2009年09月
2009年09月27日
神戸新聞杯、的中に思う
直前の記事で公言した、イコピコの◎。偶然か必然か、単勝、馬連、3連単の予想を某SNS予想大会でも的中を披露することができました。
このSNS内に参加している、「予想プロ」を標榜する予想家のうち、神戸新聞杯を的中できたのはたったの1名のみ。
対して、アマ予想家は1700名ほどが予想登録し、多数の的中者が出ています。これを見るにつけ、改めて競馬予想は難しいなあ、と実感せざるを得ません。
予想を「販売する立場」にいるとどうしても、無謀と思えるような予想を披露することがしづらくなるのは十分に分かる気がするので・・・。
かくいう私も気楽な立場であり、イコピコを本命にする、と事前に公言できたのも予想販売の実績向上などというプレッシャーとは無縁だからでしょうね。でも、的中できた喜びはやはりガッツポーズとなって現れてしまいした・・・。
事前検証と最終考察において、アントニオバローズとの比較がカギになるのがイコピコという存在であると述べました。改めて、
アントニオバローズ (母リトルアローの迂回血ライン数=6:(4,2,0))
イコピコ (母ガンダーラプソディの迂回血ライン数=8:(4,3,1))
母馬の底力ライン継承度は上記の(X,Y,Z)で示されます。
一方この両馬を「父と母父」で簡略化した視点で見てしまう場合、父はマンハッタンカフェで同一ですが、
アントニオバローズ (母父キングマンボ)
イコピコ (母父ジェイドロバリー)
芝のG1級レベルの子孫が、どう見てもキングマンボの血をどこかに持つタイプの方に多いのは私だって事実として受け止めてます。
けれども、現役の産駒にとって重要な血統の要素は、そこだけに集約されているものではないはずです。
当然、「母馬の血統全体の、広範囲での血統の潜在能力」を確かめないことには、その産駒の能力判定が確定できるはずがないのです。
アントニオバローズの母は確かにキングマンボの存在が大きいですが、それ以外のラインではほとんど「底力」というべきものをもたらす先祖のライン補強は出来ていません。
さらにリトルアローは、ネイティヴダンサー4×3という、黄金配合での5代内クロスを持ちます。これは「スピードの質」をスプリント〜マイル寄りに特化させる特効薬ではありますが、中距離以上で必要な、「スタミナを裏付けとする持続系のスピード」とは相反するものです。
対して、イコピコの母はジェイドロバリーに加え、トニービンの血も加わっています。トニービンはまだ分かりやすい方ですが、もしそれがトニービンでなくとも、同等の迂回血ライン数を持つ先祖が存在しているのなら、イコピコに対する評価は同じものとなります。
このブログで発信して行きたいことはただ一つ。
「父と母父」という、血統を簡略化した視点だけでは、G1級のポテンシャルの差を見極めたい場合には、もう役に立たない時代になったんですよ、ということなのです。
ただし下級条件戦であれば、調教の良し悪しさえ判定できればあとは血統の違いが大きいので、「父と母父」のみで好走期待馬を特定できる場合があるのは今後もそれほど変わらないでしょう。
ですが、重賞(特に芝)は、絶対にそれでは不十分です。
ですからこのブログで、「母馬の持つ血統ポテンシャル」を迂回血ライン数として数値化し、今後も発信し続けて行こうと思います。
もちろん、常に馬券を的中させることなど不可能です。それは百も承知で、あえて「これからの血統理論」を構築する必要性を訴えていく・・・。
神戸新聞杯の的中を受けて、その思いを今新たにしています。
このSNS内に参加している、「予想プロ」を標榜する予想家のうち、神戸新聞杯を的中できたのはたったの1名のみ。
対して、アマ予想家は1700名ほどが予想登録し、多数の的中者が出ています。これを見るにつけ、改めて競馬予想は難しいなあ、と実感せざるを得ません。
予想を「販売する立場」にいるとどうしても、無謀と思えるような予想を披露することがしづらくなるのは十分に分かる気がするので・・・。
かくいう私も気楽な立場であり、イコピコを本命にする、と事前に公言できたのも予想販売の実績向上などというプレッシャーとは無縁だからでしょうね。でも、的中できた喜びはやはりガッツポーズとなって現れてしまいした・・・。
事前検証と最終考察において、アントニオバローズとの比較がカギになるのがイコピコという存在であると述べました。改めて、
アントニオバローズ (母リトルアローの迂回血ライン数=6:(4,2,0))
イコピコ (母ガンダーラプソディの迂回血ライン数=8:(4,3,1))
母馬の底力ライン継承度は上記の(X,Y,Z)で示されます。
一方この両馬を「父と母父」で簡略化した視点で見てしまう場合、父はマンハッタンカフェで同一ですが、
アントニオバローズ (母父キングマンボ)
イコピコ (母父ジェイドロバリー)
芝のG1級レベルの子孫が、どう見てもキングマンボの血をどこかに持つタイプの方に多いのは私だって事実として受け止めてます。
けれども、現役の産駒にとって重要な血統の要素は、そこだけに集約されているものではないはずです。
当然、「母馬の血統全体の、広範囲での血統の潜在能力」を確かめないことには、その産駒の能力判定が確定できるはずがないのです。
アントニオバローズの母は確かにキングマンボの存在が大きいですが、それ以外のラインではほとんど「底力」というべきものをもたらす先祖のライン補強は出来ていません。
さらにリトルアローは、ネイティヴダンサー4×3という、黄金配合での5代内クロスを持ちます。これは「スピードの質」をスプリント〜マイル寄りに特化させる特効薬ではありますが、中距離以上で必要な、「スタミナを裏付けとする持続系のスピード」とは相反するものです。
