2012年05月

2012年05月27日

日本ダービー 回顧

 「男」になった岩田騎手が馬上において感涙にむせぶ姿に、思わずこちらももらい泣きしそうになりました。事前考察において「心中、期するものがあるでしょう」と述べましたが、さすが、大仕事をやってのける男です。

 今回、ディープブリランテを◎にしたのは単に馬の能力のみに期待していたからだけでなく、騎乗停止の汚名を挽回せんとする岩田騎手の、インタビュー時におけるこれまでに見たことのないような「神妙さ」をその表情から感じ取ったからです。

 その心中たるや、いかばかりだったのかは、レース直後の彼の姿を見れば自ずと明らかでしょう。

 これは決して、単勝を的中出来たから言うわけではなく、本当に胸に沁み入る感動的なシーンでした・・・。

 
 さて、参加している競馬SNSウマニティでも単勝の的中のみ叶いましたが、ゴールドシップ&ワールドエースのどちらか一方は3着以内に来るだろうという想定しか出来なかったので、3連系の馬券は全くダメでしたね(苦笑)。

 フェノーメノも3着固定とした決め打ちだったので、この辺は諦めがつきます。まあ危うく差されるところでしたが・・・(>_<;)。シンガリ負けのヒストリカルは故障か何かでしょうか・・・。そうでなければ、さすがに間隔が空きすぎだったのかなと。

 レースを冷静に振り返りますと、逃げたゼロスの千m通過時は59秒1でオークスとも同一。勝ち時計こそオークスの走破時計にやや及ばないもの(0.2秒差)でしたが、牝馬は牡馬より2キロ減で走れますし、今週からCコースということで、若干大回りになる面も勘案する必要はあろうかと思います。

 基本的に前付けが有利な高速馬場ではあったものの、やはり血統面でスタミナの裏付けが無い(足りない)マイラータイプたちは、位置取りがどこであろうと関係なく馬群に沈んでいます。

 私が事前考察で述べていたことは、ほとんど当てはまっていると思います。オークスと異なり、マイラータイプの血統では台頭しづらい面があるだろう、という部分においては。

 密かに3着くらいの激走を期待していたトリップは16番人気ながら7着と大健闘。馬券絡みには及ばなかったものの、5着ゴールドシップからは0.3秒差ほどなので、良馬場でのポテンシャルは十分に示せたと思いますね。もう一段の成長が見込めれば、秋以降は楽しみな存在になるでしょう。

 それにしても結局、皐月賞と上位馬が入れ替わっても、ディープ産駒とステイG産駒での上位決着というのは変わらず、これからもG1戦においてはそうしたシーンが続いていくのかもしれないなー、などと思わざるを得ませんでした・・・。

 決着後のRRPを提示しておきます。

1着 ディープブリランテ:169=128+9+8+(3)+(10+3)

2着 フェノーメノ:152=130+3+10+(9)

3着 トーセンホマレボシ:143=127+3+10+(3)

 *4着以下はレース前に同じ。(加算式は省略)

4着 ワールドエース:151
5着 ゴールドシップ:172
6着 コスモオオゾラ:140
7着 トリップ:142
8着 エタンダール:140
9着 ベールドインパクト:139
10着 グランデッツァ」143
11着 ジャスタウェイ:141
12着 モンストール:132
13着 アルフレード:147
14着 スピルバーグ:132
15着 クラレント:135
16着 ゼロス:131
17着 ブライトライン:140
18着 ヒストリカル:147


 ここで、勝ち馬ディープブリランテに対するコメントをあらためて残しておきたいと思います。

・ディープブリランテ(母ラヴアンドバブルズのBBLP=11(5,1,5))

 全姉にはハブルバブルが居ましたがこの姉も気性面には難があり、ポテンシャルの明確な判定に至らないまま、登録抹消の憂き目に遭ってしまいました。それだけに、ディープブリランテの活躍度がどうなっていくのかをデビュー当時からずっと見守ってきました。

 先日のヴィトリアMのホエールチャプチャ(母のBBLP=11)の優勝に続き、「迂回血ラインの有効性」をG1戦、それも「日本ダービー」という栄えある最高の舞台で結果を出してくれたことに、この研究をずっと続けてきて良かったと、感慨もひとしおです。

 Dブリランテ自身にはリファール(4×5)のクロスとBusted(4×5)のクロスが並存する配合となっています。これらの要素が少なからず奏功している可能性も当然、考えられますが、このブログにおいては産駒自身が「4代以内の近親クロスを持つ」場合と、母馬自身(場合によっては母の父自身も)「4代以内の近親クロスを持つ」という場合においてのみ、「迂回血ライン」を優先した考察はしない、というルール設定をしています。

 (5×5)のクロスや、(5×3)、(2×5)などの5代内クロスの有効性をどう扱うのかについては、おそらくそれだけでかなりの論議を呼ぶでしょうし、一向に収拾がつかない可能性があります(苦笑)。

 前提条件として、「4代以内での近親クロス」が発生しない配合のみ、迂回血ラインの有効性を優先考察する、と先に決めているので、Dブリランテの場合にはそれが当てはまる、ということです。

