2018年01月

2018年01月29日

2018 3歳戦・備忘録(4)

東京の(観測地点の)積雪がようやくゼロになり、観測史上において雪解けまでに要した期間は今回が最も長かった、とのことですね。

 しかしまたも関東地方に水曜夜〜木曜以降にかけて降雪の予報が出ており、先週ほどの量ではなくとも再び雪に悩まされそうな状況。

 今週の競馬がどうにか施行出来るレベルで済むような降雪量ならいいですが、馬場自体は重い状態になるのは必至でしょうから、そこが3歳馬たちを血統考察する上での悩みのタネですね・・・。


 では先週の3歳戦から。

1/28 東京9R セントポーリア賞(芝1800m)

1着 ハッピーグリン(ヘイロー4×4)

・RRP:129=126+3(暫定措置)


2着 リビーリング(ミスプロ4×3)

・RRP:128(変わらず)


3着 プロトスター(母マルバイユのBLP=20↓:(10,2,8↓))

・RRP:127(変わらず)


 勝ち馬は門別競馬で2勝し、その後コスモス賞で3着などしていましたが、川崎の全日本2歳優駿への出走(9着)後にここへ参戦。

 地方競馬で2勝していても中央では500万条件のレースに出走してきたということは、指定交流競走の規定でそういうことになってるんでしょうが、扱いに困る厄介なケースですね(苦笑)。

 M軍団のO総帥のように、明確な中央競馬参戦の意図を持ちつつも敢えて地方競馬でデビューさせる、というようなケースがチラホラありますが、このケースはどうなんでしょうね。

 コスモス賞での好走があったのでおそらく、中央でもソコソコやれそうだとの判断で今回また出走させたら勝ってしまった、というような感じなんでしょうか。

 一応、中央所属の1勝馬の面々を今回撃破してみせたワケですから、門別と言えども新馬戦で勝っていることに加え、2勝目がマイルより長い1700mのダート戦で勝っていることも鑑み、レース実績ポイントの初期値を上記のように126に暫定措置として設定。

 今回の条件戦勝利ポイントの3を加算し、129としました。負かした面々よりはポイントで少し上となるということでの、苦肉の策という感じの辻褄合わせではありますが。

 まあ今後どの程度まで上を目指せそうなのか、現段階では少々読みにくいですね。血統的にはそもそも芝をこなせる下地十分の配合の持ち主ではあるでしょうが、ヘイロークロスの要素は早熟なだけで終わるケースも多々ありますし、次走の内容も見てみないと、ね・・・。


 個人的には3着馬のプロトスターに注目していました。マルセリーナの半弟となる立場にしては今回6番人気と評価が低く、かえって好都合ではありましたが、まさか地方馬に完勝されてしまうとは微塵も思わず馬連がすっかりパーに(>_<;)。

 以前、姉のマルセリーナ及び半兄グランデッツァを考察していた段階では、母自身の迂回血ライン継承度(=BLP)を19に設定していたかと思いますが、この弟に関しては減算措置を講じても20として算出するように改めました。

 どのみち、近親クロス持ちの2頭に先着を許す結果となってしまったワケですから、まだまだ今後とも試練は続いていくでしょうね。

 その試練を乗り越えていってこそ、「近親クロス要素」には頼らない、5代アウトブリード配合の強い馬としての存在感を増していけるというもの。

 ですがもし今後とも、あまり出世していけないような場合は、やはり父ネオユニヴァース自身の持つBLP=9という値が足を引っ張り、既に時代の流れにそぐわないものになっている、との判断を下すことになってしまうかと。

 先着を許したリビーリングがまさにヴィクトワールピサの産駒ですし、今回のレースがそのことを象徴することになってしまうのかもしれませんね・・・。


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2018年01月23日

2018 3歳戦・備忘録(3)+「母父キンカメ」の留意点

 昨日からの関東地方の大雪は、新潟出身の当方にとっては車の運転なども別に何の不安もない(無論スタッドレス装着)のですが、周囲のドライバーが不慣れなのでノロノロ運転に付き合うほかなく、実害こそないもののやはり帰宅するまでは神経を使いますね。

 怖いのは無理矢理バイクで帰ろうとして四苦八苦していた輩で、4台ほど帰宅するまでに見かけました。自分がすっ転ぶのは勝手ですが、こちらが迷惑千万で追い越すにも気を使わされるわで、全く何を考えてんだか・・・。