対して、イコピコの母はジェイドロバリーに加え、トニービンの血も加わっています。トニービンはまだ分かりやすい方ですが、もしそれがトニービンでなくとも、同等の迂回血ライン数を持つ先祖が存在しているのなら、イコピコに対する評価は同じものとなります。
このブログで発信して行きたいことはただ一つ。
「父と母父」という、血統を簡略化した視点だけでは、G1級のポテンシャルの差を見極めたい場合には、もう役に立たない時代になったんですよ、ということなのです。
ただし下級条件戦であれば、調教の良し悪しさえ判定できればあとは血統の違いが大きいので、「父と母父」のみで好走期待馬を特定できる場合があるのは今後もそれほど変わらないでしょう。
ですが、重賞(特に芝)は、絶対にそれでは不十分です。
ですからこのブログで、「母馬の持つ血統ポテンシャル」を迂回血ライン数として数値化し、今後も発信し続けて行こうと思います。
もちろん、常に馬券を的中させることなど不可能です。それは百も承知で、あえて「これからの血統理論」を構築する必要性を訴えていく・・・。
神戸新聞杯の的中を受けて、その思いを今新たにしています。
2009年09月26日
神戸新聞杯 最終見解
いつもなら事前検証のみで、具体的に好走期待馬を示していないこのブログですが、今回はあえて狙いたい馬を公言しておこうと思います。
まあ現実的には、社台系列の、社台系列による、社台系列のための神戸新聞杯、という見え見えの構図は隠しきれず、馬券の妙味からしても大穴の台頭をほとんど見込めない気がしてしようがないのですが、それで予想を「並みの発想」で決めてしまっては穴党の使命が務まらず・・・。
別に誰からも期待される存在ではない私ですが、ここはイコピコの走りに注目するということで、個人的には◎にしたいと思います。
実績からいって、アントニオバローズより上に見るのはおかしいだろう?というのは当然の考え方。
ですが、迂回血ラインでいうところの、「底力先祖継承度合い」のポイントの高さでいえば、Aバローズの母より若干上のポイントを得ていると思われるのがイコピコの母です。
世間一般でいう、「父と母父」のみで競走馬の能力判定を簡略化してしまい、母馬の持つ血統ポテンシャルの「全体像」を見つめること無しには、天皇賞・春で見せたエリモエクスパイアの一世一代の激走や、新馬戦でブランビーブラックが直線で突き抜けるイメージ、というのは決して湧いては来ないでしょう。
私がそれを事前にイメージできたのは偶然、かもしれませんが、確固たる予想根拠=迂回血ラインがあっての「たまたま」でもあるわけです。
「先祖たちが無言で主張している、可能性の示唆」を、いかにしてタイムリーに突き止め、ピンポイントで狙えるか?、が競馬予想、特に血統で予想する場合の最大の楽しみであり、醍醐味です。
もちろん、どんな決着になろうと、全ての出走馬たちの走りにはホースマンたちのたゆまぬ努力があってこそのものであるということを忘れずに、競馬を楽しめることへ感謝しながらレースを観戦する、という自分でありたいと常に思っています。
まあ現実的には、社台系列の、社台系列による、社台系列のための神戸新聞杯、という見え見えの構図は隠しきれず、馬券の妙味からしても大穴の台頭をほとんど見込めない気がしてしようがないのですが、それで予想を「並みの発想」で決めてしまっては穴党の使命が務まらず・・・。
別に誰からも期待される存在ではない私ですが、ここはイコピコの走りに注目するということで、個人的には◎にしたいと思います。
実績からいって、アントニオバローズより上に見るのはおかしいだろう?というのは当然の考え方。
ですが、迂回血ラインでいうところの、「底力先祖継承度合い」のポイントの高さでいえば、Aバローズの母より若干上のポイントを得ていると思われるのがイコピコの母です。
世間一般でいう、「父と母父」のみで競走馬の能力判定を簡略化してしまい、母馬の持つ血統ポテンシャルの「全体像」を見つめること無しには、天皇賞・春で見せたエリモエクスパイアの一世一代の激走や、新馬戦でブランビーブラックが直線で突き抜けるイメージ、というのは決して湧いては来ないでしょう。
私がそれを事前にイメージできたのは偶然、かもしれませんが、確固たる予想根拠=迂回血ラインがあっての「たまたま」でもあるわけです。
「先祖たちが無言で主張している、可能性の示唆」を、いかにしてタイムリーに突き止め、ピンポイントで狙えるか?、が競馬予想、特に血統で予想する場合の最大の楽しみであり、醍醐味です。
もちろん、どんな決着になろうと、全ての出走馬たちの走りにはホースマンたちのたゆまぬ努力があってこそのものであるということを忘れずに、競馬を楽しめることへ感謝しながらレースを観戦する、という自分でありたいと常に思っています。
神戸新聞杯 事前検証
まず先に、菊花賞というレースの存在意義について思うところを述べておきます。
菊花賞の模範となった、イギリスにおけるクラシック3冠最終戦のG1セントレジャー賞が近年、欧州各国のダービー馬を始めとしてG1連対経験のある3歳馬たちの目標レースではなくなっている、という事実が浮き彫りになっています。
当然、3歳馬にとって斤量的に有利な凱旋門賞を目指す流れが定着しているのと、長距離レースというカテゴリーそのものが、近代競馬のスピード重視に伴って軽視されがちであるという側面もあるからでしょう。