 母馬であるL&バブルズ自身にも、ノーザンダンサー(4×5)のクロスがあるので、「お前がいつもうるさく言っている、コテコテな配合とかいうヤツと同じじゃねえのか?」と、ご不満に思っておられる読者の方々もいらっしゃるかもしれませんが(苦笑)、これはあくまでも「4代以内で成立するクロス」かそうでないかで、事前に分類しているということを念頭に置いていただければ、と存じます・・・。m(_ _)m

 2006年の夏より、独自の血統考察手法である「迂回血ライン」の概念を検証するようになって以降、今年で6年目に突入しています。

 このブログを開始したのは2009年の初頭からですが、マニアック過ぎる内容もあってか(苦笑)、ライブドアブログの中だけで細々と更新を続けていても大して読者層も増えず、悶々とした日々もありました(笑)。

 日本ブログ村の競馬ブロガーの一員となって以降、おかげ様で徐々にこのブログを読んで下さる読者の方が少しずつでも増えている状況にあり、大変光栄に思っております。
 
 さすがに、ランキング上位に君臨する競馬ブロガー様各位の「牙城」はとても崩せそうにありませんが(>_<;)。

 このブログに興味をお持ち頂いた皆様に対しましては、これからも「迂回血ライン」の有効性を日々検証しつつ、その成果をご報告させていただく所存にて、これからもどうぞよろしくお願い申し上げます。m(_ _)m

 来週以降からは、今後続々とデビューしてくる「2歳馬たちへの血統考察」が中心となっていきます。古馬の重賞には見向きもしない可能性がありますが、その辺は何卒ご容赦のほどを・・・。

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blood_max at 23:16|PermalinkComments(0) 的中記事コレクション | 3歳G1戦 考察

2012年05月26日

日本ダービー 考察

 先週のオークスにおいて「絶対能力」の差で圧勝したジェンティルドンナに対してですが、血統的な評価が「生粋のマイラータイプ」というのは不動です。単に同世代の牝馬同士との比較で、2400mという距離であっても持てる素質そのものが他馬たちを大きく凌駕していた、ということでしょう。

 ではダービーでも全く同様のことが言えるのか?となると、個人的には少々事情が異なってくると考えています。近年ではNHKマイルCの覇者がそのままダービー勝利に直結する事例もあるのですが、タニノギムレットにしろキンカメにしろ、又ディープスカイにしても「生粋のマイラータイプ」だったかというと、決してそうではないと思いますし。

 牝馬であれば、デビューから数戦は1200mや1400mのレースを経験し、その後距離を伸ばしつつクラシック戦線でも台頭する例(ホエールC、エリンコートなどが好例)はあるものの、牡馬の場合、デビュー当初から1400m以下のレースを使っていたような馬たちは、仮にダービーの舞台に参戦出来ても、滅多に勝ち負けの事例はありません。

 元々、3歳の「旬」の時期に、次世代に残すべき最も優秀な血統の牡馬(=種牡馬候補)はどれなのか?を判定する上で、2400mという距離が「スピードの資質のみでも、スタミナの資質のみでもダメで、両方の資質をバランス良く持つもの」を顕現させるのに最も相応しい、として設定されたのがダービーというわけです。

 まあ、欧州より歴史の浅いアメリカやドバイでは、2400mが「少々長い」とゴネて(苦笑)、欧州競馬の古き良き伝統を勝手に打破し、2000mあたりを「最強馬の称号」を与える距離としてしまっていますが・・・。 

 またも前置きが長くなってしまいましたね・・・。m(_ _)m

・BBLP:Bypass Blood Line Pointの略記(詳細はカテゴリ記事「ブログ主旨説明・他」にて)
・RRP:Race Results Pointの略記(詳細はカテゴリ記事「用語解説」にて)


1.スピルバーグ(リファール4×4)

・RRP:132=127+5

 トーセンラーの全弟で、上記の近親クロスを持つという部分では牝馬2冠のジェンティルドンナとも共通の要素ですね。ただ、それにしてはここに至るまでの内容がやや物足りないもので、やはり「G1級」となるには少々ワンパンチ足らないのかな?という印象。ローテ的にもキツく、上積みに乏しいのではないかと。

 藤澤和師の、ダービー制覇への想いは橋口師にも負けないほどの情熱となっているのでしょうが、なかなか結実しないものですね・・・。実績上位の名伯楽をもってしても。


2.ヒストリカル(母父自身がハイペリオン4×3の近親クロスを持つ)

・RRP:147=130+8+9

 2010年以降の現代競馬において、「母のBBLPが10未満(ただし4代以内の近親クロスを持つタイプを除く)」の場合、芝のG1戦で勝ち負けする事例は減っていくのではないか?という自論(て言うか仮説)があるのですが、そういう母の産駒がもしダービーのようなレースで連対するような場合、その自論はかなり大きく揺らぎます(苦笑)。

 ただ、母のBBLPが9以下であっても、配合相手の種牡馬のBBLPが他のライバル種牡馬のそれを凌駕している場合、「その限りでない」という補足条件を設けて、しっかり対処する所存ではありますが(笑)。


3.ゼロス(母サムソンフェアリーのBBLP=9(4,1,4))

