2025年01月17日
2025 1月の3歳戦ほか(2)+京成杯 有力馬
京成杯は昨年の勝ち馬がダノンデサイル、一昨年の勝ち馬がソールオリエンスということで、2年連続でこのブログにおける「母自身のBLP=迂回血ライン継承度」で優先考察可能な配合タイプとなる2頭が勝利しております。
迂回血ラインの概念については、1つ前の記事で久々に過去記事を再掲してその基本的な考え方を説明しておきましたので、どうぞご参照のほどを。
まあ、過去2年連続で勝ち馬が出たからと言って、今年もそうなるとは限らないのが世の常ではありますが、今年も一応、該当馬が1頭だけ出走予定ですので注目馬と致します。
8.ゲルチュタール(母キラービューティのBLP評価=A)
・RRP:130
父のブリックスアンドモルタルについては、日本への導入の経緯など色々なネット媒体で調べることが可能ですので、ここでは細かい部分について割愛します。
初年度産駒ではゴンバデカーブースが今のところ出世頭という状況ではあるも、サウジARCでの勝利以降、精彩を欠く競馬が続いており何とも評価しづらい段階。
他に「母自身のBLP」で考察可能な同産駒では、母がアースライズとなるラスカンプレスが存在しますが、出世にはやや手間取り昨年の11月にようやく3勝目を挙げている状況で、4歳以降の今年早々にオープン入り出来るかどうか?というところ。
ラスカンプレスの近親にはクロワデュノールがおり、こちらは既に出世街道まっしぐらで今年の3歳クラシック路線で主役になろうかという存在なので、ラスカンプレスにも個人的には期待したいんですけどもね・・・。
さてゲルチュタール自身は前走・葉牡丹賞でタイム差無しの2着と、コース経験と共に走破時計1分58秒8という内容が秀逸なので当然、今回は上位評価となるはずです。
人気サイドの一角となってしまうのは確実でしょうが、今後につながる内容を期待します。
他の有力どころではジャスティンパレスの半弟となる、
9.キングノジョー(ロベルト4×4)
・RRP:130
父がシルバーステートに替わることで、ディープ産駒の兄ジャスティンパレスが母パレスルーマーのBLP評価で優先考察可能だったのに対し、この弟は上記の4代内クロスが生じるタイプなので、個人的には特に興味がそそられるというような配合ではないですね。
ただロベルトのクロスそのものは、中山などの小回りコース中距離路線においては無類の持続力適性を発揮するケースが多いので、東京からのコース替わりでも無難に対応しそうな印象ですが。
もう1頭、金子オーナーが2億9千7百万円で落札したのが、
14.パーティハーン(母自身がノーザンダンサー4A・5×4A・5a)
・RRP:127
父のウートンバセットという種牡馬について、血統表自体を眺めてもこの父馬のどこがどう産駒に良い遺伝要素を持つのか、個人的にサッパリ興味が湧きませんので(苦笑)、言及を避けます。
当のパーティハーン自身はデビュー2戦目の京都で2着以下を5馬身(コンマ9秒差)も引き離して勝利していますが、この翌日の京都2歳新馬戦が同じ芝2千m戦でエコロディノスが2分0秒9を計時し、パーティハーンよりもコンマ1秒速い内容で勝っています。
なのでパーティハーンの勝ち方が特に秀逸というものではなく、あくまで負かした馬たちがかなりショボい面々ばかりだった、と解釈しておいたほうが的を射ているものかと。
・・・とまあ一応、有力馬として上位人気になりそうな3頭を挙げておきましたが、アエロリットの半弟となるガルダイアなどは、距離延長や初の右回りをどうこなすかがカギでしょうね・・・。
ではここから3歳戦のメモ記事へ。
1/11 中山5R 3歳新馬(芝2000m)
1着 エナジーショット(血量最上位・ノーザンダンサー:12.89%)
・RRP:130
2着 ミサトレッドダイヤ(母自身がノーザンダンサー4A・4a×4a)
3着 ラミコーク(母自身がノーザンダンサー5A×4a・4a)
1/11 中山7R 3歳未勝利(芝1600m)
1着 ニシノヒナアラレ(母自身にヘイロー4×4の近親クロス有り)
・RRP:123