日本では、凱旋門賞への3歳時点での参戦がかなり非現実的なものなので、菊花賞が軽視される流れというのは今後もないでしょうが、やはりその年の皐月賞馬やダービー馬が参戦しない菊花賞の場合、その勝ち馬は「本当に強い馬」とは言えないのではないかと思います。
昨年でいうところのオウケンブルースリ、フローテーションの2頭が、皐月賞馬もダービー馬も参戦しない菊花賞での連対。
オーケンBはその後ジャパンカップ(芝)で5着と、古馬相手に健闘しているように見えますが、昨年のジャパンカップは近年稀に見る低レベルのレース内容でした。
ジャパンカップの最初の1000m通過時のタイムは61秒8と、古馬G1の芝レースとは思えないほどの「超」の付くスローペース。準オープンの馬でも追走に苦労しないような展開で、真の底力を問われるような展開ではなかったのです(今年のオークスでさえ、1000m通過時は61秒ジャスト)。
オウケンブルースリ (母シルバージョイの迂回血ライン数=6)
フローテーション (母ダイイチフローネの迂回血ライン数=4)
皐月賞馬キャプテントゥーレの母が迂回血ライン数=8、ダービー馬ディープスカイの母が迂回血ライン数=11、という値を持つのと比べれてみれば、オウケンBやフローテーションが何故春の時点では主役を張る存在ではなかったのか、がちょっと透けて見えます。
もっとも、ある年によっては迂回血ライン数が比較的低めの母馬から産まれたタイプでも主役を張る事実はあり、今年が正にその年ですけど。
1.トモロポケット (母レモンキャンディーの迂回血ライン数=7)
「よくある配合」ですが(苦笑)、やはり気性面のムラっぽさが気になりますね。2走前から逃げ脚質に転じて効果が出ているようですが、このメンバー相手にスローの逃げを打っても、逃げ切れそうな感じはしません。
2.アプレザンレーヴ (母レーヴドスカーの迂回血ライン数=9)
半姉レーヴダムールが阪神JFでトールポピーの2着。母のポイントも9とまずまずで、今回は十分見せ場があるはずです。ただし母には、ネアルコ経由のラインも総数が10という、欠点になりかねない面も潜むので、今後G1レースの常連タイプとまでは・・・。
3.トップカミング (母レッドヴィーナスの迂回血ライン数=7)
父のGアリュールはノーザンダンサーのクロスを内包する種牡馬なので、早熟性とか、馬混みを苦にしないとかの特性が出やすい感じです。3歳春まではそれがアドバンテージになることも多いですが、素質馬が出揃ったあとは父本来のダート志向に落ち着くという面も・・・。
4.イコピコ (母ガンダーラプソディの迂回血ライン数=8)
母父がジェイドロバリーということで、同じマンハッタンカフェ産駒アントニオバローズの母父キングマンボより底力は足りなそう、という評価が「通常の血統理論」でしょうが、迂回血ライン数で見ればイコピコの母のほうがトニービンの血も内包し、「潜在的な底力度」では若干上と見ることが可能です。
もちろん、実績ではまだAバローズにかなり劣るので、今回見せ場を作れるかどうか?がポテンシャル判定の分かれ目となります。
5.アンライバルド (母バレークイーンの迂回血ライン数=4)
皐月賞は確かに強い勝ち方だった、というしかないですが、先行勢が作り出した前半1000m通過時のタイムが59秒1とかなり速く、過去の皐月賞の傾向と比較しても相当に異質な流れともいえ、先行馬総崩れの展開利のみ、だったかもしれない面は現段階では否定し切れませんね。
まあその疑念を鮮やかに払拭することが、今回彼に課せられた使命でしょう。母馬のポイントが低い「芝のG1馬」は現代では少数派ですが、特定の近親クロス馬が貢献している(彼の場合はやはりアルマームードか)場合には、迂回血ラインでの考察対象外、の馬として今後捉えます。
6.トップゾーン (母レッドストリームの迂回血ライン数=4)
牝系がフロリースカップ系ですが、そのことが能力評価に直結しそうな感じは皆目なさそうですね。まず、重賞級の器ではないでしょう。平坦コース向き、という部分でもここでの好走は・・・。
7.トライアンフマーチ (母キョウエイマーチの迂回血ライン数=5)
アンライバルドに対し皐月賞は展開利、とするならこの馬も当然同じ疑念とならざるを得ないわけですが、父系がサンデー系でかつノーザンダンサー経由の血を2つ持つ産駒の場合、アルマームードのラインは3つ存在することになり、その影響度合いが良い方に行くか悪い方に出るかで、4歳以降の成績はかなり極端なものになるでしょう。
私は現段階では生粋のマイラーと評価します。もしこの神戸新聞杯で力量を十分に発揮し連対するのなら、マイラーという評価はすぐに撤回せざるを得ませんけども。
8.アントニオバローズ (母リトルアローの迂回血ライン数=6)
ダービー3着は地力のある証拠、と考えても良さそうな気はしますが、母のポイントからはさほどの器になり得るものは見えてきません。まあ陣営が一番、「不良馬場での結果」を気にしているようで、そのイメージは払拭できるという意気込みはかなり強いようですが。日曜も天気が崩れる予報ではないようなので、捲土重来、となりますかどうか・・・。
9.ワシャモノタリン (母ジョウネツノアラシの迂回血ライン数=9)
血統からも戦績からも、かなーり物足りん!と言いたくなります(笑)が、母のポイントをどう解釈するかです。
父のエアエミネムというのはデインヒル直仔の種牡馬ですが、ノーザンダンサー(3×4)という、かなり影響度の強い黄金クロスを内包するタイプとも認識できます。
こういう、父自身の血統背景が特定のライン、クロス馬の存在をかなり強調する場合、配合相手の牝馬の迂回血ライン数、即ち底力先祖たちの効力というものは、ほとんど意味のないものへと変貌します。