・RRP:131=123+3+5

 見た目では「よくある配合」となる父と母父。ディープインパクト産駒たちが台頭する前であれば、キンカメのBBLP=11で何とかなったのでしょうが、早くも、そういう時代からは移行しつつあるようです。

 キンカメといえども、配合相手の繁殖牝馬のBBLPが10以上ないと、中距離体系の芝G1戦で活躍する産駒を出すには厳しい時代になった、とも言えますね。それが「同じファラリスの直系子孫」たち全体の、大いなる宿命でもありますが。


4.ジャスタウェイ(母シビルのBBLP=6:(3,2,1))

・RRP:141=126+7+8

 ハーツC産駒は東京芝2400mでの成績が抜群に良い、というデータをかざして支持するプロ予想家もおられるようですが、おそらくそれは下級条件をひっくるめた総合データでしょう。

 現役時代、内国産馬として唯一ディープインパクトを負かしたハーツクライですが、そのBBLP=9です。以前の記事でも述べたとおり、サイアーランキングの世界においては、今後ともハーツCがディープを上回る成績になることはまずないと思われます。

 むしろ、どんどん差を広げられていってしまうでしょう。ディープ産駒が1頭も出ていないような、下級条件での2400m戦であれば、それなりの存在感をハーツCが示していくことは何度もあると思いますが・・・。

 この関係性は、ロベルト系のライバル種牡馬同士、タニノギムレット(BBLP=4)とシンボリクリスエス(BBLP=8)の間にも当てはまります。一発大物タイプをタニノGが単発で出せても、サイアーランキングにおいては常に、Sクリスエスのほうが上位に居続けることでしょう。


5.ベールドインパクト(母ヴァイオレットラブのBBLP=8:(7,1,0))

・RRP:139=125+5+9

 おそらく、この母とステイゴールドを配合すると、母父メジロMの場合とほぼ同等の「異系アシスト=トウルビヨンの顕現」が働き、好成績につながると思います。

 まあ、ステイゴールドは当初から社台系列の手元を離れてしまったので今さら、彼らがステイGを種付け相手に選ぶことは「プライドが許さ〜ん」のでしょうが(苦笑)。


6.ゴールドシップ(母ポイントフラッグのBBLP=7:(3Tt,3Tw,1)だが異系アシスト有り)

・RRP:172=128+5+8+8+9+(10+3)

 この馬に関しては、既に皐月賞前の事前考察で述べたとおりです。あの時点で既に実績ポイントが159というのは、やはり「タダ者でなかった」というしかないですね。

 まあ確かに、これまでの経緯は「重めで、力の要る洋芝優位の馬場」での良積ばかりが目立ち、「生粋の軽い馬場での高速決着」に対しては、何となく対応しきれないのではないか?という見解が出るのも一理あると思います。

 ただ、やはり「絶対能力」というものが問われるのであれば、「その世代において他馬たちを凌駕している」のは既に証明済みですので、これでは穴党としても逆らいようがないですね(苦笑)。

 個人的な性格上、◎にはしにくいものの(笑)、勝たれた場合には「さすが!良くやった!」と賞賛の言葉を送りたいと思います・・・。


7.コスモオオゾラ(母自身がノーザンダンサー4×4の近親クロスを持つ)

・RRP:140=127+3+10

 まあ、このタイプは「重め馬場なら」という典型でしょうね。ロージズインメイのBBLP=5で、ヘイロー系種牡馬ではタヤスツヨシと同じ値。このBBLPでは、中山などの特殊な器用さを問われるコース巧者でもない限り、サンデーS系種牡馬たちの産駒レベルに拮抗するような産駒は出せないでしょう。

 個人的には、天下一の相馬眼を持つとされるM軍団総帥でオーナーブリーダーのO田氏が「迂回血ライン」の概念を導入すれば、「鬼に金棒」じゃないかな?・・・な〜んて思っちゃったりするんですが(苦笑)。


8.ワールドエース(母マンデラのBBLP=8:(2,3,3))

・RRP:151=128+9+5+(9)

 母の父系はいわゆるドイツ血統で、「ファラリスの直系子孫」ではないので、そもそもにおいて「異系の良さ」というものが迂回血ラインの要素を上回っているのかもしれませんが、少々読みにくいのも事実。

 ただドイツ血統の良さも、本質的には「洋芝主体の、やや力の要る馬場状態でこそ本領発揮」という感じがしますので、その意味においては先週のオークスと同じような軽い馬場状態のままである場合、ゴールドシップ同様に「不覚」をとるケースもなきにしもあらずか?なんてケチも少々・・・。


9.エタンダール(母自身が全きょうだいクロス4×4を持つ)

・RRP:140=128+3+9

 母のミスペンバリー自身が少々考察に面倒なクロス(姉と弟の4×4)を持つおかげで、活躍が読みにくいです(苦笑)。まあ、この姉弟の父はフォルリでハイペリオン直系なので、マイナス要因ということはなさそうですが。

 まあ、そもそもディープインパクト自身が配合牝馬の血統背景を「包容力豊かに、軽〜く受け止めてしまう」ので、細かいことは気にせず何でもいいんでしょうけどね(笑)・・・。


10.ディープブリランテ(母ラヴアンドバブルズのBBLP=11:(5,1,5))