 それはさておき、AJCCの注目馬レジェンドセラーは、どスロー競馬で後方ままでは何も出来ずのワンパターンでまたもクチアングリーな結末。

 ミルコ・D騎手の冴えた騎乗ぶりとは対照的な、ルメール騎手の絶不調ぶりがここでも明暗を分けてしまい、ハナから記事にしなきゃよかったな、と(苦笑)。

 まあ勝ったダンビュライトは今後、定量戦はもとより別定戦で自分の斤量が重くなった場合にこそ、真価を問われる立場となりました。

 そこでも今回のような競馬が出来るのであれば脱帽しますが、それを見るまではまだまだ、評価を上げるワケにはいきませんね・・・。
 

 では本題の3歳戦メモ記事へ。

1/21 京都6R 3歳新馬(芝1800m)

1着 オールフォーラヴ(母自身に全姉妹4×4の近親クロス有り)

・RRP:128


2着 アロハリリー(母父自身にノーザンダンサー4×4の近親クロス有り)


3着 グレートウォリアー(母プラウドスペルのBLP=18↓:(7,6↓,5↓))


 レース内容・レベル自体は可もなく不可もなくといった感じですが連対した2頭は牝馬で、尚かつ「母父キングカメハメハ」となる共通点を持っていたのが目についたので取り上げました。

 過去記事において、「『母父キンカメ』となる牝馬の場合では、これからも毎年のように『芝重賞級』のレベルにまで出世するケースがあとを絶たないだろうが、反対に牡馬で『母父キンカメ』の場合、あまり多くは出世コースに乗らないケースが目立つだろう」という推察を、何度か述べてきました。

 実際、「母父キンカメ」となる牡馬で一応目立った活躍馬と言えばまず、タガノエスプレッソ(現6歳)が2歳時にデイリー杯2歳Sを勝ったケースが1つあります。

 しかし、当ブログにおいては、2歳時にいくら重賞を勝っても、3歳以降に一度も重賞で連対しないままに経過していった場合は、芝重賞級とは認めない、と規定しております。

 そのタガノエスプレッソは3歳以降、芝の重賞ではただの1度も連対することなく経過(弥生賞3着が最高)し、現在はダートに転向するという経緯を辿っています。

 現8歳世代で「母父キンカメ(以下同)」となる馬は全部で6頭おり、その内のデニムアンドルビーが芝重賞級として出世。

 現7歳世代では牡牝併せて23頭存在するも、この世代では芝重賞級はゼロ。

 現6歳世代では牡牝併せて43頭存在で、上記のタガノエスプレッソが2歳時にのみ重賞勝ち。

 現5歳世代では牡牝併せて64頭存在するも、この世代で芝重賞級はゼロ。

 現4歳世代では牡牝併せて95頭存在で、牝馬ではライジングリーズンが3歳春にフェアリーS勝利、モズカッチャンがオークス2着、エリザベス女王杯勝利。

 現3歳世代はこれからが正念場ですが、牡牝併せて111頭存在し、牡馬では東スポ杯2歳Sを勝ったワグネリアンがこの世代上位の存在と目されて、始動戦(弥生賞?)を待つ状況。

 タガノエスプレッソを度外視するまでもなく(笑)、「母父キンカメ」となる牡馬で、3歳以降にもし芝の重賞を勝つということになるとワグネリアンが「史上初」の快挙、ということになるワケです。

 これまで、牝馬の活躍ばかりが目立った「母父キンカメ」となるタイプですが、果たしてワグネリアンは前評判どおりにアッサリと始動戦を快勝することになるのか?が当然の焦点です。

 そしてそのまま現3歳牡馬世代の頂点に立つ馬として君臨していけるのか?も、引き続き興味深く見ていきたいと思いますね・・・。


blood_max at 22:52|PermalinkComments(0) 3歳馬 考察 

2018年01月20日

2018 3歳戦・備忘録(2)+AJCCも少々

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 例年、AJCCは個人的にあまり興味の持てないレースなんですが、今年も血統的な注目馬は1頭のみですね・・・。


1/21 中山11R 第59回アメリカジョッキーCC(芝2200m)

1.レジェンドセラー(母トップセラーのBLP=19↓:(9↓,5↓,5↓))

 デビュー当時から母自身の血統背景に注目してきたんですが、いわゆる善戦マンタイプに終始し、なかなか賞金加算が出来ないまま3歳前半が過ぎてしまい、昨夏を越してようやく本格化の兆しが見えてきた、という感じですかね。

 近2走は京都・阪神の外回りコースで連勝したように、中山のような小回りコースではやや器用さに欠ける印象なので、ここも勝ち切るまではどうかと思いますが、持ち前の先行力と、しぶとく長く脚を使える部分での粘り込みが利くかどうか?というところ。