この母の相手としては、エアエミネム自身が物足りない以前に、完全に合っていない配合ですね。他の種牡馬がいいでしょう・・・。
10.バアゼルリバー (母フレンドレイの迂回血ライン数=9)
この馬もワシャモノタリンに対する評価とかなり近い理由で、「見どころなし」というものになります。ただバアゼルリバーの場合は父フジキセキが悪いのではなく、母フレンドレイ自身がそもそもサンデー系種牡馬とは合わないですね。
何故ならフレンドレイの父デインヒルが、アルマームードのクロスを強調する種牡馬であり、マルゼンスキーの血も持つので、フレンドレイ自身がアルマームードのラインを3つ内包し、産駒にその欠点=「気性ムラ」を高い確率で伝達する母馬となるからです。
5代内クロスでアルマームードのクロス効果を長所として得ることと、アルマームードのラインを両親から合計で4つとか5つとかのラインで受け継いでしまうこととは、同義とはならないわけです。
11.セイウンワンダー (母セイウンクノイチの迂回血ライン数=6)
「父と母父」的に、何かとスクリーンヒーローやサクラメガワンダーとの比較になるのだろうと思いますが、私はそういう視点は一切持ちませんので、あくまでも母馬の持つ迂回血ライン数をベースに5代内の特定のクロス馬などの良し悪しを判断材料とします。
やはりロベルト(3×4)の黄金クロスの存在は大きいでしょう。さらにその父のヘイルトゥリーズンが5代内に3つのラインで存在するとなれば、サンデーサイレンス経由で得られる持ち味、というのは半減してしまうとも思われ、今後の活躍度がどうなるか興味が持たれます。やはりマイラーとしてなら古馬以降も十分に一線級でしょうが、2400m以上は少し疑問。
12.レッドシャガーラ (母グリーンポーラの迂回血ライン数=4)
この馬もサンデー直仔種牡馬に、母父ノーザンダンサー直仔の配合ですから必然としてアルマームードの5代内クロスが発生。このクロス効果が長所として見込める場合、類い稀な勝負根性を備えた底力として機能する可能性はあるわけですが、ダメな(欠点が出る)場合、気性難が顕著になり、過度のイレ込みや無気力さにつながり、持てる素質を100%発揮できないタイプとなります。
この馬はまだ評価が確定しきれないですが、好走できれば長所の部分、惨敗すれば短所(欠点)の部分が出た、と評価が分かれるでしょう。
13.リーチザクラウン (母クラウンピースの迂回血ライン数=5)
この馬には全姉クラウンプリンセスがいて比較の対象に当然なるわけですが、母のポイントからは姉の現時点での活躍度が、この母馬の特徴なりスペシャルウィークとの配合の相性なりをズバリ証明しているといえます。
ただ牡に替わったことで配合面では何かしらの長所が出たはずで、そうでなければ迂回血ライン数の少なさからはG1級の活躍を説明できません。
母馬の血にノーザンダンサー経由の血が無いことが個人的には高評価の対象となりますが、同じSウィークの産駒であるトライアンフマーチが母父ノーザンダンサー系なのとは好対照で、この2頭の持ち味がどう結果につながるのか、じっくり見たいところです。
14..シェーンヴァルト (母シェーンクライトの迂回血ライン数=7)
半弟グリューネワルトが新馬戦で1番人気になりながら4着に敗退。まあ4コーナーでの馬混みの捌き方がマズかった上の4着、という好意的な見方をすれば弟の今後もまだ上昇が見込めますが、前にも述べたとおりこの母馬は「凡走パターン」を持つタイプで、産駒は連続して好走しにくい結果がついてまわります。
今回は人気薄なら、調教のデキ次第で穴馬に指名しても面白そうですが(ダンス産駒のフォゲッタブルみたいに・・・)。
菊花賞の模範となった、イギリスにおけるクラシック3冠最終戦のG1セントレジャー賞が近年、欧州各国のダービー馬を始めとしてG1連対経験のある3歳馬たちの目標レースではなくなっている、という事実が浮き彫りになっています。
当然、3歳馬にとって斤量的に有利な凱旋門賞を目指す流れが定着しているのと、長距離レースというカテゴリーそのものが、近代競馬のスピード重視に伴って軽視されがちであるという側面もあるからでしょう。
日本では、凱旋門賞への3歳時点での参戦がかなり非現実的なものなので、菊花賞が軽視される流れというのは今後もないでしょうが、やはりその年の皐月賞馬やダービー馬が参戦しない菊花賞の場合、その勝ち馬は「本当に強い馬」とは言えないのではないかと思います。
昨年でいうところのオウケンブルースリ、フローテーションの2頭が、皐月賞馬もダービー馬も参戦しない菊花賞での連対。
オーケンBはその後ジャパンカップ(芝)で5着と、古馬相手に健闘しているように見えますが、昨年のジャパンカップは近年稀に見る低レベルのレース内容でした。
ジャパンカップの最初の1000m通過時のタイムは61秒8と、古馬G1の芝レースとは思えないほどの「超」の付くスローペース。準オープンの馬でも追走に苦労しないような展開で、真の底力を問われるような展開ではなかったのです(今年のオークスでさえ、1000m通過時は61秒ジャスト)。
オウケンブルースリ (母シルバージョイの迂回血ライン数=6)
フローテーション (母ダイイチフローネの迂回血ライン数=4)
皐月賞馬キャプテントゥーレの母が迂回血ライン数=8、ダービー馬ディープスカイの母が迂回血ライン数=11、という値を持つのと比べれてみれば、オウケンBやフローテーションが何故春の時点では主役を張る存在ではなかったのか、がちょっと透けて見えます。
もっとも、ある年によっては迂回血ライン数が比較的低めの母馬から産まれたタイプでも主役を張る事実はあり、今年が正にその年ですけど。