・RRP:156=128+9+8+8+(3)

 一所懸命、ひたむきに走るという部分ではホエールチャプチャにも通じるところがあり、「健気だ・・・」と何故か他馬よりも応援したくなってしまうようなヤツでして(照笑)・・・。

 まあ、気性面でもう少し「オトナ」になってくれれば良いのですが・・・。岩田騎手も復帰しますが、直近のインタビューでは後藤騎手をケガさせてしまった経緯もあってか、神妙な顔つきのままでブリランテの状態を語る姿が印象的でした。

 「騎乗の失敗は騎乗で返す」という顔つきにも見えましたので、心中に期するものは当然あるでしょう。


11.フェノーメノ(母自身がリボー4×4の近親クロスを持つ)

・RRP:143=130+3+10

 個人的には、「やっぱりムラ駆けの馬だなあ」という印象が強いですね。今回はやはり負ける番ではないかと(苦笑)。

 サンデーS系種牡馬と、「母父デインヒル」の関係性については、確かにシックスセンスのようなケースもあるんでしょうが、個人的には「諸刃の剣」の、マイナス要素のほうが重く表出しやすいように感じています。

 ステイゴールド自身にはリボー経由のラインが一切存在しないので、母ディラローシェが持つリボーのクロスにはそれほどの有効性を感じません。むしろデインヒル経由の、ナタルマ(3×3)がどう遺伝するか?に尽きるでしょう。

 ナタルマの母はアルマームードで、ヘイローの「母の母」でもありますので・・・。


13.トリップ(母ビーポジティブのBBLP=13:(4,3,6))

 母自身はトゥザグローリーの全妹で、申し分ないと言えますが、迂回血ラインの概念からも当然、「申し分ない値」と言うことができます。

 ただ、配合相手クロフネの欠点が見え隠れするような成績に終始(苦笑)。また、クロフネ産駒にしては珍しく「重馬場が苦手」気味のようです。そう考えれば、今回の「生粋の軽い馬場」は、この馬こそが最も待ち望んでいた状況ではないでしょうか?・・・なんてね。

 まあ個人的には、巻き返して何らおかしくないポテンシャルの持ち主、という判定ですので、穴狙いに一考すべきタイプとして受け止めます・・・。


14.クラレント(ノーザンダンサー4×4)

・RRP:135=124+8+(3)

 橋口師のダービーにかける熱意は周知のとおりなんでしょうが、さすがにクラレントのデビューからの経緯を見る限り、勝ち負けは厳しいのではないかと推察します。

 そもそもデビューで1400m戦を使ったということ自体、当初はクラシック路線を全く意識していなかった可能性が高いですね。たまたま、デイリー杯で「勝っちゃった」あたりから色気が出てきたような感じで(苦笑)。

 それもこれも、「この馬体はクラシックでこそ」とホレ込んでオーナーに買わせた?ファンタスティックライト産駒のリュウシンアクシスが、全くの鳴かず飛ばず状態だからこそなのかなと。

 今年の場合、カレンブラックヒルがダービーに参戦してきたとしても連下評価しか出来ません。その馬に大差での3着では、今回掲示板に載れるかどうかも微妙なところではないかと思いますが・・・。


14.トーセンホマレボシ(母エヴリウィスパーのBBLP=6:(3,1,2))

・RRP:140=127+3+10

 ヒストリカルとほぼ同等の扱いでいいと思います。て言うか、そういう扱いしか出来ないほど血統背景はほとんど同一ですので。もちろん管理厩舎が違いますし、間隔の詰まったこちらに対し、ヒストリカルは余裕のあり過ぎるローテという、対照的な側面があるのですが。

 逆に、半兄トーセンジョーダンと「ほぼ同一視」するのはいかがなものかと。兄はノーザンダンサー(4×3)の、バリバリの黄金配合クロスが顕現しましたが、弟にはその要素は皆無。父ディープのポテンシャル伝達に、かなりウエイトが偏っています・・・。


15.ブライトライン(母シェリーズスマイルのBBLP=10:(7,2,1)だが・・・)

・RRP:140=130+3+7

 この馬は中距離路線からスタートしながら、逆にクラスが上がって距離への限界が見えてきてしまったというケースですね。おそらくフジキセキのBBLP=6という値がこれまで以上に重い意味を持ち、産駒の多くがマイル以下でしか活躍出来ない状況になるという示唆の一部分でしょう。

 ディープ産駒が出てくる以前は、何とか中距離重賞にも対応出来るフジキセキ産駒はチラホラ出ていたのですが、これからはもう、そういう状況はほとんど望めなくなるのではないかと受け止めています・・・。


16.モンストール(母自身がノーザンダンサー4×4の近親クロスを持つ)

・RRP:132:124+8

 上述したとおり、1400m以下からの使い出しでダービーに出てくる馬というのはまず、結果を残せません。マイル以下の路線に戻れば、今後ともそれなりに好走する機会もあるんでしょうけども・・・。


17.グランデッツァ(母マルバイユのBBLP=19:(10,2,7))