2着 フォルテム(サンデーサイレンス3×4)
3着 サクラアドリア(サンデーサイレンス3A×3a)
1/11 中京5R 3歳未勝利(芝2200m)
1着 マイユニバース(母チャーチクワイアのBLP評価=B)
・RRP:127
2着 バルナバ(母自身がヘイルトゥリーズン4A×4a)
3着 アロンディ(母自身がヘイルトゥリーズン5A×5a、且つサンデーサイレンス4×3、更にサドラーズウェルズ4×4)
1/11 中京12R 3歳未勝利(芝1600m)
1着 マッドマックス(ガリレオ3×3)
・RRP:123
2着 マルーンベレー(サンデーサイレンス3A×4a)
3着 キントラダンサー(母自身がノーザンダンサー5A×4a・5a)
1/12 中山5R 3歳未勝利(芝2000m)
1着 ニシノエピカリ(母父自身にノーザンダンサー4×4の近親クロス有り)
・RRP:127
2着 シャンソンドール(ヌレイエフ5×3)
3着 ピエナフェーヴル(サンデーサイレンス3×4)
1/12 中京6R 3歳未勝利(芝2000m)
1着 レーゼドラマ(母父自身にノーザンダンサー4×3の近親クロス有り)
・RRP:127
2着 アイスモント(サンデーサイレンス4A×3a)
3着 レーヌマロン(母自身がノーザンダンサー4A・5a×5a・4a、且つサドラーズウェルズ3×3、更にデインヒル3×3)
1/13 中山6R 3歳未勝利(芝2200m)
1着 カーミングライツ(Danzig 5×3)
・RRP:127
2着 イフルジャンス(サンデーサイレンス3A×4a)
3着 ヴィアトル(母自身にノーザンダンサー3×4の近親クロス有り)
1/13 中京5R 3歳新馬(芝1600m)
1着 トワイライトシティ(母エセンテペのBLP評価=A)
・RRP:126
2着 プリムツァール(母自身がノーザンダンサー5×5)
3着 フロウアンドライム(サンデーサイレンス4×3)
*この続きはその(3)にて。
迂回血ラインの概念については、1つ前の記事で久々に過去記事を再掲してその基本的な考え方を説明しておきましたので、どうぞご参照のほどを。
まあ、過去2年連続で勝ち馬が出たからと言って、今年もそうなるとは限らないのが世の常ではありますが、今年も一応、該当馬が1頭だけ出走予定ですので注目馬と致します。
8.ゲルチュタール(母キラービューティのBLP評価=A)
・RRP:130
父のブリックスアンドモルタルについては、日本への導入の経緯など色々なネット媒体で調べることが可能ですので、ここでは細かい部分について割愛します。
初年度産駒ではゴンバデカーブースが今のところ出世頭という状況ではあるも、サウジARCでの勝利以降、精彩を欠く競馬が続いており何とも評価しづらい段階。
他に「母自身のBLP」で考察可能な同産駒では、母がアースライズとなるラスカンプレスが存在しますが、出世にはやや手間取り昨年の11月にようやく3勝目を挙げている状況で、4歳以降の今年早々にオープン入り出来るかどうか?というところ。
ラスカンプレスの近親にはクロワデュノールがおり、こちらは既に出世街道まっしぐらで今年の3歳クラシック路線で主役になろうかという存在なので、ラスカンプレスにも個人的には期待したいんですけどもね・・・。
さてゲルチュタール自身は前走・葉牡丹賞でタイム差無しの2着と、コース経験と共に走破時計1分58秒8という内容が秀逸なので当然、今回は上位評価となるはずです。
人気サイドの一角となってしまうのは確実でしょうが、今後につながる内容を期待します。
他の有力どころではジャスティンパレスの半弟となる、
9.キングノジョー(ロベルト4×4)
・RRP:130
父がシルバーステートに替わることで、ディープ産駒の兄ジャスティンパレスが母パレスルーマーのBLP評価で優先考察可能だったのに対し、この弟は上記の4代内クロスが生じるタイプなので、個人的には特に興味がそそられるというような配合ではないですね。
ただロベルトのクロスそのものは、中山などの小回りコース中距離路線においては無類の持続力適性を発揮するケースが多いので、東京からのコース替わりでも無難に対応しそうな印象ですが。