1.トモロポケット (母レモンキャンディーの迂回血ライン数=7)
「よくある配合」ですが(苦笑)、やはり気性面のムラっぽさが気になりますね。2走前から逃げ脚質に転じて効果が出ているようですが、このメンバー相手にスローの逃げを打っても、逃げ切れそうな感じはしません。
2.アプレザンレーヴ (母レーヴドスカーの迂回血ライン数=9)
半姉レーヴダムールが阪神JFでトールポピーの2着。母のポイントも9とまずまずで、今回は十分見せ場があるはずです。ただし母には、ネアルコ経由のラインも総数が10という、欠点になりかねない面も潜むので、今後G1レースの常連タイプとまでは・・・。
3.トップカミング (母レッドヴィーナスの迂回血ライン数=7)
父のGアリュールはノーザンダンサーのクロスを内包する種牡馬なので、早熟性とか、馬混みを苦にしないとかの特性が出やすい感じです。3歳春まではそれがアドバンテージになることも多いですが、素質馬が出揃ったあとは父本来のダート志向に落ち着くという面も・・・。
4.イコピコ (母ガンダーラプソディの迂回血ライン数=8)
母父がジェイドロバリーということで、同じマンハッタンカフェ産駒アントニオバローズの母父キングマンボより底力は足りなそう、という評価が「通常の血統理論」でしょうが、迂回血ライン数で見ればイコピコの母のほうがトニービンの血も内包し、「潜在的な底力度」では若干上と見ることが可能です。
もちろん、実績ではまだAバローズにかなり劣るので、今回見せ場を作れるかどうか?がポテンシャル判定の分かれ目となります。
5.アンライバルド (母バレークイーンの迂回血ライン数=4)
皐月賞は確かに強い勝ち方だった、というしかないですが、先行勢が作り出した前半1000m通過時のタイムが59秒1とかなり速く、過去の皐月賞の傾向と比較しても相当に異質な流れともいえ、先行馬総崩れの展開利のみ、だったかもしれない面は現段階では否定し切れませんね。
まあその疑念を鮮やかに払拭することが、今回彼に課せられた使命でしょう。母馬のポイントが低い「芝のG1馬」は現代では少数派ですが、特定の近親クロス馬が貢献している(彼の場合はやはりアルマームードか)場合には、迂回血ラインでの考察対象外、の馬として今後捉えます。
6.トップゾーン (母レッドストリームの迂回血ライン数=4)
牝系がフロリースカップ系ですが、そのことが能力評価に直結しそうな感じは皆目なさそうですね。まず、重賞級の器ではないでしょう。平坦コース向き、という部分でもここでの好走は・・・。
7.トライアンフマーチ (母キョウエイマーチの迂回血ライン数=5)
アンライバルドに対し皐月賞は展開利、とするならこの馬も当然同じ疑念とならざるを得ないわけですが、父系がサンデー系でかつノーザンダンサー経由の血を2つ持つ産駒の場合、アルマームードのラインは3つ存在することになり、その影響度合いが良い方に行くか悪い方に出るかで、4歳以降の成績はかなり極端なものになるでしょう。
私は現段階では生粋のマイラーと評価します。もしこの神戸新聞杯で力量を十分に発揮し連対するのなら、マイラーという評価はすぐに撤回せざるを得ませんけども。
8.アントニオバローズ (母リトルアローの迂回血ライン数=6)
ダービー3着は地力のある証拠、と考えても良さそうな気はしますが、母のポイントからはさほどの器になり得るものは見えてきません。まあ陣営が一番、「不良馬場での結果」を気にしているようで、そのイメージは払拭できるという意気込みはかなり強いようですが。日曜も天気が崩れる予報ではないようなので、捲土重来、となりますかどうか・・・。
9.ワシャモノタリン (母ジョウネツノアラシの迂回血ライン数=9)
血統からも戦績からも、かなーり物足りん!と言いたくなります(笑)が、母のポイントをどう解釈するかです。
父のエアエミネムというのはデインヒル直仔の種牡馬ですが、ノーザンダンサー(3×4)という、かなり影響度の強い黄金クロスを内包するタイプとも認識できます。
こういう、父自身の血統背景が特定のライン、クロス馬の存在をかなり強調する場合、配合相手の牝馬の迂回血ライン数、即ち底力先祖たちの効力というものは、ほとんど意味のないものへと変貌します。
この母の相手としては、エアエミネム自身が物足りない以前に、完全に合っていない配合ですね。他の種牡馬がいいでしょう・・・。
10.バアゼルリバー (母フレンドレイの迂回血ライン数=9)
この馬もワシャモノタリンに対する評価とかなり近い理由で、「見どころなし」というものになります。ただバアゼルリバーの場合は父フジキセキが悪いのではなく、母フレンドレイ自身がそもそもサンデー系種牡馬とは合わないですね。
何故ならフレンドレイの父デインヒルが、アルマームードのクロスを強調する種牡馬であり、マルゼンスキーの血も持つので、フレンドレイ自身がアルマームードのラインを3つ内包し、産駒にその欠点=「気性ムラ」を高い確率で伝達する母馬となるからです。
5代内クロスでアルマームードのクロス効果を長所として得ることと、アルマームードのラインを両親から合計で4つとか5つとかのラインで受け継いでしまうこととは、同義とはならないわけです。
11.セイウンワンダー (母セイウンクノイチの迂回血ライン数=6)
「父と母父」的に、何かとスクリーンヒーローやサクラメガワンダーとの比較になるのだろうと思いますが、私はそういう視点は一切持ちませんので、あくまでも母馬の持つ迂回血ライン数をベースに5代内の特定のクロス馬などの良し悪しを判断材料とします。