・RRP:143=125+9+9

 またしても外枠ですか・・・。つくづく運が向いてないですねえ(苦笑)。個人的には当然巻き返しを期待したい馬です。しか〜し、鞍上が池添騎手となると、この馬が勝った場合には四位騎手以来の2年連続でのダービージョッキーとなり、あまりにも出来すぎの状況(笑)。

 そもそもオルフェーヴルの一件以降、このところの池添クンへの信頼が落ちかかったところへ、横ノリ騎手に手が離れたホエールCがG1初制覇。まさに踏んだり蹴ったりの急落ぶり。

 グランデッツァにとってはいい迷惑だな、などと言ってしまっては、さすがに言い過ぎでしょうか・・・。とりあえず掲示板以内の好走を期待しておきますが。


18.アルフレード(同系配合馬)

・RRP:147=126+3+(8+3)+(7)

 5戦4連対は立派、の一言ですがそのいずれもがマイル戦。1度でも2000m前後の芝重賞で連対出来ていれば、また印象もガラリと変わっていたことでしょうけども・・・。

 
 *毎年言っているような気がしますが、レースそのものがハイレベルで見応えのあるものであれば、一競馬ファンとして十分満足できると思います(笑)。そりゃー、馬券が当たれば言うこと無しなんですけどね・・・。

 まあ、それぞれの競馬ファンがそれぞれの馬に自分の夢を託す、ということで(^_^)。

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blood_max at 18:03|PermalinkComments(0) 的中記事コレクション | 3歳G1戦 考察

2012年05月20日

優駿牝馬 回顧

 いやはや参りました。2着に5馬身もの差をつけてしまうとは・・・。ジェンティルドンナ2冠達成、おめでとうございます。

 レース前のテンション&発汗からして、「こりゃ危ないんじゃねーの?」とさえ思わせたのですが、気合満々&最高調の闘争心で勝負根性全開の「証し」だったんですねえ(苦笑)。畏れ入り奉りまする・・・。

 オークスでこんなに着差をつけて勝つシーンは見たことねえなと思っていたら、やはりというか30数年ぶりの着差なんだとか・・・。

 終わってみれば桜花賞連対馬でのワンツー、オークスに直結の確かさ、そしてディープ産駒の有無を言わさぬ強さのみが再度、浮き彫りになりましたかねー。

 個人的にはアイスフォーリスとキャトルフィーユのどちらを◎にするかで最後まで迷ってしまったのですが、結局オークス男騎乗のキャトルFに望みを託したら、冴えない走りのまま終わってしまいました(>_<;)。

 まあ、血統予想家の水上サンがアイスFを◎にされていたので、「プロの予想とはかぶりたくねえな」などとつまらん反骨心がモロ裏目に出た、ということでもあったのですが(苦笑)。

 アイスフォーリスの好走については、事前考察で述べていたように1着があってもおかしくないと思っていたので、「ほぼ納得の走りをしてくれたな」という感想ですね。現時点での完成度においては、まだまだのようですけども。

 これで秋までの間にアイスFの成長力がどれだけあるかで、おそらくヴィルシーナを逆転する可能性の芽は残っていると思いましたし、あとはジェンティルDの強さにどれだけ迫れるか?も、楽しみとなりました。

 血統的な話を再度しておくとすれば、連対馬2頭が共にコテコテな近親クロスに頼ることで強くなっていくという配合セオリーそのまんま、というのに対し、アイスF自身は5代アウトブリードの配合、母のリリウム自身も5代アウトブリードの配合でありながら強さにつなげている、ということが強調できると思います。

 彼女たちが「お母さん馬」になっていく時、一体どちらの配合スタイルが本当の意味での「子々孫々にとってアドバンテージ」となっていくのかが、いずれ明確に示されることでしょう・・・。


 さて、決着後のレース実績ポイント(RRP)を提示しておきたいと思います。

1着 ジェンティルドンナのRRP:155=123+8+(8+3)+(10+3)

2着 ヴィルシーナのRRP:155=128+3+8+(7)+(9)

3着 アイスフォーリスのRRP:139=127+9+(3)

 *たまたま、連対馬2頭が同じ値となりましたが、元々、このポイント算出時の設定においては「着差」が何馬身あろうと全く反映されないものとなっております。その点でご不満のある方は、独自の算出方法で補正されるなり、変更なさって下さい。たとえば「5馬身差なら、もう5ポイントプラスだろう」、とか・・・。*


 逃げたマイネエポナが演出した、近年のオークスでは見られなかったようなハイペース(千m通過時59秒1)は当然、先行した馬たちにとってはそれまで経験していない厳しい流れだったと思います。

 そんな中で、道中4番手追走ながらそのまま4着に粘ったアイムユアーズは、血統的な距離のカベがあったにしても、やはり強いんだなと感心させられました。

 マイル路線中心のレースに戻れば、今後とも牡馬の一線級と混じっても何ら遜色ない活躍をしていけるのではないかと思います。

 他の先行した馬たち(Tベニザクラ、オメガHL、エピセアロームらは道中2〜4、5番手あたり)も、これだけの激流を前づけでは2桁着順もやむなし、というところ。G1級のレベルには今後も至らない可能性は高いものの、やはりマイル路線なら本来の輝きを取り戻せるのではないかと推察します。