 もう少し人気がない(5番人気以下)のほうが穴党としては好都合なんですが(苦笑)、まあこのメンバー構成と頭数なら致し方ないですね。今後につながる内容を見せてもらえればな、と。


 では本題の3歳戦メモ記事に。

1/13 中京7R 3歳未勝利(芝2200m)

1着 ドレーク(母ディアアドマイヤのBLP=14↓:(4,3↓,7))

・RRP:127


2着 レイエスプランドル(母自身にヘイロー3×4の近親クロス有り)


3着 ドリームスピリット(母ティーアイディップのBLP=9↓:(4↓,1,4↓))


 
 勝ち馬のドレークはレジェンドセラーと同じくルーラーシップ産駒で、今後も似たような善戦マンタイプになっていくかもしれませんが(笑)、今回のような距離よりも1800m〜2000mあたりのほうが好成績になっていくように思います。

 まあ次走以降もモタモタした内容が続くようなら、やはり本格化は秋以降になるかもしれませんけどね・・・。

 
 1番人気だったディープ産駒の、

4着 サトノオンリーワン(母父自身にノーザンダンサー2×5の近親クロス有り)

 ソールインパクトの全弟となりますが、兄が1000万下を脱するのに11戦も要したように、この血統もかなりズブい感じで、勝ち味に遅いタイプですね。

 母父Exchange Rate自身が上記のようにやや異質なクロス位置でのインブリードを持つタイプなので、ノーザンダンサーの良い部分(底力)と悪い部分(ズブい面)の主張が入り混じって交差するような印象。

 今後とも、人気サイドでの走りにはあまり信用が置けない感じに映りますがね・・・。


blood_max at 23:57|PermalinkComments(0) 3歳馬 考察 

2018年01月14日

京成杯 回顧

 ブラックバゴ、トロワゼトワルに続き、注目馬としたダブルシャープがまたしても出負けしてしまい、最後方からの追走となり全く話にならないショボい負け方(苦笑)。

 もう、アゴが外れそうになるぐらい口アングリー状態にさせられましたワ・・・。

 ただ、今回はどうあがいても上位に来れない位置取りでの競馬で、まともに走って力負けしたというワケでもないので、次走以降でちゃんと巻き返せるかどうか?を再度見てみたいところですね。


1/14 中山11R 第58回京成杯(芝2000m)

1着 ジェネラーレウーノ(Danzig4×4)

・RRP:140=127+3+10


2着 コズミックフォース(ミスプロ3×5で・・・)

・RRP:136=127+9


3着 イエッツト(母父自身にノーザンダンサー4×4の近親クロス有り)

・RRP:128(レース前に同じ)


 上位人気2頭が順当に連対し、配当も堅めの決着ということに。まあ事前考察で指摘したとおり、中山を経験していた馬が掲示板の4頭を占めた中で、唯一東京コースの経験しかなかったコズミックフォースが2着になったのはやはり、今後の活躍度を示せしてみせたものかと。

 東京コースか京都の外回りでなら、おそらくジェネラーレウーノを逆転する可能性が高いでしょうね。中山では上がり3F最速ながら差し損ねてしまっても、直線が長くなればこその内容ですので。

 ただそれも、ホープフルS上位組との対戦であっても好結果を出せるかどうか?にかかってきますけれども。

 まだまだ、ここでの2着程度ではクラシック云々とは言えないでしょうね・・・。

 コズミックフォースの母ミクロコスモスについてですが、迂回血ライン継承度(=BLP)で考察するには少々問題がありまして。

 キンカメとミクロコスモスとの配合では、上記で示したように産駒自身にミスプロ(3×5)の「直父系」近親クロス要素が生じてしまうんですね。

 同じ(3×5)とか(5×3)でも、直父系でなく異父系のクロス(例えばノーザンダンサーなどミスプロ系以外の)要素であったなら、一応はミクロコスモスのBLPも提示し、注釈付きの検証をしていけたんですが。

 本来は(4×4)、(4×3)ないし(3×4)などの、「4代以内で成立」の近親クロス要素がある場合にBLPでの考察をしないことにしていますが、クロス位置の片方が5代前であっても直父系クロスもしくは完全異系クロスの場合は、そのクロス要素の影響度を軽視しづらくなる、ということでして、ね・・・。

 この配合ケースは過去記事でも何回か煮え湯というか、苦汁を飲まされることが多く(笑)、たとえば昨年の皐月賞に牝馬ながら出走したファンディーナなども、ヘイロー(3×5)の直父系クロス要素が結局のところ母のBLPをスポイルしてしまい、検証対象としてはやはり苦虫を噛み潰すような内容で推移してしまいましたし。