やはりロベルト(3×4)の黄金クロスの存在は大きいでしょう。さらにその父のヘイルトゥリーズンが5代内に3つのラインで存在するとなれば、サンデーサイレンス経由で得られる持ち味、というのは半減してしまうとも思われ、今後の活躍度がどうなるか興味が持たれます。やはりマイラーとしてなら古馬以降も十分に一線級でしょうが、2400m以上は少し疑問。
12.レッドシャガーラ (母グリーンポーラの迂回血ライン数=4)
この馬もサンデー直仔種牡馬に、母父ノーザンダンサー直仔の配合ですから必然としてアルマームードの5代内クロスが発生。このクロス効果が長所として見込める場合、類い稀な勝負根性を備えた底力として機能する可能性はあるわけですが、ダメな(欠点が出る)場合、気性難が顕著になり、過度のイレ込みや無気力さにつながり、持てる素質を100%発揮できないタイプとなります。
この馬はまだ評価が確定しきれないですが、好走できれば長所の部分、惨敗すれば短所(欠点)の部分が出た、と評価が分かれるでしょう。
13.リーチザクラウン (母クラウンピースの迂回血ライン数=5)
この馬には全姉クラウンプリンセスがいて比較の対象に当然なるわけですが、母のポイントからは姉の現時点での活躍度が、この母馬の特徴なりスペシャルウィークとの配合の相性なりをズバリ証明しているといえます。
ただ牡に替わったことで配合面では何かしらの長所が出たはずで、そうでなければ迂回血ライン数の少なさからはG1級の活躍を説明できません。
母馬の血にノーザンダンサー経由の血が無いことが個人的には高評価の対象となりますが、同じSウィークの産駒であるトライアンフマーチが母父ノーザンダンサー系なのとは好対照で、この2頭の持ち味がどう結果につながるのか、じっくり見たいところです。
14..シェーンヴァルト (母シェーンクライトの迂回血ライン数=7)
半弟グリューネワルトが新馬戦で1番人気になりながら4着に敗退。まあ4コーナーでの馬混みの捌き方がマズかった上の4着、という好意的な見方をすれば弟の今後もまだ上昇が見込めますが、前にも述べたとおりこの母馬は「凡走パターン」を持つタイプで、産駒は連続して好走しにくい結果がついてまわります。
今回は人気薄なら、調教のデキ次第で穴馬に指名しても面白そうですが(ダンス産駒のフォゲッタブルみたいに・・・)。
2009年09月20日
3歳重賞 回顧の続き
九分九厘、負けはないだろうというのが大方の予想だったでしょうが、レッドディザイアはレコード決着でのクビ差負け。
前が止まりにくい高速馬場、というのを百も承知で、後ろからの競馬をあえて試してみたのでしょうか・・・?ブエナビスタがするような競馬をしてみて、成果があれば本番も同じように・・・、とまで考えての作戦ではないと思いますが。
それにしても、3歳牝馬の1800m戦で、1分45秒を切る時計が出るとは驚きですね。いくら生育が遅れ気味で短めの野芝の状態だとしてもです。
ラップも凄いですね、道中の。12秒2のラップが最初と最後に1つずつあるだけで、あとは全部11秒台が連続したハイラップ。
10番人気で3着に激走したクーデグレイスは、これを終始2番手で追走、ミクロコスモスを問題にしない着差で駆け抜けたのが印象的ですね。こういうスピードの持続力を問う厳しい流れになると、父ホワイトマズルの威力が前面に出るのかも・・・。
事前検証で名前を挙げなかったクーデグレイスなのですが、実は私が参加している某競馬SNSの中では、仲間内には事前に、「穴馬っぽい1頭だよ」というコメントを披露していたのです。
ここでそれを証明することは出来ないのですが・・・。
ローズSの事前検証では冒頭に、二桁人気の穴馬の馬券絡みは99%ないのでは、とまで述べたのも確かですが、クーデグレイスはもう少し人気が出る(7〜8番人気くらい)かと思っていたので、それも誤算?かも。
クーデグレイス (母グレイスルーマーの迂回血ライン数=8)
これまで掲示板を外したことのない実績が、ここで開花したんでしょうかねー? 母のポイントではG1級とまでいかないものの、血統全体での素質の高さではオープンレベルのものがあるのでしょう。
とはいえクーデグレイスは、父と母で合計したネアルコ経由のラインの総数が4+8で合計12となってしまう、かなりコテコテの「ネアルコ依存度の高いタイプ」です。
私が思うに、こういうタイプは「自己完結型」の競走馬であり、競走実績としてはそれなりの成績を残せるのですが、いざ繁殖に上がると、その欠点(ネアルコの多さの弊害)ばかりがモロに産駒に受け継がれて、活力を失わせる配合になりかねないのです。(配合相手の種牡馬が持つネアルコライン数が非常に少ない場合、その欠点が緩和されるケースはあっても)
この辺の解釈は、競走馬として、繁殖として、それぞれにおいての血統の良し悪しを論ずるべきだと常々考えているので、反論・非難があるとしても譲れない部分ですね。
テイエムオペラオーなども、あれだけのG1勝利の実績がありながら、種牡馬として全く成功できないのは、そういう「自己完結型」の血統要因があるからでしょう。
まあそれはさておき、迂回血ライン数が多めの場合でも、その底力伝達効果を阻害するような別の要因もある、ということは確かです。
ブロードストリートはタキオン産駒特有の、異系アシストを持つタイプとして取り上げました。ただ今回、あまりの激走で反動が出ないかどうかも心配ですよね。
ジェルミナルの負け方がかなり気になるのですが、どうですかねー?本番で巻き返せるのか、ちょっと不安になる着順です。