 ミッドサマーフェアに関してですが、展開がハマったはずの位置取りでこの内容(13着)では、やはり限界が垣間見えたかな?という印象。

 と同時に、タニノギムレット(BBLP=4)の種牡馬としての限界も2週連続のG1戦で「見えてしまった」ように思われ、東京コースが向くとかなどの、そういったこれまでの「血統の常識」がそろそろ「時代の流れ」の中でG1戦においては通用しづらくなっているのかな、という個人的な見解を持たざるを得なくなっています。

 ウオッカを出したのが種牡馬としてのピークだったのかもしれない、と・・・。(まあ、反論も色々あるでしょうけどね、当然・・・。苦笑)

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blood_max at 17:39|PermalinkComments(0) 3歳G1戦 考察 

2012年05月19日

優駿牝馬 考察

 *今回もレース実績ポイント(RRP)を併記します(3歳G1戦限定)*

1.アイムユアーズ(母自身がノーザンダンサー4×4の近親クロスを持つ)

・RRP:148=119+5+7+(7)+7+(3)

 全7戦で馬券対象となる活躍ですので、その点については大したもんだというしかないですね。ただしマイル以下のみでの実績であり、巷間でもマイルより上への距離延長は向かないなどと散々言われている模様で、そこについてはほとんど同意しますが(苦笑)。

 それでも、今の時期は同じ3歳馬同士、将来的には「マイル以下で」という馬でも、過去にオークスでいくらでも好走例はありましたから、一番扱いに困るタイプです。まあオッズ次第で3着固定にするか、完全に切るかの2択ですかね・・・。

 連対されたらゴメンナサイ、と言うしかなさそうです。


2.マイネエポナ(母マイネベローナのBBLP=11:(4,4,3))

・RRP:132=125+7

 この馬は古馬以降、2000m前後で活躍出来るはずと見ていますが、現時点ではまだ他馬より成長力の点で劣っていますね。もう少し早い開花を期待していたのですが。

 母が持つカーリアンの血が少々複雑で、Mエポナ自身にはニジンスキーのクロス(6×4)が生じるものの、効果的に働くかどうかの影響度ではやや希薄。一応、穴馬扱いしておきたいのですが・・・。


3.アイスフォーリス(母リリウムのBBLP=15:(9Tt,3T,3))

・RRP:136=127+9

 この馬も、もう少し上のレベルでの活躍を期待していた馬です。母リリウムが持つ迂回血ライン継承度はクロフネ(BBLP=9)の存在もあって計15と豊富。

 更に配合相手がステイゴールドですので、クロフネが内包する計3つのトウルビヨン経由のライン(Ttと表記。小文字のtはトリプルの意)と合わせて計4ライン(母の母父にも1つ)が、「異系アシスト」として作動します。

 ただしクロフネ自身の持つ欠点が、この産駒の「2着好き」を助長しているのかも(苦笑)。まあ、この馬も一応、「穴要素アリ」でしょうかね。個人的には1着があってもおかしくないはず、と見ているのですが。


4.オメガハートランド(母自身がノーザンダンサー4×4の近親クロスを持つ)

・RRP:139=128+2+9

 よく分からない馬ですね(苦笑)。強いんだか弱いんだか・・・。それもこれも、母父ECパサー自身が持つ、ノーザンダンサー(4×3)の黄金配合クロスが、「底力はあるのに気性難も」という、典型的な「振幅の大きさ」を伝達させてしまうからだろう、と個人的には思います。

 気性難の要素はマイル以下の路線のほうが「隠し易い」というか、ゴマカシが利く距離です。けれども2000m以上となると、イレ込んでしまった場合には息が保てないケースが多く、致命的となりかねないですね。パドックの気配次第で、取捨を決めるのがよろしかろうと思います。こういうタイプは・・・。


5.メイショウスザンナ(母グリーンオリーヴのBBLP=8)

・RRP:132=121+3+8

 母自身は5代アウトブリードとなる血統背景で、その点では好感の持てるものですが、父アグネスデジタルが少々、芝路線においては「旬」の時期が短めとなるように感じます。ダート路線ではそうでもないでしょうが。

 ただ、脚質に自在性があるのがこの馬の強み。逃げて良し、差して良しと展開に左右されない面があるので、超スローになりがちなオークスで思い切った騎乗(逃げるか、或いは最後方から差す)で、3着の目はあろうかと思います。

 でもさすがにこの馬が連対となると、桜花賞上位組の面々のレベルを疑問視せざるを得なくなりますが。


6.ダイワデッセー(同系配合馬でヘイロー3×4)

・RRP:127

 特にコメントは無いですね(苦笑)。まあ通常、レース実績ポイントが130以上ないと、「オープンクラスの馬」という評価が出来ませんので、「G1戦ではすこぶる厳しい」という評価が先に来ます・・・。


7.ダイワズーム(ヘイロー3×4)

・RRP:133=125+3+5

 3連勝中の勢いがG1戦で即通用するかどうか?ですが、個人的には少々疑問に思う血統背景ですね。母フォルナリーナ自身の血統背景において、ナスルーラ血脈の影響度が濃く、計6ラインの継承(血量は15.63%)となっています。

