じわけですが、私の場合、この両者に対する血統評価は全く異なります。
当然のことながら、私の研究における血統評価は母馬の「底力継承度の高さ」を拠りどころとするからです。 前にも書いたかどうか記憶が定かではないですが、迂回血ラインがたったの1違うだけでも、地震のエネルギー規模を示す「マグニチュード」の単位が1違う場合と同じくらい、影響力は異なってきます。
シンザン記念の勝ち方があまりにハマっていたこともありますが、私は一貫してアントニオバローズはマイル巧者であり底力度では少々劣る、と見ていました。極悪馬場のダービー3着は距離適性の差が出にくい状況でのものとし、神戸新聞杯では同じMカフェ産駒のイコピコを◎にし、アントニオバローズは3番手以下の評価にとどめました。
ノドの炎症がどうの、と神戸新聞杯後に陣営が口にし、菊花賞直前には「ノドはもう影響ない」と神戸新聞杯前と変わらない強気な発言。結果、シンガリ負けがやっぱり「ノド」のせいなら仕方ないですが、今後アントニオバローズが復帰して2400m前後の距離のレースを勝つ場面があるまでは、やはりマイラーという評価は変えることはないですね。
それに比べ、母の迂回血ライン数が9であるダイワバーバリアンは、ローズキングダムほどの将来性、キャパシティの大きさは感じないにしても、アントニオバローズとの血統的な比較では十分に中距離以上の芝重賞戦線での活躍が期待できると感じられます。
私が穴狙いとしたフジキセキ産駒ヒットジャポット(母の迂回血=4)は、残念ながら私の期待するほどの走りは見せられませんでした。終始馬群に包まれどおしで、4コーナーでも前が開かない状況。まあ、伸び脚もイマイチでしたので、前が開いたとしてもさほど着順は上げられなかったでしょう。
前走の千両賞で負かした相手がちょっと弱すぎるメンバーだったようですし、同系配合なら母の迂回血の少なさもカバーできるかなと思ったのですが、ちょっと買いかぶりすぎたようです(苦笑)。
あとの馬では、やはりトーセンファントムの故障が残念ですね。スパルタ調教でビシバシ馬を鍛えるのが身上の松クニ厩舎の馬だけに、調教の過程に問題はなかったのかなあ、と思いたくなります・・・。
2009年12月19日
朝日杯FS
今回は狙ってみたい穴馬についての個人的見解を。
4.ヒットジャポット(母タイキトゥインクルの迂回血ライン数=4)
迂回血ラインの血統理論で常々強調している、「母馬の持つ迂回血ライン数の高さ=底力補強度の高さ」は、主に1800m以上の芝重賞について言うのであり、マイル以下の距離体系ではさほど重要視はしていません。
むしろ、母馬の迂回血ライン数が二桁を超えるようなタイプは、中距離以上で真価を発揮する場合が多いので、ここもその考え方に沿って人気薄を狙いたいわけです。
フジキセキ産駒のヒットジャポットは、母父がリアルシャダイで、ヘイルトゥリーズン系同士の両親を持つのでいわゆる、「同系配合馬」とみなせます。
このような同系配合馬は、父&母父の父系が何系であろうと、その共通先祖の特性が良くも悪くも強調されやすいという面ではほぼ同じ傾向を持っていて、迂回血ラインの値の「多い少ない」が機能しにくいタイプです。
ヒットジャポットの場合は、5代内にマンノウォー系のインリアリティという「完全異系種牡馬」のクロスが存在しますので、元々マンノウォー経由の血を持つ牝馬と配合すると好走確率がアップするフジキセキの種牡馬としての特性を考えれば、ここで狙うのが面白いと思います。
ヒットジャポットはいかに母父がリアルシャダイといえども、さすがに菊花賞で狙えるタイプには思えませんよね。将来的にもマイラーの可能性が高いと思われるので、人気のない内にマイル重賞での適性を見込んで狙おうと思います。
人気サイドでは、