5着ボンバルリーナから8着のアイアムカミノマゴまで、二桁人気の馬4頭が揃って人気よりも大幅に上位に来ているのも、ちょっと解釈不能ですね(苦笑)、現段階では・・・。
まあ、1着から9着までのうち、サンデー系種牡馬の産駒が7頭を占めるわけでもありまして・・・。
そういう意味ではクーデグレイスの3着の価値は大きいのです、が。
前が止まりにくい高速馬場、というのを百も承知で、後ろからの競馬をあえて試してみたのでしょうか・・・?ブエナビスタがするような競馬をしてみて、成果があれば本番も同じように・・・、とまで考えての作戦ではないと思いますが。
それにしても、3歳牝馬の1800m戦で、1分45秒を切る時計が出るとは驚きですね。いくら生育が遅れ気味で短めの野芝の状態だとしてもです。
ラップも凄いですね、道中の。12秒2のラップが最初と最後に1つずつあるだけで、あとは全部11秒台が連続したハイラップ。
10番人気で3着に激走したクーデグレイスは、これを終始2番手で追走、ミクロコスモスを問題にしない着差で駆け抜けたのが印象的ですね。こういうスピードの持続力を問う厳しい流れになると、父ホワイトマズルの威力が前面に出るのかも・・・。
事前検証で名前を挙げなかったクーデグレイスなのですが、実は私が参加している某競馬SNSの中では、仲間内には事前に、「穴馬っぽい1頭だよ」というコメントを披露していたのです。
ここでそれを証明することは出来ないのですが・・・。
ローズSの事前検証では冒頭に、二桁人気の穴馬の馬券絡みは99%ないのでは、とまで述べたのも確かですが、クーデグレイスはもう少し人気が出る(7〜8番人気くらい)かと思っていたので、それも誤算?かも。
クーデグレイス (母グレイスルーマーの迂回血ライン数=8)
これまで掲示板を外したことのない実績が、ここで開花したんでしょうかねー? 母のポイントではG1級とまでいかないものの、血統全体での素質の高さではオープンレベルのものがあるのでしょう。
とはいえクーデグレイスは、父と母で合計したネアルコ経由のラインの総数が4+8で合計12となってしまう、かなりコテコテの「ネアルコ依存度の高いタイプ」です。
私が思うに、こういうタイプは「自己完結型」の競走馬であり、競走実績としてはそれなりの成績を残せるのですが、いざ繁殖に上がると、その欠点(ネアルコの多さの弊害)ばかりがモロに産駒に受け継がれて、活力を失わせる配合になりかねないのです。(配合相手の種牡馬が持つネアルコライン数が非常に少ない場合、その欠点が緩和されるケースはあっても)
この辺の解釈は、競走馬として、繁殖として、それぞれにおいての血統の良し悪しを論ずるべきだと常々考えているので、反論・非難があるとしても譲れない部分ですね。
テイエムオペラオーなども、あれだけのG1勝利の実績がありながら、種牡馬として全く成功できないのは、そういう「自己完結型」の血統要因があるからでしょう。
まあそれはさておき、迂回血ライン数が多めの場合でも、その底力伝達効果を阻害するような別の要因もある、ということは確かです。
ブロードストリートはタキオン産駒特有の、異系アシストを持つタイプとして取り上げました。ただ今回、あまりの激走で反動が出ないかどうかも心配ですよね。
ジェルミナルの負け方がかなり気になるのですが、どうですかねー?本番で巻き返せるのか、ちょっと不安になる着順です。
5着ボンバルリーナから8着のアイアムカミノマゴまで、二桁人気の馬4頭が揃って人気よりも大幅に上位に来ているのも、ちょっと解釈不能ですね(苦笑)、現段階では・・・。
まあ、1着から9着までのうち、サンデー系種牡馬の産駒が7頭を占めるわけでもありまして・・・。
そういう意味ではクーデグレイスの3着の価値は大きいのです、が。
3歳重賞 回顧
近年のセントライト記念の上位好走馬で、菊花賞でも馬券になっているのはロックドゥカンブくらいでしょうか・・・。やはりどうしても、毎年の神戸新聞杯出走メンバーに比較して力量が落ちるのは否めない部分ですね。
本来なら1番人気になっておかしくないはずのナカヤマフェスタが、人気先行なのが露呈してしまったアドマイヤメジャーらを下して勝利しました。
2着には、やや安定感に欠けるも母の迂回血ライン数では上位のセイクリッドバレー。
3着には、穴になっても不思議はない、と事前評価したフォゲッタブル。良血開花まではあともう少し、なんでしょうかね。菊花賞では狙えませんけどね。
そもそも、力量的に自信がある関西馬(の陣営)ならば、神戸新聞杯に出走するのがセオリーだと思いますが、そこだとちょっと無理かな?という関西馬陣営がセントライト記念なら「なんとかなるかも」という感じで東征してくるのでしょう。
アドマイヤメジャーに関していうと、多少輸送に不安があっても勝算あり(少なくとも権利は取れる)としたのなら、かなり痛い敗戦でしょうね。上がり3Fではメンバー中最速の34秒8と、素質の片鱗は見せたといえそうですが。
さて迂回血ライン数でいうと、サンデー系種牡馬の中ではフジキセキ=6、アグネスタキオン=7、ステイゴールド=7、というこの3頭が、高めの値であるマンハッタンカフェ=11、ダンスインザダーク=11、スペシャルウィーク=10、などよりも多少不利に映るとしても、個別の産駒ではなかなかのレベルのタイプを出せる背景には、「異系のちから」を借りている場合が多い、ということが挙げられると思います。
もともと、母方にノーザンダンサー経由の血を持たないマンハッタンカフェ、ネオユニヴァース、アグネスタキオン、フジキセキらのほうが、配合牝馬の血統背景に融通が利きやすいのは「自明の理」です。