 なので「直父系クロス」の場合には、(3×5)や(5×3)といったクロス位置はもうそちらをハナから優先考察したほうがよろしかろう、ということにしたいと思います。

 様々な配合のケースで、以前の解釈を軌道修正しなければならない局面はこれまでも何度かありましたが、こればっかりはサンプルとしての検証事例で数多くを見ていかないと方向性が見極められない場合もあるので、致し方ない部分ですね・・・。


 さて、最後にもう1頭の注目馬だったライトカラカゼについてですが、さすがクリールカイザーの全弟と言うべきで、10番人気の低評価を覆して4着と好走。

 次走の自己条件も中山なら、問題なく上位に好走可能でしょうね。まあその場合はおそらく人気サイドの立場になってしまうでしょうけれども。


blood_max at 23:39|PermalinkComments(0) 3歳馬 考察 

2018年01月13日

第58回京成杯 注目馬

 昨年の京成杯は結果的にレベルの低いメンバー構成でしたが、今年もクラシックに即直結ということはなさそうな気配。

 まあ中山芝2000mの経験があれば当然ベストで、あとは中山以外でも右回りのコース経験があったほうが無いよりはマシ、という感じのレース傾向ですかね。

 昨年の京成杯では2番人気に支持されながらも14着に惨敗したサーベラージュは、前走の新馬戦が東京の芝1800m戦で、2着馬を3馬身半(0.6秒差)も引き離して圧勝していたものの、初めてとなる中山コースが壁でした。

 今年も東京の未勝利戦を勝ってここに臨むコズミックフォースが、鞍上の戸崎騎手への注目度も相まって上位人気に支持されそうな状況ですが、中山は未経験。

 逆に、未経験のコースをあっさり克服して好走するようなら、やはりモノが違うということでしょうし再度弥生賞などのトライアル戦でも好結果を出せば、本番のクラシックでも通用する可能性は当然見えてくるでしょうが。

 果たしてどうなっていきますか・・・。


1/14 中山11R 第58回京成杯(芝2000m)

8.ダブルシャープ(母メジロルーシュバーのBLP=17:(7,5,5))

・RRP:124=121+3(現状、暫定措置の値)

 中央に転厩してくる前の、門別でのレース内容はそのレベル自体を中央競馬と比較しにくい為、かなり減算した値にしてありますが、札幌2歳Sで3着になったように芝は何ら問題ない配合でしょう。

 ただその後の近2走はマイル戦で、明らかに距離不足かつマイルに向くスピード要素にもやや欠けているので、今回の距離延長の舞台で本領発揮となるか?に注目します。

 母父はアグネスタキオンですが、1つ前の3歳馬メモ記事(1)でも指摘したように、アグネスタキオンは異系トウルビヨンのラインを複数持つような配合相手と好相性となる種牡馬でした。

 なので母父に立場を替えても、今度は配合相手となる種牡馬に複数のトウルビヨン経由のラインがあれば、産駒の活躍度合いはかなり高まってくることになります。

 メイショウサムソンがその典型的な好相性となる種牡馬の筆頭格ですが、ダブルシャープの父ベーカバドも、やはり異系トウルビヨンのライン継承を計5つも持つのが特筆すべき特徴。

 母自身の迂回血の要素とも相まって、かなりの異系アシストが見込める配合要素を持つのがダブルシャープなんですね。

 まあ今回の結果が芳しくない場合でも、今後とも1800m〜2000m前後の中距離レースで好結果を出せるかどうか?に注目し続けていくつもりでおります。


11.ライトカラカゼ(母スマイルコンテストのBLP=7:(3,3,1)だが・・・)

・RRP:127

 中山巧者だったクリールカイザー(AJCC勝ちなど)の全弟ですね。キングヘイロー産駒の中では出世頭と言ってよい兄同様、この弟も中山は得意となる可能性は高いだろうと。

 母自身はファラリスの直系ではない、異系ファイントップの後継であるサッカーボーイなので、迂回血の要素はおそらくほとんど関係なく、単純に異系の活力&底力要素が配合上のかなめでしょうね。

 ただ弟のほうも晩成型となっていくかもしれないので、今回はあくまでも中山向きの適性を見せてくれるかどうか?という程度の期待で、そんなに資金を投入することもなかろうかと(笑)。

 人気サイドの馬たちに少々絡めてみるという程度の買い目で。






blood_max at 23:11|PermalinkComments(0) 3歳馬 考察