 スピード要素がキツすぎるんですね。1800m以下であれば、その要素がプラスに活きるんでしょうけれども。それでも一応、平均ペースでの先行力に関しては魅力だと言えなくもないですし、これまで掲示板を一度も外していない堅実性を買って、「3着付け程度なら」というところでしょうかね・・・。


8.ミッドサマーフェア(母自身がミスプロ2×4、ノーザンダンサー4×4+5の近親クロスを持つ)

 ここまで欲張りでコテコテな近親度を持つ母親も珍しいですよねー。これで強くなっていければ文句はあるまい?というようなまでの傲慢さを感じます(苦笑)。

 今までのサラブレッドの強さとはそういうものだったから、その路線で行こう、という考えも当然アリなんでしょうけどね・・・。

 まあ個人的には穴党なので、1番人気の馬をアタマで買う馬券はそもそも考えていませんが。1番人気が勝ったら勝ったで、素直に脱帽します・・・。


9.ヴィルシーナ(ヘイロー3×4+5)

・RRP:146=128+3+8+(7)

 レース実績においてはアイムユアーズの次点となっていますが、アイムYが短距離路線中心にコツコツとポイントを稼いでいったのと違い、こちらはエリカ賞勝ちなど堂々の中距離路線で得たポイントなので、オークスにおいては実質的にこの馬の実績がTOPであることは言うまでもないでしょう。

 ただ、この馬にウオッカやブエナビスタといった「古馬になっても牡馬G1級を打ち負かすだけの資質」がありそうか?となると、それほどでもなさそうだなと感じます。

 今回は当然好走しておかしくないでしょうけれども、将来的には牝馬路線の芝2000m前後でソコソコやっている程度、というイメージですね。個人的には。


10.ハナズゴール(母シャンハイジェルのBBLP=7:(3,2,2))

 個人的にはNHKマイルCで期待しましたが、どうやらあそこは単に叩き台とし、オークスが中1週となることを計算ずくで使い、調教がわりとした模様です(苦笑)。

 そう考えれば別に7着でも「本気で追っていない」はずですし、そもそも牡馬相手に激走させる意図などハナからなかった、ということでしょう。

 通常であれば一銭も買えないローテーションではあるものの、上記の推察が当たっていれば今回軽視してしまうのもどうかなと。将来的には「生粋のマイラータイプ」という血統評価は不動ですが、ローブデコルテのような事例もあるのでやはり馬券には加えておきたいと思います・・・。


11.チェリーメドゥーサ(同系配合馬でヘイルトゥリーズン4×4)

・RRP:126=123+3

 レース実績的には120台のポイントしかないので、通常は「G1戦で買えないタイプ」となるのはダイワデッセーと同様です。ただ、大舞台となると何故か発動する母父ブライアンズタイム(=ロベルトの特殊性)の「血」が、どうしても気になるという方はどうぞ、応援なさってはいかがでしょう?(苦笑)。


12.エピセアローム(ノーザンダンサー4×4)

・RRP:136=123+6+7

 この馬も将来的には「生粋のマイラータイプ」としか受け取りようがないのですが、ハナズゴールなどが上位に来れるような展開であればこの馬も来れないはずはない、とも考えられますね。

 ただ、個人的に一番懐疑的なのは、父ダイワメジャーの「芝2千mを超える距離の重賞での実績」ですね。下級条件では2千mを超える距離での連対実績があっても、重賞、しかもG1戦となると少々・・・。

 まあ桜花賞ではチューリップ賞を勝ち切る為の目イチの仕上げがモロに反動となって現れたようですが、直近の調教内容は好調時の状態に近いものに感じられますので、個人的には3着固定で。


13.サンシャイン(母バルドウィナのBBLP=4:(3Tw,0Tw,1))

・RRP:131=126+5

 桜花賞でも個人的見解を述べましたが、半姉ワンカラットの場合、父ファルブラヴが計4つのラインで異系トウルビヨンを内包する種牡馬ですので、相手の母バルドウィナとの配合では「異系アシスト」が発動し、それなりの活躍につなげていました。

 父がハーツクライに替わるサンシャインの場合、そうした「配合の妙」は一切関与しません。ハーツ産駒なのでオークスのほうが向く、と捉えるファンは多かろうと思いますが、今回もし上位に好走出来たとしても、将来的にはローブデコルテのような経緯を辿ってしまうタイプかも・・・。


14.ジェンティルドンナ(リファール4×4)

・RRP:142=123+8+(8+3)

 桜花賞を勝っていながら、この程度のレース実績ポイントにしかなっていないというのが少々、気に掛かるところ。例年の桜花賞連対クラスの馬は、この次点でほぼ確実に150前後のポイントを得ていますので。

 もちろん、熱発明けのチューリップ賞4着の内容は度外視、とすれば済む話なのかもしれませんが。まあ全姉のドナウブルーともども、この姉妹はやはり「生粋のマイラータイプ」でしょう。

 ただ、繰り返しになりますが、オークスというレースの性格は特殊で「生粋のマイラータイプでも連対できる」というケースもしばしば。まあ個人的には2,3着固定で、という位置付けですね。


15.サンキューアスク(同系配合馬でロベルト3×4、及びヘイルトゥリーズン4×4)