あとは、ハイペリオンやプリンスキロなどのラインからの底力継承度ではやや低めのアグネスタキオンやステイゴールドが有効活用しているのが異系トウルビヨン、ザテトラークなどでしょう。(フジキセキはマンノウォー主体)
更に、次の数字、
フジキセキ:4.69%
アグネスタキオン:4.88%
ステイゴールド:7.81%
マンハッタンカフェ:5.86%
5代アウトブリードの血統でもあるフジキセキ、アグネスタキオン、マンハッタンカフェなどは、9代内におけるクロス馬の血量の最高値が上記のとおりで、近い世代に突出したクロス馬がいない故の、配合バランスに優れた数値。
ステイゴールドなどの、母方にノーザンダンサー系の血があるサンデーS2世種牡馬の場合、必ず、アルマームードという牝馬のクロスが生じるので、若干その影響力が高まります。
ここでセントライト記念勝ち馬ナカヤマフェスタ自身の、9代内クロス馬の血量最上位を調べると、
「His Majesty 15.63%(母方内)」です。
まあ血量というのは、あくまでも血統表上の「机上の占有度」にしか過ぎず、実際の遺伝要因が15.63%という形で必ず子孫に受け継がれるわけではない、のは当然なのですが、遺伝的要因の強さの目安であることには違いありません。
ヒスマジェスティというのは以前タップダンスシチーを特集した記事で述べたので、ここでは省きますが、要するに「異系のリボー系」ですよね。
またステイゴールドにはサッカーボーイ経由で異系トウルビヨンのラインがあることも以前述べましたが、配合相手がドリームジャーニーの母の場合はトウルビヨン直系となるタイプなので、この場合はトウルビヨンのアシスト、と考えられます。
ナカヤマフェスタは父、母ともに迂回血ライン数ではそれほど高い値を持たないタイプなのですが、このように血量などで注意深く見ればかなり、「迂回血ライン種牡馬以外での異系の底力アシスト」を得ている、という場合もあるわけですね。
これが菊花賞好走につながっていくのかどうか、興味を持って経緯を見守りたいと思います。
本来なら1番人気になっておかしくないはずのナカヤマフェスタが、人気先行なのが露呈してしまったアドマイヤメジャーらを下して勝利しました。
2着には、やや安定感に欠けるも母の迂回血ライン数では上位のセイクリッドバレー。
3着には、穴になっても不思議はない、と事前評価したフォゲッタブル。良血開花まではあともう少し、なんでしょうかね。菊花賞では狙えませんけどね。
そもそも、力量的に自信がある関西馬(の陣営)ならば、神戸新聞杯に出走するのがセオリーだと思いますが、そこだとちょっと無理かな?という関西馬陣営がセントライト記念なら「なんとかなるかも」という感じで東征してくるのでしょう。
アドマイヤメジャーに関していうと、多少輸送に不安があっても勝算あり(少なくとも権利は取れる)としたのなら、かなり痛い敗戦でしょうね。上がり3Fではメンバー中最速の34秒8と、素質の片鱗は見せたといえそうですが。
さて迂回血ライン数でいうと、サンデー系種牡馬の中ではフジキセキ=6、アグネスタキオン=7、ステイゴールド=7、というこの3頭が、高めの値であるマンハッタンカフェ=11、ダンスインザダーク=11、スペシャルウィーク=10、などよりも多少不利に映るとしても、個別の産駒ではなかなかのレベルのタイプを出せる背景には、「異系のちから」を借りている場合が多い、ということが挙げられると思います。
もともと、母方にノーザンダンサー経由の血を持たないマンハッタンカフェ、ネオユニヴァース、アグネスタキオン、フジキセキらのほうが、配合牝馬の血統背景に融通が利きやすいのは「自明の理」です。
あとは、ハイペリオンやプリンスキロなどのラインからの底力継承度ではやや低めのアグネスタキオンやステイゴールドが有効活用しているのが異系トウルビヨン、ザテトラークなどでしょう。(フジキセキはマンノウォー主体)
更に、次の数字、
フジキセキ:4.69%
アグネスタキオン:4.88%
ステイゴールド:7.81%
マンハッタンカフェ:5.86%
5代アウトブリードの血統でもあるフジキセキ、アグネスタキオン、マンハッタンカフェなどは、9代内におけるクロス馬の血量の最高値が上記のとおりで、近い世代に突出したクロス馬がいない故の、配合バランスに優れた数値。
ステイゴールドなどの、母方にノーザンダンサー系の血があるサンデーS2世種牡馬の場合、必ず、アルマームードという牝馬のクロスが生じるので、若干その影響力が高まります。
ここでセントライト記念勝ち馬ナカヤマフェスタ自身の、9代内クロス馬の血量最上位を調べると、
「His Majesty 15.63%(母方内)」です。
まあ血量というのは、あくまでも血統表上の「机上の占有度」にしか過ぎず、実際の遺伝要因が15.63%という形で必ず子孫に受け継がれるわけではない、のは当然なのですが、遺伝的要因の強さの目安であることには違いありません。
ヒスマジェスティというのは以前タップダンスシチーを特集した記事で述べたので、ここでは省きますが、要するに「異系のリボー系」ですよね。
またステイゴールドにはサッカーボーイ経由で異系トウルビヨンのラインがあることも以前述べましたが、配合相手がドリームジャーニーの母の場合はトウルビヨン直系となるタイプなので、この場合はトウルビヨンのアシスト、と考えられます。
ナカヤマフェスタは父、母ともに迂回血ライン数ではそれほど高い値を持たないタイプなのですが、このように血量などで注意深く見ればかなり、「迂回血ライン種牡馬以外での異系の底力アシスト」を得ている、という場合もあるわけですね。
これが菊花賞好走につながっていくのかどうか、興味を持って経緯を見守りたいと思います。