もう1頭、金子オーナーが2億9千7百万円で落札したのが、
14.パーティハーン(母自身がノーザンダンサー4A・5×4A・5a)
・RRP:127
父のウートンバセットという種牡馬について、血統表自体を眺めてもこの父馬のどこがどう産駒に良い遺伝要素を持つのか、個人的にサッパリ興味が湧きませんので(苦笑)、言及を避けます。
当のパーティハーン自身はデビュー2戦目の京都で2着以下を5馬身(コンマ9秒差)も引き離して勝利していますが、この翌日の京都2歳新馬戦が同じ芝2千m戦でエコロディノスが2分0秒9を計時し、パーティハーンよりもコンマ1秒速い内容で勝っています。
なのでパーティハーンの勝ち方が特に秀逸というものではなく、あくまで負かした馬たちがかなりショボい面々ばかりだった、と解釈しておいたほうが的を射ているものかと。
・・・とまあ一応、有力馬として上位人気になりそうな3頭を挙げておきましたが、アエロリットの半弟となるガルダイアなどは、距離延長や初の右回りをどうこなすかがカギでしょうね・・・。
ではここから3歳戦のメモ記事へ。
1/11 中山5R 3歳新馬(芝2000m)
1着 エナジーショット(血量最上位・ノーザンダンサー:12.89%)
・RRP:130
2着 ミサトレッドダイヤ(母自身がノーザンダンサー4A・4a×4a)
3着 ラミコーク(母自身がノーザンダンサー5A×4a・4a)
1/11 中山7R 3歳未勝利(芝1600m)
1着 ニシノヒナアラレ(母自身にヘイロー4×4の近親クロス有り)
・RRP:123
2着 フォルテム(サンデーサイレンス3×4)
3着 サクラアドリア(サンデーサイレンス3A×3a)
1/11 中京5R 3歳未勝利(芝2200m)
1着 マイユニバース(母チャーチクワイアのBLP評価=B)
・RRP:127
2着 バルナバ(母自身がヘイルトゥリーズン4A×4a)
3着 アロンディ(母自身がヘイルトゥリーズン5A×5a、且つサンデーサイレンス4×3、更にサドラーズウェルズ4×4)
1/11 中京12R 3歳未勝利(芝1600m)
1着 マッドマックス(ガリレオ3×3)
・RRP:123
2着 マルーンベレー(サンデーサイレンス3A×4a)
3着 キントラダンサー(母自身がノーザンダンサー5A×4a・5a)
1/12 中山5R 3歳未勝利(芝2000m)
1着 ニシノエピカリ(母父自身にノーザンダンサー4×4の近親クロス有り)
・RRP:127
2着 シャンソンドール(ヌレイエフ5×3)
3着 ピエナフェーヴル(サンデーサイレンス3×4)
1/12 中京6R 3歳未勝利(芝2000m)
1着 レーゼドラマ(母父自身にノーザンダンサー4×3の近親クロス有り)
・RRP:127
2着 アイスモント(サンデーサイレンス4A×3a)
3着 レーヌマロン(母自身がノーザンダンサー4A・5a×5a・4a、且つサドラーズウェルズ3×3、更にデインヒル3×3)
1/13 中山6R 3歳未勝利(芝2200m)
1着 カーミングライツ(Danzig 5×3)
・RRP:127
2着 イフルジャンス(サンデーサイレンス3A×4a)
3着 ヴィアトル(母自身にノーザンダンサー3×4の近親クロス有り)
1/13 中京5R 3歳新馬(芝1600m)
1着 トワイライトシティ(母エセンテペのBLP評価=A)
・RRP:126
2着 プリムツァール(母自身がノーザンダンサー5×5)
3着 フロウアンドライム(サンデーサイレンス4×3)
*この続きはその(3)にて。
2025年01月16日
過去記事の再掲 2013年元日の記事から
唐突ですが、このブログの血統考察手法の「根幹」を成す考え方として、今から12年前の元日にUPした主旨説明の記事の一部分を、以下に抜粋・再掲載します。
干支がちょうど、ひと回り戻る今年と同じ巳年の2013年に綴った記事を、今このブログを読みに来てくださる読者の皆様に「もう1度共有して頂きたい」との思いからです・・・。
以下、再掲文となります。