12.エイシンアポロン(母Silk & Scarletの迂回血ライン数=6)
この馬も父系&母の父系がノーザンダンサー系同士の同系配合馬で、将来的にはローレルゲレイロと似たような戦績を残していくのではないかと推察しています。当然ここも有力ですし、NHKマイルカップ向きでもあるでしょう。
もしこのエイシンアポロンが勝ったとしても、昨年の覇者セイウンワンダーのような距離の融通性には乏しいと思われますが・・・。
8.ローズキングダム(母ローズバドの迂回血ライン数=10)
牝系は華麗なるバラ一族なんていう、贔屓目で見る向きが多いようですが、迂回血ラインの観点からも、ローズバドは将来に渡って期待できる母馬ですね。先週もキンカメ産駒のアパパネが勝ちましたが、このローズキングダムもキンカメ産駒かつ、ノーザンダンサー経由の血のラインを合計で4つ持つという、アパパネとは二重の共通項が存在します。
アパパネの場合は将来においても純然たるマイラーでしょうが、ローズキングダムの場合は中距離適性は十分でしょう。ただしノーザンダンサー特有のパワーが前面に出すぎると、将来的にローズキングダムはダート馬に収束する懸念も、なきにしもあらずです。
こういうタイプが3歳クラシックG1戦をも席巻する時代になっていくのかどうか、来年以降も注目していこうと思います。
あとは内枠の馬が優位にレースを運びそうな気がします(特にバトルシュリイマンの逃げがどこまで流れに影響するか)ので、その辺を視野に入れた予想をしてみたいですね。
4.ヒットジャポット(母タイキトゥインクルの迂回血ライン数=4)
迂回血ラインの血統理論で常々強調している、「母馬の持つ迂回血ライン数の高さ=底力補強度の高さ」は、主に1800m以上の芝重賞について言うのであり、マイル以下の距離体系ではさほど重要視はしていません。
むしろ、母馬の迂回血ライン数が二桁を超えるようなタイプは、中距離以上で真価を発揮する場合が多いので、ここもその考え方に沿って人気薄を狙いたいわけです。
フジキセキ産駒のヒットジャポットは、母父がリアルシャダイで、ヘイルトゥリーズン系同士の両親を持つのでいわゆる、「同系配合馬」とみなせます。
このような同系配合馬は、父&母父の父系が何系であろうと、その共通先祖の特性が良くも悪くも強調されやすいという面ではほぼ同じ傾向を持っていて、迂回血ラインの値の「多い少ない」が機能しにくいタイプです。
ヒットジャポットの場合は、5代内にマンノウォー系のインリアリティという「完全異系種牡馬」のクロスが存在しますので、元々マンノウォー経由の血を持つ牝馬と配合すると好走確率がアップするフジキセキの種牡馬としての特性を考えれば、ここで狙うのが面白いと思います。
ヒットジャポットはいかに母父がリアルシャダイといえども、さすがに菊花賞で狙えるタイプには思えませんよね。将来的にもマイラーの可能性が高いと思われるので、人気のない内にマイル重賞での適性を見込んで狙おうと思います。
人気サイドでは、
12.エイシンアポロン(母Silk & Scarletの迂回血ライン数=6)
この馬も父系&母の父系がノーザンダンサー系同士の同系配合馬で、将来的にはローレルゲレイロと似たような戦績を残していくのではないかと推察しています。当然ここも有力ですし、NHKマイルカップ向きでもあるでしょう。
もしこのエイシンアポロンが勝ったとしても、昨年の覇者セイウンワンダーのような距離の融通性には乏しいと思われますが・・・。
8.ローズキングダム(母ローズバドの迂回血ライン数=10)
牝系は華麗なるバラ一族なんていう、贔屓目で見る向きが多いようですが、迂回血ラインの観点からも、ローズバドは将来に渡って期待できる母馬ですね。先週もキンカメ産駒のアパパネが勝ちましたが、このローズキングダムもキンカメ産駒かつ、ノーザンダンサー経由の血のラインを合計で4つ持つという、アパパネとは二重の共通項が存在します。