・RRP:128=125+3

 よくある「見た目」配合の1頭です。その「見た目」配合の多くが周囲の期待どおりには活躍出来ていないという、典型例ですね。アルフレードは芝馬としては唯一、出世できましたが。

 もう何度となくこのブログで見解を述べてきたか回数すら覚えていませんが、要するに「シンボリクリスエスとサンデーサイレンス双方の『いいとこ取り』など出来ない」配合であると、生産者たちはそろそろ察知するべきです。

 どちらかのいいところが出ればまだマシなんでしょうが、共通祖先であるところのヘイルトゥリーズンそのものの特徴が、「良いか悪いか」のどちらかに出やすいのではないかと感じます。

 サンキューアスクの場合、ただでさえ特殊なロベルトの血を(3×4)でクロスさせているのが特色。こうした特殊性に賭けたところで「超絶なる出世」はなかなか出来ん、ということなんでしょうね。ハマった時の勢いは怖そうなんですが(苦笑)。


16.キャトルフィーユ(母ワンフォーローズのBBLP=11:(7,1,3))

・RRP:130=125+5

 この馬についてもマイネエポナ、アイスフォーリス同様、個人的には現段階でもう少し上のレベルに居て欲しかった馬の1頭ですね。

 初戦、白菊賞、フラワーCでの敗退が不甲斐ないというか、「こんなレベルではないはずだが」という印象でした。それはディープ産駒だからとか、レディアルバローザの半妹だから、という理由からではありません。

 「母馬自身が持つ迂回血ライン継承度(BBLP)が10以上」あるから、というのがこのブログの血統考察における当初からの「約束事」だからですね。

 ただ、姉のレディアルバローザは全姉妹クロス(4×4)を持つタイプで、考察が難儀なタイプ(苦笑)。血統において何がどう奏功しているのかが、見分けにくいタイプだったのです。

 その点、妹のキャトルFは迂回血ラインの奏功があるかないかの判定は可能です。まあ、こちらが思ったほどよりは出世する時期が遅くなりましたが・・・。今回好走してくれれば、また1頭「このブログにおける根拠」を証明してくれる馬となりますが、果たして?


17.トーセンベニザクラ(母自身がノーザンダンサー4×4の近親クロスを持つ)

・RRP:134=123+3+8

 この馬もまあ、エピセアロームのようににマイラータイプの典型でしょう。父への懸念についても、エピセアロームと同様のものがありますが。

 末脚は確かなものがあるものの、やはり自分で好位から動けないというか、展開頼みな部分が強いのは否めないでしょう。個人的にはやはり、3着付け程度でしか買えないタイプ。連対されたらギャフン、の一言です(苦笑)。


18.ココロチラリ(母ライフスプリングのBBLP=9:(5,1,3))

・RRP=124

 母の母、マイライフスタイルは偉大なるサンデーサイレンスの全妹。ココロチラリ自身は5代アウトブリード、母ライフスプリング自身も5代アウトブリードとなる配合という点では好ましいものと言えます。

 ただ、母の配合相手エアジハードが・・・。ナスルーラ血脈がコテコテ(計5ライン、血量は14.84%)で、ネアルコの血量も10.55%と大台超え。これでは種牡馬として、マイル以上の距離体系で芝の重賞級活躍馬を送り出すことはまず無いでしょう(と言っても既に17歳となっていますけどね・・・)。

 ココロチラリにとってはお母さんの血統背景の良さを、オトウチャンがほぼ台無しにするような配合(苦笑)。少々、可哀想に思えてきます。頑張って、マイル以下の路線で活躍できれば・・・。


 *最終見解というか注目馬としては、上述のとおりマイネエポナ、アイスフォーリス、キャトルフィーユがどういう走りを見せられるかに期待、というところ。

 まあ、今回その3頭が馬券にならなくても、いずれ中距離の芝重賞で連対出来るレベルになってくれればそれでいいです(半ば、投げやりな発言・・・)。

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blood_max at 15:11|PermalinkComments(0) 3歳G1戦 考察 

2012年05月13日

ヴィクトリアマイル 回顧

 いや〜、ついにやってくれましたね・・・。感慨無量、の一言です(嬉泣)。2歳当時のホエールチャプチャに対し、芙蓉S出走前の事前考察で「出世していけるだけのポテンシャルがあるはず」と記事にした、あの日・・・。

 G1戦線で常に上位に好走しながら、あと一歩の内容に泣いてきたこの牝馬に、ようやく勝利の女神が微笑んでくれたことを嬉しく思います。

 と同時に、「コテコテなノーザンダンサー血脈のクロス」に頼りまくった配合のドナウブルーの追撃を、強度な近親クロスの配合には一切頼っていないホエールCが封じて見せたことについても、「これまでの血統考察への信念を曲げないで、そのまま歩め」と言われているようで、二重の意味で歓喜に震えました・・・。

 まあマルセリーナがドナウブルーを交わせなかったことが、小さな誤算ではありましたが(苦笑)。

 ホエールチャプチャと陣営、横ノリ騎手に心から「おめでとう」と言いたいと思います・・・。

blood_max at 18:08|PermalinkComments(0) 的中記事コレクション | 競馬 血統 予想 回顧