2009年初めにこのブログを開始してから、今年で5年目となります。その間、血統考察においては様々な解釈の上で紆余曲折し、試行錯誤もしてまいりましたが、根本的な考察手法の概念・基本理念におきましては、何ら変わることなく当初の方針を貫いてきました。
疑問その1.「どうして、現代の競走馬たちの父系は、『ファラリス直系子孫』ばかりになったのか?」
疑問その2.「父系としては衰退一途のハイペリオン・プリンスキロなどの存在が、なぜ母方に入ると途端に『底力要素』となって君臨出来るのか?」
などといった素朴な疑問を持ったことに端を発し、競馬用データベースソフト「TARGET frontier JV」の血統検索機能を活用しながら、個人的に血統研究を開始したのが2006年夏のことでした。
競走馬の強さを決定していく上での配合上の大きな要因が、300年余りの間繰り返されてきた「近親クロス」にあることは紛れもない事実なのですが、それでは、
疑問その3.「近親クロスに頼らないような血統構成で強くなれる競走馬とは一体、何を拠りどころとして強くなっていくのだろうか?」
に対する答えのようなものを模索していく中で個人的に実感したのが、最初の2つの疑問の謎が同時に解決することが可能な仮説、「迂回血(うかいち)ライン」の概念だったのです。
つまり、3番目の疑問である、「近親クロスの要素に、過度に頼ることなく強くなっていける競走馬」とは、
実は1番目と2番目の疑問を同時に解決する要素(=迂回血ライン)を持つような馬たちだった、というのが検証結果に基づく仮説(=迂回血ライン)の正当性なんですね。
・疑問1に対する仮説1・・・「ファラリスの直系子孫のみが繁栄するのは、実はハイペリオン・プリンスキロなどの存在が「母方に(複数のラインで)あること」が、“際立って大きく”貢献しているからである」
・疑問2及び仮説1に基づき浮上する仮説2.・・・「ハイペリオン・プリンスキロに共通する要素とは、それぞれが母方に持つ重要なライン(=ファラリス直系にとって最も重要かつ有効な遺伝要素、Cyllene − Minoru のライン)を持つことであり、だから父系としては衰退しても、ファラリス系の母方に入れば有効な血、となる」
・仮説1・2に基づく仮説3への移行.・・・近親クロスに頼らずに「芝重賞級」となるような強さを得るのは、ファラリスの直系子孫にとってのみ極めて有効な血のライン(Cyllene − Minoru のライン)を、他馬よりも多く得られているからである」
上記の仮説1〜仮説3へと至る考察過程が、血統考察として真に的を射ているか否か?を検証するために開始したのがこのブログであり、ファラリスの直系子孫にとって重要な血脈であるCyllene − Minoru のラインが、ハイペリオンやプリンスキロといった異系種牡馬の「母方に迂回して存在」することから、
・Cyllene − Minoru の血脈を「迂回血(うかいち)」と命名
・この迂回血を持つ主要な種牡馬であるシックル・ファラモンド・ハイペリオン3兄弟と、プリンスキロ・ボスワースを「迂回血ライン種牡馬」として設定
・迂回血ライン種牡馬に遡るライン数(のべ数)を、合計でいくつ持つかを示すものとして
・迂回血ライン数(継承度):Bypass-blood Line Point (=BLPと略記)として定義
するに至った、という次第です。
過去にも、ブログ主旨としての説明を何度か試みてきましたが、なかなか上記の考察過程について簡潔に述べることは非常に難しく感じていました(苦笑)。
言っている事の本質は、非常に単純明快なものなのですが・・・。
そして、過去記事で何度も述べてきたことですが、
・ディープインパクトのBLP=12(父のBLP=4+母のBLP=8)
で示され、競走馬としても種牡馬としても別格の存在として不動の地位を得ているディープインパクト自身が、4代以内で成立するような「近親クロスに頼らずに強くなった競走馬」であり、「迂回血ライン」が真に意味するところを最も大きく表現し、証明してくれている存在なのです。
・・・以上が、2013年の元日に綴った記事の一部抜粋となる文章でした。