アパパネの場合は将来においても純然たるマイラーでしょうが、ローズキングダムの場合は中距離適性は十分でしょう。ただしノーザンダンサー特有のパワーが前面に出すぎると、将来的にローズキングダムはダート馬に収束する懸念も、なきにしもあらずです。
こういうタイプが3歳クラシックG1戦をも席巻する時代になっていくのかどうか、来年以降も注目していこうと思います。
あとは内枠の馬が優位にレースを運びそうな気がします(特にバトルシュリイマンの逃げがどこまで流れに影響するか)ので、その辺を視野に入れた予想をしてみたいですね。
2009年12月13日
阪神JF 回顧
最終的にアニメイトバイオを◎にし、ステラリードのほうも重視しましたが、結果として予想は完敗に終わりました。アパパネを3着固定にした時点で、ですね。
大外枠が、馬場改修後はさほどの不利にはならないこともあったでしょうが、蛯名騎手の内をすくう騎乗ぶりも見事で、前走レコード勝ちの力量を今回も発揮できた感じでした。ま、桜花賞・オークスとアパパネが席巻するのかどうかは、また時期が近づいたら検証し直しますが。
着順的には6着まで上位人気同士の中で入れ替わっただけで、ほぼ人気どおりの力量が示されたものとなりましたね。シンメイフジはやはり間隔が空きすぎていたのが問題なのだろうし、タガノエリザベートもスロー気味のペースでは後ろ過ぎる位置取りでした。上がり3Fは最速の34秒0で、ほぼ陣営の指示通りには競馬できたんでしょうけどね。(昨年のブエナビスタの上がり3F、34秒8より優秀)
血統の全体的な勢力図でいえば、サンデー系種牡馬群に対し、他の系統の種牡馬たちが刃向かっていくためには、オウケンブルースリのような「ノーザンダンサー経由の血を3つ(或いはそれ以上)持つ」タイプや、それとは両極端のウオッカのようにノーザンダンサー系の血に一切頼らずとも強くなれるタイプなどの、際立った特徴がないとダメな時代になりつつあるのだと思います。
アパパネはキンカメ産駒ではありますが、血統背景は正にノーザンダンサー系の血のラインを4つ持つタイプ。こういう特徴を持つ馬が、来年以降のクラシック戦線や、古馬のG1戦線でもどんどん台頭していくのかどうか、継続的に検証していきたいと考えています・・・。
大外枠が、馬場改修後はさほどの不利にはならないこともあったでしょうが、蛯名騎手の内をすくう騎乗ぶりも見事で、前走レコード勝ちの力量を今回も発揮できた感じでした。ま、桜花賞・オークスとアパパネが席巻するのかどうかは、また時期が近づいたら検証し直しますが。
着順的には6着まで上位人気同士の中で入れ替わっただけで、ほぼ人気どおりの力量が示されたものとなりましたね。シンメイフジはやはり間隔が空きすぎていたのが問題なのだろうし、タガノエリザベートもスロー気味のペースでは後ろ過ぎる位置取りでした。上がり3Fは最速の34秒0で、ほぼ陣営の指示通りには競馬できたんでしょうけどね。(昨年のブエナビスタの上がり3F、34秒8より優秀)
血統の全体的な勢力図でいえば、サンデー系種牡馬群に対し、他の系統の種牡馬たちが刃向かっていくためには、オウケンブルースリのような「ノーザンダンサー経由の血を3つ(或いはそれ以上)持つ」タイプや、それとは両極端のウオッカのようにノーザンダンサー系の血に一切頼らずとも強くなれるタイプなどの、際立った特徴がないとダメな時代になりつつあるのだと思います。
アパパネはキンカメ産駒ではありますが、血統背景は正にノーザンダンサー系の血のラインを4つ持つタイプ。こういう特徴を持つ馬が、来年以降のクラシック戦線や、古馬のG1戦線でもどんどん台頭していくのかどうか、継続的に検証していきたいと考えています・・・。