この文章を綴ったあの日からもう、干支が一回りもしてしまうほど年月が過ぎ去ってしまったワケですが、当然のことながら、2013年当時の種牡馬勢力図を取り巻く環境から、現在は大きく様変わりしつつ推移して今に至っております。
あの当時からこのブログをずっとお読み頂いている読者の皆様方への感謝の念は尽きませんが、ごく最近になってこのブログの存在を知った、という方々におかれましては、なかなか記事の真意が伝わりにくい中で少しでも、このブログの血統考察が目指す方向性・原点というものをきちんと知って頂くため、あえて昔の記事をもう一度ここに再掲してみた次第です。
このブログを開始してから既に16年が経過しても、開始当初からの「近親クロス要素に頼らない配合でも芝重賞を勝てる理由はどこにあるのか?」の一番素朴な疑問に、「迂回血ラインで優先考察可能な繁殖牝馬たち」が今もなお、その答えを提示し続けてくれています。
昨年の京成杯を勝ち、皐月賞を無念の発走除外となりつつも日本ダービーを勝ち切ったダノンデサイルの母、トップデサイルが昨年においては最も象徴的な存在でした。
常に、考察対象馬が上手く出世していけるとは限らないのが競馬の世界の厳しさでもあるのですが、競走馬の血統の世界においては、「人知を超えた厳然たる法則のようなものが、必ず何かしら存在している」そのことを念頭に、これからも上記の「血統考察の原点」となる基本的な概念を踏襲しつつ、新たな配合の可能性を秘めた若駒たちの発掘を、楽しみながら進めていきたいと思います・・・。
干支がちょうど、ひと回り戻る今年と同じ巳年の2013年に綴った記事を、今このブログを読みに来てくださる読者の皆様に「もう1度共有して頂きたい」との思いからです・・・。
以下、再掲文となります。
2009年初めにこのブログを開始してから、今年で5年目となります。その間、血統考察においては様々な解釈の上で紆余曲折し、試行錯誤もしてまいりましたが、根本的な考察手法の概念・基本理念におきましては、何ら変わることなく当初の方針を貫いてきました。
疑問その1.「どうして、現代の競走馬たちの父系は、『ファラリス直系子孫』ばかりになったのか?」
疑問その2.「父系としては衰退一途のハイペリオン・プリンスキロなどの存在が、なぜ母方に入ると途端に『底力要素』となって君臨出来るのか?」
などといった素朴な疑問を持ったことに端を発し、競馬用データベースソフト「TARGET frontier JV」の血統検索機能を活用しながら、個人的に血統研究を開始したのが2006年夏のことでした。
競走馬の強さを決定していく上での配合上の大きな要因が、300年余りの間繰り返されてきた「近親クロス」にあることは紛れもない事実なのですが、それでは、
疑問その3.「近親クロスに頼らないような血統構成で強くなれる競走馬とは一体、何を拠りどころとして強くなっていくのだろうか?」
に対する答えのようなものを模索していく中で個人的に実感したのが、最初の2つの疑問の謎が同時に解決することが可能な仮説、「迂回血(うかいち)ライン」の概念だったのです。
つまり、3番目の疑問である、「近親クロスの要素に、過度に頼ることなく強くなっていける競走馬」とは、
実は1番目と2番目の疑問を同時に解決する要素(=迂回血ライン)を持つような馬たちだった、というのが検証結果に基づく仮説(=迂回血ライン)の正当性なんですね。
・疑問1に対する仮説1・・・「ファラリスの直系子孫のみが繁栄するのは、実はハイペリオン・プリンスキロなどの存在が「母方に(複数のラインで)あること」が、“際立って大きく”貢献しているからである」
・疑問2及び仮説1に基づき浮上する仮説2.・・・「ハイペリオン・プリンスキロに共通する要素とは、それぞれが母方に持つ重要なライン(=ファラリス直系にとって最も重要かつ有効な遺伝要素、Cyllene − Minoru のライン)を持つことであり、だから父系としては衰退しても、ファラリス系の母方に入れば有効な血、となる」
・仮説1・2に基づく仮説3への移行.・・・近親クロスに頼らずに「芝重賞級」となるような強さを得るのは、ファラリスの直系子孫にとってのみ極めて有効な血のライン(Cyllene − Minoru のライン)を、他馬よりも多く得られているからである」
上記の仮説1〜仮説3へと至る考察過程が、血統考察として真に的を射ているか否か?を検証するために開始したのがこのブログであり、ファラリスの直系子孫にとって重要な血脈であるCyllene − Minoru のラインが、ハイペリオンやプリンスキロといった異系種牡馬の「母方に迂回して存在」することから、
・Cyllene − Minoru の血脈を「迂回血(うかいち)」と命名
・この迂回血を持つ主要な種牡馬であるシックル・ファラモンド・ハイペリオン3兄弟と、プリンスキロ・ボスワースを「迂回血ライン種牡馬」として設定
・迂回血ライン種牡馬に遡るライン数(のべ数)を、合計でいくつ持つかを示すものとして
・迂回血ライン数(継承度):Bypass-blood Line Point (=BLPと略記)として定義
するに至った、という次第です。
過去にも、ブログ主旨としての説明を何度か試みてきましたが、なかなか上記の考察過程について簡潔に述べることは非常に難しく感じていました(苦笑)。
言っている事の本質は、非常に単純明快なものなのですが・・・。
そして、過去記事で何度も述べてきたことですが、
・ディープインパクトのBLP=12(父のBLP=4+母のBLP=8)
で示され、競走馬としても種牡馬としても別格の存在として不動の地位を得ているディープインパクト自身が、4代以内で成立するような「近親クロスに頼らずに強くなった競走馬」であり、「迂回血ライン」が真に意味するところを最も大きく表現し、証明してくれている存在なのです。
・・・以上が、2013年の元日に綴った記事の一部抜粋となる文章でした。
この文章を綴ったあの日からもう、干支が一回りもしてしまうほど年月が過ぎ去ってしまったワケですが、当然のことながら、2013年当時の種牡馬勢力図を取り巻く環境から、現在は大きく様変わりしつつ推移して今に至っております。
あの当時からこのブログをずっとお読み頂いている読者の皆様方への感謝の念は尽きませんが、ごく最近になってこのブログの存在を知った、という方々におかれましては、なかなか記事の真意が伝わりにくい中で少しでも、このブログの血統考察が目指す方向性・原点というものをきちんと知って頂くため、あえて昔の記事をもう一度ここに再掲してみた次第です。
このブログを開始してから既に16年が経過しても、開始当初からの「近親クロス要素に頼らない配合でも芝重賞を勝てる理由はどこにあるのか?」の一番素朴な疑問に、「迂回血ラインで優先考察可能な繁殖牝馬たち」が今もなお、その答えを提示し続けてくれています。
昨年の京成杯を勝ち、皐月賞を無念の発走除外となりつつも日本ダービーを勝ち切ったダノンデサイルの母、トップデサイルが昨年においては最も象徴的な存在でした。
常に、考察対象馬が上手く出世していけるとは限らないのが競馬の世界の厳しさでもあるのですが、競走馬の血統の世界においては、「人知を超えた厳然たる法則のようなものが、必ず何かしら存在している」そのことを念頭に、これからも上記の「血統考察の原点」となる基本的な概念を踏襲しつつ、新たな配合の可能性を秘めた若駒たちの発掘を、楽しみながら進めていきたいと思います・・・。
2025年01月13日
東西3歳重賞 結果
昨年からコーヒー生豆の自家焙煎にチャレンジし始め、それなりに上手く焙煎出来るようになってきた今日この頃。使用するのは小さめの片手鍋(IH対応の目玉焼きが3個焼ける程度で、深さが4センチのもの)と、使い古したポータブルのIHヒーター。
YouTubeで片手鍋でのコーヒー生豆焙煎動画を観ると、大抵はカセットコンロを使用する例がほとんどなんですが、火加減の具合と鍋の当て方・動かし方で焙煎がかなり左右されそうな印象。
なのであえて自己流のIHヒーター使用とし、温度設定も170℃から190℃前後で切り替えが細かく簡単に出来るので、個人的にはこのやり方が一番良いなと思っております。
1回の分量としては生豆45〜50グラムと少な目にし、生豆の水分をじっくり飛ばすのにまずは時間をかけ、加熱から7、8分程度は170℃ぐらいで鍋を小刻みに動かし続けて、いわゆる1ハゼ(豆がパチパチと乾いた音を立て始めるタイミング)で190℃に変更。
そこからはガラス蓋越しに色合いと香りの変化を見極めながら浅煎りで終えるか、中煎り〜深入りに持っていくかをタイマーを見ながら見極めます(浅煎りなら1ハゼから2分以内をメドにストップ、深煎りでも13〜14、5分以内)。
深煎りにするよりも、むしろ浅煎り寄りに仕上げる方がはるかに難しく、そこがチャレンジのしどころでもあるんですが、もう数十回と焙煎回数を重ねるうちに、煎り具合のコツが段々分かってきて、様々な産地の生豆を購入してはその違いを楽しんでいます。
友人・知人に振る舞うと概ね好評で、専門店の自家焙煎コーヒーと全然変わらないね〜とお世辞を言ってもらえる(苦笑)のが励みになっていますね・・・。
1/12 中山11R 第41回フェアリーS(芝1600m)
1着 エリカエクスプレス(サドラーズウェルズ4×3)
・RRP:134=126+8
2着 ティラトーレ(母自身にノーザンテースト4×2の近親クロス有り)
・RRP:133=126+7
3着 エストゥペンダ(母エストレチャダのBLP評価=C)
・RRP:123(レース前に同じ)
個人的にはジャルディニエのほうに大駆けを期待したものの、出遅れ気味で終始後方のままで競馬にならず。9番人気エストゥペンダも一応買ってはいたにせよ、本命が来なくては・・・。
そのエストゥペンダは1頭だけ次元の異なるメンバー唯一の34秒台(上がり3F・34秒6)を計時する末脚で4コーナー11番手からの猛追。初の右回りをこなした上での、この内容。
まあ次走以降は人気サイドになってしまうこと必至の、誠にスーパーな豪脚でございました・・・。
勝ったエリカエクスプレスですが、エピファネイア産駒としてはイズジョーノキセキ、ダノンデサイルに続いて3頭目となる「サンデーサイレンスの4代内クロスを持たない」配合での重賞勝ち馬、ということになりましたな。
調べて頂ければ分かると思いますが、エピファネイア産駒の重賞勝ち馬のほとんどが「サンデークロスを4代以内に持つ」というタイプで占められます。
その例外となる3頭目が、エリカエクスプレスとなるワケで、ダノンデサイルの日本ダービー制覇後の回顧記事でも述べたように、「サンデークロスにおんぶに抱っこ」状態からの脱却こそが、エピファネイアの種牡馬としての「真の高評価につながる」と言える事象がまた1つ増えたなと。
1/13 中京11R 第59回シンザン記念(芝1600m)
1着 リラエンブレム(母自身がノーザンダンサー3A×5a・6a)
・RRP:134=126+8
2着 アルテヴェローチェ(ヘイルトゥリーズン6A×5a、且つサンデーサイレンス4×3)
・RRP:139=124+8+7
3着 ウォーターガーベラ(血量最上位・ミスプロ:15.63%)
・RRP:123(レース前に同じ)
個人的にはサウジアラビアRCの上位入線3頭のレベルは、巷間で思われているほど高くないのでは?という推察から入り、調教本数は少な目ながらも鋭い終いの脚を示していたリラエンブレムとアルテヴェローチェの「2頭軸」として、3着付けに牝馬2頭を入れておいたおかげで、な何と3連単を的中。
東西金杯&フェアリーSで微妙にトホホな外し方をしていただけに、今年の重賞初の的中が750倍も付いてくれたことはとてもラッキーでした。
3着争いが人気上位のマイネルチケットとの首の上げ下げで写真判定となり、もし人気サイドの3頭で決まっていれば65倍程度の堅い配当になってしまっていたところ。
65倍程度では儲けが数千円にしかならなかったので、鞍上の団野騎手には今年1年ずっと感謝し続けながら応援してあげないとイカンですね・・・。
YouTubeで片手鍋でのコーヒー生豆焙煎動画を観ると、大抵はカセットコンロを使用する例がほとんどなんですが、火加減の具合と鍋の当て方・動かし方で焙煎がかなり左右されそうな印象。
なのであえて自己流のIHヒーター使用とし、温度設定も170℃から190℃前後で切り替えが細かく簡単に出来るので、個人的にはこのやり方が一番良いなと思っております。
1回の分量としては生豆45〜50グラムと少な目にし、生豆の水分をじっくり飛ばすのにまずは時間をかけ、加熱から7、8分程度は170℃ぐらいで鍋を小刻みに動かし続けて、いわゆる1ハゼ(豆がパチパチと乾いた音を立て始めるタイミング)で190℃に変更。
そこからはガラス蓋越しに色合いと香りの変化を見極めながら浅煎りで終えるか、中煎り〜深入りに持っていくかをタイマーを見ながら見極めます(浅煎りなら1ハゼから2分以内をメドにストップ、深煎りでも13〜14、5分以内)。
深煎りにするよりも、むしろ浅煎り寄りに仕上げる方がはるかに難しく、そこがチャレンジのしどころでもあるんですが、もう数十回と焙煎回数を重ねるうちに、煎り具合のコツが段々分かってきて、様々な産地の生豆を購入してはその違いを楽しんでいます。
友人・知人に振る舞うと概ね好評で、専門店の自家焙煎コーヒーと全然変わらないね〜とお世辞を言ってもらえる(苦笑)のが励みになっていますね・・・。
1/12 中山11R 第41回フェアリーS(芝1600m)
1着 エリカエクスプレス(サドラーズウェルズ4×3)
・RRP:134=126+8
2着 ティラトーレ(母自身にノーザンテースト4×2の近親クロス有り)
・RRP:133=126+7
3着 エストゥペンダ(母エストレチャダのBLP評価=C)
・RRP:123(レース前に同じ)
個人的にはジャルディニエのほうに大駆けを期待したものの、出遅れ気味で終始後方のままで競馬にならず。9番人気エストゥペンダも一応買ってはいたにせよ、本命が来なくては・・・。
そのエストゥペンダは1頭だけ次元の異なるメンバー唯一の34秒台(上がり3F・34秒6)を計時する末脚で4コーナー11番手からの猛追。初の右回りをこなした上での、この内容。
まあ次走以降は人気サイドになってしまうこと必至の、誠にスーパーな豪脚でございました・・・。
勝ったエリカエクスプレスですが、エピファネイア産駒としてはイズジョーノキセキ、ダノンデサイルに続いて3頭目となる「サンデーサイレンスの4代内クロスを持たない」配合での重賞勝ち馬、ということになりましたな。
調べて頂ければ分かると思いますが、エピファネイア産駒の重賞勝ち馬のほとんどが「サンデークロスを4代以内に持つ」というタイプで占められます。
その例外となる3頭目が、エリカエクスプレスとなるワケで、ダノンデサイルの日本ダービー制覇後の回顧記事でも述べたように、「サンデークロスにおんぶに抱っこ」状態からの脱却こそが、エピファネイアの種牡馬としての「真の高評価につながる」と言える事象がまた1つ増えたなと。
1/13 中京11R 第59回シンザン記念(芝1600m)
1着 リラエンブレム(母自身がノーザンダンサー3A×5a・6a)
・RRP:134=126+8
2着 アルテヴェローチェ(ヘイルトゥリーズン6A×5a、且つサンデーサイレンス4×3)
・RRP:139=124+8+7
3着 ウォーターガーベラ(血量最上位・ミスプロ:15.63%)
・RRP:123(レース前に同じ)
個人的にはサウジアラビアRCの上位入線3頭のレベルは、巷間で思われているほど高くないのでは?という推察から入り、調教本数は少な目ながらも鋭い終いの脚を示していたリラエンブレムとアルテヴェローチェの「2頭軸」として、3着付けに牝馬2頭を入れておいたおかげで、な何と3連単を的中。
東西金杯&フェアリーSで微妙にトホホな外し方をしていただけに、今年の重賞初の的中が750倍も付いてくれたことはとてもラッキーでした。
3着争いが人気上位のマイネルチケットとの首の上げ下げで写真判定となり、もし人気サイドの3頭で決まっていれば65倍程度の堅い配当になってしまっていたところ。
65倍程度では儲けが数千円にしかならなかったので、鞍上の団野騎手には今年1年ずっと感謝し続けながら応援してあげないとイカンですね・・・。